JPH02165562A - 鉛蓄電池用極板並にその製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、鉛蓄電池用極板並にその製・造法に関する。

〔従来の技術〕

従来の鉛蓄電池用極板は、鋳造法により製造される鉛格
子基板、鉛合金素板に打ち抜き加工、エキスバンド加工
を施して製造される格子状その他の多孔基板に活物質原
料ペーストを充填し化成して成る極板が使用されて居る
。又最近、鉛繊維から成るシートに活物質原料ペースト
を充填し、化成して電極とすることが提案されて居る。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来の上記各種の極板は、鉛を基板として使用するため
いずれも重量が大きく、従って、これを組み込んだ鉛蓄
電池の重量は大きくなり、運搬などの取り扱いが煩わし
く、又、これを用いた！極の電池容量は、電池の重量の
割には比較的小さい。

そこで、その重量を減少させるべく格子状鉛基板を肉厚
に又は格子桟を細くするなどの軽量化を試みるときは、
機械的強度の低下、活物質の剥離、脱落の増大などの不
利をもたらす。

又、鉛繊維シートを基板としたｔｆ！は、その製造法に
当たり、重量が重い上に、ペースト状の活物質原料をそ
の繊維間の無数の微細な空孔（ボア）内に奥まで均一に
充填することが比較的困難で、実用的な良質の極板を得
ることが極めて困難である。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明は、かする従来の極板の欠点を解消し、軽量な電
池をもたらす鉛蓄電池用極板を提供するもので、電極基
板を、鉛メッキ被覆の施された非金属繊維から成るシー
トで構成し、これに活物質を充填して成る。

〔作　用〕

本発明の電極は、その基板が鉛メッキ被覆の施された非
金属繊維シートから成るので、基板全体が釦又は鉛合金
から成るものに比し軽層となると共に、その鉛メッキ被
覆はその表面に充填活物質が付着しているので、充放電
時の通電作用をなす、従って、これを電池に組み込み使
用するときは、軽量な電池をもたらし、経済的な効率の
良い電池をもたらす、この場合、該非金属繊維として炭
素繊維、導電性合成繊維などの導電性繊維を使用すると
きは、ｔｆ！基板の導電性が増大する９合成繊維を使用
するときは特に軽量な電極をもたらし、ガラス繊維を使
用するときは、強度を増大し、これらの任意の混合繊維
により所望の靭性、剛性、導電性などを変えた各種の電
極をもたらす。

又、本発明は非金属繊維への鉛メッキ被覆を良好に行え
ると共に、活物質の充填を内部まで均一に行うことがで
きるようにしな、鉛蓄電池用極板の製造法を提供するも
ので、非金属繊維シートに無電解メッキ法により金属被
膜を施した後、該被膜面に鉛メッキを施し電極基板を製
造し、次でかくして得られた電極基板に鉛塩水溶液を含
浸せしめる工程とその後、硫酸に浸漬せしめる工程とを
所望回数繰り返して、所望量の硫酸鉛を繊維間の空隙内
に析出生成せしめる活物質原料充填作業を行い、次でこ
れを化成処理することを特徴とする。

上記の製造法において、その活物質原料充填作業により
、鉛塩水溶液と硫酸との反応により硫酸鉛を繊維シート
内部まで均一に析出生成せしめるこ、とができ、次の化
成処理によりこれを所望に応じ二酸化鉛又は海綿状鉛に
転換し、活物質が均一に充填された陽極板又は陰極板を
容易に製造することができる。

この場合、特に、電池の放電特性の向上をもたらす鉛蓄
電池用陰極板の製造法を提供するもので、非金属繊維シ
ートの繊維表面に無電解メッキ法により金属メッキ被膜
を施した後、該被覆面に鉛メッキを總し電極基板を製造
し、次で、かくして得られた電極基板に鉛塩水溶液を含
浸せしめる工程と、その後硫酸に浸漬せしめる工程とを
所望回数繰り返して、所望量の硫酸鉛を繊維間の空隙内
に析出精製せしめる活物質原料充填作業を行い、次でこ
れを化成処理し、更に、これにより得られる陰極板を水
酸化バリウムとの混合水溶液の含浸処理を施した後、硫
酸に浸漬することを特徴とする。

この製造法において、化成後の極板を更に上記のように
処理すると、硫酸バリウム微粒子が析出生成し、ｐｂを
ｐｂｓｏｚに変換する放電反応の結晶核として役立ち、
放電特性の向上をもたらす。

〔実施例〕

本発明の実施例を次に説明する。

第１図及び第２図は、本発明実施の１例の鉛蓄電池用極
板１を示す。該極板１は、鉛メッキ被覆２ａを施された
非金属繊維２から成るシートを電極基板３とし、その基
板３の繊維間の微細な空隙（ボア）内に陽極又は陰極活
物質４を充填して成るものである。該電４ｆ１１は、そ
の基板３周縁に耳をもつ鉛などの耐酸性金属製囲枠５の
一対を前後から挟持結着し、全体として剛性の繊維シー
ト極板基板に構成することが好ましい。

非金属繊維２は、合成繊維、炭素繊維、Ｃガラスなどの
ガラス繊維の単独繊維又はこれらの繊維の少なくとも２
種から成る混合１ｍ維を使用し、耐性、靭性、屈撓性、
耐熱性などを異にする各種の非金属繊維シートを構成で
きる。■で、炭素繊維の語は、黒鉛繊維も含む意味で使
用する。該シートは、織布又は不織布のいずれでもよい
、繊維相互は、少量の熱硬化性合成樹脂バインダーによ
り或いは加熱により繊維の焼結により、一体のシートと
することができる。

該非金属繊維２は、その表面を鉛メッキ被覆２ａを具備
するので、従来の鉛ｉａ維シートから成る電極基板のよ
うに導電性を有し、そのシートに充填した活物質の充放
電反応に伴い通電作用を営み、鉛繊維シート電極基板よ
りは著しく軽量な電極１をもたらす。

この場合、非金属繊維２として、ポリオレフィン、ポリ
ニスデル、ポリアミドなどの合成繊維を使用するときは
、特に軽量且つ強靭な電極をもたらす、又、炭素繊維や
導電性合成繊維などの導電性繊維を使用するときは、こ
れ自体導電性を有するので、その電極基板の通電性能を
更に高めることができ、ガラス繊維は極板３の剛性、耐
熱性などを適度に付与できる。

該非金属繊維２に鉛メッキ被覆２ａを施す手段としては
、例えば、該非金属繊維シート３を先ず無電解メッキ処
理を施して繊維２表面に金属メッキ被膜（図示しない）
を形成し、次でこれに電解メッキ処理を施して該導電性
被膜面に鉛メッキ被ｇ２ａを施すことにより得られる。

更に詳細には、例えは、市販のポリエステル繊維から成
る不織布を、温度６０℃のクロム酸混酸（７５ｔ／Ｊ、
Ｃｒへ２５０１　／　Ｊ　、　ｔ４２　Ｓ　Ｏａ　）で
１０分間表面処理を行った後、水洗、乾燥し、次でこれ
に無電解メッキ処理を施す、電解メッキ処理は、例えば
、硫酸銅とホルマリンを主体とし、ｆｌ化剤、安定剤な
どを少量添加して成る溶液に、該基板を浸漬することに
より、厚さ１μ程度の銅メッキ被膜を該シートの繊維２
の表面に形成せしめる。次に、水洗、乾燥後、該基板３
を硫酸浴に浸漬して表面の酸花銅を溶解除去し、次で水
洗し硫酸を除去後、その銅メッキ被膜をもつ繊維２から
成る基板に鉛電解メッキ処理を施す。

電解メッキ浴は、硅弗化鉛浴を使用し、電流密ｙｆＥ　
ｏ、　５Ａ／ｄｒ＋ｆ以下、２５°Ｃでパルスによる通
電を行う、かくして、該銅メッキ被膜上に鉛メッキ被覆
２ａを密着せしめて、本発明の鉛メッキ被覆２ａの合成
繊維２から成るシート状電極基板３が得られる。

このようにして得られた電極基板３に、活物質４を充填
して本発明の極板を製造するには、従来の鉛粉を硫酸な
どで練ったペーストを加圧充填する手段も取り得るが、
電極基板３の繊維間の空隙内にシートの内部まで均一に
且つ能率良く充填する手段として次のように行うことが
好゛ましい。

即ち、前記の電極基板３に鉛塩水溶液を含浸せしめる工
程とその後、硫酸に浸漬せしめる工程とを所望回数繰り
返して、所望量の硫ａ釦を繊維間の空隙内に析出生成せ
しめる活物質原料充填作業を行い、次でこれを化成処理
することにより本発明の鉛蓄電池用極板が得られる。

この実施例の１例を詳述するに、径１０〜１０００μ、
好ましくは、１００μ程度、長さ５　ｒａｗｒ程度の鉛
メッキ被覆のカーボン繊維から成る厚さＩ　Ｉｍ程度、
繊維間の空孔（ボア）サイズ径５０μｍ以下の電極基板
に、鉛塩水溶液として、例えば、Ｐｂ（ＮＯｓ）−の飽
和水溶液に浸漬含浸せしめる。この場合、液を４０℃の
温度とし、減圧含浸することが好ましい０次で該鉛塩の
含浸付着した該基板を該液から引き上げた後、Ｈｖｉ、
例えば比重１．２００の硫酸に浸漬する。約３０分間浸
漬してｐｂ（ＮＯ，）、と反応させて活物質原料である
Ｐｂ５Ｏａを無数のｌａ維に析出生成せしめる１次でこ
れを引き上げ、上記の活物質原料充填作業を所望回数行
う０通常５回の活物質充填作業を行うことにより、充分
な量のＰｂ５Ｏａｌｆ１粒子が基板繊維シート内部まで
析出生成し、全体に亘り均一に含有し且つ該繊維に強固
に沈着された状態で保持される。尚、一般には前記の硫
酸浸漬処理を行った後、その都度−旦水洗、乾燥処理を
行い、その後に初めの鉛塩水溶液への浸漬含浸処理を行
うようにすることが好ましい。

次で、これを化成処理し、該ＰｂＳＯ４を陽極活物質ｐ
ｂｏ、又は陰極活物質ｐｂに転換せしめて本発明の極板
を得る。例えば、陽極板とするには、陰極板としてｐｂ
板を用い、比較的低濃度の硫酸（比重１．０５０．２０
℃）で行う０次でこれを引き上げ、水洗、乾燥して本発
明の鉛繊維型シート状陽極板を得る。この化成処理にお
いて活物質原料微粒子ＰｂＳＯｓは、ｐｂｏ、の陽極活
物質微粒子になるが、ＰｂＳＯ４はｐｂｏ２に比較して
分子量が大きく、該集電体１の繊維空隙ボアを殆ど占め
ているが、化成によりｐｂｏ２となることにより、該ｐ
ｂｏ、間に微細な空隙が生ずることとなり、この空隙は
、爾後の充放電サイクル中に生ずる活物質の１１６Ｎ！
収縮により生ずる活物質問の機械的ストレスを緩和する
に役立つ、尚、陰極板を製造するにも、前記の比重１．
０５０の硫酸を化成液とし、化成を行いＰｂＳＯ４を海
綿状鉛還元せしめて陰極板とする。

尚、上記の活物質原料充填作業において、その電極基板
の鉛塩水ｍ液の含浸工程と硫酸の浸漬工程との間に、鉛
塩水溶液を含浸した電極基板の乾燥と研磨を行う工程を
挿入することが好ましい、何故ならば、その乾燥処理に
より繊維基板１の表面に乾固したＰｂ（Ｎへ）、を除去
し、次の硫酸への浸漬において、硫酸が基板の繊維層の
ＪＪまで侵入することを容易にし、奥部にＰｂＳＯ４の
析出生成を確保し、内外全体に亘る均一なＰｂＳＯ４の
析出生成を促進する効果をもたらす。

尚、鉛塩水溶液の鉛塩としてＰｂ（Ｎｏ、）、を使用す
るときは、化成処理に好ましくない硝酸板を除くため、
その化成処理前に充分水洗を行うことが一般であり好ま
しい。

次に、このようにして得られた理論容量１０Ａｈの本発
明の陽極板と、比較のため従来の鉛合金鋳造格子基板に
、Ｉ＠極活物質を主体とするペーストを充填して成る理
論容ＪｉｌＯ＾Ｉ）の鋳造型陽極板とを作製し、その夫
々について、同じ大過剰容量の従来の陽極板を組み合わ
せ、大過剰の硫酸（比重１．３００）の電解液を注入し
て成る２Ｖの試験電池を作製した。

その夫々についての一１５℃での効率放電特性と２５℃
での５時間率放電性について試験した。

その結果、本発明の陽極板を組み込んだ電池の放電特性
は、従来の鋳造型陽極板を組み込んだ電池の放電特性に
比し、電池の放電電圧が高く且つ長寿命のものが得られ
ることが認められた。

更に、本発明によれば、前記の化成後、特に陰極板の製
造の場合、更に次の工程で処理し、その充填活物質内に
Ｂａ５０４ｍ粒子を析出生成せしめるようにすることに
より、更に放電特性を向上し、電池寿命の向上をもたら
す陰極板を製造することができる。

即ち、前記の化成処理により得られた陰極板に、水酸化
バリウム水溶液に浸漬し含浸処理を施した後、硫酸に浸
漬することにより、活物質に硫酸バリウム微粒子が析出
混在して成る陰極板が得られる。この硫酸バリウム微粒
子は、ｐｂをＰＩ）ＳＯ４に転換ぜしめる結晶核として
作用し、放電反応を促進するに役立つ。

尚、この８ａＳＯ４の析出生成処理において、そのバリ
ウム水溶液にリグニン酸ナトリウムを溶解した混合水溶
液を使用することが好ましく、この場合は、硫酸と反応
し、リグニンスルホン酸を析出生成し、これは防縮、防
服剤として活物質の脱落を防止するに役立つ。

このようにして得られた本発明の理論容量１０＾ｈの陰
極板と、鉛合金鋳造鉛格子基板に活物質を充填して成る
従来の陽極板とを組み合わせ、Ｈ２Ｓ　ｏ、　（比重＝
１．３２０７２０℃）の電解液を注入して２Ｖの鉛蓄電
池を作製した。

比較のため、従来の鉛合金鋳造鉛格子基板に活物質に［
ｌｔバリウム及びリグニンスルホン酸を混合したペース
トを充填して成る理論容ｊｔｌ。

＾ｈの陰極板と前記従来のｌＩｉ極板を組み合わせ、Ｈ
２Ｓ　０４電解液を注入して２■の鉛蓄電池を作製し、
これら電池につき一１５℃での高率放電特性を試験した
。電流密度は２５０１１Ａ／ｃｄとした。その結果を第
３図に示す９図面でＡは、本発明陰極板を組み込んだ電
池の放電特性曲線、Ｂは、従来の陰極板を組み込んだ電
池の放電特性曲線を示す、これから明らかなように、本
発明極板を使用した電池の放電電圧は、従来電池のそれ
より゛著しく高く且つ放電時間の延長をもたらすことが
認めら“れな、このことは、本発明の１１３１板は従来
式の陰極板に比し、活物質の利用率が著しく増大するこ
とが認められる。

〔発明の効果〕

このように本発明によるときは、電極基板を鉛メッキを
施した非金属性繊維から成るシートで構成し、更にこれ
に活物質を充填して極板とするので、従来の鉛から成る
各種の電極基板を用いた極板に比し軽量となり、取り扱
いを容易にし、又これを組み込んだ電池は、従来の電池
に比し著しく軽量となり、有利な電池が得られ、特に、
ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維などの合成繊維
を使用するときは、軽量且つフレキシブルな強靭な電極
が得られ、炭素繊維などの導電性繊維を使用するときは
導電性の向上した電極が得られる。この電極の製造にお
いて、該電極基板を鉛塩水溶液の含浸処理と硫酸への浸
漬処理とから成る活物質原料充填作業を行うときは、Ｐ
ｂＳＯ４が該基板の繊維間の無数の空隙内に深くまで析
出生成し得られ、この作業を繰り返した後、化成処理す
ることにより、活物質が基板シート全体に亘り、内部ま
で均一に充填された充放電特性の向上した陰極又は陽極
の極板が得られる。尚、陰極板の製造において、陰極活
物質の充填後、その極板にバリウム塩水溶液を含浸させ
た後ｒｉｉＬ酸に浸漬せしめることにより、充填活物質
に硫酸バリウムの微粒子を混在せしめることができ、活
物質の利用率を向上し、放電電圧、使用寿命の向上をも
たらす効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明鉛蓄電池陽極板の正面図、第２図は、
その一部の拡大図、第３図は、本発明極板を使用した電
池と従来の極板を使用した電池との放電特性の比較グラ
フを示す。 １・・・本発明極板　　　　２・・・非金属繊維２ａ・
・・鉛メッキ被覆　　　３・・・を極基板４・・・活物
質

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、電極基板を、鉛メッキ被覆の施された非金属繊維か
   ら成るシートで構成し、これに活物質を充填して成る鉛
   蓄電池用極板。 ２、該非金属繊維は、炭素繊維などの導電性繊維、合成
   繊維、ガラス繊維のいずれかの単独繊維又は少なくとも
   ２種の混合繊維から成る請求項１に記載の鉛蓄電池用電
   極。 ３、非金属繊維シートに無電解メッキ法により金属メッ
   キ被膜を施した後、該被膜面に鉛メッキを施し電極基板
   を製造し、次で、かくして得られた電極基板、に鉛塩水
   溶液を含浸せしめる工程とその後、硫酸に浸漬せしめる
   工程とを所望回数繰り返して、所望量の硫酸鉛を繊維間
   の空隙内に析出生成せしめる活物質原料充填作業を行い
   、次でこれを化成処理することを特徴とする鉛蓄電池用
   極板の製造法。 ４、該化成処理は、硫酸鉛を二酸化鉛とする請求項２に
   記載の鉛蓄電池用陽極板の製造法。 ５、該化成処理は、硫酸鉛を鉛とする請求項２に記載の
   鉛蓄電池用陰極板の製造法。 ６、非金属繊維シートの繊維表面に無電解メッキ法によ
   り金属メッキ被膜を施した後、該被膜面に鉛メッキを施
   し電極基板を製造し、次で、かくして得られた電極基板
   に鉛塩水溶液を含浸せしめる工程と、その後硫酸に浸漬
   せしめる工程とを所望回数繰り返して、所望量の硫酸鉛
   を繊維間の空隙内に析出精製せしめる活物質原料充填作
   業を行い、次でこれを化成処理し、更に、これにより得
   られる陰極板を水酸化バリウムとの混合水溶液の含浸処
   理を施した後、硫酸に浸漬することを特徴とする鉛蓄電
   池用陰極板の製造法。