JPH02161959A - 医療用管状体およびその製造方法並びに当該管状体を用いた留置カテーテル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ 本発明は医療用管状体およびその製造方法並びに当該管
状体を用いた留置カテーテルに関し、−層詳細には、血
液の体外循環、血管への輸液注入等のために用いる留置
カテーテルと、留置カテーテルの一部を構成し血管内に
刺入される穿刺針が挿通されるカテーテルチューブにカ
テーテルハブを固定するチューブ固定部材としての医療
用管状体およびその製造方法並びに当該管状体を用いた
留置カテーテルに関する。

［発明の背景］ 従来から、体表面より血管内へカテーテルを刺入して留
置させることで中継部材とし、このカテーテルに体外血
液循環装置、輸液注入装置等を接続して血液の体外循環
、血管内への輸液注入等が行われている。

ここで、前記カテーテルは生体に刺入されるカテーテル
チューブと、前記カテーテルチューブを生体に刺入する
ための穿刺針を当該カテーテルチューブに導入するため
のカテーテルハブと、前記カテーテルチューブを前記カ
テーテルハブに対して連結固定するチューブ固定部材と
から構成されている。そして、カテーテルは前記穿刺針
と共に生体に刺入された後、穿刺針が抜き取られること
で当該生体に留置され、次いで、このカテーテルを介し
て体外血液循環装置等が接続される。

ところで、従来技術においては、カテーテルおよび穿刺
針間の摺動抵抗力は比較的大きく、場合によってはカテ
ーテルより穿刺針を抜き取る作業を円滑に行うことが困
難となっている。

例えば、カテーテルチューブとカテーテルハブとを連結
するチューブ固定部材は金属プレートをプレス加工した
後、ピアス加工を行うことで穿刺針の挿通口を形成して
いる。この場合、前記ピアス加工時において挿通口の周
縁部にばりや粗面が生じ、これらによって穿刺針の挿通
時における摩擦力が増大し抜き取り作業を困難なものと
している。

そこで、前記挿通口のぼり等を除去する方法として、溶
剤を用いた化学研磨を採用した場合、溶剤がチューブ固
定部材に残留し血液に混入してしまう虞があると共に、
十分な研磨効果も得られない。また、他の方法としてチ
ューブ固定部材の挿通日周縁部を切断することも考えら
れるが、切断によるばりが再び発生してしまう。

さらに、他の方法として挿通日周縁部を研磨することな
く潤滑剤を塗布することで摺動抵抗力を小さくすること
が考えられる。然しなから、潤滑剤が欠乏すると抵抗力
も増大してしまう。

従って、円滑な摺動性を呈するのは一次的なものに過ぎ
ず、また、この場合、挿通日周縁部のぼり等によって血
液が損傷する虞もある。

［発明の目的］ 本発明は前記の不都合を克服するためになされたもので
あって、カテーテルチューブをカテーテルハブに対して
固定するチューブ固定部材としての医療用管状体におけ
る穿刺針の挿通日周縁部を錐形端部を有する研磨部材を
用いて加工することにより、前記医療用管状体に対する
穿刺針の挿入、抜き取りを容易とした医療用管状体およ
びその製造方法並びに当該管状体を用いた留置カテーテ
ルを提供することを目的とする。

［目的を達成するための手段］ 前記の目的を達成するために、本発明は穿刺針と共に生
体に刺入されるカテーテルチューブと前記穿刺針をカテ
ーテルチューブに導くカテーテルハブとを連結するため
に用いられ、一端部と他端部を有する医療用管状体であ
って、端部側はカテーテルチューブが外嵌可能であり、
且つ穿刺針の挿通口端部周縁は研磨されてなり、他端部
側にはカテーテルハブが係合し得る拡開部が形成されて
いることを特徴とする。

また、本発明は穿刺針と共に生体に刺入されるカテーテ
ルチューブと前記穿刺針をカテーテルチューブに導くカ
テーテルハブとを連結するために用いられる医療用管状
体の製造方法であって、金属体をプレス加工することで
一端部側に有底の管部を有し他端部側に拡開する拡開部
を有する予備体を形成し、次いで、前記予備体をピアス
加工することで前記管部の一端部に穿刺針の挿通口を画
成し、さらに、前記挿通口の周縁部を研摩部材を用いて
研磨仕上げすることを特徴とする。

さらに、本発明は穿刺針と共に生体に刺入されるカテー
テルチューブと、前記穿刺針を前記カテーテルチューブ
に導くカテーテルハブと、前記穿刺針の挿通される周縁
部が研摩された挿通口を有し前記カテーテルチューブを
前記挿通口側端部に連結し、前記カテーテルハブを他端
側に連結する管状体とを備えることを特徴とする。

［実施態様］ 次に、本発明に係る医療用管状体およびその製造方法並
びに当該管状体を用いた留置カテーテルについて好適な
実施態様を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に
説明する。

第１図において、参照符号２は本実施態様に係る医療用
管状体および留置カテーテルを含む注入器を示す。この
注入器２は留置カテーテル４と内針部６とから構成され
る装置カテーテル４は、第２図に示すように、カテーテ
ルチューブ８とカテーテルハブ１０と医療用管状体であ
るチューブ固定部材１８とから構成される。この場合、
カテーテルチューブ８は合成樹脂製の中空状細管からな
り、一端部は先細り状に形成され、他端部には前記チュ
ーブ固定部材１８が嵌入される。

チューブ固定部材１８はステンレス鋼、銅合金、アルミ
ニウム合金等からなり、一端側が漏斗状に拡開された中
空管形状を呈し、他端側が前記カテーテルチューブ８の
他端部に嵌入される。

また、カテーテルハブ１０は外観が円錐台形状を呈し、
その中空部にはカテーテルチューブ８およびチューブ固
定部材１８が挿通される。そして、チューブ固定部材１
８を前記カテーテルハブ１０の広い方の開口端に挿入し
て貫通させ、前記拡開された端部を前記カテーテルハブ
１０の内壁面に係止させることで前記カテーテルチュー
ブ８がカテーテルハブ１０に固定される（第３図ａ参照
）。

一方、内針部６は、第３図ａに示すように、ステンレス
鋼等より形成される穿刺針１２と、当該穿刺針１２を支
持固定する穿刺針ハブ１４とキャップ１６とから構成さ
れる。前記穿刺針１２は中空細管で一端が鋭角状に切削
加工されており、他端は前記穿刺針ハブ１４の先端部よ
り前記穿刺針ハブ１４内に臨入され、前記穿刺針ハブ１
４の先端部に固着される。

かかる構成からなる留置カテーテル４と内針部６とは、
通常、当該内針部６の穿刺針１２を当該留置カテーテル
４のカテーテルハブ１０に挿入し、チューブ固定部材１
８およびカテーテルチューブ８を介してその先端部を所
定量だけ突出させた状態におかれる（第３図す参照）。

次に、このように構成された注入器２の使用方法を説明
する。先ず、生体の血管内に穿刺針１２をカテーテルチ
ューブ８と共に刺入し、血液が当該穿刺針１２を介して
穿刺針ハブ１４内にフラッシュバックした後、カテーテ
ルチューブ８を血管内に挿入する。次いで、前記カテー
テルチューブ８を手で押え、血液が噴出しないようにし
て留置カテーテル４を残した状態にして前記穿刺針１２
を抜き取る。然る後、前記カテーテルハブ１０内に流入
している血液を留めた状態にして輸液バッグ等の接続管
を前記カテーテルハブ１０に接続し、血液内に空気が混
入しないようにして輸液を血管内に注入していく。

ここで、前記留置カテーテル４から前記穿刻針１２を引
き抜く際、円滑に引き抜き作業を行なえることが望まし
い。そのため、本実施態様では以下のようにして製造し
たチューブ固定部材１８を用いている。

そこで、第４図に基づき本実施態様に係る医療用管状体
としてのチューブ固定部材１８の製造方法を説明する。

先ず、例えば、ステンレス鋼、銅合金、アルミニウム合
金等からなる金属板がプレス金型（図示せず）に載置さ
れ、プレス加工が施される。これによって、漏斗状の拡
開部１８ａおよび有底円筒状の基部１８ｂが形成される
（第４図ａ）。次に、第４図すに示すように、打抜部材
２０を拡開部１８ａ側から矢印へ方向に変位させて基部
１１１１ｂの底部を打ち抜き、チューブ固定部材１８の
予備体１９を形成する。この場合、前記底部には穿刺針
１２の挿通口２１が画成される。なお、前記挿通口２１
０周縁部には打抜工程によって第５図ａに示すばり２３
が発生する。

そこで、次に、第４図Ｃに示すように、打抜工程におけ
る打抜部材２０の変位方向（矢印へ方向）と逆の方向く
矢印Ｂ方向）から錐形端部を有する研磨部材２２を挿通
口２１を介して予備体１９内に臨入させる。ここで、前
記研磨部材２２は外周面が砥石面となっていることが望
ましい。そして、図中、矢印Ａ、Ｂ方向に前記研磨部材
２２を変位させる。この際、挿通口２１の周縁部におけ
るばり２３は前記研磨部材２２の外周面によって研磨さ
れ第５図すに示すように平滑化された挿通口２１を有す
るチューブ固定部材１８が得られる。

この結果、第３図ａの状態から穿刺針１２を前記チュー
ブ固定部材１８を介して留置カテーテル４内に挿入する
際、あるいは穿刺針１２を留置カテーテル４から抜き取
る際、当該穿刺針１２とチューブ固定部材１８の挿通口
２１の周縁部との接触面における摺動抵抗を小さくする
ことが出来るため、円滑な挿入あるいは抜き取り作業が
可能となる。

次に、前記チューブ固定部材から穿刺針１２を抜き取る
際の摺動抵抗（以下、引抜抵抗という）を挿通口２１０
周縁部を研磨していない場合（第５図ａ）並びに当該周
縁部に潤滑剤を塗布した場合と比較して実際の測定結果
をもとに以下に述べる。

すなわち、第６図ａは挿通口２１を研磨していない予備
体１９を用いた場合の引抜抵抗を示す。

この場合、全体的に引抜抵抗が大きく、特に弓き抜き開
始直後および引き抜き終了直前に増大する傾向がある。

また、第６図すは前記予備体１９に第１表に示す成分か
らなる潤滑剤を塗布した状態で引き抜きを行った場合の
引抜抵抗を示す。この場合、引き抜き開始直後および引
き抜き終了直前における引抜抵抗は減少しているが全体
的な引抜抵抗は依然大きな値となっている。

表１ ここで、レオドールＡＯ−１５は潤滑剤の商品名（花王
■製）で、セスキオレイン酸ソルビタンとソルビタンセ
スキオレートとの混合物でセスキオレイ酸ソルビタン： ソルビタンセスキオレート ＝　５０　　：　５０　（ｖｏ１％） なる配合比を有する。

これに対して、予備体１９の挿通口２１を研磨部材２２
を用いて研磨したチューブ固定部材１８を用いた場合、
穿刺針１２の引抜抵抗は大幅に減少し、チューブ固定部
材１８に対する穿刺針１２の摺動性が改善されたことが
容易に諒解されよう。

［発明の効果コ 以上のように、本発明によれば、血液の体外循環、血管
への輸液注入等のために用いる留置カテーテルにおいて
、カテーテルチューブをカテーテルハブに対して固定す
るチューブ固定部材としての医療用管状体を製造する際
、金属板等により所定の予備形状に形成された管状部材
の開口部である穿刺針挿通口を研磨部材を用いて研磨仕
上げしている。従って、打抜加工によって前記挿通口に
生ずるぼり等をこの研磨仕上げにより好適に除去するこ
とが出来、留置カテーテルの使用時においてカテーテル
チューブから穿刺針を抜去する際、あるいは穿刺針を挿
通させる際、前記穿刺針の当該管状体に対する摺動抵抗
を大幅に減少させることが可能となる。

この結果、前記管状体を用いた留置カテーテルの操作性
が向上するという利点が得られる。

以上、本発明について好適な実施態様を挙げて説明した
が、本発明はこの実施態様に限定されるものではなく、
本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良並び
に設計の変更が可能なことは勿論である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本実施態様に係る留置カテーテルを含む注入器
の斜視図、 第２図は第１図の要部分解斜視図、 第３図ａおよびｂは第１図の断面説明図、第４図ａ乃至
Ｃは第１図に示す留置カテーテルに適用されるチューブ
固定部材の製造工程の説明図、 第５図ａおよびｂは第４図すおよびＣに示すチューブ固
定部材の斜視説明図、 第６図ａ乃至Ｃは第５図ａおよびｂに示すチューブ固定
部材を用いた穿刺針の引抜抵抗測定値を示すグラフであ
る。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）穿刺針と共に生体に刺入されるカテーテルチュー
   ブと前記穿刺針をカテーテルチューブに導くカテーテル
   ハブとを連結するために用いられ、一端部と他端部を有
   する医療用管状体であって、一端部側はカテーテルチュ
   ーブが外嵌可能であり、且つ穿刺針の挿通口端部周縁は
   研磨されてなり、他端部側にはカテーテルハブが係合し
   得る拡開部が形成されていることを特徴とする医療用管
   状体。
2. （２）穿刺針と共に生体に刺入されるカテーテルチュー
   ブと前記穿刺針をカテーテルチューブに導くカテーテル
   ハブとを連結するために用いられる医療用管状体の製造
   方法であって、金属体をプレス加工することで一端部側
   に有底の管部を有し他端部側に拡開する拡開部を有する
   予備体を形成し、次いで、前記予備体をピアス加工する
   ことで前記管部の一端部に穿刺針の挿通口を画成し、さ
   らに、前記挿通口の周縁部を研磨部材を用いて研磨仕上
   げすることを特徴とする医療用管状体の製造方法。
3. （３）請求項２記載の製造方法において、前記研磨部材
   は錐形端部を有するものであることを特徴とする医療用
   管状体の製造方法。
4. （４）穿刺針と共に生体に刺入されるカテーテルチュー
   ブと、前記穿刺針を前記カテーテルチューブに導くカテ
   ーテルハブと、前記穿刺針の挿通される周縁部が研磨さ
   れた挿通口を有し前記カテーテルチューブを前記挿通口
   側端部に連結し、前記カテーテルハブを他端側に連結す
   る管状体とを備えることを特徴とする留置カテーテル。