JPH0219758A - くし形修飾微小電極セルおよびその製造方法 - Google Patents

くし形修飾微小電極セルおよびその製造方法

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JPH0219758A
JPH0219758A JP63168972A JP16897288A JPH0219758A JP H0219758 A JPH0219758 A JP H0219758A JP 63168972 A JP63168972 A JP 63168972A JP 16897288 A JP16897288 A JP 16897288A JP H0219758 A JPH0219758 A JP H0219758A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、かみ合った一対のくし形作用電極を備えたく
し形修飾微小電極セルおよびその製造方法に関するもの
である。
〔従来の技術〕
水中、有機溶媒中、生体中などに含まれる、イオン、分
子の定性あるいは定量分析の方法として電気化学的な測
定方法が知られている。電気化学測定は通常、物質検出
用の1本の作用電極、およびその対向電極、電位を規定
するための基準となる参照物質を含む1本の参照電極の
3電極をポテンシオスタットなどの測定機に接続して行
う。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、この測定系は、溶液中のイオンや反応部
位が直接電極と接することのできる分子などは直接検出
できるが、タンパク質や酵素など反応部位が覆われてい
る分子の検出は困難である。
また、物質によっては酸化還元電位が高く、通常の測定
限界を越えてしまう場合がある。加えて、同じ酸化還元
電位を持つ2種以上のイオンあるいは分子が混合してい
る場合、これらを区別して同定することもできない。
これらの欠点を解消するために、電極表面を機能性の材
料で修飾(被覆)する方法が知られている。すなわち、
極めて低濃度のイオンや分子の検出・定量や特定分子の
検出のために、酵素などの分子選択性を有する触媒で電
極を修飾することが行われている。例えば、グルコース
酸化酵素で修飾された電極を用いると、酵素はグルコー
スとのみ反応するため、生じた過酸化水素を電極で電気
化学的に定量することにより、検体中のグルコースのみ
を定量することができる。ところが、この方法によると
、電極表面が酵素膜で被覆されているため、生成した過
酸化水素が電極表面へ到達しに<<、感度が低い、応答
速度が遅いなどの問題がある。
また、酵素など、反応部位が直接電極と接触できない試
料や酸化還元電位の高い試料の場合、メデイエータと呼
ばれる低分子の酸化還元活性物質を混合あるいは化学的
に結合させ、これを電極上に固定化させ、試料の酸化還
元を一旦メデイエータで行い、メデイエータが電極と反
応することにより、目的物質の検出を行うという方法が
取られている。しかし、この場合もメデイエータが固体
膜中にあるため、伝達速度が遅く、感度が低い、応答速
度が遅いなどの問題がある。
さらに、チトクロムCなどの電子伝達系・エネルギ伝達
系の酵素で電極を修飾し、エネルギ変換や電気化学的光
合成を試みた場合、反応が何段階にもおよぶため、それ
ぞれの段階に応じて電極電位を設定する必要があるが、
1つの作用電極しか持たない系では、実現が困難である
一方、微小領域の電気化学測定を行う手段として微小電
極が用いられている。微小電極は生体計測用電極、バイ
オセンサなどへの応用が数多く提案されている。しかし
、この多くはガラス細管中に金属ワイヤ、炭素繊維、金
属塩化物等を封入して作製したもので、この場合、全く
同じ電極形状のものを作製することは困難であり、得ら
れる電気化学特性も電極形状によりそれぞれ異なるため
、リング・ディスク電極のように電極形状、電極間距離
が重要な要素となる測定セルを構成することができない
。また、通常の3電極を用いた測定でも定性的なデータ
しか得られず、定量的なデータが必要な場合には前もっ
て、電極を検定しておく必要があり、多大な測定時間を
必要とする。また、測定により電極が汚染される等の理
由により検定することができない場合には、定量的なデ
ータを得ることが非常に困難である。
これに対し、微小電極を製作する方法として近年、リソ
グラフィ技術の応用が提案されている。
この方法では、レジストを基板に塗布し、電極パターン
を有する画像マスクを重ね、露光、および現像した後、
金属薄膜を蒸着法等により形成させた後、レジストを剥
離させて、基板上に微小な電極を得ている。この方法で
は、任意の形状、一定の電極間距離を持つ微小電極を多
量に再現性良く、基板上に作製することができるため、
近接させた2本(一対)の作用電極を作製すれば、リン
グ・ディスク電極と同様な測定が可能な電極対や、電気
化学素子、センサのベース電極などへの応用が可能であ
る。この微細電極作製法を応用して、これまでにミクロ
な電気化学トランジスタ(例えば、J、Phys、Ch
em、89.5133(1985) ) 、< シ形白
金電極を利用した低分子、または高分子錯体の電気化学
測定(Anal、Che+*、、58.601(198
6) )等が行われている。
しかしながら、これらの微細電極で電気化学測定用セル
やセンサなどの電気化学素子を構成するためには、これ
ら微細電極以外に参照電極や対向電極を別に必要とし、
測定セル全体ではサイズが増加するため、微小領域にお
ける電気化学反応の測定ができない。また、作用電極で
ある微細電極と外部においた参照電極または対向電極と
の間の距離が増加するため、固体電解質等高抵抗な系の
測定ではシャープな応答が得られにくいなどの問題があ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明はこのような課題を解決するためになされたもの
で、かみ合った一対のくし形作用電極。
参照電極、対向電極を同一基板上に形成し、くし形作用
電極の少なくとも一方を触媒作用のある酸化還元性物質
で修飾するようにしたものである。
また、絶縁性の基板上に所定方法により電極部リード部
および接続バンド部を形成して、かみ合った一対のくし
形作用電極、参照電極、対向電極を形成し、ついでこれ
ら電極の電極部および接続バンド部のみを残してそのリ
ード部を絶縁膜で覆い、且つ参照電極を酸化還元性物質
で覆い、くし形作用電極の少なくとも一方を触媒作用の
ある酸化還元物質で修飾するようにしたものである。
〔作用〕
したがってこの発明によれば、外部電極を用いることな
く、従来の修飾電極より優れた電気化学測定を行うこと
が可能となる。
〔実施例] 以下、本発明に係るくし形修飾微小電極セルおよびその
製造方法を詳細に説明する。
まず、この発明の具体的な実施例の説明に入る前に、そ
の概説について述べる。すなわち、本発明は、かみ合っ
た一対のくし形作用電極を備えた電気化学測定用微小電
極セルに関し、金属または半導体または半金属で形成さ
れた一対の近接したくし形作用電極、対向電極、参照電
極を基板上に一体化し、くし形作用電極の少なくとも一
方を触媒作用のある酸化還元物質で覆うことを特徴とす
る。また、この電気化学測定用微小電極セルの製造方法
として、表面あるいは全体が絶縁性の基板上に、リフト
オフ法またはエツチング法により、金属または半導体ま
たは半金属の電極部、リード部、および接続パッド部を
形成して、一対のくし形作用電極、参照電極、対向電極
を形成し、ついでこれら電極の電極部および接続バンド
部のみを残してリード部を絶縁膜で覆い、参照電極を酸
化還元物質で被覆し、くし形作用電極の少なくとも一方
を触媒作用のある酸化還元物質で覆うことを特徴とする
表面あるいは全体が絶縁性の基板としては、酸化膜付き
シリコン基板、石英板、酸化アルミニウム基板、ガラス
基板、プラスチック基板などを挙げることができる。
電極用の金属としては、金、白金、銀、クロム、チタン
、ステンレスなどを挙げることができる。
電極用の半導体としては、pおよびn型シリコン、pお
よびn型ゲルマニウム、硫化カドミウム、二酸化チタン
、酸化亜鉛、ガリウムリン、ガリウム砒素、インジウム
リン、カドミムセレン、カドミウムテルル、二硫化モリ
ブデン、セレン化タングステン、二酸化鋼、酸化スズ、
酸化インジウム、インジウムスズ酸化物などを挙げるこ
とができる。
半金属としては、導電性カーボンを挙げることができる
。参照電極上の参照物質としては、銀、塩化銀、ポリビ
ニルフェロセン等を挙げることができる。絶縁膜として
は、酸化シリコン、二酸化シリコン、窒化シリコン、シ
リコーン樹脂、ポリイミドおよびその誘導体、エポキシ
樹脂、高分子熱硬化物などを挙げることができる。
また、微小電極を作製する際には、基板上にレジストを
塗布し、そこに電極のパターンを有する画像マスクを重
ね、あるいは電子線などを用いて直接パターンを露光し
、現像してパターンを基板上のレジストに転写した後、
スパッタ、蒸着、CVD、塗布法により金属、半導体、
または半金属薄膜を形成し、その後レジストを剥離する
と基板上に4電極からなる微細電気化学セルを得るリフ
トオフ法や、基板上にスパッタ、蒸着、CVD。
塗布法により金属、半導体、または半金属薄膜を形成し
、その上にレジストを塗布し、電極のパターンを有する
画像マスクを重ね、あるいは電子線などを用いて直接パ
ターンを露光し、現像してパターンをレジストに転写し
た後、これをマスクとして下地の金属、半導体、または
半金属をエツチングすることにより、基板上に4電掻か
らなる微細電気化学セルを得るエツチング法などを用い
ることができる。
参照電極を作製する際には、くし形作用電極以外の2本
の電極のうち1本の電極上に支持物となる金属、有機酸
化還元性高分子をメブキ、電解重合法により、形成して
作製する。
くし形作用電極の少なくとも一方を触媒作用のある酸化
還元性物質で覆う方法として、この物質にビニル基など
の電解重合を起こす官能基を導入し、これをテトラエチ
ルバークロレートなどの支持電解質と共にアセトニトリ
ルなどの適当な溶媒に溶解し、これにくし形作用電極と
白金などの対極を浸漬したのち、くし形作用電極に電圧
を印加することにより、くし形作用電極上に電解重合さ
せる方法が挙げられる。また、触媒作用のある酸化還元
性物質をピロールなどの電解重合性物質に混合し、これ
を電解重合させることにより、複合重合膜としてくし形
作用電橋上に析出させる方法も挙げることができる。
以下、その具体的な実施例を列挙する。なお、本発明は
、以下に示した実施例のみに限定されるものではない。
実施例1: 1μmの酸化膜付シリコンウェハ(大阪チタニウム社製
)上に、フォトレジスト(シラプレー社製 A Z 1
400−27 )を1μmの厚みに塗布した。
このレジスト塗布シリコンウェハをオープン中に入れ、
80℃、30分の条件でベータした。その後、クロムマ
スクを用いて、マスクアライナ(キャノン製P L F
−501)により20秒間密着露光した。露光したシリ
コンウェハをレジスト現像液(シプレー社製、AZデベ
ロパー)の中で、20℃。
120秒間現像を行い、水洗、乾燥してマスクパターン
をレジストに転写した。
このレジストパターン付き基板をスパッタ装置(アネル
バ製; S P F−332H)内の所定位置に取り付
け、クロム、および白金を順次スパッタデボを行った。
圧力10−”Torr、アルゴン雰囲気で、クロム=1
0秒、白金:1分間スパッタを行い、全体で1100n
の膜厚とした。その後、基板をメチルエチルケトン中に
浸漬して超音波処理を行い、電極形成部分以外のレジス
トを剥離して電極パターンを得た。その後、その基板の
参照電極部分のみに電流密度1mA、10秒間通電して
、銀メツキを行い、参照電極上へ銀を析出させた。
メツキ後、スピンオングラス(東京応化型 OCD  
Type−7)を用い、その基板上にスピンコード法に
より塗布した後、450℃で熱硬化し、再び、レジスト
を基板上へ塗布し、80℃、30分ベーキングを行った
後、マスクを用いて露光、現像し、くし形作用電極部分
、参照電極先端部分、対向電極部分を残して、レジスト
で覆った。次に、そのレジストをマスクにして、スピン
オングラスをCF4ガスによりエツチングしくアネルバ
製:D E M−451を使用)、くシ形作用電掻部分
、参照電極先端部分、対向電極部分を露出させた。
次に、くし形作用電極の一方のみにリード線を接続し、
グルコースオキシターゼとピロールの水溶液に浸漬し、
電解重合することにより、グルコースオキシターゼを包
括したピロール重合膜をくし形作用電極上に析出させた
第2図に、このようにして作製した電気化学測定用セル
の模式図を示す、同図において、1−1および2−1は
(し形作用電極のリード部分、3は参照電極、4は対向
電極、5は絶縁膜(スピンオングラス膜)、6は酸化膜
付きシリコン基板、7は電極パッドである。図中、8で
示す部分が、かみ合った一対のくし形作用電極部分で、
その部分拡大図を第1図に示す。本例においては、くし
形作用型itの電極部1−2にグルコースオキシターゼ
を包括したピロール重合膜9を析出させている。
また、本例において、かみ合った一対のくし形作用電極
のピッチ:5μm、ギャップ:2μm、くしの長さ:2
mmとした。
グルコースを種々の濃度で溶解したリン酸緩衝液(0,
1mol/L p)16.8 )をこのくし形作用電極
部分8に滴下し、修飾されていないくし形作用電極2、
参照電極3、対向電極4のパッド7をそれぞれポテンシ
オスタツトにリード線を介して接続した。次に、くし形
作用電極に0.6 Vの電位を印加したところ、グルコ
ースオキシターゼの作用により生成した過酸化水素の酸
化電流が観測された。
電流は、電圧印加後1秒以内に安定し、電流量は、グル
コース1 mmol/1当たり10mAであった。酵素
で修飾された電極を用いた場合、電流量は、グルコース
1 mmol/1当たり500nAであり、修飾されて
いない電極を用いることにより感度が向上した。
また、サンプル溶液1m/!以下で充分に行うことがで
き、フラクトースなどの不純物を多量に含むグルコース
溶液においても、不純物に影響されることなく、グルコ
ースを選択的に検出できた。
実施例2: 1μmの酸化膜付きシリコンウェハ(大阪チタニウム社
製)上にフォトレジスト (シソプレー社製 A Z1
400−27 )を1μmの厚みに塗布した。
このレジスト塗布シリコンウェハをオーブン中に入れ、
80℃、30分の条件でベークした。その後、クロムマ
スクを用いて、マスクアライナ(キャノン製)により2
0秒秒間前露光した。露光したシリコンウェハはレジス
ト現像液(シプレー社製、AZデヘロパー)の中で、2
0°C,120秒間現像を行い、水洗、乾燥してマスク
パターンをレジストに転写した。
このレジストパターン付き基板を真空蒸着装置(日本電
子製)内の所定位置に取り付け、抵抗線加熱蒸着法によ
り、クロムおよび金を順次蒸着させた。クロムは5秒間
、金は3分間、圧力1゜Torr下で蒸着し、全体で1
00〜200nmの膜厚になるように薄着を行った。そ
の後、基板をメチルエチルケトン中に浸漬して超音波処
理を行い、電極形成部分以外のレジストを剥離して電極
パターンを得た。かみ合ったくし形作用電極の長さ:2
mm、ピンチ:8μm1ギャップ=5μmとした。その
後、参照電極分のみに実施例1と同一条件で、銀メツキ
を行い、参照電極上へ銀を析出させた。
メツキ後、スピンオングラス(東京応化製 OCD  
Type−7)を用い、その基板上にスピンコード法に
より塗布した後、450℃で熱硬化し、再び、レジスト
を基板上へ塗布し、80℃、30分ベーキングを行った
後、マスクを用いて露光、現像し、くし形作用電極部分
、参照電極先端部分、対向電極部分を残して、レジスト
で覆った。次に、そのレジストをマスクにして、スピン
オングラスをCF4ガスによりエツチングしくアネルバ
製:D E M−451を使用)、<シ形作用電極部分
、参照電極先端部分、対向電極部分を露出させた。
次に、くし形作用電極の一方のみにリード線を接続し、
グルコースオキシターゼとピロールの水溶c夜に浸漬し
、電解重合することによりグルコースオキシターゼを包
括したピロール重合膜を(し形作用電極部分に析出させ
た。
グルコースを種々の濃度で溶解したリン酸緩衝液(0,
1mol/l、pH6,8>に、このくし形作用電極部
分を浸漬し、修飾されていないくし形作用電極、参照電
極、対向電極のパッドをそれぞれポテンシオスタフトに
リード線を介して接続し、くし形作用電極に0,6■の
電位を印加したところ、グルコースの濃度に応じて電流
が観測された。電流量は、グルコース1mmol/l当
たり12mAであった。酵素で修飾された電極を用いた
場合、電流量は、グルコースl mmol/]当たり6
00nAであり、修飾されていない電極を用いることに
より感度が向上した。
実施例3: 厚み0.5mmの石英基板上に、電子線レジスト(Φ−
MAC、ダイキン工業社製)を0.5μmの厚みに塗布
した。このレジスト塗布石英基板をオーブン中に入れ、
180℃、60分の条件でベークした。その後、電子線
露光装置(日本電子;JS M−840)に入れ、電子
線の加速電圧:5kV。
露光量:5μC/cm”の条件で、かみ合った(し形部
分のみを露光した;電子線露光後、専用現像液により現
像、洗浄したレジストパターン付き基板は、実施例1と
同様な方法で順次クロム、白金のスパッタを行った後、
レジストを剥離除去した。
この基板にフォトレジスト(シソプレー社製 AZ14
00−27 )を1μmの厚みに塗布し、80℃。
30分、ベーク後、フォトマスクを位置合わせを行って
レジスト付き基板に密着させ、リード、参照電極、対向
電極およびバンドのパターンを実施例2と同一条件で露
光後、現像、クリーニング、クロム、白金のスパッタデ
ポジション、レジストの剥離を行い、電極セルパターン
を形成した。作製したかみ合ったくし形作用電極サイズ
は、ピッチ:3.5 μm、ギャップ;0.5 μm、
くしの長さ:Immとした。
電極セルパターンを形成した基板は、実施例1と同様な
方法で参照電極上への銀メツキ、4本の電極、パッド部
分以外へのスピオングラス絶縁膜作製を行って、微小電
気化学測定用電極セルを得た。次に、(し形作用電極の
一方のみにリード線を接続し、グルコースオキシターゼ
とピロールの水溶液に浸漬し、電解重合することにより
、グルコースオキシターゼを包括したピロール重合膜を
くし形作用電極上に析出させた。
次に、このくし形作用電極をリン酸緩衝液(0゜1mm
ol/l 、 pH6,8)をキャリアとするフローセ
ルに組み込み、濃度10mmol/lのグルコース試料
1m1lを流速0.8ml/ minのもとで注入し、
出力電流を記録した。その結果、くし形作用電極は直ち
に応答し、100 m5ecでピークに達し、500m
5ecで元のベースラインに戻った。
実施例4: 実施例1と同様の方法でくし形作用電極を作製した後、
一方のくし形作用電極をリード線を介してポテンシオス
タント装置に接続した。コバルトテトラ(アミノフェニ
ル)ポルフィリンおよびテトラエチルアンモニウムバー
クロレートがそれぞれl mn+ol/l、0.1mo
l/lの濃度で溶解したアセトニトリル溶液に、このく
し形作用電極を浸漬し、電位1.I Vで1分間電解重
合した。
次に、上述の方法で得られたくし形作用電極の一方がコ
バルトテトラ(アミノフェニル)ポルフィリンで修飾さ
れたセルを50mmol/1の硫酸水溶液に浸漬し、酸
素ガスを吹き込んだ。修飾された電極の電位を一〇、2
 V、もう一方の電極の電位を0.6 Vに設定したと
ころ、修飾された電極では還元されたポルフィリンの触
媒作用による酸素の還元、もう一方の電極では還元され
た酸素の生成物である過酸化水素の酸化による電流が観
測された。
修飾された電極の電流のもう一方の電極の電流に対する
割合(捕捉率)は、60%であった。さらに、修飾され
た電極の電位を0.2■にしたところ、どちらの電極も
電流が流れなくなった。
また、ポルフィリンで修飾していないセルを用いた場合
、酸素の還元のためには、電極電位を一〇、7 Vまで
下げなくてはならなかった。
実施例5〜8: 実施例1と同様な方法により、くし形長:2mm、ピッ
チ=4μm、ギャップ:1μm(実施例5)、ピッチ:
6μm、ギャップ:3μm(実施例6)、ピンチニアμ
m、ギャップ:4μm(実施例7)の、実施例3と同様
な方法でくし形長:1 mm、ピッチ:1.5μm、ギ
ャップ:0.5.crm(実施例8)のかみ合った一対
の微小くし形作用電極を含む微小電気化学測定用電極セ
ルを作製した。これらの電極と実施例2.3で作製した
ビロールで修飾する前の電極に、実施例4の方法でポル
フィリン膜を付けた。
これらの電極セルを用いて実施例4と同様な方法で測定
した過酸化水素の捕捉率と微小くし形作用電極サイズの
関係を、実施例2〜4の電極を用いて測定した結果と合
わせて下記表に示す。
いずれのセルも、修飾した電極の電位を変化させること
により過酸化水素の発生をコントロールすることができ
た。
以上その具体的な実施例を列挙したように、本実施例に
よる電気化学測定用微小セルによれば、リソラフィ技術
を用いて作製するため、任意のサイズ、形状、電極間距
離の、一対のくし形作用電極、参照電極、対向電極を持
つ測定セルを安価で多量に得ることができる。
また、従来の修飾電極のように、目的物資検出のための
電極が被覆されていないため、高感度で、応答速度が速
い。
さらに、電極を修飾する材料を選ぶことにより、特定の
物質のみに応答するようにしたり、応答電位を変化させ
、妨害物質の応答電位と異なる電位で検出するようにで
きる。しかも、修飾電極の電位を変化させることにより
、電気化学反応をスイッチングすることができる。
加えて、微量の試料、固体や高粘度溶液中、微小領域の
測定に利用することができ、電気化学測定やセンサ素子
として極めて顕著な効果をもつ。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によるくし形修飾微小電極セ
ルおよびその製造方法によると、かみ合った一対のくし
形作用電極、参照電極、対向電極を同一基板上に形成し
、くし形作用電極の少なくとも一方を触媒作用のある酸
化還元性物質で修飾するようにしたので、また絶縁性の
基板上に所定方法により電極部、リード部および接続パ
ッド部を形成して、かみ合った一対のくし形作用電極参
照電極、対向電極を形成し、ついでこれら電極の電極部
および接続パッド部のみを残してそのリード部を絶縁膜
で覆い、且つ参照電極を酸化還元性物質で覆い、くし形
作用電極の少なくとも一方を触媒作用のある酸化還元物
質で修飾するようにしたので、外部電極を用いることな
く、従来の修飾電極より優れた電気化学測定を行うこと
が可能となり、微量の試料、固体や高粘度溶液中、微小
領域の測定に用いて好適となり、その利用価値は極めて
高い。
【図面の簡単な説明】
第1図は第2図においてそのくし形作用電極部分の拡大
図、第2図は本発明に係るくし形修飾微小電極セルの一
実施例を示す模式図である。 1.2・・・くし形作用電極、1−1.2−1・・・リ
ード部、1−2.2−2・・・くし形作用電極部、3・
・・参照電極、4・・・対向電極、5・・・絶縁膜、6
・・・酸化膜付きシリコン基板、7・・・電極パッド、
8・・・くし形作用電極部分、9・・・グルコースオキ
シターゼを包括したビロール重合膜。 第1図 第2図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)かみ合った一対のくし形作用電極、参照電極、対
    向電極を同一基板上に備え、前記くし形作用電極の少な
    くとも一方が触媒作用のある酸化還元性物質で修飾され
    ていることを特徴とするくし形修飾微小電極セル。
  2. (2)絶縁性の基板上に所定方法により電極部、リード
    部および接続パッド部を形成して、かみ合った一対のく
    し形作用電極、参照電極、対向電極を形成し、ついでこ
    れら電極の電極部および接続パッド部のみを残してその
    リード部を絶縁膜で覆い、且つ前記参照電極を酸化還元
    性物質で覆い、前記くし形作用電極の少なくとも一方を
    触媒作用のある酸化還元物質で修飾することを特徴とす
    るくし形修飾微小電極セルの製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH07234200A (ja) * 1994-02-24 1995-09-05 Nec Corp 修飾電極用平板金属電極とその製造方法
WO2003023389A3 (en) * 2001-09-10 2003-06-26 Hypoguard Ltd Solid electrochemical sensor
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US9891185B2 (en) 1998-10-08 2018-02-13 Abbott Diabetes Care Inc. Small volume in vitro analyte sensor

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