JPH0220668Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は土壌診断用の土を採取する土壌採取
器に関する。

（従来の技術） 従来の土壌採取器は管状の柄杆３′の下端部を
切欠して断面半円形の採土部５を形成して成るも
のであり（第５図）、採取の際には上記採土部を
地面に刺し込んで同部内に土を詰め込み、しかる
後に上記柄杆を半回転させてから採土部を地面か
ら引き抜いて採土部内の土をサンプル袋の中にヘ
ラを使用してかき落している。

しかし、上記採取器では土を採取する度に採土
部から土をかき落さなければならず、多くの場所
から土を採取するには非常に時間と手間が掛つて
いた。

本考案は、多くの場所の土を手間を掛けずに短
時間で採取できる採取器を提供することが目的で
ある。

（技術的課題） 前述した問題は、従来の採取器が土を採取する
度に採土部内の土を取出さなくてはならない為に
生じていたものである。

本考案の技術的課題は採取器に採取された土を
取り出すことなく、連続して数カ所の土を採取す
る機能を具備させることである。

（問題点を解決する為の技術的手段） 前述した問題点を解決する為に講ずる技術的手
段は、採土を収容する収容カツプを備え、この収
容カツプの外周部に柄杆を取付けて上方へ起立さ
せ、同カツプの下端に採土管を固定し、該採土管
と収容カツプとを連通させたものである。

（作用） 採土管を地面に刺し込むと同管内には土が詰ま
り、地面から引き抜くと採土管内に採取される。
上記の様に数回採取を続けると、採土管内に採取
された円柱状の土は採土管上方の収容カツプの中
に順次押し上げられて収容される。

（効果） 以上の如く本考案は、採土を収容する収容カツ
プを備え、同カツプの下端に採土管を固定し、該
採土管と収容カツプを連通させたものであるか
ら、採土管を地面に刺して採取をする都度同管内
に採取される採土は収容カツプ内に押し上げられ
て収容される。

然るに、作業者は数カ所の土を連続して採取す
ることができ、また、それらの採土を取り出す際
には収容カツプから一度に行なうことが出来るの
で、従来採取の度に行つていた採土の取り出し作
業の分だけ採取作業を早く且つ容易に行なうこと
が出来る。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

図中Ａは土壌採取器本体であり、この採取器本
体Ａは採土を収容する収容カツプ１と、同カツプ
１の下端に固定する採土管２及び、上記収容カツ
プ１の外周部に取り付けられ且つ上方へ起立する
柄杆３とから成る。

収容カツプ１は、鋼板をプレス成形して成り、
外径を開口部から底部へ向けて幾分小径に形成
し、上記底部には後述する採土管２の内径と同径
の孔を開設し、且つ底部下面には採土管２を固定
する。

採土管２は約５cm程の長さであり、その下端部
周縁を地面に刺し込み易い様に刃形状に形成し、
且つ上端を前記した収容カツプ１底部下面の孔の
周りに溶着して、採土管２と収容カツプ１とを連
通せしめる。

上記収容カツプ１の外周部には柄杆３の下端を
取付け、且つ上方へ向けて幾分傾斜させて起立さ
せる。同柄杆３は鉄パイプを屈曲させて適宜長さ
に形成したものであり、上端部は水平に屈曲させ
て握り部３ａとする。

次に採取方法を説明すると、柄杆３の握り部３
ａを持つて採土管２を採取場所の地面に宛て、収
容カツプ１の開口部に足を乗せて踏込み採土管２
を地面に刺し込んで同管２内に土を採取し、その
後同管を地面から引き抜く。

上記した様に、数カ所（３〜４カ所）の土の採
取を続けると採土管２内に採取された円柱形状の
採土は順に収容カツプ１内に押し上げられて収容
される（第４図）。収容カツプ１に３〜４個の採
土が溜つたらサンプル袋の中にあける。

採土管２内の採土は同管２の中から押しだされ
て円柱状になつて収容カツプ１の中に収容される
が、採土は円柱状になつて崩れないので収容カツ
プ１内周面に付着することがなく、同カツプ内の
土落しが不用である。

また、前記した柄杆３を適宜長さ（50cm前後）
にすると採取器を手に持つて歩きながら簡単に採
取を行なうことが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の土壌採取器の正面図、第２図
は第１図の平面図、第３図は第２図の−線拡
大断面図、第４図は採取状態を示す縦断面図、第
５図は従来型の採取器を示す正面図である。 図中、Ａ……採取器本体、１……収容カツプ、
２……採土管、３……柄杆。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 採土を収容する収容カツプを備え、この収容カ
   ツプの外周部に柄杆を取付けて上方へ起立させ、
   同カツプの下端に採土管を固定し、該採土管と収
   容カツプとを連通させた土壌採取器。