JPH0213107Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、噴出装置に関するものである。

複数の受水槽を適宜の間隔をあけて設け、その
各受水槽内にノズルを配置し、各ノズルから吐出
する噴水が他の受水槽に向けて飛ぶように各ノズ
ルを所定の角度傾斜せしめた噴水装置は従来から
存在する。

このような噴水装置は噴水パターンに応じて、
ノズルの給水路に設けた電磁弁を制御し、各ノズ
ルから間歇的に噴水を流出せしめて、恰も噴水の
受け渡しが行なわれているように見せかけるもの
である。その見せかけを最も好ましく見せるに
は、ノズルから吐出した噴水が最初の落下位置へ
最後まで落下するようにすることであるが、従
来、この種の噴水においては、電磁弁の開閉を単
に制御するだけであるため、電磁弁を閉じた際、
吐出圧が徐々に減少して噴水の飛距離が短かくな
り、同一の落下点に全ての水を飛ばすことができ
ないという欠点がある。

そこで、この考案は上記の欠点を解決し、ノズ
ルの吐出口から放物線を描いて飛ぶ噴水の全てを
同一の落下点に落下させることができるようにし
た噴水装置を提供することを目的としている。

上記の目的を達成するため、この考案によれ
ば、ノズルの吐出口に近接してシヤツタを配置
し、そのシヤツタをノズルの吐出口を覆う位置に
向けて移動させる駆動装置を設け、上記ノズルに
連通する給水路の途中に設けた電磁弁を全閉とす
る直前にノズルの吐出口をシヤツタで覆つて噴水
を遮断するようにしたものである。

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて
説明する。

第１図に示すように、いま例えば、第１の受水
槽１と、第２の受水槽１′との間において噴水の
受け渡しを行なわせるようにした噴水装置を例に
とつて説明すると、各受水槽１，１′の上部開口
にはルーバー２が取付けてあり、そのルーバー２
の下方に配置したノズル３は、他方の受水槽１，
１′に向けて適宜の角度をもつて傾斜している。

上記のノズル３は、第２図に示すように圧力水
供給管４の先端に接続され、その圧力水供給管４
の途中に電磁弁５が取付けられている。

また、前記受水槽１，１′の底部にはブラケツ
ト６が起立し、そのブラケツト６にモータ７が支
持されている。このモータ７は、ノズル３と同方
向に傾斜し、そのモータ７の回転軸８に駆動板９
と、円板状のシヤツタ１０が取付けられている。

上記駆動板９は回転軸８に固定され、その駆動
板９の上面外周部からドライブピン１１が突設
し、そのドライブピン１１がシヤツタ１０に形成
した弧状の長孔１２に嵌り込んでいる。

一方シヤツタ１０は、モータ７の回転軸８に対
して回転可能に支持され、その上面には、長孔１
２の一端寄りに掛止ピン１３が突設され、その掛
止ピン１３とモータ７の外周に設けた突片１４と
の間にスプリング１５がかけ渡されている。

上記突片１４は、第３図に示すように、ノズル
３の吐出口とシヤツタ１０の中心を結ぶ直線の延
長線イ上に位置しており、この延長線イを挾む一
方にスプリング１５が位置すると、このスプリン
グ１５の弾力によつて、長孔１２の一端がドライ
ブピン１１と係合する方向にシヤツタ１０が偏向
される。

また、シヤツタ１０は、ノズル３の吐出口を覆
うことができる大きさになり、その外周一部には
適宜大きさの弧状の切欠き１６が設けられてい
る。

実施例で示す噴水装置は上記の構造から成り、
この噴水装置は、第１の受水槽１の内部に設けた
ノズル３と、第２の受水槽１′の内部に設けたノ
ズル３から交互に水を噴射させて第１の受水槽１
と第２の受水槽１′との間において、噴水の受け
渡しを行なつているように見せかけるものであ
る。

いま、シヤツタ１０の切欠き１６がノズル３の
吐出口の上方に臨む状態において、そのノズル３
に接続した圧力水供給管４の電磁弁５を開放する
と、圧力水供給管４の圧力水は、ノズル３の先端
の吐出口から放物線を描いて流出する。

その噴水の流出時において、モータ７を駆動す
ると、ドライブピン１１と長孔１２の一端との係
合によつてシヤツタ１０が第３図の矢印方向に回
動し、シヤツタ１０の上面から起立する掛止ピン
１１が突片１４とノズル３の吐出口を結ぶ直線イ
を超えると、スプリング１５の弾力によつてシヤ
ツタ１０は上記と同方向に瞬時に回動して長孔１
２の他端がドライブピン１１に係合し、シヤツタ
１０の外周部がノズル３の吐出口を覆う位置に臨
む。このため、ノズル３から吐出する噴水は、シ
ヤツタ１０の外周部で遮断されることになり、ノ
ズル３の吐出口から放物線を描いて流出する噴水
の全ては、他方の受水槽１に向けて飛び、後続の
噴水は、シヤツタ１０に衝突して下方に落下す
る。

なお、ノズル３の吐出口がシヤツタの外周部で
覆われると電磁弁５は全閉とされ、一方、モータ
７のドライブピン１１は孤状の長孔１２に沿つて
回動し、その長孔１２の一端にドライブピン１１
が係合すると、シヤツタ１０は回動してスプリン
グ１５が引き伸ばされ、ドライブピン１１が一回
転するとモータ７は停止する。

なお、実施例の場合は、ノズル３の吐出口を覆
うシヤツタ１０をモータ７によつて回転させるよ
うにしたが、ノズルの吐出口上方に向けてシヤツ
タを移動自在に支持し、そのシヤツタをソレノイ
ドによつてノズルの吐出口を覆う位置に瞬時に移
動させ、スプリングの弾力によつてノズルの吐出
口上方から離反させるようにしてもよい。

以上のように、この考案によれば、ノズルの吐
出口を覆う位置に向けてシヤツタを移動可能に設
けたので、ノズルを接続した圧力水供給管の途中
の電磁弁を全開としたのちシヤツタをノズルの吐
出口から瞬時に離反し、上記電磁弁を全閉とする
直前にノズルの吐出口をシヤツタで瞬時に覆うこ
とにより、ノズルの吐出口から流出する噴水の吐
出圧力が均一になり、噴水の全てを目的位置に飛
ばすことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案に係る噴水装置の一実施例
を示す縦断側面図、第２図は同上のノズルの取付
部分を示す正面図、第３図は第２図の平面図であ
る。 ３……ノズル、７……モータ、８……回転軸、
９……駆動板、１０……シヤツタ、１１……ドラ
イブピン、１２……長孔、１５……スプリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ノズルの吐出口に近接してシヤツタを配置し、
   そのシヤツタをノズルの吐出口を覆う位置に向け
   て移動させる駆動装置を設けた噴水装置。