JPH02193675A - 血液フィルタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、血液透析に使われる改良型血液フィルタに関
する。特に、動静脈の連続的血液ろ過（Ｃ，Ａ、Ｖ、Ｈ
）に使用される、はぼ６角形形状を有した改良型血液フ
ィルタに関する。このようなフィルタでは、中空ファイ
バのバンドル内を流れる血液の圧力降下を最小限に止め
ることで、血液フィルタの中空ファイバ内の凝血をでき
るだけ防止し、透析治療中の患者に必要なヘパリン（ｈ
ｅｐａｒｉｎ）薬の投与を少量とさせる血液フィルタに
関する。

〔従来の技術］ 従来から既知の各種の血液フィルタは、はぼ円筒形状を
しており、ろ適用の中空ファイバを備えている。特に、
一般にＣ，Ａ、Ｖ、Ｈに使用される血液フィルタは、初
めは、血液ポンプと組合された透析機械で使用されるよ
うに設計されていた。このようなフィルタは、長さほぼ
１０ないし２２ｃｍ。

比較的狭い幅３．８ないし４．５ｃｍの大きさの幾何学
的円筒形状を有している。従来の各血液フィルタには、
バンドルがほぼ５０００ないし１００００本の中空ファ
イバが備えられている。

［発明が解決しようとする課題］ しかし、従来の幾何学的円筒形状のフィルタは、Ｃ、Ａ
　、　Ｖ　、　ｌ＋のようなポンプなしシステムにおい
ては、不適当なものであることが知られている。即ち、
細いファイバ内を通る長くて細い血液通路は、環流圧力
の降下を起こすからである。これは、この環流圧力の降
下が、前記ファイバの長さに正比例し、血液ポートの直
径の４乗に反比例するためである。フィルタ内でのの圧
力降下は、血液の流速の低下、並びに赤血球及び血小板
の沈殿を生じ、凝血状態を起こす。これは幾分かは、ヘ
パリンを比較的多く用いることにで解消される。しかし
、これに対し患者には、ヘパリンの服用量の増加による
出血が生じる。

血液フィルタを通る流体を冷却すると、流体の粘性が高
まり、これにより流体の前進抵抗の増加及び熱転換によ
る運動エネルギの損失を引起こすことが肝臓病学で広く
知られている。１９７３年４月、ジョーシワシントン大
学出版、Ｔｒａｓｃ、Ａｍｅｒ、Ｓｏｃ、Ａｒｔ、　Ｉ
ｎｔ、Ｏｒｇａｎｓによる専門刊行物、著ケラ−、に、
Ｈ“人工器管における流体力学及び大量移送”参照。

上述の問題を考慮して、後述するいわゆるレイノルド数
（Ｒｅ）が示されている。

μ ｐ−管内の圧力 Ｕ＝管内の通過流量 り一管の内径 μ−管内の流体の粘性 血液ろ過システムの最高能力を得るため、このレイノル
ド数は、実用上できるだけ高く維持する必要がある。

理論的にいって、短い中空ファイバをより多数本備えた
改良型血液フィルタを使用することで、Ｃ１＾、　Ｖ　
、　Ｉ＋システムの効率をより向上させ、血液ろ過シス
テムのレイノルド数を増加させることができる。実際、
血液フィルタに流込む血液は、血液ポートに最も接近し
た中空ファイバの部分では、より早く、且つ、効率よく
通過する。しかし、血液フィルタの血液ポートから離れ
た中空ファイバを通過する場合には、若干効率が落ちる
。換言すれば、個々の中空ファイバが、血液フィルタの
血液ポートから離れれば離れるほど、ファイノ＜ノ（ン
ドルが関係するろ過システムにおける、ろ過工程の能率
や効果が落ちる。これは血液が、ろ過システムのファイ
ババンドル中央部に集中しようとする傾向があるからで
ある。

血液は、１ｍ血液フィルタ血液ポートから離れて配され
たファイバを、流れにくい傾向がある。このため、凝血
し、各ファイバ内の血液の流れが遮断され、フィルタの
効率を低下する。レイノルド数式から分かるように、管
の内径“Ｄ″、即ち、血液を流す中空ファイバの総数が
、効果的にレイノルド数を増加させ、血液ろ過システム
の効率を向上させる。

水平状態で使用される一般の円筒形状の血液フィルタは
、重力により、赤血球及び血小板の沈殿が生じる。これ
は、従来の血液フィルタが有する内径に沿う極限られた
箇所である。

本発明は、このような課題に着目して成されたもので、
その目的とするところは、フィルタの内径をフィルタの
効率を向上させるための手段により増加させることがで
きる血液フィルタを提供することにある。

本発明に関連した目的は、フィルタの中空ファイバのバ
ンドルを通過する血液が、ろ過システムの血液ポートの
近傍に配されたファイバ内で、凝血する傾向を減少させ
、血液フィルタ内に生じる沈殿を減少又は削減すること
ができる改良型血液フィルタを提供することにある。

本発明の他の目的は、比較的長さの短い、且つ、多数本
の中空ファイバを有した血液フィルタを提供することに
ある。

本発明の更に他の目的は、低コストで製造され且つ有益
な血液フィルタを提供することにある。

本発明の更に付加された目的は、従来技術の欠陥を克服
することができる血液フィルタを提供することにある。

［課題を解決するための手段及び作用］前記課題を解決
するために、本発明に係る血液フィルタは、バンドルに
した複数本の中空ファイバを備え、この各ファイバ個々
の長さは、これら中空ファイバが血液フィルタの血液ポ
ートに最接近して最大となり、この血液ポートから離れ
るに従って連続的に短くなる。そして、これら個々のフ
ァイバの内で血液ポートから最も離れた箇所で最小の長
さとなる。また、これら個々のファイバは、その両縁部
を選択して、望ましくはそこにエポキシ樹脂又は同種の
物質を用いて互いに、バンドルにされる。これにより、
ろ過システムの中空ファイバ内を通過する血流が妨げら
れることはない。更に、図を参照して後述するように、
中空ファイバのバンドルは、その縦断面が６角形の形状
を有し、一方、横断面が本発明の血液フィルタでは、円
形の形状を有する。本発明のフィルタは、縦置、即ち、
血液フィルタの１又は複数のポートが、鉛直方向に位置
付けられて使用される。また、ファイバのバンドルは硬
質なケーシング、好ましくは、丈夫な透明プラスチック
に収納される。

本発明の血液フィルタは、内径を大きくし且つ複数本の
中空ファイバを備えることで沈殿による影譬を減するこ
とはもとより、前記フィルタを通過する一定の血液を、
外側に配されたファイバのバンドル、即ち、血液ポート
から離隔して備えられたファイバのバンドルに効率よく
搬送することで、従来技術の欠陥を克服している。

これは、上述のようなバンドルは、その両側で短くなっ
ており、本発明の血液フィルタが縦置で使用される場合
、バンドル中央部の長さよりも、高さで見て、低くなっ
ているからである。本質的に、中央のバンドルを通過す
る血液特性と、外側に離れて配されたバンドルを避ける
血液特性とが、互いに相殺される。本発明の血液フィル
タを構成するバンドルの中空ファイバ全体を血液が連続
的に流れることで、凝血その他の障害は、予防されない
にしても、かなり減らすことができる。

更に、本発明の血液フィルタは、多数の幾何学的形状に
形成できることが知られている。このような血液フィル
タ内の中央に位置した中空ファイバは、長くなっている
ため、外側に配されたファイバのバンドルより高くなっ
ている。上述のような付加された形状はすべて、本発明
の範囲内で案出されたものであることは言うまでもない
。

加えて、血液フィルタは、必ずしも縦置で使用する必要
はない。本発明の血液フィルタの位置に関しても、適当
な調節が可能である。例えば、中央の各通路が狭く、そ
の外側の各通路が広くなった多重通路の血液ポートでは
、血液が容易にファイバ全体に行頁るように流れる。

本発明は、添付図面に言及して、より詳細に説明されて
いる。勿論、添付図面は、本発明の好良な一実施例を示
しており、範囲を制限するものではない。

〔実施ｆｌＪ］ 以下、本発明の一実施例について図面を参照して詳細に
説明する。

第１図は、バンドルにされた複数本の中空ファイバ１２
を備えた血液フィルタ１０の縦断面図である。これらフ
ァイバ１２は、好ましくは、エポキシ樹脂ヘッダ１４に
よって、バンドル状態に保持されている。尚、エポキシ
樹脂ヘッダ１４は、フィルタ中の血液流路を妨害するも
のではない。

中空ファイバ１２のバンドルは、例えば、硬質で、透明
なプラスチックケーシング１５内に、好ましく、収容さ
れている。ケーシング１５は、少なくとも２つの血液ポ
ートを備えている。なお、この血液ポートは２つ以上で
あっても良い。

第１図及び２図では、２つの血液ポート１６ａ。

１６ｂ１好ましくは、鉛直方向に互いに離隔して配され
ている。更に、ケーシング１５は、また、ろ過液ポート
又は透析液ポートを備えてもよい。

第１図及び２図は、水平に位置付けられた、ろ過液又は
透析液の２つのポート１８ａ、１８ｂを示す。これらを
設けることは、好ましいが必要ではない。

本発明の好良な実施例において、ケーシング１５内の中
空ファイバ１２の幅即ち内径は、中空ファイバ１２の長
さのほぼ５倍に、好ましくは、増加されている。このた
め、はぼｌ（１，ＨＯないし１．０００，０００本をバ
ンドルとした多数本の中空ファイバが用いられる。望ま
しくは縦置で使われる本発明の血液フィルタ１０におい
て、血液は、この血液フィルタ上部の血液ポート１６ａ
から流入され、底部の血液ポート１６ｂから排出される
。なお、血液の流れは、重力作用が働いて助長されてい
る。

上述したように、従来の血液フィルタでは、血液は、バ
ンドルの中央部、即ち、血液ポート１６ａ、１６ｂに接
近して、中央に配された中空ファイバを流れる傾向にあ
ることが認められている。沈殿の原因となる前記傾向を
防止するために、バンドルの中央部の中空ファイバのバ
ンドルの長さは、好ましくは、例えば４．４５ｃｍ（１
，７５インチ）以上の長さに維持されている。バンドル
の周側に配される中空ファイバのバンドルの長さは、例
えば、１．９ｃｍ（０，７５インチ）のように比較的短
い。

上記形状にすることにより、血液がバンドル全体に容易
に均一な分布で行頁る。縦断面したバンドルは、はぼ６
角形形状に描かれているが、完全に対称形になる必要は
ない。

第１図及び２図で示されているように、複数の中空ファ
イバのバンドル１２を備えた透明プラスチックケーシン
グ１５もまた、断面はぼ６角形形状を有し、平面図で見
るき、円形状となる。

本発明の血液フィルタ１０が、血液がフィルタの上部か
ら流入し、底部から流出するように、縦置で使用される
場合、血流の澱が極めて少なくなり、且つ、凝血が防止
される。これにより、ヘパリン薬の投与が少量で済むと
いう付加的効果を生む。即ち、従来の血液フィルタに比
べ、ヘパリンの投与量が約６０％ないし８０％削減され
る。

上述したように、前記ろ過液又は透析液の２つのポート
１８ａ、１８ｂは、透析液又は血液ろ過液（ｈｅｌｌｏ
「１１ｔｒａｔｅ）の流入と流出とを容易にすべく、血
液フィルタ１０の対向、即ち、両側に形成され得る。

更に、本発明の血液フィルタの好良な実施例としては、
ファイバのバンドルを支持するプラスチックケーシング
やエポキシ樹脂ヘッダは勿論、血液フィルタの中空ファ
イバの内側にもヘパリンを化学結合させておくことが望
ましい。前記ヘパリンの化学結合は、本発明の血液フィ
ルタ内を血液を円滑に流すことに有効であり、患者に必
要なヘパリンの投与量を削減させ、あるいは、全く不要
とさせる。

本発明の血液フィルタは、従来よりも比較的小型である
ため、患者が血ｉｆ＆フィルタを携帯して移動すること
ができる。また、本発明の血液フィルタにより結果的に
効率が上がり、凝血が減少されることから、数週間又は
数か月間、交換を必要としない。

本発明の血液フィルタに種々の修正及び変更が可能であ
ることは、一定の技術的水準にある者にとっては明白な
ことである。例えば、幼児、青年、成人に対応して、中
空ファイバのバンドルの寸法、バンドル内のファイバの
数、血液ポートの数が変更される。また血液フィルタに
１又は複数のろ過液又は透析液ボー　トを備えるかどう
かについても、使用者の要求及び必要次第である。更に
、エポキシ樹脂以外の物質でも、各ファイバを互いにバ
ンドルにまとめて固めるために用いることができる。

その上、本発明の血液フィルタに用いられる透明プラス
チックケーシングは、実際上、透明か否か、同種のプラ
スチックか否かにかかわりなく、化学作用に影響されな
い種々のタイプのものが要求され、使われている。

中空ファイバの材質の化学組成を変更させることで、同
型の、即ち、縦断面が略６角形形状で、幅が長さより大
きなファイバのバンドルを備える血液透析器、血漿フィ
ルタあるいは木炭フィルタを構成することができる。こ
のような中空ファイバの材質、例えば、銅アンモニア、
アセチルセルロース又はこれらを修飾した物の化学組成
は、定の技術的水準にある者にとっては、広く知られて
いる。中空ファイバ内側の微孔な径は、血液フィルタの
径と異なっている。例えば、血漿フィルタの微孔な径は
、０．２ないし２ミクロンであり、これに対し、血液透
析器内において、微孔な径は、血液フィルタよりも極め
て小さいものとなっている。

［効果］ 上述のように、本発明の血液フィルタによれば、中空フ
ァイバの高さを中央から外側に向かって、連続的に低く
したことで、血液ポートから離隔した中空ファイバにも
効率よく血液が流れ、また、血液フィルタ内にヘパリン
を化学結合させることで、思考へのヘパリンの投与量を
減することもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の血液フィルタの縦断面図、そして第
２図は、第１図で示した血液フィルタの横断面図である
。 １０・・・血液フィルタ、１２・・・中空ファイバ、１
６ａ、１６ｂ−・・血液ポート、１８ａ、１８ｂ−・−
透析液ポート。 出願人代理人　弁理士　鈴江武彦

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、連続して動静脈の血液ろ過を果たす血液フィルタで
   あり、種々の長さを有する複数の中空ファイバと、 複数の血液ポートを有する前記中空ファイバ用のケーシ
   ングと、 前記複数の中空ファイバをまとめてバンドルにし、この
   バンドルが前記ケーシング内に位置し、前記血液ポート
   に最も近い中空ファイバが最も長く、かつ血液ポートか
   ら最も離れた中空ファイバが最も短くなるように中空フ
   ィルタをグループ分けする手段とを具備する血液フィル
   タ。 ２、前記バンドル内の中空ファイバは、バンドルの中心
   に位置するものが最も長く、かつ中心から一番離れたも
   のが最も短くなっている請求項１に記載の血液フィルタ
   。 ３、前記バンドル内の種々の長さの中空ファイバは、バ
   ンドルの中心に位置するものから中心から最も離れたも
   のに連続して変化した長さである請求項２に記載の血液
   フィルタ。 ４、バンドルの中心に位置する中空ファイバは約４．５
   ｃｍの長さを有する請求項２に記載の血液フィルタ。 ５、バンドルの中心から最も離れた中空ファイバは約１
   ．９ｃｍの長さを有する請求項２に記載の血液フィルタ
   。 ６、前記ケーシングは透明プラスチックで形成されてい
   る請求項１に記載の血液フィルタ。 ７、前記ケーシングの複数の血液ポートは、ケーシング
   の上と底とにそれぞれ設けられ、垂直方向に互いに離隔
   した２個の血液ポートを有する請求項１に記載の血液フ
   ィルタ。 ８、前記ケーシングの一部として少なくとも１個のろ過
   ポートを有する請求項１に記載の血液フィルタ。 ９、前記ケーシングは、ケーシングの垂直側に互いに水
   平方向で対向するように設けられた２個のろ過ポートを
   有する請求項８に記載の血液フィルタ。 １０、前記中空ファイバをバンドルにまとめる手段は、
   バンドルの各端部に設けられたエポキシ樹脂ヘッダを具
   備する請求項１に記載の血液フィルタ。 １１、前記バンドルは、実質的に６角形の横断面と実質
   的に円形の縦断面とを有する請求項１に記載の血液フィ
   ルタ。 １２、前記中空ファイバは、これに化学的に結合したヘ
   パリンを有する請求項１に記載の血液フィルタ。 １３、前記バンドルは、約１２．７ｃｍの径を有する請
   求項１に記載の血液フィルタ。 １４、前記複数のバンドルの合計の幅はバンドルの長さ
   よりも長い請求項１に記載の血液フィルタ。