JPH0219111Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来のロール型トイレツトペーパーは広く普及
し、その専用ホルダーが取り付けられている便所
も多いが、ホルダーのサイズの関係から、一定度
以上に大きく巻いた物を用いる事が出来ず、使用
者の多い所では、たちまち使いつくし、頻繁に、
残つた巻心と新品を付け替えねばならない。

そのため、長尺の用紙をジグザグに折りたたん
だ用紙塊を用いる解決策も種々考案されている。

本考案も、長尺の用紙をジグザグに折りたたん
だ物を用いるのであるが、それらより容易に安価
に量産出来、従来のトイレツトペーパーホルダー
がそのまま利用出来る、連続折りたたみ型トイレ
ツトペーパーを得ようとするものである。以下図
面に従い説明する。

第１〜２図の１は本考案に用いるトイレツトペ
ーパー用紙を示し、厚さ0.1mm程度、左右幅10数
cm、全長数100ｍのサイズである。２は20数cmの
ピツチで用紙に付けた切り取り用のミシン目であ
る。

この用紙１を、歯車形のロール間に通し、８cm
程度のピツチで折り目を付け、第３〜４図示のよ
うにジグザグ状に折り、更に上下方向から加圧
し、紙面間に間隙が生じない状態にし、直方体状
の用紙塊にする。

なお、この場合、用紙塊の上下長は数10cmで、
紙の総量はロール型トイレツトペーパーの数倍に
なる。ミシン目２の位置は折り目に合致させても
よいし、合致させなくてもよい。その他のサイズ
も種々に選ぶ事が出来る。

この用紙塊の前後の屈曲面と上下の平面に、第
５〜６図示のように、厚さ0.5mm程度の厚紙製の
ベルト３を巻き付け、ベルトの両端を接着剤層４
を介して相互に接合し、用紙塊の崩壊を防ぐ。

用紙塊を厚紙ベルト３で巻いた物を第７〜８図
示のプラスチツク容器５に納め完成品を得る。

このプラスチツク容器５は透明または半透明の
材料で造り、厚さ0.2mm〜３mm程度の肉厚を持ち、
真空成形や射出成形で造る。その上部は開口をな
し、左右面の上部には直径７mm、左右長10mm程度
の突起６と７が設けられている。

この連続折りたたみ型トイレツトペーパーは第
９〜１１図のように用いる。

図中８は便所の床。９は水洗式の便器。１０は
壁。１１は壁に取り付けられている従来のロール
型トイレツトペーパーホルダーのコの字形金具。
１２は軸１３で金具１１に取り付けたふた。１
４，１５は金具１１の先端に取り付けた内面がく
ぼんだ軸受である。

通常のロール型トイレツトペーパーを用いる場
合には、軸受１４，１５にスプリング入の軸がは
め込まれるが、本考案の物を用いる場合には、そ
の軸を除去し、代わりに突起６，７をはめ込み、
容器５に入つた厚紙ベルト３に巻かれた紙１をセ
ツトする。（容器５も金具１１も弾性変形し、容
易にはめ込む事が出来る。） ついで、ふた１２を壁１１にそうよう、持ち上
げておき、厚紙ベルト３の正面（前面）側の上端
（遊離端）を手前に引き、接着剤層４からはがし、
厚紙ベルト３の背面側の上端を持ち上げ、用紙１
の上端を20cm程度引き出し、容器５の前上縁から
下にたらす。

ふた１２を復帰させ、その重量で用紙１を容器
５の前上縁との間にはさみ、軽く固定し、第９〜
１１図の状態にする。

用便後、使用者は容器５外に出ている紙１の端
を更に20cm程度引き出す。

その際、紙１は厚紙ベルト３の正面と背面の上
端間と、容器５とふた１２の間を通る時に折り目
が伸び、平らになつて引き出される。

使用者は片手でふた１２をやや強く下方に押
し、紙１をふた１２と容器５の間にはさみ、他の
手で紙１の前下端を強く引き、ミシン目２にそつ
て引きちぎり、紙片を得て使用する。

このようにして紙１を引き出してわちぎり、用
いれば、使用時の使い易さはロール型トイレツト
ペーパーと全く同様であり、かつ、数倍長持ちす
る。

紙１が使いつくされれば、両手で容器５の側壁
をはさみ、突起６，７を軸受１４，１５からはず
し、容器５と内部の厚紙ベルト３をすて、新品を
取り付ける。

なお、トイレツトペーパーの原紙は通常横幅１
ｍ以上で直径も１ｍ以上のロール上に巻かれてお
り、それをジグザグ状に折りたたむ際、横幅が原
紙と同じ幅で、前後幅が厚紙ベルト３の全長と同
じ１ｍ弱の長さに切つた厚紙を水平におき、その
上に、歯車形ロール等を用いて紙をジグザグに折
りたたんで行き、必要な量、積み重なつた時点で
原紙ロールから切りはなし、厚紙で用紙塊を前後
から囲み、更に上部で接着し、その大きな塊を横
に10数cm送るごとに切断し、下に受けた容器５中
に落とし込む等の方法で造れば、比較的高速度に
多量生産が出来る。

その際、厚紙ベルト３で巻かれているため、切
断しても、ばらばらになる事がなく、切断後に、
ジグザグに折つた用紙塊を包装するのに比べれ
ば、はるかに製造装置が簡素化され、安価に生産
出来る事になる。

なお、容器５はプラスチツクびん入の醤油やイ
ンクカートリツジ等のように、中身を使いつくせ
ば、すてればよいが、分厚い材料で造つた場合に
は、反復使用し、中身のみ交換すればよい。

販売の際には、薄いプラスチツクフイルムで包
装する事が望ましい。

中身のみ販売する場合にも、プラスチツクフイ
ルムで包装する事が望ましい。

製造工程で、用紙塊の上下面と厚紙ベルトの間
に分厚い紙等を入れ、用紙塊の上下面が丸く変形
するのを防いでもよい。

容器５の左右壁を一部外方にふくらませ、内部
に板バネを入れ、板バネの外面に突起６，７の内
端を取り付け、容器壁にあけた穴から突起６，７
の左右端が突出するようにし、突起の端を内方に
押せば、可逆的にひつこむようにし、容器５をホ
ルダーに着脱し易いようにしてもよい。

上記のように、本考案を実施すれば、比較的簡
単な構造の製造装置で安価に大量生産し得る。従
来の通常のロール型トイレツトペーパーホルダー
をそのまま使用出来る。使い易い、ロール型より
数倍長持ちするトイレツトペーパーシステムが得
られる効果が生ずる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施した連続折りたたみ型ト
イレツトペーパーの用紙の平面図。第２図はその
正面図。第３図は用紙１をジグザグに粗折りした
場合の平面図。第４図はその左側面図。第５図は
更に加工した場合の平面図。第６図はその左側面
図。第７図は一部品の平面図。第８図はその左側
面図。第９図は便所内に完成品をセツトした場合
の平面図。第１０図はその正面図。第１１図はＡ
−Ａの線における縦断左側面図である。 図中１はトイレツトペーパー用紙。２はそのミ
シン目。３は用紙塊を取り巻く厚紙ベルト。４は
接着剤層。５はプラスチツク容器。６，７はその
突起。８は便所の床。９は便器。１０は壁。１１
はホルダーの金具。１２はふた。１３は軸。１
４，１５は軸受である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 横幅が10数cmで、全長が数100ｍの連続したト
   イレツトペーパー用紙１を、８cm程度のピツチで
   ジグザグ状に折りたたみ、加圧し、紙面間の間〓
   をなくして形成した直方体状の用紙塊の前後の屈
   曲面と上下面を、上部において、接着剤層４によ
   り、たがいに両端を接合した厚紙製ベルト３で取
   り巻き、従来の通常のトイレツトペーパーホルダ
   ーの軸受１４，１５にはめ込むための突起６，７
   を側面上部に設けたプラスチツク容器５に納めて
   成る、連続折りたたみ型トイレツトペーパー。