JPH02135082A - 電石複合フイルター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、主として煙草を吸引する際の有害埋骨の害を
防止するとともに煙草の喫煙味の向上を図るためのフィ
ルターの構成に関するものである。

〔従来の技術〕

従来煙草の煙を除去するために、アセテート等の合成繊
維、カポック繊維等の天然繊維、バルブ繊維が主として
ニコチン、タール等の粒子相成分の除去のために用いら
れている。また、活性炭、パラジウム、酸化鉄、ゼオラ
イトなどが気相の有害物の除去性能を持つものとして用
いられている。

この他、従来除去困難であった変異原物質の除去が、菌
類やその分泌生成物により可能であることが明らかにな
っている。例えば、乳酸菌の生成物である乳清蛋白、酵
母菌エキス、藻菌類のクロレラ、および先に本発明者等
により提案されたサルノコシカケ科の菌菫類などはガス
相の有害成分の除去や煙草の喫煙味の改良のために有効
である。

特に、乳清蛋白、クロレラ、サルノコシカケ科の菌璽類
などは３．４ベンツピレンなどの発癌成分を除去できる
ことから注目されている。

一方、−船釣に広い用途のあるフィルター材として、静
電気力を常に保持することができる重石（エレクトレッ
ト）があり、特に、それを繊維状あるいは布状としたも
のが注目されている。電石布あるいは電石繊維といわれ
ている。

先に、本発明者等は、この電石布を煙草の埋骨の除去に
使用することを提案している。電石布は、静電気力で煙
草の煙中のイオンを吸引除去し、また中性粒子も静電誘
導により吸引除去するため、極めて効率的に埋骨を除去
することができる。ところが、この電石布によるフィル
ターは、これを介して喫煙すると、煙草の味が大きく変
わるという欠点を有している。電石布を介すると、味が
きつくなり、煙草のうまみが感じられなくなる理由は、
電石布は煙の粒子相（エアロゾル）の成分の捕獲に関し
ては極めて有効な働きをするが、ガス相の成分について
は有効性が少ないためで、通過した煙草の埋骨の粒子相
の大幅な減少に対して、刺激性を有するガス相の成分の
割合が大きくなるためと考えられる。そのため、電石布
は煙草のフィルターとしての利用が妨げられている。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明は、電石布や繊維のもつ煙草の味が悪化するとい
う欠点を改善し、煙草の有害埋骨を減少させるとともに
、好埋骨の割合を増加させることができるフィルターを
提供しようとするものである。また、簡易かつ安定で、
価格を低減することができるフィルター構造を提供する
ものである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明においては、上記課題を解決するために、電石布
または電石繊維に菌類エキスまたは菌類分泌生成物を担
持または含有せしめることを特徴としている。

重石（エレクトレット）とは、外部に電界が存在しない
状態でも恒久的に電気分極を保持し、周囲に対して電界
を形成する物質である。例えば、特殊極細繊維不織布を
エレクトレット化してもので、第１図Ｂに示すように厚
み方向に配列した分極構造を持つものであり、外部に対
して電気的吸着作用を及ばずことができる。重石不織布
は正または負に帯電した微粒子はもちろん、電気的に中
性の微粒子に対しても誘電作用により強い吸着性を示す
。

〔作用〕

本発明によれば、煙草の埋骨の粒子相成分を電石布また
は繊維の静電気吸着力で吸引吸着させ、極めて高い効率
で除去できるとともに、さらに、担持または含有せしめ
た菌類エキスまたは菌類分泌生成物により、ガス相刺激
成分、発癌物質をより効率的に除去できる。本発明によ
れば、実用ト可能な通気抵抗で、これまでにない高い除
去率を達成することができ、例えば９０％以上の埋骨を
除去し、目視することができない位に煙を少なくしなが
ら、煙草の好埋骨は通過して十分喫煙感をもたせること
も可能である。

このような作用が得られる理由は、重石と菌類エキスや
分泌生成物とが相乗的に作用するためである。すなわち
、従来の普通の繊維や布など外部に電気力を作用しない
素材に菌類エキスを含有させた場合、通過埋置は単に受
動的に通過するだけで、エキスとの接触面で反応するだ
けであり、実効的な接触面積は小さく、接触時間もごく
短いため効果は十分でない。特に、菌類エキスが均一に
分散していない欠陥部があるような場合、フィルター効
果が著しく減少する。

これに対して、電石布や繊維に菌類エキスや分泌生成物
を含有または担持させた場合には、通過埋置は、能動的
に菌類エキスに引かれ、接触する機会が大きくなる。す
なわち、静電気を帯びた重石に含をまたは担持された菌
類エキス自体も重石の誘電作用により＋または−の静電
気を帯び、その表面に積極的に埋骨を吸引するからであ
る。従って、埋骨と菌類エキスなどとの接触機会が著し
く増加することになり、実効的な反応時間、反応面積が
増大する。菌類エキスの分布がフィルター内において多
少不均一であったり、あるいは、フィルター構造上、多
少の隙間欠陥が生じても、埋骨は静電気力により強制的
に菌類エキスなどに引かれるので、フィルター効果の低
減はわずかですみ、安定したフィルターが得られる。

〔実施例〕

以下図面を参照して本発明を実施例を用いて詳細に説明
する。

第１図Ａ＝Ｂに本発明のフィルターの工程説明図を示す
。図Ａは、本実施例に用いた電石布１を示し、例えば、
重石不織布（東し■製、製品名ＷＲ２０、規格２０　ｇ
ｍ／ｍ２）を用いる。図Ｂは、この電石布１に菌類エキ
ス２を付着した状態の拡大断面を示す。図Ｂ中、２はサ
ルノコシカケ科の菌讐類から抽出したエキスで、ここで
はマンネンタケ（霊芝）の抽出エキスを用いた。マンネ
ンタケの抽出は熱水抽出法により、次の配合で行った。

マンネンタケ　３００ｇ 水　　　　　　　　　　　　　ｌ　Ｏρこの熱水抽出の
結果、約５ｐの抽出液を得た。次に前記重石不織布１を
この抽出液に浸漬し、２０ｃｍＸ１ｍあたり、３５　ｃ
ｃの抽出液を吸収させ、これを乾燥した。

第１図Ｂにおいて、電気分極が一方向に揃った重石不織
布１の両面に乾燥エキス２が付着している様子が示され
ている。実際には、乾燥エキス２は重石不織布１の表面
のみでな（内部にも含まれるが、ここでは模式的に示し
である。ここで、吸着した乾燥エキス２自体にも重石不
織布１の誘電作用で、電荷が誘起される。

第２図は、この重石不織布１を用いたフィルターの工程
説明図を示す。前記エキスを吸着した重石不織布１を、
−例として幅１ｃｍ、長さ１ｍの細長いフィルター帯３
に切断し、その適当本数を紙、又はプラスチックなどの
筒４でくるんだ状態を示す。−例として、内径０．５ｃ
ｍの筒に８本のフィルター帯３をとおした。その後、破
線のように２ｃｍの長さにスライスして、多数のフィル
ターを作製した。

第３図は、スライス作製したフィルターの一つ５をパイ
プに装着した状態を模式的に示すものであり、６はパイ
プ本体、７は煙草挿入口、８は小孔を有する仕切り、５
は煙道内に配設したフィルター　９はマウスピース、１
０が紙巻煙草である。

このようにして作製したパイプにおいて、ニコチン、タ
ールを通気抵抗を十分低く、喫煙感を全ったく損なうこ
とな（数十％以上の除去が容易にできた。フィルター５
内のフィルター帯３の本数を増減することにより、容易
に除去率を変えることができ、例えば、十分喫煙感のあ
る通気抵抗において８０〜９０％の有害埋骨の除去率に
することができ、さらにパイプを通過した煙が目視困難
なくらいにすることも可能である。そして、多くの試験
において、単に重石不織布のみを用いて同様に作製した
フィルターより除去率が向上する結果が得られた。特に
、喫煙味向上が著しく、重石不織布単独の場合、煙草の
うまみが惑しられず、きつい味となるのに対して、本実
施例の場合、煙草のうまみを殆ど変化することがなくい
。むしろ、刺激的な成分の除去によりうまみが増強して
惑じられる。多くの種類の煙草について、本実施例のパ
イプで喫煙した結果、それぞれの煙草の特徴が十分堪能
できた。

次に本発明の第二の実施例を示す。

菌類エキスとして、藻菌類のクロレラ熱水抽出エキス（
商品名、東海緑藻ＣＧＦ、Ｗ２００　：岩井商事株式会
社）を用いた。

その組成は 水分９６．３ｇ／１００ｇ 蛋白質１．３ｇ／］ＯＯｇ 脂質０．１ｇ／１００ｇ 糖質０．６ｇ／１００ｇ 灰分１．７ｇ／１００ｇ である。

第１図Ａ、Ｂの場合と同様に、重石不織布１に吸収させ
、乾燥した。そして、同様にフィルター帯として、フィ
ルターを作製した。試験の結果、重石不織布をフィルタ
ーに用いた場合の、煙草の味の変化がなく、除去率にお
いても向上が認られた。

以上、本発明について、実施例としてサルノコシカケ科
の担子菌類のマンネンタケ、および藻菌類のクロレラの
例を示したが、本発明は、煙草の埋置の除去に効果があ
る菌類エキスや菌類の分泌生成物を一般的に適用するこ
とができる。

例えば、前記マンネンタケ以外に、サルノコシカケ科の
菌１１Ｍの、カワラタケ、アラゲカワラタゲ、ツリガネ
タケ、コフキタケなどを用いることができる。これらは
、子実体のみならず、菌糸体の抽出物を用いることも可
能である。さらに、シイタケ、エノキなどサルノコシカ
ケ科以外の他の担子菌類の子実体や菌糸体を広く用いる
ことができる。藻菌類についても、スピルリナなど他の
菌類を用いることができる。その他、酵母菌や乳精蛋白
質を用いることができる。

また、電石布にエキスを吸着する方法として、抽出液を
含浸させ乾燥する例を示したが、電石布の製造過程で菌
類エキスを含有させてもよく、その他面類のエキスを担
持または含有せしめる任意の方法をとることができる。

さらに繊維状の重石に菌類エキスなどを、担持させてフ
ィルターとして用いることもできる。

そして、これらの菌類を担持または含有する電石布や繊
維を用いてフィルターを作製するのに、上記実施例に限
ることがない。例えば、最も一般的な方法として、電石
布を巻いてトウを作製してフィルターとすることができ
る。

また、本発明の用途として、パイプに限らず、紙巻煙草
本体のフィルタ一部に用いることもてきる。その他、エ
アフィルターとして用いることもできる。また、フィル
ターとして用いる場合、上記実施例のように気流が電石
布間を通過させるように配置する以外に、電石布を気流
に対面して張っておき、気流がこれを貫くようにしても
よい。

〔発明の効果〕

本発明によれば、煙草の埋骨の粒子相成分を静電吸着力
で吸引吸着させ極めて高い効率で除去できると共に、ガ
ス相成分についても、電石布に担持または含有した菌類
エキスにより除去できる。

そして煙草の味の変化、劣化がなく、うまみを増強する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａ、Ｂは本発明の一実施例の工程説明図、第２図
は本発明の一実施例のフィルターの工程図、 第３図は本発明を適用したパイプの構成図である。 Ｌ−−−一電石布 ２−−−−一菌類エキス ↓−・−フィルター帯 ４−一一一管 ５−−一一一フイルター ６−−−パイプ本体 ７−−−−−煙草挿入口 ８−−−−一仕切り ９−ｍ−マウスピース １０−一一一・紙巻煙草

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 電石繊維または電石布に菌類エキスまたは菌類分泌生成
   物を担持または含有してなることを特徴とする電石複合
   フィルター。