JPH0219513Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、シヤツタの間仕切を成すシヤツタ
用カーテン装置に関し、特に、スラツトカーテン
の構造に関するものである。

（従来の技術） スラツトカーテンの従来の一般的な構造では、
スラツトの板面に成形強度を持たせるために、板
面にＲが付けられたスラツトを用い、かつスラツ
トの上端と下端に、折れ込み可能の断面形状を有
する連結部を一体に成形させた構造が採られてい
た。

（考案が解決しようとする問題点） ところで最近は、シヤツタにフアツシヨン性を
持たせたり、またPR作用性を持たせたりするこ
とが多く、このためスラツトカーテンには、固有
の間仕切機能のほかに、デイスプレー機能が併せ
て要求される現状にある。

しかし、上述のような従来のスラツトカーテン
の構造によると、スラツトの前面が平たんでない
ことから、カーテンの前面にイラストや文字等を
塗色によつてデイスプレーした場合に、その読取
りが見苦しく、そのほか、スラツトのパネル部と
連結部とが一体の材料で成形されていることか
ら、デイスプレーの下地材料に多彩色可能なパネ
ル材を使うことができず、例えば従来のスラツト
では、カーテンに色彩を付与するのに高価なプレ
コート鋼板を使用していた。

更には、季節の変化に合わせてデイスプレーデ
ザインを変えたり、あるいはPR事項の改訂に合
わせて文字を変更したりするような場合には、現
場でいちいち塗替えたり、またカーテンを組付替
えしたりしなければならない面倒があるなど、従
来のスラツトカーテンにおいては、デイスプレー
の機能面に様々な障害が避けられなかつた。

このため本考案は、カーテンの前面が平たん
で、かつその前面の使用材料に制約を受けること
がなく、更にデイスプレーの交換が容易であるほ
か、スラツトのパネル部と連結部とを着脱可能に
したシヤツタ用カーテン装置を提供することを目
的としている。

（問題点を解決するための手段） その目的を達成するため、本考案の構成におい
ては、カーテンを構成する各スラツトは、スラツ
トのパネル部を成す平たんなデイスプレーパネル
と、雄側および雌側の１対の回動板より成る連結
丁番とにより形成されていて、かつ上記各回動板
の夫々の基部は、上記デイスプレーパネルの後面
の対向両端に保持されている構造を採つている。

（実施例） 以下、図示する２実施例に基づき、本考案の構
成を具体的に述べる。

(a) 第１の実施例（第１図参照） この実施例のカーテン１を構成する各スラツト
２は、スラツト２のパネル部を成す平たんなデイ
スプレーパネル３と、連結丁番４とにより形成さ
れていて、かつ連結丁番４は、雄側回動板５と雌
側回動板６とが組付けられたものである。

具体的に、一方の雄側回動板５は、断面梯形の
長板よりなる基部５ａと、下方に約180度折曲る
腕部５ｂと、その先端に固設された丸棒状の軸部
５ｃとにより形成されていて、かつ基部５ａの底
面には、摺接摩擦を軽減させるための凹入溝５ｄ
が穿設されている。

また他方の雌側回動板６は、同様な基部６ａ
と、上方に湾曲する腕部６ｂと、その先端に固設
された切欠円筒体より成り、かつその後側弧面が
スリツト状に切欠かれている筒部６ｃとにより形
成されていて、かつ基部６ａの底面には、同様な
凹入溝６ｄが穿設されており、そして、連結丁番
４に組付けられた状態では、筒部６ｃに側方から
挿込まれた軸部５ｃは、回動自在に抜け止め保持
されてヒンジ軸の作用を行つている。

なお、上述デイスプレーパネル３は、デイスプ
レーの下地材に適した木質材やプラスチツク材に
より作られており、一方連結丁番４は、回転係合
体に適したアルミ、硬質プラチツク等により作ら
れている。

ところで、デイスプレーパネル３の後面の上下
両端には、夫々、アリ溝より成る上方案内溝３ａ
と下方案内溝３ｂとが穿開されていて、かつ上方
案内溝３ａには、雌側回動板６の基部６ａが横通
し保持されると共に、下方案内溝３ｂには、雄側
回動板５の基部５ａが横通し保持されて、これに
より各スラツト２間は、折れ込み可能に連結され
ている。

(b) 第２の実施例（第２図参照） この実施例のカーテン７を構成する各スラツト
８は、上述第１実施例におけると同様なデイスプ
レーパネル３と、連結丁番９とにより形成されて
いて、この場合に雄側回動板１０は、その腕部１
０ａが断面Ｌ形に後方に張出した上で、その先端
が小径の立上つた内巻きカール部１０ｂに成形さ
れており、一方雌側回動板１１は、その腕部１１
ａが後上方に立上つた上で、その先端が大径の内
巻きカール部１１ｂに成形されていて、連結丁番
９に組付けられた状態では、雌側カール部１１ｂ
の巻込溝に側方から挿込まれた雄側カール部１０
ｂの先端は、回動自在に抜け止め保持されてヒン
ジ軸の作用を行つている。

しかして雄側回動板１０の基部１０ｃと雌側回
動板１１の基部１１ｃは、夫々、デイスプレーパ
ネル３の下方案内溝３ｂと上方案内溝３ａに横通
し保持されている。

なお、上述両実施例の構成では、連結丁番４，
９がスラツト２，８の長手方向に全通している
が、これに替え、連結丁番４，９をスラツト２，
８の幅線上の適処に２個乃至数個間欠的に形成さ
せても良い。

次に、このように構成された実施例のカーテン
装置の作動等について述べる。

スラツト間の連結に丁番を用いたカーテンの構
造技術は、従来から知られているところである
が、従来の連結用丁番の組付構造では、ヒンジ部
材をビスで組付ける方式が採られていて、このた
め、丁番自体の組付けや、丁番とスラツトパネル
との取付け作業が面倒で、現場での施工が大変で
あつたが、上述した実施例の構造によると、雄側
と雌側の両回動板５，６間、１０，１１間の組付
けと、回動板５，６，１０，１１とデイスプレー
パネル３との取付けが、側方から差込むだけのワ
ンタツチ作業で簡単に着脱可能である。

また、カーテン１，７のデイスプレー性に関し
ては、デイスプレーパネル３の材料に、色付けに
適応した下地材を用いると共に、デイスプレー面
が平たんであることから、多彩な塗色で様々なデ
ザインを有効にデイスプレーすることができると
共に、デイスプレーの見栄えが良く、また簡単に
デイスプレーパネル３を着脱して交換できるの
で、デイスプレーの利用範囲が広まる。

そのほか、連結丁番４，９の材料使用量が少い
ことと、デイスプレーパネル３の材料価格が安価
であるために、カーテンのコストが著しく低減さ
れるほか、連結丁番４，９のヒンジ作用が円滑に
行われるメリツトがある。

尚、連結丁番４は、雌雄頭部のみが横方向に抜
挿自在であつて各回動板はデイスプレーパネルに
ビス接着剤等により固着された構造となつていて
も良く、また逆に、雌雄頭部は係合構造で、回動
板をデイスプレーパネルに対して横方向に抜挿自
在としてもさしつかえない。また各回動板の基部
に溝を設けデイスプレーパネルに突起を設けるよ
うにしてもさしつかえない。

（作用）（考案の効果） 以上述べたように、本考案に係るシヤツタ用カ
ーテン装置によれば、スラツトのパネル部と連結
部とを分離させて、容易に着脱可能に別体形成さ
せ、これにより、連結部の施工を容易にすると共
に、パネル部には多彩なデイスプレー作用性を持
たせるように構成したので、カーテン装置のデイ
スプレー機能性と施工性とを高め得るほか、カー
テン装置の製作費を低減させ得る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の第１の実施例を示すシヤツ
タ用カーテン装置の部分斜視図、第２図は、同第
２の実施例を示すカーテン装置の部分斜視図であ
る。 １，７……カーテン、２，８……スラツト、３
……デイスプレーパネル、３ａ，３ｂ……案内
溝、４，９……連結丁番、５，１０……雄側回動
板、６，１１……雌側回動板、５ａ，６ａ，１０
ｃ，１１ｃ……基部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カーテンを構成する各スラツトは、スラツトの
   パネル部を成す平たんなデイスプレーパネルと、
   雄側および雌側の１対の回動板より成る連結丁番
   とにより形成されていて、かつ上記各回動板の
   夫々の基部は、上記デイスプレーパネルの後面の
   対向両端に保持されていることを特徴とするシヤ
   ツタ用カーテン装置。