JPH02128847A - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

この発明は、微細なインクノズルからインクを噴射させ
、紙等の記録媒体上に記録を行うインクジェット記録ヘ
ッドに関する。

【従来の技術】

上記インクジェット記録ヘッドの一つとしてオン・デマ
ンド型インクジェット記録ヘッドがある。 これを第２図により説明すると、ステンレス鋼あるいは
ガラスなどからなる基板１１に、インクノズル１２、イ
ンク通路１３、インク加圧室１４、インク供給室１５な
どの溝がエツチングあるいは機械加工などの手段で形成
され、その上に蓋板（振動板）１６が接着や拡散などで
接合されてインク流路が構成されている。 蓋板１６の外側にはインク加圧室１４に対応して電気機
械変換素子としての圧電素子１７が接着され、さらに蓋
板１６の一部にインク供給孔１８が設けられている。 圧電素子１７の上下両面には電極が形成されており、こ
の電極に電気信号を印加すると圧電素子１７に歪みが生
じ、蓋板１６が変形する。その結果、インク加圧室１４
の容積が減少し、インクノズル１２からインクが液滴状
に噴射されて記録が行われる。 このオン・デマンド型インクジェット記録ヘッドは、構
造が単純であるため小型で安価であり、また騒音が小さ
いという特長がある。ただ、第２図のオン・デマンド型
インクジェット記録ヘッドは、そのヘッド構成及び製作
技術の制約から、インクノズルをライン状に多数配置す
ることは困難であり、通常ノズル数は１２本もしくは２
４本である。このため、分解能は高々８ドツト／ｍであ
り、高速、高品位印字の要求に十分に応えることができ
ない。 そこで、第３図に示す構成のインクジェット記録ヘッド
（以下、縦型という、）が提案されている。第３図はイ
ンクジェット記録ヘッドのインクノズル１個分を横断面
で示したものであるが、金属板あるいはガラス板からな
るキャビテイ板１に、エツチングなどの方法によってイ
ンク加圧室２、インク通路３、インク供給路４が形成さ
れ、その両面に振動板５及びノズル板６が接着あるいは
拡散などの手段によって接合されている。インク通路３
は、図の紙面に垂直な方向に多数形成されたインク加圧
室２に共通で、これらのインク加圧室２に沿って両側に
延びており、各インク加圧室２とインク通路３とはイン
ク供給路４で結ばれている。また、各インク通路３の終
端は図示しないインク供給室で結ばれ、更にこのインク
供給室は図示しないインク供給タンクに接続されている
。 ノズル板６には、インク加圧室２に通じる孔径が３０〜
１００　ミクロンのインクノズル７がインク加圧室２に
垂直に設けられている。またインク加圧室２に対応して
振動板５の外側に電気機械変換素子としての圧電素子８
が接着あるいは融着などの手段で貼着されている。 このような構造のインクジェット記録ヘッドにおいて、
圧電素子８の両面に形成された電極に電気信号を印加す
ると、圧電素子８は厚さ方向に膨張し長さ方向に収縮す
るので、振動板５が内側に変形し、インク加圧室２の容
積が減少する。それにより、その容積減少分に相当する
インクがインクノズル７から噴射され、図示しない記録
媒体上に印字が行われる。 第３図のインクジェット記録ヘッドは、第２図のものと
比較して次の特長を持っている。 （１）　　インクノズルの向きがバイモルフ（圧電素子
と振動板の組み合わせ）の振動方向と同じ（第２図のも
のは直角）である。 （２）　　インクノズルとインク加圧室とが直結し、途
中に通路がない。 （３）　　インク加圧室の容積が小さい。 （４）シたがって、インク吐出のエネルギを小さくでき
る。 （５）インクノズルを平面上に多数配置することが可能
でマルチノズル化が容易である。

【発明が解決しようとする課題】

ところが、第３図に示した縦型のインクジェット記録ヘ
ッドは、インク加圧室２とインクノズル７とが直交して
いるので、初期のインク注入時にインク加圧室２のコー
ナ一部などに気泡が停滞するとその除去が困難であり、
また、インクノズル７とインク加圧室２との距離が極め
て近いので、インクノズル７から気泡が侵入しやすく、
かつ前述した通りインク加圧室２に侵入した気泡は除去
しにくいという欠点がある。 インク加圧室に気泡が存在すると、オン・デマンド型イ
ンクジェット記録ヘッドではインク吐出が不可能となる
ため、インク吐出の安定性、応答性を確保するためには
、気泡の除去は重要な課題である。 そこで、この発明は、気泡の除去を容易にした縦型のオ
ン・デマンド型インクジェット記録ヘッドを提供するこ
とを目的とするものである。

【課題を解決するための手段】

本発明者らは、上記課題を解決するため、記録ヘッド内
のインクの流れと気泡の動きを詳細に観察し、それらと
ヘッド構造との関係について考察を重ねて次の結論を得
た。 すなわち、第３図に示す縦型の記録ヘッドにあっては、
インク供給路４を経てインク加圧室２に側方から供給さ
れるインクは、まずインク加圧室２の側壁面に沿って流
れ込み、一種のらせん状の軌跡を描きながらインク加圧
室２の中心部に向かって流入していく。そして、そのら
せん状の動きをするインクの流れの先端に気泡が位置し
た場合には、その気泡はインクの流れと共にスムーズに
インクノズル７から外部に排出される。しかしながら、
気泡がらせん状のインクの流れから離脱してしまった際
には、その場所に気泡が滞留してしまい、除去が困難に
なるという現象が見られた。 また、なんらかの理由でインクノズル７からインク加圧
室２に侵入した気泡も、それがインクの流れと共に動く
場合は、インク供給タンクを若干加圧してインク供給量
を増加させるか、インクノズル７側から真空吸引するな
どの手段をとれば、その気泡は容易に外部に排出できる
。しかし、インクの流れから離脱した気泡は上述したと
同様に除去しにくい。 以上の観察所見をふまえ、本発明者らはインクノズルの
構造に工夫を加え、この発明の目的を達成するに至った
。すなわち、上記目的を達成するために、この発明は、
インク加圧室を挟んで、このインク加圧室に垂直に通じ
るインクノズルと電気機械変換素子とを配置し、前記電
気機械変換素子に電気信号を印加することによって、前
記インク加圧室に側方から供給したインクを前記インク
ノズルから噴射させるインクジェット記録ヘッドにおい
て、インクノズルにインク加圧室に向かって開くテーパ
部とこれに続（ストレート部とを設けるものである。 ここで、インクノズルのテーパ部は、その間口径ｄをイ
ンク加圧室の直径りに対して、０．５Ｄ≦ｄ≦１．０Ｄ の関係とし、またテーパ部の深さｔをインクノズルの厚
さＴに対して、 ０、ＩＴ≦乞≦０．４Ｔ の関係とすることが好ましい。

【作　用］ インク加圧室に供給されたインクは、まずインク加圧室の側壁に沿って流れ始め、順次その中心部に向かって流れていくが、その流れの先端がインクノズルのテーパ開口部に達すると、インクはそのテーパ部側壁に沿っても流れを開始する。その結果、インク加圧室とテーパ部との相互作用でインクの流れに乱流的な動きが発生し、その乱流に気泡が巻き込まれるため、気泡の滞留がなくなりインクの流れと共に気泡は容易にインクノズルのストレート部を経て外部に排出される、ものと判断した。 【実施例】

第１図はこの発明の実施例を示すもので、第１図（Ａ）
はインクノズル１個分を示す横断面、第１図（Ｂ）はそ
のインクノズル部の拡大図である。 なお、従来例と同一部分には同一の符号を付は説明を省
略する。 第１図において、インクノズル９には、円筒空間からな
るイ／り加圧室２に向かって開くテーパ部９ａと、これ
に続くストレート部９ｂとが設けである。 ところで、第３図により説明した縦型のインクジェット
記録ヘッドをマルチノズルとして構成する場合には、イ
ンク加圧室２とインクノズル７とは次の寸法範囲で設計
されることが多い。 インク加圧室　直径　１．６〜３．０鴫深さ　０．１〜
０．３１ インクノズル　直径　０．０３〜０．０８ｍｍ厚さ　０
．２０−０．８０ｍ そこで、インク加圧室２は上記の範囲とし、第１図のイ
ンクノズル９の形状を種々変化させて実験を行った。そ
の結果、テーパ部９ａの開口径ｄはインク加圧室２の直
径りに関係し、テーパ部９ａの深さｔはインクノズル９
の厚さＴに依存し、それらを特定範囲に設定すれば気泡
の除去が特に容易であることが明らかになった。その範
囲は下記の通りである。 ■　インクノズルのテーパ部の開口径ｄとインク加圧室
の直径りとは、０．５Ｄ≦ｄ≦１．０Ｄの関係を満足す
ること。 ■　インクノズルのテーパ部の深さｔとインクノズルの
厚さＴとは、０．ＩＴ≦ｔ≦０．４Ｔの関係を満足する
こと。 上記■、■の関係を満足するときは、インクの流れに乱
流的な動きが良好に発生し、気泡が容易に排出される。 また、この範囲であれば、インクノズルにテーパ部を設
けてもインク吐出性能は第３図の場合と変化のないこと
も実験的に確認した。 この発明によるインクジェット記録ヘッドのインクノズ
ル９とインク加圧室２の寸法の一例を示すと次の通りで
ある。すなわち、インク加圧室２の直径りが２．４ｍｍ
、その深さが０．２ｍ、インクノズル９の厚さＴが０．
５ｍｍで、その直径ｄ０が０．０５鵬のとき、インクノ
ズル９のテーパ部間口径ｄは１．２〜２．４ｍｍ、テー
パ部の深さｔは０．１〜０．２胴の範囲が最適となる。

【発明の効果】

この発明によれば、インクノズルにテーパ部とストレー
ト部とを設けることにより、簡単な構成でインク加圧室
内の気泡を確実に除去することができ、インク吐出性能
の優れたオン・デマンド型のインクジェット記録ヘッド
を安価に提供することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図（Ａ）はこの発明の実施例のインクノズル１個分
を示す横断面図、第１図（Ｂ）はそのインクノズル部の
拡大図、第２図は従来例の分解斜視図、第３図は別の従
来例のインクノズル１個分を示す横断面図である。 ■・・・キャビテイ板、２・・・インク加圧室、３・・
・インク通路、４・・・インク供給路、５・・・振動板
、６・・・ノズル板、８・・・圧電素子、９・・・イン
クノズル、９ａ・・・テーパ部、９ｂ・・・ストレート
部。 ８／ｉ：宅索子 第２図 第１図 第３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １）インク加圧室を挟んで、このインク加圧室に垂直に
   通じるインクノズルと電気機械変換素子とを配置し、前
   記電気機械変換素子に電気信号を印加することによって
   、前記インク加圧室に側方から供給したインクを前記イ
   ンクノズルから噴射させるインクジェット記録ヘッドに
   おいて、インクノズルにインク加圧室に向かって開くテ
   ーパ部とこれに続くストレート部とを設けたことを特徴
   とするインクジェット記録ヘッド。