JPH0218Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はチユーリツプのような球根を圃場に多
条にすぢ蒔きする装置に関する改良である。

（従来の技術） 従来、チユーリツプのような球根は球形である
ため圃場上に蒔くと左右に転がつて正しく多条に
すぢ蒔きすることが困難である。

（考案が解決しようとする課題） 本考案はこの点に鑑み、まず圃場を耕耘しつつ
表土を膨軟にし、これに多数の蒔き溝を球根の大
きさに応じ深くまたは浅く平行に切りつつこの溝
底に一定間隔をおいて球根が転がらぬように、能
率よく多条蒔きすることを目的とする。

（課題を解決するための手段） 一定間隔をおいて配列するバケツトコンベヤ１
の背面の上昇部を球根槽２内にのぞませ、各バケ
ツトコンベヤ１の正面の下降部をカバー３にて被
覆し、カバー３の左右の側壁の下端には球根放出
用の受樋４の上端を軸着して下端を地表に向け俯
仰自在に斜設する。そして各受樋４の裏面には吊
下杆９を介してそれぞれ溝切板５を設け、各吊下
杆を連結する左右の吊下杆９の上端は上方に屈折
して機体外側に昇降自在に固着する。

各溝切板５の前方にはロータリ耕耘刃６を回転
自在に取付ける。

（作用） 第１図の矢印に示すとおり、操縦者が機体に取
付けたハンドルＨを握つて後退しつつ進行する
と、バケツトコンベヤ１の背面により球根槽２内
の球根は１個づつバケツトの表面により上昇し、
カバー３内の下降時において上昇した球根は自重
により下降する前方のバケツトの裏面に移動す
る。そしてロータリ耕耘刃６により耕耘された膨
軟な表土に溝切板５により蒔き溝が形成され、こ
の蒔き溝にのぞむ各受樋４より球根が１個づつ放
出される。

しかして球根が大きいほど蒔き溝を深くしなけ
ればならないが、本考案においては、機体外側の
左右の吊下杆９を下降すると、各溝切板５は深い
蒔き溝を形成すると共に各受樋４もその先端を下
降させ、溝底近くに球根を放出するので、球根は
転がらない。

（実施例） 一定間隔をおいて配列するバケツトコンベヤ１
の背面の上昇部を球根槽２内にのぞませ、各バケ
ツトコンベヤ１の正面の下降部をカバー３にて被
覆し、カバー３の左右の側壁の下端には球根放出
用の受樋４の上端を軸着して下端を地表に向け俯
仰自在に斜設する。そして各受樋４の裏面には吊
下杆９を介してそれぞれ溝切板５を設け、各吊下
杆を連結する左右の吊下杆９の上端は上方に屈折
して機体外側に昇降自在に固着する。

機体に搭載するエンヂンＥにより左右の推進車
輪Ｗは駆動する。７は推進車輪Ｗと相まつて機体
を支持する左右の支持輪で、第６図に示すように
支持輪７の車軸よりバケツトコンベヤ１に動力を
伝達する。

各受樋４およびその裏面にＵ字形の受杆８によ
り連結する溝切板５は吊下げ杆９により昇降自在
に機体に連結する。

（考案の効果） 本考案によるときは、バケツトコンベヤ１によ
り球根槽２内の球根を１個づつ汲み上げて下降時
に前方のバケツトの裏面に移すが、バケツトコン
ベヤ１の下降部はカバー３にて被覆するので各球
根は確実に前方のバケツトの裏面に移動し、そし
て斜設する各受樋４から溝切板６により耕耘され
た膨軟な表土に形成する多条の蒔き溝中に落下す
る。

しかして吊下杆９を下降するに伴い蒔き溝が深
くなり、しかも受樋４の傾斜も急になるので、球
根の大きさに応じ蒔き溝を深くすると共に球根を
溝底近くに放出し、みだりに転がらぬように定位
置に蒔く、という効果を生ずる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の全体側面図、第２図は
バケツトコンベヤの拡大側面図、第３図はその平
面図、第４図は球根槽の正面図、第５図は溝切板
の斜面図、第６図はバケツトコンベヤの動力伝達
機構を示す拡大側面図。 １はバケツトコンベヤ、２は球根槽、３はカバ
ー、４は受樋、５は溝切板、６は耕耘刃、９は吊
下杆。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一定間隔をおいて配列するバケツトコンベヤの
   背面の上昇部を球根槽内にのぞませ、各バケツト
   コンベヤの正面の下降部をカバーにて被覆し、カ
   バーの左右の側壁の下端には球根放出用の受樋の
   上端を軸着して下端を地表に向け俯仰自在に斜設
   し、各受樋の裏面には吊下杆を介してそれぞれ溝
   切板を設け、しかして吊下杆は機体に昇降自在に
   連結すると共に各溝切板の前方にはロータリ耕耘
   刃を回転自在に取付けて成る球根植付機。