JPH02200884A - シートの厚さ方向の配向の高いパルプ及びその製造方法並びにこれを用いた浸透性,透気性の優れた紙 - Google Patents
シートの厚さ方向の配向の高いパルプ及びその製造方法並びにこれを用いた浸透性,透気性の優れた紙Info
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Landscapes
- Paper (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、浸透性、透気性の優れた各種液体の含浸用原
紙、vI紙及びエアーフィルター用原紙並びにそれ等の
原紙に使用される原料パルプに関するものである。
紙、vI紙及びエアーフィルター用原紙並びにそれ等の
原紙に使用される原料パルプに関するものである。
従来から紙の浸透性、透気性を良好にするために原料パ
ルプ繊維が造る空隙毛細管径を大きくすることが考えら
れ、その具体的な方法としては原料パルプ繊維の内、外
部のフィブリル化を抑制する高炉水産化や抄紙工程での
紙匹に対する圧縮力を弱めて絶対的な空隙量を増大させ
る低密度化が行なわれて来た。
ルプ繊維が造る空隙毛細管径を大きくすることが考えら
れ、その具体的な方法としては原料パルプ繊維の内、外
部のフィブリル化を抑制する高炉水産化や抄紙工程での
紙匹に対する圧縮力を弱めて絶対的な空隙量を増大させ
る低密度化が行なわれて来た。
しかし、原料パルプ繊維の高が木炭化はm維自体の固有
の炉水性(未叩解炉木炭)を上回ることは出来ない、ま
た、プレス圧の低下などによる低密度化も実際の抄紙機
では乾燥負荷の増大、湿紙強度の低下などの操業上の問
題が発生するために限度が有り、それ程大きく低密度化
は出来ない、従って何れの方法も実際の抄紙条件上では
限界が有り、またそれ等を適切にコントロールするのは
非常に困難であるため、それ等の方法を用いたとしても
浸透性、透気性の改善効果は意外に小さい。
の炉水性(未叩解炉木炭)を上回ることは出来ない、ま
た、プレス圧の低下などによる低密度化も実際の抄紙機
では乾燥負荷の増大、湿紙強度の低下などの操業上の問
題が発生するために限度が有り、それ程大きく低密度化
は出来ない、従って何れの方法も実際の抄紙条件上では
限界が有り、またそれ等を適切にコントロールするのは
非常に困難であるため、それ等の方法を用いたとしても
浸透性、透気性の改善効果は意外に小さい。
更に何れの方法も繊維間の接触面積が低減する方向にあ
り、浸透性、透気性を良好にする反面、紙の紙力が低下
するという問題があり、浸透性。
り、浸透性、透気性を良好にする反面、紙の紙力が低下
するという問題があり、浸透性。
透気性と紙力との両立は困難とされていた。
本発明は良好な浸透性、透気性を有し、しかも紙の強度
も良好な紙及び該紙を製造するのに使用されるパルプの
製造条件に就いて検討を行なった。
も良好な紙及び該紙を製造するのに使用されるパルプの
製造条件に就いて検討を行なった。
〔課題を解決するための手段〕
その結果、シートの厚さ方向(2方向)に配向した繊維
がシート中−の全繊維に対し占める割合を特定値以上に
高めたセルロース系繊維パルプを用いることにより、極
めて優れた浸透性、透気性有し、しかも強度の高い紙が
得られることが明らかになった。
がシート中−の全繊維に対し占める割合を特定値以上に
高めたセルロース系繊維パルプを用いることにより、極
めて優れた浸透性、透気性有し、しかも強度の高い紙が
得られることが明らかになった。
以下、本発明の詳細な説明する。
通常、木材繊維に代表されるセルロース系繊維パルプの
1本1本の繊維形態は紡錐形であり、公知の抄紙方法で
は紙の平面方向(X−Y方向)に繊維の長さ方向がラン
ダムに配列された形となり。
1本1本の繊維形態は紡錐形であり、公知の抄紙方法で
は紙の平面方向(X−Y方向)に繊維の長さ方向がラン
ダムに配列された形となり。
紙の厚さ方向(2方向)に繊維の長さ方向が向くことは
殆んど無い、また、紙中の繊維の横断面は通常は偏平な
楕円形をしているが、その長軸は紙の平面方向(x−y
方向)に並んで重なっており、その長軸がZ方向に向く
ことは非常に少ない。
殆んど無い、また、紙中の繊維の横断面は通常は偏平な
楕円形をしているが、その長軸は紙の平面方向(x−y
方向)に並んで重なっており、その長軸がZ方向に向く
ことは非常に少ない。
本発明ではこのパルプ繊維に物理的及び/または化学的
な処理を行なってバルブ繊維に屈曲、折れ曲がり、ねじ
れなどの変形を生じさせることにより繊維の長さ方向が
Z方向に向いたり繊維の横断面の長軸方向が2方向に敵
いたりするために、1本1本の繊維内にZ方向に配向す
る成分を持つことが可能となった。このZ方向へ配向し
ている部分は、ルーペ、万能透影器、各種8I微鏡など
で容易にfR察することが出来、通常の繊維とZ方向に
配向する部分を持った繊維とは1本1本の繊維状態、パ
ルプの状態9紙の状態でも識別することが出来る。また
その程度は一定の定義を定めて屈曲度、折れ曲がり度、
ねじれ度或いはZ方向配向度として定量化することも可
能である□。
な処理を行なってバルブ繊維に屈曲、折れ曲がり、ねじ
れなどの変形を生じさせることにより繊維の長さ方向が
Z方向に向いたり繊維の横断面の長軸方向が2方向に敵
いたりするために、1本1本の繊維内にZ方向に配向す
る成分を持つことが可能となった。このZ方向へ配向し
ている部分は、ルーペ、万能透影器、各種8I微鏡など
で容易にfR察することが出来、通常の繊維とZ方向に
配向する部分を持った繊維とは1本1本の繊維状態、パ
ルプの状態9紙の状態でも識別することが出来る。また
その程度は一定の定義を定めて屈曲度、折れ曲がり度、
ねじれ度或いはZ方向配向度として定量化することも可
能である□。
ここではZ方向へ配向する部分の程度の尺度として次式
に示す2配向度を定めた。
に示す2配向度を定めた。
そしてZ配向度は紙の横断面及び縦断面の電子顕微鏡観
察により次の様に把握される。繊維内のZ方向へ配向す
る部分は、バルブ繊維の屈曲、折れ曲がり、ねじれなど
の変形により生じ、化学的及び/または物理的処理の条
件を強化すればそれ等の変形の度合いは大きくなり、そ
れに伴なって繊維内のZ方向に配向する程度は大きくな
る。ただし、この様な電子顕微鏡観察による屈曲、折れ
曲がり、ねじれなどの変形の度合いの測定には長時間を
要し実用的でない。
察により次の様に把握される。繊維内のZ方向へ配向す
る部分は、バルブ繊維の屈曲、折れ曲がり、ねじれなど
の変形により生じ、化学的及び/または物理的処理の条
件を強化すればそれ等の変形の度合いは大きくなり、そ
れに伴なって繊維内のZ方向に配向する程度は大きくな
る。ただし、この様な電子顕微鏡観察による屈曲、折れ
曲がり、ねじれなどの変形の度合いの測定には長時間を
要し実用的でない。
そこで、簡便法として上記に示したZ方向配向度を定め
、プレパラート上の繊維について測定した処、それ等の
変形の度合を定量的に表現出来ることを見出した。Z配
向度では、繊維の屈曲、折れ曲がり、ねじれなどの変形
を個々に分離することは出来ないが、それ等の変形が起
これば繊維両端の直線距離が減少するので、繊維の実長
に対する繊維両端の直線距離の減少度合を測定すれば繊
維の2方向への配向度合に関係するそれ等の変形の度合
を総合的に判断出来ると考えられる。
、プレパラート上の繊維について測定した処、それ等の
変形の度合を定量的に表現出来ることを見出した。Z配
向度では、繊維の屈曲、折れ曲がり、ねじれなどの変形
を個々に分離することは出来ないが、それ等の変形が起
これば繊維両端の直線距離が減少するので、繊維の実長
に対する繊維両端の直線距離の減少度合を測定すれば繊
維の2方向への配向度合に関係するそれ等の変形の度合
を総合的に判断出来ると考えられる。
本発明のZ方向へ配向する部分を生じさせる手法として
の物理的方法としては、繊維に機械力及び/または熱を
与える方法がある。その機械力は、圧縮9曲げ、剪断、
ねじりなどである、装置としては例えば狭いクリアラン
スをセルロース系繊維が通過するときに、上記の力を高
度に受ける各種の連続式爆砕装置、高濃度脱水装置、粉
砕装置。
の物理的方法としては、繊維に機械力及び/または熱を
与える方法がある。その機械力は、圧縮9曲げ、剪断、
ねじりなどである、装置としては例えば狭いクリアラン
スをセルロース系繊維が通過するときに、上記の力を高
度に受ける各種の連続式爆砕装置、高濃度脱水装置、粉
砕装置。
ブローチ−ジョン装置などが応用可能であるが。
上記の力が高度に与えられる機構の装置であれば。
特に限定するものではない。
また、Z方向へ配向する部分の生成を促進するためには
高濃度(25〜100%)及び/または高温(50℃以
上。外部加熱以外に繊維同志の摩擦による自己発熱も含
む、)で上記の機械力を与えるのが好適である。
高濃度(25〜100%)及び/または高温(50℃以
上。外部加熱以外に繊維同志の摩擦による自己発熱も含
む、)で上記の機械力を与えるのが好適である。
本発明の2方向へ配向する部分を生じさせる他の手法で
ある化学的方法としては薬品によってセルロース系繊維
の可溶成分を溶出させる方法がある。この手法でZ方向
へ配向する部分が生じる原理は、後述する〔作用〕の項
に示した通りである。
ある化学的方法としては薬品によってセルロース系繊維
の可溶成分を溶出させる方法がある。この手法でZ方向
へ配向する部分が生じる原理は、後述する〔作用〕の項
に示した通りである。
薬品としては、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウ
ムなどのアルカリが挙げられるが、上述の作用を示す薬
品であればその種類を限定するものではない、また之等
の薬品による処理の濃度、温度、薬添の場所などは特に
限定するものではない。
ムなどのアルカリが挙げられるが、上述の作用を示す薬
品であればその種類を限定するものではない、また之等
の薬品による処理の濃度、温度、薬添の場所などは特に
限定するものではない。
また本発明の繊維のZ方向へ配向する部分を生じさせる
方法として、それ等の物理的及び化学的方法を組み合わ
せる″ことも可能である。
方法として、それ等の物理的及び化学的方法を組み合わ
せる″ことも可能である。
本発明の浸透性、透気性の良好な紙を抄造する際のパル
プが水産2坪量、密度に就いては特に制限するものでは
なく1紙の使用する目的に適合したパルプが水産2坪量
、密度に設定すれば良い。
プが水産2坪量、密度に就いては特に制限するものでは
なく1紙の使用する目的に適合したパルプが水産2坪量
、密度に設定すれば良い。
また、紙の抄造に当っては公知の抄紙機を使用すること
が可能である。
が可能である。
また本発明の紙には必要に応じて填料、顔料。
染料1紙力増強剤、Il燃剤、It燃助剤、サイズ剤。
薬品定着剤などを配合または付与することが出来るが、
その方法には特別の規制は無く1紙料への内部添加及び
/またはサイズプレスの使用など適宜選択することが可
能である。
その方法には特別の規制は無く1紙料への内部添加及び
/またはサイズプレスの使用など適宜選択することが可
能である。
本発明はセルロース系繊維に物理的及び/または化学的
処理を施すことによってZ方向に配向する部分を生ぜし
め、その繊維パルプを用いることによって紙力を損なう
こと無く浸透性、透気性を向上せしめ得ることを見出し
たものである。
処理を施すことによってZ方向に配向する部分を生ぜし
め、その繊維パルプを用いることによって紙力を損なう
こと無く浸透性、透気性を向上せしめ得ることを見出し
たものである。
物理的方法によるZ方向に配向する部分の生成は、圧縮
2曲げ、ねじりなどの外力により繊維に歪みが生じたた
めと考えられ、更に高温下では繊維内に存在するリグニ
ン成分が熱軟化し外力による歪みが大きくなり変形し易
くなるためと考えられる。
2曲げ、ねじりなどの外力により繊維に歪みが生じたた
めと考えられ、更に高温下では繊維内に存在するリグニ
ン成分が熱軟化し外力による歪みが大きくなり変形し易
くなるためと考えられる。
化学的方法によるZ方向に配向する部分の生成は、繊維
内のりゲニン、ヘミセルロースが薬品によって溶出し乾
燥時に収縮する際に溶出した部分に応力が集中し歪みと
なって変形すると考えられる。また薬品により可溶成分
の溶出した繊維は欠陥部分が増し軽度の外力でもその部
分に応力が集中し変形し易くなるためと考えられる。
内のりゲニン、ヘミセルロースが薬品によって溶出し乾
燥時に収縮する際に溶出した部分に応力が集中し歪みと
なって変形すると考えられる。また薬品により可溶成分
の溶出した繊維は欠陥部分が増し軽度の外力でもその部
分に応力が集中し変形し易くなるためと考えられる。
この様にして得られたパルプを用いて紙を抄いたとき、
浸透性、透気性(特にZ方向)が良好になるのは、従来
の紙では繊維間空隙が平面(X−Y)方向に配列してい
る繊維によって狭められ、2方向へ連通孔が出来難かっ
たのに対し、Z方向へ配向する部分を持った繊維から成
る紙ではZ方向へ配向している部分でZ方向へ連通孔が
出来るためと考えられる。
浸透性、透気性(特にZ方向)が良好になるのは、従来
の紙では繊維間空隙が平面(X−Y)方向に配列してい
る繊維によって狭められ、2方向へ連通孔が出来難かっ
たのに対し、Z方向へ配向する部分を持った繊維から成
る紙ではZ方向へ配向している部分でZ方向へ連通孔が
出来るためと考えられる。
また紙力が良好である理由は、Z方向へ配向する部分が
あっても炉木炭が一定の場合には通常の繊維とフィブリ
ル化の状態は変わらず、mmnn結合力が変わらないた
めと考えられる。またZ方向へ配向する部分の多い紙は
浸透性、透気性が良好であるために原料の高炉木皮化1
紙の低密度化を行なう必要が無いので、その様な繊維間
結合数の減少による紙力の低下は起こらないものと考え
られる。
あっても炉木炭が一定の場合には通常の繊維とフィブリ
ル化の状態は変わらず、mmnn結合力が変わらないた
めと考えられる。またZ方向へ配向する部分の多い紙は
浸透性、透気性が良好であるために原料の高炉木皮化1
紙の低密度化を行なう必要が無いので、その様な繊維間
結合数の減少による紙力の低下は起こらないものと考え
られる。
C実施例〕
以下に本発明の実施例を示すが、本発明は之等に限定さ
れるものではない、なお、実施例中の%は何れも重量%
である。
れるものではない、なお、実施例中の%は何れも重量%
である。
実施例I
Z配向度7の広葉樹晒クラフトパルプを固形分35%の
状態で連続爆砕装置(商品名ニブレスパンダー、n見曹
達1lll製)にて爆砕処理を行ない、Z配向度44の
パルプを得てビータ−によりC5F 500−まで叩解
処理を行ない、Z配向度 40のパルプを得た。このパ
ルプを用いて坪量132g/rrr、密度0.52g/
dの紙を手抄きにより得た。
状態で連続爆砕装置(商品名ニブレスパンダー、n見曹
達1lll製)にて爆砕処理を行ない、Z配向度44の
パルプを得てビータ−によりC5F 500−まで叩解
処理を行ない、Z配向度 40のパルプを得た。このパ
ルプを用いて坪量132g/rrr、密度0.52g/
dの紙を手抄きにより得た。
実施例2
実施例1に示した爆砕処理したパルプと爆砕処理前のパ
ルプとを50対50の割合で混合させ、更にC5F 5
00−まで叩解しZ配向度29のパルプを得た。
ルプとを50対50の割合で混合させ、更にC5F 5
00−まで叩解しZ配向度29のパルプを得た。
このパルプを用いて坪量130g/rrr、密度0゜4
9g/dの紙を手抄きにより得た。
9g/dの紙を手抄きにより得た。
実施例3
Z配向度7の広葉樹晒クラフトパルプを苛性ソーダ添加
率(対パルプ)10%、パルプ濃度5%。
率(対パルプ)10%、パルプ濃度5%。
処理温度60℃の条件下で1時間反応させ、Z配向度3
0のパルプを得た。このアルカリ処理パルプと処理前の
パルプとを60対40の割合に混合し。
0のパルプを得た。このアルカリ処理パルプと処理前の
パルプとを60対40の割合に混合し。
更にビータ−でC5F 500−まで叩解し、Z配向度
28のパルプを得た。このパルプを用いて坪f132g
/rrr、密度0.51g/ajの紙を手抄きにより得
た。
28のパルプを得た。このパルプを用いて坪f132g
/rrr、密度0.51g/ajの紙を手抄きにより得
た。
比較例1
実施例1,2に用いたのと同じ広葉樹晒クラフトパルプ
をビータ−にてC3F 500m12まで叩解し、Z配
向度7のパルプを得た。このパルプを用いて坪量130
g/ポ、密・度0.49g/cjの紙を手抄きにより得
た。
をビータ−にてC3F 500m12まで叩解し、Z配
向度7のパルプを得た。このパルプを用いて坪量130
g/ポ、密・度0.49g/cjの紙を手抄きにより得
た。
比較例2
比較例と同じパルプを用いて坪量131g/rr?、密
度0.33g/adの紙を手抄きにより得た。この紙は
実施例1とほぼ同じ透気度になる迄ウェットプレス圧力
をコントロールして密度を低減させたものである。
度0.33g/adの紙を手抄きにより得た。この紙は
実施例1とほぼ同じ透気度になる迄ウェットプレス圧力
をコントロールして密度を低減させたものである。
以上、実施例、比較例の紙の引張り強度、透気度、各種
浸透度などの紙質特性を表に示す。
浸透度などの紙質特性を表に示す。
次表から明らかな様にZ配向度の大きなパルプから作成
した実施例1〜3の紙は、通常の広葉樹晒クラフトパル
プから作成した比較Mlに比べて透気性やヒマシ油浸透
度に代表されるZ軸方向への浸透が極めて良好であり、
また透気度を低下させるために密度を低下させるという
従来から行なわれている手法を用いた比較例2の紙に比
べて遥かに高い引張り強度が得られた。
した実施例1〜3の紙は、通常の広葉樹晒クラフトパル
プから作成した比較Mlに比べて透気性やヒマシ油浸透
度に代表されるZ軸方向への浸透が極めて良好であり、
また透気度を低下させるために密度を低下させるという
従来から行なわれている手法を用いた比較例2の紙に比
べて遥かに高い引張り強度が得られた。
表
【発明の効果〕
以上に述べた様に本発明のパルプ及びその製造方法並び
にそのパルプを使用した紙は優れた浸透性、透気性を有
し、しかも紙の強度も良好であり。
にそのパルプを使用した紙は優れた浸透性、透気性を有
し、しかも紙の強度も良好であり。
各種液体の含浸用原紙、濾紙及びエアーフィルター用原
紙などへ利用出来、工業的意義は極めて大なるものであ
る。
紙などへ利用出来、工業的意義は極めて大なるものであ
る。
−1ガーレー透気度肝を用いて測定、 300cc当り
の透過秒数1紙は4枚重ねで測定。
の透過秒数1紙は4枚重ねで測定。
會21分後の水の浸透距離。
特許出願人 山陽国策パルプ株式会社
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 シートの厚さ方向に配向した繊維がシート中の全繊
維に対し占める割合を次式に示すZ配向度として表わし
その値が10以上であるセルロース系繊維パルプ。 Z配向度=[(繊維の実長−繊維両端の直線距離)/繊
維の実長]×1002 セルロース系繊維パルプに物理
的処理を行なうことを特徴とする10以上のZ配向度を
持つセルロース系繊維パルプの製造方法。 3 物理処理が爆砕法である請求項2記載のセルロース
系繊維パルプの製造方法。 4 セルロース系繊維パルプに化学処理を行なうことを
特徴とする10以上のZ配向度を持つセルロース系繊維
パルプの製造方法。 5 化学処理がアルカリ処理である請求項4記載のセル
ロース系繊維パルプの製造方法。 6 物理的処理と化学的処理との組み合わせによる10
以上のZ配向度を持つセルロース系繊維パルプの製造方
法。 7 請求項1記載のセルロース系繊維パルプが用いられ
た浸透性、透気性の良好な紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1411189A JPH02200884A (ja) | 1989-01-25 | 1989-01-25 | シートの厚さ方向の配向の高いパルプ及びその製造方法並びにこれを用いた浸透性,透気性の優れた紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1411189A JPH02200884A (ja) | 1989-01-25 | 1989-01-25 | シートの厚さ方向の配向の高いパルプ及びその製造方法並びにこれを用いた浸透性,透気性の優れた紙 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02200884A true JPH02200884A (ja) | 1990-08-09 |
Family
ID=11852006
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1411189A Pending JPH02200884A (ja) | 1989-01-25 | 1989-01-25 | シートの厚さ方向の配向の高いパルプ及びその製造方法並びにこれを用いた浸透性,透気性の優れた紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH02200884A (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57149599A (en) * | 1980-10-20 | 1982-09-16 | Westvaco Corp | Treatment for enhancing impregnating property of standard impregnated paper stock |
-
1989
- 1989-01-25 JP JP1411189A patent/JPH02200884A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57149599A (en) * | 1980-10-20 | 1982-09-16 | Westvaco Corp | Treatment for enhancing impregnating property of standard impregnated paper stock |
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