JPH0218171B2 - - Google Patents

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JPH0218171B2
JPH0218171B2 JP11815483A JP11815483A JPH0218171B2 JP H0218171 B2 JPH0218171 B2 JP H0218171B2 JP 11815483 A JP11815483 A JP 11815483A JP 11815483 A JP11815483 A JP 11815483A JP H0218171 B2 JPH0218171 B2 JP H0218171B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23PMETAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; COMBINED OPERATIONS; UNIVERSAL MACHINE TOOLS
    • B23P11/00Connecting or disconnecting metal parts or objects by metal-working techniques not otherwise provided for 
    • B23P11/02Connecting or disconnecting metal parts or objects by metal-working techniques not otherwise provided for  by first expanding and then shrinking or vice versa, e.g. by using pressure fluids; by making force fits

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 開示技術は、主として粒状物質輸送等に供する
耐摩耗性緊着締結二重管の製造技術の分野に属す
る。
<要旨の解説> 而して、この発明は、加熱された相対重層内外
管の金属ライナー内管を局部急冷することによる
耐摩耗性緊着締結二重管の製造方法に関する発明
であり、特に、炭素鋼管等の金属外管内に耐摩耗
性金属ライナー内管を挿入可能な間隙を介して相
対重層しその状態で、或いは、密接させて相対重
層した状態で金属外管と金属ライナー内管全体
を、或いは、相対重層する金属外管と金属ライナ
ー内管の一部分を加熱したうえ加熱部分内の金属
ライナー内管の局部を点状、或いは、線状に水冷
等の手段により急冷し、急冷局部、及び局部付近
に塑性伸び変形を発生せしめる操作を該金属ライ
ナー内管に反復重畳することにより金属ライナー
内管全体を膨脹拡管させ、又、急冷による変態膨
脹により金属ライナー内管を膨脹拡管させ、それ
によつて金属ライナー内管を金属外管に対し緊着
させると共に該金属ライナー内管に急冷焼入硬化
による耐摩耗性を付与するようにした耐摩耗性緊
着締結二重管の製造方法に係る発明である。
<従来技術> 周知の如く物質の輸送には従来車輛、船舶等に
たよることが多かつたが、近時固形物輸送のうち
粒状物質の輸送が増大するに及んでこれら粒状物
質の輸送は車輛、船舶に代つて配管による流体輸
送が大きくクローズアツプしてきた。
即ち、小麦等の穀物、石炭等の固形燃料、土
砂、ゴミ、塵埃、或いは、化学プラントに於ける
高温、且つ、腐食性スラリー状物質等を場合によ
つては海山越しに長距離輸送するには管による流
体輸送が最も安全で確実で且つ経済的な方法とし
て考えられるようになつた。
而して、該種粒状物質を配管輸送するには通例
水と共に混合分散してスラリー状にし、ポンプ圧
送と介して行つたり、又、圧送空気を介して移送
する等の手段がある。
したがつて、いづれにしても、粒状物質が流体
混合状態で絶え間なく高速で輸送管内を走行する
ため、輸送管壁の摩耗は相当に激しい。
該摩耗に対処する手段として一般には耐摩耗性
金属製配管を使用する態様がとられてきた。
<発明が解決しようとする課題> さりながら、一般に耐摩耗性金属は高炭素、高
マンガン鋼等であるので、硬度が高く靭性に乏し
い。
そのため、管体自体が脆く曲げ切削等の機械加
工は勿論のこと、溶接やフランジによる継手の溶
接、ガス切断等の熱加工や機械加工も極めて難し
い難点があり、管の運搬、設置に際して破損しや
すく、又、使用中衝撃的負荷を受けると脆く、破
壊をおこす欠点がある。
又、耐摩耗性を損わずに靭性を増すためには、
Ni、Cr、Mo等の高価な金属の添加が必要とな
り、経済的に高価なものになる不利点があり、更
に耐摩耗材は一般に高炭素鋼であるため、溶接等
の接合加工も極めて難しい不具合がある。
そして、管全体を靭性を有し、且つ、耐摩耗性
を具備する金属製のものにすることへの障害を避
けるために、摩耗の特にひどく発生する部分を耐
摩耗性金属材で二重張にすることが考えられてい
る。
該二重張に使用される耐摩耗性金属材には多く
の場合鋳物の小片板が用いられこれをボルト締め
による固定を介し二重張とされることが多く、か
かる耐摩耗性金属板は素材の製造において、その
後工程のグラインダ等による機械加工中、運搬
中、或いは、実際使用中に材料の脆さの故に破砕
損傷を受けることが多く、これまた材料の靭性を
増すためにNi、Cr、Mo等の高価な金属の添加が
必要となり、したがつて、経済的には非常に高価
なものになるマイナス点がある。
又、近年管全体として靭性があり、長尺で、し
かも、耐摩耗性を有する管の製造の為に遠心鋳造
法が用いられているがこの靭性、耐摩耗向上の遠
心鋳造法においては外側に靭性のある普通炭素鋼
を鋳込み、内側に耐摩耗性金属の溶湯をそそぎ込
む二重鋳込み手段が使用されているが、この方法
は小径薄肉管の製造には適用不能であるうえに大
径厚肉管に適用した場合でもコストが高くなる。
そして、金属外管と金属ライナー内管との間は
冶金的に溶融結合されているため、割れの欠陥が
生じ易い等の不都合さがある。
<発明の目的> この発明の目的は上述在来技術に基づく耐摩耗
性金属管の製造方法の問題点を解決すべき技術的
課題とし前述在来のNi、Cr、Mo等の高価金属の
添加による靭性耐摩耗性管製造法や耐摩耗性金属
小片板のボルト締めによる二重張法や遠心鋳造法
による靭性耐摩耗性管の製造法とは全く発想を異
にし、靭性の少ない硬くて脆く、且つ、機械加工
も、熱加工も不可能な程困難な耐摩耗性の金属ラ
イナー内管を熱間にて容易に加工し、且つ、局部
急冷により膨脹拡管して靭性ある鋼の金属外管に
緊着締結し金属外管の緊縛によつてもろくて砕け
易い金属ライナー内管を破砕から守り得るように
し、更に急冷焼入硬化による耐摩耗性を付与し得
ることによつて比較的安価な単なる高炭素鋼を耐
摩耗性金属ライナー内管として使用することが出
来、その結果、靭性強度を有し、且つ、安価な耐
摩耗性金属管現出を可能にして輸送産業における
配管技術利用分野に益する優れた耐摩耗性緊着締
結二重管の製造方法を提供せんとするものであ
る。
<課題を解決するための手段・作用> 上述目的に沿い先述特許請求の範囲を要旨とす
るこの発明の構成は、前述課題を解決するために
冷間における曲げや切削等の機械加工、又、溶接
やガス切断等の熱加工が不可能に近い程困難な耐
摩耗性鋼板を加熱によつて加工可能の高温にて円
周方向に閉鎖された、或いは、閉鎖されない円筒
状金属ライナー内管に製作し、これを微細間隙を
含む挿入可能の間隙を介して靭性強度があり、且
つ、溶接、ガス切断等の熱加工性、及び、切削等
機械加工性の優れた鋼製外管と相対重層し、しか
る後、内外管双方の1部又は全体を、或いは、内
外管の1部分を加熱し、該加熱によつて少くとも
その降伏強度を減少し、且つ、熱膨脹の温度状態
にある金属ライナー内管の局部を点状、或いは、
線状に水冷等の手段によつて急冷し、急冷局部の
熱収縮によつて急冷局部、及び、局部付近に塑性
伸び変形を発生せしむる操作を該金属ライナー内
管全面に反復重畳して付与し、金属ライナー内管
全体を膨脹拡管し、又、少くとも変態温度以上の
高温状態にある金属ライナー内管の局部を点状、
或いは、線状に水冷等の手段により急冷して変態
膨脹により金属ライナー内管を膨脹拡管し、その
結果、金属ライナー内管を金属外管に対して緊着
締結せしめると共に金属ライナー内管に急冷焼入
硬化による耐摩耗性を付与するようにし、その結
果、従来靭性を有するためにNi、Cr、Mo等の高
価な金属添加を必要とした靭性耐摩耗性鋼を使う
ことなく、安価な単なる高炭素鋼を使用して高い
耐摩耗性と高い靭性強度と溶接性、及び、機械加
工性を有した長尺耐摩耗性緊着締結二重管を安価
に、しかも、容易に得られるようにした技術的手
段を講じたものである。
<実施例> 次に、この発明の実施例を図面に従つて説明す
れば以下の通りである。
第1図はこの発明の原理態様を示すものであ
り、平板状鋼板の熱塑性加工膨縮の原理のメカニ
ズムを示すものである。
第1図イで常温T0の平板状鋼板1に於いては
領域Cの範囲内で熱塑性加工を受けるようにさ
れ、局部冷却を受ける範囲を2とし、その両側の
熱収縮によつて塑性伸び変形を起す範囲を3,3
とし前者の長さ領域をa、後者の長さ領域をb,
bとする。
第1図ロは該平板状鋼板1全体をT1の温度に
加熱した状態を示し、局部冷却範囲2は2′に塑
性伸び、変形範囲3は3′となり、その長さ領域
に於いて前者aは(a+Δa)に、後者bは(b
+Δb)に熱膨脹する。
第1図ハは、上述第1図ロに於ける局部冷却範
囲2′を冷却水Wにより常温T0まで冷却した状態
にて、説明の都合上、仮想的に局部冷却範囲2′
と塑性伸び変形範囲3′の境界縁を切つた状態を
示し、該局部冷却によつて前者はT1の温度より
T0の温度に下降し、長さは元の長さaに復帰し、
後者はT1の温度のままその長さは(b+Δb)と
して残る事を示す。
第1図ニは上述第1図ハの仮想状態において、
局部冷却範囲2と塑性伸び変形範囲3′の境界縁
が切られた状態から該境界縁を結合した実態状態
を示したもので、第1図ハに於けるaの長さの前
者2は第1図ニに於いて(a+Δa′)長さの2″
に、又、第1図ハに於ける(b+Δb)長さの後
者3′は第1図ニに於いて(b+Δb′)長さの
3″となる。
即ち、局部冷却された前者2は自己の熱収縮に
より、又、隣接後者3″,3″による引張りによつ
て塑性伸び変形を発生せしめると共に、後者3″,
3″の塑性伸び変形時に派生する張力により前者
2自身にも塑性伸び変形が発生するメカニズムが
示されている。
而して、第1図ホは第1図ニの平板状鋼板1全
体を元の常温T0に降温した時の熱塑性加工範囲
の状態を示したもので、第1図ニに於ける局部冷
却範囲2″の長さ(a+Δa′)は各塑性伸び変形
範囲3″がT1よりT0に温度降下する時に発生する
熱収縮の影響により、第1図ホに於ける長さ(a
+Δa″)となる。
この場合、Δa″はΔa′より小とはなるが、
Δa″>0となり、したがつて、第1図イの前者2
の長さaは第1図ホに於ける(a+Δa″)とな
り、元の長さより大となる。
又、同様にして第1図イの後者3,3の長さb
は第1図ホにおける(b+Δb″)となり、Δb″>
0なる考え方に基づいて元の長さより大となる。
以上の熱塑性加工の経過によつて第1図イの塑
性加工範囲Cは第1図ホのC′となり、その長さに
於いて(Δa″+2Δb″)の塑性伸び変形分だけ膨脹
することになる。
この(Δa″+2Δb″)の膨脹は上記冷却水Wの急
冷による変態膨脹と急冷局部、及び、局部付近の
塑性伸び変形によるものであつて急冷局部、及
び、局部付近の伸び変形は局部加熱急冷の操作の
反復繰返しによつて膨脹の効果が重畳されて付与
されるものである。
ところで、第2図は、例えば、金属ライナー内
管材料として使用され得る高炭素鋼S45Cを実験
材としこれを高温加熱した後急冷した時の変態膨
脹の様相の実証実験の記録データ曲線を示すもの
であるが、当該第2図の上側の曲線に示す様に、
予め880℃に加熱された実験材料が800℃から500
℃までの水冷を介して冷却時間約3秒で急冷され
た時、該材料は温度が下がるにつれて、順次熱収
縮により膨脹量を減少し、350℃〜400℃付近AR1
点においてオーステナイト組織よりマルテンサイ
ト組織への変態を始め、150℃〜200℃付近AR3
までの間マルテンサイト変態による膨脹を起し、
更に温度の下降するにつれて順次熱収縮により膨
脹量を減少し、常温に至つてその膨脹量減少の停
止と共にマルテンサイト変態現象も停止すること
を示している。
又、第2図中の下側の曲線に示す様に、変態歪
δtrは急冷により温度が下降の途中図中のAR1点よ
りAR3点の間でその大部分の変態歪を終了するこ
とが示されている。
この実験によるマルテンサイト変態歪は0.75%
であつた。
そして、第3図は上記第2図に於いて使用した
同じ高炭素鋼S45Cの急冷による硬化(ビツカー
ス硬度)の様相の実証実験の記録であるが、図中
のAはオーステナイト組織域を示し、Mはマルテ
ンサイト組織域を示し、又Fはフエライト組織域
を示し、A+F+MはA、F、Mの混合組織域を
示してあり、加熱温度880℃においてオーステナ
イト組織状態にある当該実験材が冷却によつて硬
度の変化する様相が800℃〜500℃迄の冷却時間の
変化に基づいて図示されている。
而して、該第3図に於いて冷却時間10〜20秒に
て硬度はビツカース硬度Hv660となり、冷却速度
がおそくなるにつれて硬度も減じているのが分
る。
第4図は上述原理に基づく二重管の製造方法を
示すものであり、当該第4図に示す様に、例え
ば、軟鋼製等の金属外管4に対し周方向閉鎖状
の、例えば、高炭素鋼製の円筒状金属ライナー内
管5を初期間隙6を介して相対重層し、この状態
にて金属ライナー内管5に対して前述原理態様に
したがつて加熱急冷により膨脹拡管の操作が反復
して繰り返され、該金属ライナー内管5が金属外
管4に対して緊着締結される過程において、上記
間隙6は次第に零となつていく。
したがつて、該金属外管4と金属ライナー内管
5の相対重層に与る初期間隙6は操作の始めから
極めて小さくする態様もあり得る。
又、次に第5図に示す実施例は金属ライナー内
管5′が長さ方向に沿つて周方向所定数に分割さ
れた円筒状である態様を示すものであるが、上述
第4図実施例同様の操作により緊着締結され、勿
論、外内管4,5′の相対重層の条件である初期
間隙6は挿入可能の間隙でも又密接の状態でも差
支えはない。
而して、第6図に示す実施例は、金属外管4に
対し金属ライナー内管5が挿入間隙6を介し相対
重層され、金属外管4、金属ライナー内管5の局
部41、及び、51の付近を加熱用ガス装置7に
よつて予め円筒状に内側より直接間接加熱して膨
脹させる工程を矢印の様に前送し、これによる膨
径部に対し後から高温状態にある金属ライナー内
管5の局部51′を円周線状に冷却装置8により
内側から冷却水を放出して急冷却し、当該冷却局
部、及び局部付近に対する膨脹操作を反復前送し
て繰返し、その膨脹の繰返し重畳効果によつて金
属外管4に対する金属ライナー内管5″の緊着締
結を行う。
当該実施例においては外内管4,5に対する加
熱については該外内管4,5の相対重層局部4
1,51を円周状に加熱する態様に示してある
が、該外内管4,5を適宜炉中等で一体として加
熱する等の手段も採用可能である。
又、冷却手段としては冷却水による急冷を円周
方向連続線状の冷却装置を管軸方向に移動するこ
とによつて行う態様を示したが、円周線上に於て
点状に冷却水を放出する冷却装置を円周線上にて
回転し、これを管軸方向に移動する等の手段も採
用し得るものである。
第7図は上述実施例に則す実験例であり、内径
201m/m肉厚6m/mの軟鋼製の外管4に外径
197.5m/m肉厚6m/mの高炭素鋼S45C材の金
属ライナー内管5を直径に於ける初期間隙6を
3.5m/mとして挿入して相対重層させ、外内管
4、共に所定炉中で800℃に加熱し遮蔽板9とそ
の後方で円周方向に連続した線状急冷用冷却装置
8を一体に設けてセツトし、矢印の水冷作用を進
行方向に移動させながら冷却水をライナー管5内
面に放水する操作を2回繰返すことによつて金属
ライナー内管5を金属外管4に対して緊着締結し
たものである。
この実験例の結果は、第2図、及び、第3図の
実験結果の数値を理論式に導入して算定によつて
得られた実験理論結果に照して何等齟齬するもの
でないことが実証された。
ここで、金属外管4の初期内径d−4、金属ラ
イナー内管5の初期外径d−5、初期間隙6とす
ると炉中にて800℃に加熱膨脹させると外管4の
内径はd−41となり内管5の外径はd−51とな
り、その間隙は6′となる。
而して、当該実験例において、放出冷却水にて
急冷された金属ライナー内管局部51′の外径は、
d−51′になつて熱収縮するが、同時に急冷膨脹
してd−5<d−51′<d−51の式となり、これ
に示すように、元の外径d−5よりも大きくな
る。
そして、急冷の操作を繰返すことによつて急冷
部の金属ライナー内管外径d−51′はd−51′>d
−4の式に示すように、常温時の外管の内径より
大となる。
このような状態になつた内管5の外径d−
51′は、外管4が800℃の高温より常温まで温度が
復帰したときd−51″となりd−51′>d−51″
d−4の式に示すように、d−4とd−51′の差
に相当する嵌合量をもつて内外管が緊着締結する
ことが示される。
次に理論式による算定についてのべる。
算 定 ΔD(Deformation):内管の直径方紺の拡張量 ΔDth.p(Thermal plastic deformation):内
管の局部冷却による直径方向の熱塑性拡張量 ΔDtr(Transformation deformation)内管の
変態による直径方向の拡張量 とすれば、ΔDth.p、及び、ΔDtrは次の式で
与えられる。
ΔDth.p=(αΔT−σY/E)×D0 … ここに D0:内管の初期直径 α:線膨脹係数1.3×10-5/℃ ΔT:急冷却による温度差700℃(800℃〜100℃) σY:内管の降伏点(室温)70Kg/mm2 E:ヤング率 21000Kg/mm2 ΔDtr=D×εtr … ここに εtr:変態歪 0.75%(第2図の実験値) Deformation ΔDはΔDth.pの繰返し効果と冷
却による変態拡張の最終回効果ΔDtrの合計とし
て式で示される。
ΔD=ΣΔDth.p+ΔDtr … 計 算 第1回加熱冷却による内管の拡張量ΔD1
ΔDth.p+ΔDtr ΔD1={(1.3×10-5×700−70/2100)+0.0075}×20
0={〔9.1×10-3−3.3×10-3) +7.5×10-3}×200=(5.8+7.5)×10-3×200=2.6
6m/m 第2回加熱冷却による金属ライナー内管の拡張
量ΔD2=ΔDth.p ΔD2=5.8×10-3×200=1.16m/m 第1回、及び、第2回加熱冷却による内管の拡
張量合計 ΔD=ΔD1+ΔD2 =2.66m/m+1.16m/m=3.82m/m 3.82m/mの内管の膨脹拡張は初期間隙3.57
m/mを越え内外管は緊着締結する。
実 験 第7図の様な実験の繰り返しを2回重ねること
によつて外内管は緊着締結した。
而して、 内管の硬度Hv=602(ビツカース硬度) 外管の硬度Hv=182(ビツカース硬度) であり、この硬度は第5図の実証実験の数値に一
致する。
以上の如く、第7図に示す実験例の結果が第2
図、及び、第3図に示す実証実験結果の数値に基
づいて算定した理論計算結果に照して正しい事が
実証された。
尚、この発明の実施態様は上述各実施例に限る
ものではなく、第1図について述べた原理機構に
基づくものであれば材料の加熱冷却の手段は如何
なる態様でも差支えない。
又、この発明の製造法の実施に当り、通例の場
合、金属ライナー内管が金属外管に対し挿入可能
の間隙をもつて内外管が相対重層の状態で内外管
を加熱し、内管の局部を急冷するこの発明による
一連の熱塑性加工の手法が適用されるのである
が、この手法の適用に先立ち、挿入可能の間隙を
もつて相対重層の関係にある内外管の外管を公知
の線状加熱の手段を用いて常温、或いは、水冷却
の状態にて点状、或いは、線状に局部加熱し、こ
の操作を金属外管全体に対し、反復繰返し重畳す
る事によつて外管全体を収縮し、その結果、外管
を内管に密接締結した後この発明の製造方法を実
施するようにする事も出来、又、金属ライナー内
管が金属外管と冶金的に接合された態様である場
合、この発明による一連の熱塑性加工の手法の適
用によつて内管に圧縮応力を内蔵した二重管を製
造する事が出来る。
又、第1図より第7図中に述べるこの発明の製
造方法に関する原理機構、実験、及び、実施例に
おいて、金属外管、及び、金属ライナー内管を構
成する材料はこの発明の製造方法における温度に
耐え、温度上昇に対して熱膨脹し、且つ、温度が
常温に復帰したときには熱収縮して元の姿勢に復
帰する性質のものであり、且つ、この発明の製造
方法における温度の範囲内において、この発明の
目的に対して著しくは機械的特性を損うことなく
塑性変形をするものであれば如何なる材料であつ
ても差支えなく、例えば、耐腐食性二重管を製造
する場合、内管が外管に対し挿入可能の間隙をも
つて、又は、密接して相対重層の状態、或いは、
又、内管外管が冶金的に接合の状態にてこの発明
の製造原理機構である熱塑性加工による内管の膨
脹拡管の手法の適用によつて内管に圧縮応力を内
蔵した耐蝕性二重管を製造する事が出来ると共
に、加熱急冷の操作によつて材料の耐腐蝕性を保
持する効果を併せもつことが出来るものは採用可
能である。
尚、この発明の製造方法の中には材質的に選択
された重層内外管を全体加熱の後全体急冷し、内
管に外管より大なる変態膨脹を与えることにより
耐摩耗性緊着締結二重管を製造することも含むも
のである。
<発明の効果> 以上この発明によれば、単なる加熱冷却の熱処
理によつて簡単確実に、しかも、経済的に緊着二
重管を得ることが出来、特に、耐摩耗性に供せら
れる金属材料をライナー内管とする耐摩耗性緊着
締結二重管の製造の為には極めて高能率で経済的
であるという優れた効果を奏する。
而して、従来緊着二重管を得る方法として焼き
ばめ法などがあるものの、該種方法では前処理に
精度の高い機械加工を必要とし、特に、長尺の管
を製作するのは極めて難かしく、管長が10m等の
長尺になるとほとんど製造不可能であるに比し
て、この発明では、単なる加熱冷却の熱処理によ
つて簡単で確実に、しかも、経済的に、長尺の緊
着二重管を得ることができる優れた効果が奏され
る。
特に、耐摩耗鋼管の製造においては、一般的に
耐摩耗管として具備すべき対摩耗性は鋼の硬度を
上げることによつて得られるが、これは一方にお
いて、管体自身の構造体としての外荷重による破
損に対する抵抗力としての鋼の靭性を著しく減じ
る。
即ち、耐摩耗管の具備すべき耐摩耗性と靭性と
は相反する鋼の特性であるため、従来の一層管で
は耐摩耗性をある程度犠牲にすることによつて、
必要な靭性を確保せざるを得ず、又、高度の耐摩
耗性が要求される場合はCr、Niなどの高価な合
金鋼を使用せざるを得ず、経済的に不利であつた
が、この発明によれば、耐摩耗性を具備すべき内
層管と靭性を有する外管とを別々に準備し、これ
を緊着一体化することによつて、それぞれ特性を
有する材料を極めて安価に、自由に選択使用する
ことが可能になる優れた効果がある。
又、金属外管と金属ライナー管を加熱し、該金
属ライナー管に対して点状、或いは、線状等の局
部冷却の操作を重畳反復することで金属ライナー
管に塑性伸び変形を与え、これにより、金属ライ
ナー管に拡管作用を付与する効果があり、この加
熱冷却による緊着工程において、金属外管の靭性
をほとんど変化さることなく、金属ライナー内管
には急冷焼入硬化による耐摩耗性、即ち、硬化を
製造工程中に自然に与えることが出来、しかも、
硬化度は管全体の靭性を外管が受け持つことにな
るため、ライナー内管材の期待出来る最大値まで
自由に与えることが出来る効果もある。
以上の如くこの発明は、特に耐摩耗管の製造に
おいて、極めて高能率で経済的な、しかも、高品
質な管の製造法として優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
図面はこの発明の実施例の説明図であり、第1
図は原理態様の断面図、第2図、及び、第3図は
実証実験のデータグラフ図、第4図、及び、第5
図はこの発明の実施例の二重管相対重層斜視図、
第6図は第4図の緊締断面図、第7図はこの発明
の実験例の断面図である。 4……外管、5……金属ライナー。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 金属外管の内部に金属ライナー内管を緊着締
    結させる耐摩耗性緊着締結二重管の製造方法にお
    いて、相対重層された金属外管と金属ライナー内
    管を加熱し、該加熱された金属ライナー内管に対
    し局部急冷操作を反復重畳付与して急冷部に塑性
    伸び変形を繰返し形成させて該金属ライナー内管
    を膨脹拡管させ、併せて急冷による変態膨脹を介
    し該金属ライナー内管を膨脹拡管して金属外管に
    対し緊着締結せしめると共に該金属ライナー内管
    に急冷焼入硬化による耐摩耗性を付与するように
    したことを特徴とする耐摩耗性緊着締結二重管の
    製造方法。
JP11815483A 1983-07-01 1983-07-01 耐摩耗性緊着締結二重管の製造方法 Granted JPS6016322A (ja)

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