JPH0212659B2 - - Google Patents

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JPH0212659B2
JPH0212659B2 JP60232210A JP23221085A JPH0212659B2 JP H0212659 B2 JPH0212659 B2 JP H0212659B2 JP 60232210 A JP60232210 A JP 60232210A JP 23221085 A JP23221085 A JP 23221085A JP H0212659 B2 JPH0212659 B2 JP H0212659B2
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silica
titanium
alumina
casting
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Seizo Nakamura
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Ohara Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、純チタン又はチタン合金鋳造用鋳型
材に関する。 従来、各種金属用の金属鋳造用鋳型材として、
シリカを主成分とし、硬化剤としてリン酸塩並び
に塩基製金属酸化物を用いたものがある。このシ
リカとしては硅石や硅砂、又はリン酸としてはリ
ン酸アンモニウム、塩基製金属酸化物として電融
マグネシア又はマグネシアクリンカーなどが用い
られたものである。 この従来の鋳型材にあつては、これらを混合成
形した状態で、常温から800℃又は900℃程度まで
温度を上昇させて焼却し、その温度の状態で対象
とする溶融金属を鋳込む方法がとられている。 従来の金属、例えばコバルトクロム合金、ニツ
ケルクロム合金等の合金による鋳造の場合は、該
金属の融点が1300℃〜1400℃などで代表される如
く、殆んどの金属、とりわけ歯科用金属では約
1400℃程度までであつた為に、前記主成分とする
シリカの融点が1550℃〜1600℃である為に充分使
用に耐え得る状態の鋳型材として存在した。しか
し、純チタン及びチタン合金用鋳造材としては、
これらのチタン並びにチタン合金の融点が1600℃
〜1700℃である為、前記シリカを主成分とする鋳
型材を用いた場合にはその融点を充分に超える
為、溶融状態の物性的に不安定なチタンはシリカ
の組成中に含む酸素と結合し、チタン酸化物とな
つて、純チタン並びにチタン合金のもつその物性
を利用できず、酸化によるこれら金属の劣化、並
びに鋳肌に焼き付け等が発生して使用に耐え得な
かつた。 本発明は、このような従来の鋳型材と純チタン
並びにチタン合金の融点の関係において、これら
純チタンやチタン合金に対する鋳造可能な鋳型材
を提供せんとするものであり、更にはこの鋳型材
がこれら純チタン並びにチタン合金を1600℃〜
1700℃の高温で溶解しても、その溶解途上鋳型材
中の成分とこれら金属が反応して金属を酸化させ
たり変質をおこさないような鋳型材を提供せんと
するものであり、更にはこの鋳型材の操作並びに
鋳込み時の取扱いを容易にする為に、従来の鋳型
材にあつては、数百℃の高温で保持しながらその
中にいたのを、常温で該鋳型材を利用可能とする
ことを開発せんとするものである。 本発明は、このような目的を前提に、純チタン
並びにチタン合金の融点において、充分使用が可
能でしかも常温にて鋳造可能な材料を提供せんと
して本発明を完成したものであり、本出願人は先
に純チタン又はチタン合金鋳造用鋳型材並びに鋳
型製造方法としてシリカとアルミナを主材とした
もの及び純チタン又はチタン合金鋳造用鋳型材と
してスピネルを主材としたもの、更にムライトを
主材としたもの、以上3件を出願中であるが、今
回更に研究の結果本発明を完成させたものであ
り、その要旨とするところはその主成分である主
材とアルミナに対し強化用補助材と硬化剤を添加
することによりその耐熱性を付与するとともにそ
の鋳型材の使用に際しては練和、硬化後1000℃以
上の温度で焼成して鋳造における精度、耐火度を
向上させ焼回りを防止し、もつて酸化、変色、荒
れ等のない鋳造品を安定した状態で製作可能な鋳
型材とした点にある。 以下本発明の内容を更に詳細に説明する。本発
明はシリカとアルミナを主成分とする主材と;酸
化ジルコニウム、ジルコン、酸化カルシウム、ス
ピネル、ムライト等により構成される強化用補助
材と;リン酸塩と塩基製金属酸化物で構成される
硬化剤とで構成されるものであつて、ここにシリ
カは従来も溶融金属の鋳込み時の鋳型材として使
用されているシリカが利用される。このシリカと
しては、硅石、硅砂、粒状硅砂又はクリストバラ
イトなどから選んだ一種又は二種以上のものが利
用され、夫々の純度は90%以上のものを用いるの
が望まれ、好ましくは純度95%以上のものを使用
することが求められる。このシリカの純度90%以
上ということはシリカの不純物として、酸化第二
鉄、酸化アルミニウム、酸化カルシウム等が含ま
れ、この不純物中の酸化アルミニウム、即ちアル
ミナは不純物として含まれていても鋳型材中で溶
融金属に対する影響がないが、不純物中の酸化第
二鉄や酸化カルシウムは、チタンとの反応が著し
い為、最低純度90%以上であることが規定され
る。又、アルミナは高純度アルミナや高アルミナ
質鉱物が選択され、純度80%以上のもの、好まし
くは90%以上のものを使用することが望まれる。
このアルミナの場合も不純物として酸化硅素、酸
化カルシウム、酸化第二鉄、酸化マンガン、酸化
ナトリウム、酸化カリウムなどが含まれ、この成
分中酸化硅素であるシリカ以外はチタンとの反応
が著しく、これら不純物の存在が多いと、前記シ
リカの場合と同様に鋳型材とチタンとの反応がな
され問題となる。 一般にはアルミナとしてダイアスポア、ベーマ
イトなど純度85%以上の鉱物を用いるが、好まし
くは高純度90%以上のアルミナを用いると溶融金
属鋳込み時における金属と鋳型材との反応を最低
限に落し得ることができる。 又強化用補助材としてはジルコニウムの酸化物
である酸化ジルコニウム(融点2850℃)及び硅酸
塩としてのジルコンとは共に耐火特性により用
い、又酸化カルシウムは純度95%以上のものを使
用し、その融点が2570℃と耐火度が高く高温中の
化学的安定性、不結合特性を利用し更にマグネシ
ウムとアルミニウムとの酸化物であるスピネルは
その融点が2135℃でアルミナより耐火度が高く高
温負荷時の安定性を有し又シリカとアルミナの結
合体であるムライトもその融点が1850℃と高く安
定した耐火性化合物である。以上のごとく強化用
の各補助材はその融点が高く化学的安定材料であ
り、これを主材に添加して練和することにより焼
成前に鋳型材内部迄耐火性化合物が混入され鋳型
材を耐火特性の更に良好なものに構成せしむるも
のである。 リン酸塩並びに塩基製金属酸化物は、前記主材
に対する硬化剤として用いられるものである。該
硬化剤としてのリン酸塩は、リン酸アンモニウム
が常用される。しかし該リン酸アンモニウム以外
にリン酸ナトリウム、リン酸アルミニウム、リン
酸マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸カリ
ウム等のものも適宜自由な選択対象とされる。し
かし、リン酸塩としてのリン酸アンモニウムは、
その硬化時に膨張する所要凝固膨張の性質を保有
し、チタン又はチタン合金が鋳込み時に硬化収縮
することから、鋳型材の膨張と溶融金属の硬化時
の収縮の度合いが近似することがその製造条件と
して要求される。両条件を勘案すると、凝固膨張
の特性を有するリン酸アンモニウムを本純チタン
又はチタン合金鋳造用鋳型材として用いることは
好ましいのである。ただ、前記した他の各種リン
酸塩においては、このような凝固膨張の特性を保
有しないものがあるが、これらを採用するときに
は当然鋳込み空間の設計においてやや大きい状態
で設定し、且つ鋳型を作らなければならない。 次に、硬化剤としての塩基製金属酸化物として
は、酸化マグネシウム、電融マグネシア、マグネ
シアクリンカーなどから選ばれたものが利用され
る。マグネシアは融点で2800℃程度と高いので、
純チタン又はチタン合金鋳造用鋳型材として用い
るには、その物性からして耐火度は充分である。 尚、これらの主材並びに硬化剤を鋳型として用
い製造するときには、ここに練和液を用いるが、
この練和液としては通常鋳型強度並びに凝固膨張
をあげる為にコロイダルシリカを用いる。コロイ
ダルシリカとしてはシリカ含有量が20%〜40%の
ものを使用する。現在市販のコロイダルシリカと
しては20%〜40%のものが市販されていることか
ら、これらを選ぶのがそのコスト上使用し易いも
のの、40%以上のコロイダルシリカを用いること
は何等制限事項ではない。 このような本発明に係る純チタン又はチタン合
金鋳造用鋳型材はシリカとアルミナを主成分とす
る主材と酸化ジルコニウム、ジルコン、酸化カル
シウム、スピネル、ムライトより選んだ1種又は
2種以上の強化用補助材とリン酸塩と塩基製金属
酸化物で構成される硬化剤とで構成されて、実際
の使用時にはこれに練和液としてのコロイダルシ
リカが用いられるものである。これらの配合比は
主材としてシリカ、アルミナの和は全材料中90〜
55重量%とし、強化用の補助材としては主材の総
量に対し5〜50重量%の量を置換えて用い、又硬
化剤としてのリン酸塩は5〜15重量%、塩基性金
属酸化物は5〜30重量%とした幅の中で用いられ
ることが望まれる。 主材としてのシリカ、アルミナの和が90〜55重
量%であることの意味は90重量%以上においては
リン酸塩と塩基製金属酸化物は凝固膨張の制約上
最低5重量%づつは必要であることからシリカ、
アルミナの和が90重量%以下としなければならな
いことから除去され、又55重量%以下の範囲につ
いてはリン酸と塩基製金属酸化物の和が45重量%
以上は、凝固膨張が出すぎ、又鋳肌荒れが著しく
なるので、硬化剤が45重量%以下となると主材と
してのシリカ、アルミナは55重量%以下となる。 更に強化用の各補助材としての酸化ジルコニウ
ム及びジルコンについては、各々について主材総
量の5〜50重量%の量を置換して使用するが5重
量%以下の範囲についてはその鋳造品表面状態及
び巣の発生状態は添加しない場合と大差なき為除
外し、50重量%以上の範囲については表面の荒れ
大と青色変色の点より又焼成時の焼固りにより、
鋳型の収縮率が大となる為に凝固及び加熱膨張に
よりその差を補うことが出来ず鋳造品の精度が不
良となるので50重量%以上は除外される。次に酸
化カルシウムについても主材総量の5〜50重量%
とするが5重量%以下の範囲については、その表
面状態及び巣の発生状態その耐火度等が添加しな
い場合と大差なき為除外し、50重量%以上の範囲
については主材、硬化剤間の化学反応による結合
作用を過剰に低減させ脆性大となる為に除外し
た。又スピネル及びムライトも5〜50重量%とす
るが5重量%以下の範囲については、無添加の場
合と表面状態、巣の発生状態、変色等大差なき為
除外し、又50重量%以上の範囲については共に巣
が多く、凝固、加熱膨張係数小となり精度不良と
なる為除外される。 更に硬化剤としてのリン酸塩は、5〜15重量%
を使用するが、5重量%以下の範囲については凝
固膨張が不足し、寸法精度に問題が出ることか
ら、又、15重量%以上の範囲については凝固膨張
が大きくなり、以上膨張の原因となるとともに鋳
肌荒れが著しくなることから用いられず、更に塩
基製金属酸化物は5〜30重量%用いるが、この5
重量%以下の範囲についてはリン酸塩との化学反
応が不足し鋳型強度の不足、スピネルの生成量に
も影響することから、更に30重量%以上の範囲に
ついては、硬化時間が短かくなり、リン酸塩との
化学反応が制御できなくなることから除外され
る。 而して、これらのシリカ、アルミナ及び強化用
補助材並びに硬化剤としてのリン酸塩、塩基製金
属酸化物の組合せのものが純チタン又はチタン合
金鋳造用鋳型材として用いられる。 次に、主材としてのシリカ、アルミナは、両成
分の和を100部としたときに、この混合比中の一
方は少なくとも10部以上配合してなることが規定
される。10部以下のとき、 例えばシリカが10部以下のときにおいては、ワ
ツクスパターンを鋳型材中に埋没させ100〜150℃
程度の加熱をして脱ローさせたときに、鋳型の鋳
込空間表面に面荒れをおこし鋳造品に表面荒れを
与える原因となることから、又、アルミナが10部
以下のときにおいてはシリカと反応してムライト
やスピネルの組織を作る為の原材料量として少な
すぎ、作成された鋳型の耐熱性について問題であ
ることから、夫々が本鋳型材としての使用目的か
ら除去される。鋳型製造時の実際からするなら
ば、シリカとアルミナの和を100部とし、酸化ジ
ルコニウム、ジルコン、酸化カルシウムの補強材
を添加の時は一方は20部以上配合してなることが
より良き結果をうるものである。 本発明においては鋳型材の主材としてシリカと
アルミナを用い、更に強化用補助材として酸化ジ
ルコニウム、ジルコン、酸化カルシウム、スピネ
ル、ムライトを1種又は2種以上添加した鋳型材
を熱処理することにより、チタンの融点1600℃〜
1700℃より高い融点を有するムライト(融点約
1850℃)スピネル(融点約2135℃)コーデイライ
ト(融点約2000℃)の組織の1種以上のものが主
材中、即ち鋳型材中に形成されるとともに更に強
化用補助剤の添加効果も加わるものである。即
ち、酸化ジルコニウム又はジルコンの添加はその
融点が2850℃と高いことによる耐火度の向上及び
焼付防止とともに適量例えば20重量%〜30重量%
の添加によりコーデイライトの生成が同じ焼成温
度でも促進され焼成組織の緻密性向上の効果があ
る。酸化カルシウムの添加により、この融点が
2570度と高いことから鋳型材の耐火度の向上とと
もに高温中における化学的な結合性を有すること
から組織の過剰係合を阻止し型ばなれの良好な鋳
型材形成の効果がある。更にスピネル、ムライト
の添加は、従来の焼成によるスピネル、ムライ
ト、コーデイライトの生成組織は主にその表面層
に形成されたがこれが補助材の焼成前の事前練和
により鋳型材内部迄均等混合される為その焼成条
件が改善され耐火度の高い均質的な組織が得られ
る。 又スピネルの適量添加により高温度の化学的安
定組織となることから荷重を受けた時の変形度も
少く、鋳肌の表面状態も良好である。更に、ムラ
イトの適量添加は耐火度、化学的安定性がより向
上し、熱衝撃に対する抵抗性の大きい緻密な強固
組織が得られ、鋳物巣等の発生が減少するもので
ある。即ち、以上のごとく主材に強化用補助材を
添加、焼成した鋳型材は、その耐火性、高温時の
化学的安定性が更に向上することからアルミナの
持つチタン又はチタン合金よりも高い融点(2050
℃)と相まつて純チタン又はチタン合金の鋳造用
に用いても化学的安定度が高いことによりこれら
の金属が型材中の酸素分子と結合して酸化した
り、又変色、鋳肌荒れなどをおこすことはないの
である。 したがつて、純チタン並びにチタン合金を溶融
状態で鋳込む際の鋳型材料として本発明のシリカ
並びにアルミナを主成分とする主材と、酸化ジル
コニウム、ジルコン、酸化カルシウム、スピネ
ル、ムライトから選んだ1種又は2種以上の強化
用補助材と、リン酸塩、塩基製金属酸化物の硬化
剤とで構成するならば、チタンの物性を変えるこ
となく鋳込みすることができるのである。又純チ
タン並びにチタン合金は硬化時に体積収縮する
が、本発明の鋳型は加熱時の熱膨張と凝固時に膨
張して、その結果としての全体膨張率は純チタン
並びにチタン合金の冷却時の収縮率とほぼ同等と
なるから、最終製品を形どつたワツクスパターン
を該鋳型中に埋没しておけば、一方の膨張率と他
方の収縮率の相殺関係で適正な鋳込み空間を得る
ことができる。 次に、本発明に係る純チタン並びにチタン合金
鋳造用鋳型の製造について、実施例をあげながら
説明する。 先ず、本発明による鋳型材を用いて鋳型を作成
する一般的製法を述べる。 全材料中90重量%〜50重量%を主材としてのシ
リカ並びにアルミナを計量し、シリカは主材中10
〜90重量%の巾で、アルミナは主材中10〜90重量
%の巾で計量するとともに、添加する補助材の1
種又は2種以上を主材総量の5重量%〜50重量%
計量し、リン酸塩は全材料中5〜15重量%、塩基
製金属酸化物としては酸化マグネシウムを全材料
中5〜30重量%計量し、これらをコロイダルシリ
カ(シリカ含有量:20〜40重量%)のものと、又
は水と練和し、鋳型空間を構成するワツクスパタ
ーンを容器中埋設した状態で前記練和物を充填
し、自然に硬化させる。 この操作は従来の鋳型、例えば歯科関係の鋳型
形成と同様である。 本発明においては、この硬化させた鋳型を加熱
脱ロー後、更に加熱焼成する為適宜な加熱方法、
例えば電気炉に入れて1000℃以上、好ましくは
1200℃程度まで焼成する。焼成された鋳型は常温
まで冷却して鋳造に供する。通常この鋳型は400
℃以下であれば鋳造可能なものとして用いられ
る。従来の鋳型は、殆んど加熱状態に鋳型に供さ
れるが、本発明においてはこれを冷却して常温状
態で鋳造し得るもので、鋳型の強度か鋳込むべき
溶融金属の融点よりも高く且つ物性的に安定して
いなければならない。 従来の鋳型製造時に800℃〜900℃にて焼成して
利用していたが、従来の鋳型においては、先ず
100℃〜200℃でワツクス型に対する脱ローを行
い、400℃程度〜700℃程度の巾でアンモニアガス
の除去、即ち揮撥を行い、700℃〜900℃程度で五
酸化リンのガスを除去する工程をえていた。 しかし、本発明においては、このような温度以
上、即ち1000℃以上の温度で焼成することによ
り、シリカ、アルミナ、マグネシア等が結合し
て、ムライト、スピネル、コーデイライトの一種
以上の耐火物組織を鋳型中に作成するとともに更
に強化用補助材の添加により耐火度が高く化学的
に安定した組織となり、この鋳型が前記融点の純
チタンやチタン合金に対する鋳型条件を備えせし
めることになる。当然、本鋳型においては、これ
らの耐火物組織が形成されると同時に、これに利
用するアルミナそのものの融点が純チタンやチタ
ン合金の融点よりもはるかに高く、又シリカも鋳
込時間との関係では充分に耐え得るところであ
り、且つ前記焼成時に鋳型表面や鋳込空間表面に
ムライト等の耐熱組織が形成され更に内部にも強
化用補助材の添加により耐火度の高い組織が形成
され、かくして主材に補助材を添加した鋳型は純
チタン並びにチタン合金の鋳型材として充分使用
に耐えるものである。 次に本発明に係る鋳型材を用いて鋳型を作成
し、純チタンとチタン合金を鋳造したところ以下
の実験例のとおりの結果を得た。 実験例 重量比で主材が90重量%、硬化剤が10重量%の
ものを水にて真空練和したものに、長さ40mm×巾
30mm×厚み5mmの厚板のワツクスパターンを埋没
し、通法通り鋳型を作り、硬化させた後、電気炉
にてこれを1200℃で焼成しさらに常温に降下させ
て作成した鋳型に溶融した純チタンを鋳込んだと
ころ、別表の通りの結果であつた。 但し、主材は全材料中90重量%をしめ、これを
100%として、シリカとアルミナの和の一部を酸
化ジルコニウムに置き換えて行い、色・表面の焼
付・あらさ・巣(数の多少)をチエツクした。 なお、判定中で×は使用不可の状態、△は問題
は少しあるが使用可能の状態、○は使用可能の状
態、◎は使用好適の状態を示す。
【表】
【表】 以上第1表に示すごとく酸化ジルコニウムは主
材の50%までは使用可能であり、好ましくは10%
〜40%であるという結果が知見された。又、酸化
ジルコニウムを添加することにより鋳型の耐火度
を更に向上させ焼付を防止し、酸化、変色を少な
く又巣の発生も少ない。これは酸化ジルコニウム
の融点が2850℃である結果、全体の耐火性能を高
められた結果であると推測される。尚、50%以上
に添加率等を大にすると焼成時の焼固りにより、
鋳型の収縮が大きくなり、凝固及び加熱膨張によ
り補うことが難しくなり歯科用としては不向きと
なる。よつて合否判定は×となる。 第2表はシリカとアルミナの主材相互の配合率
を変化させて酸化ジルコニウムを添加した結果、
第1表と同じ結果であつた。 更に他の補助剤であるジルコン、酸化カルシウ
ム、スピネル、ムライトについても略々同様の実
験結果が得られた。 即ち、 ジルコンの使用可能範囲 10%〜50%、 好適範囲 20%〜40%、 酸化カルシウムの使用可能範囲 10%〜50%、 好適範囲 20%〜40%、 スピネルの使用可能範囲 10%〜50%、 好適範囲 20%〜40%、 ムライトの使用可能範囲 10%〜50%、 好適範囲 20%〜40%、 以上の通り主材の50%迄は使用可能であり好ま
しくは20%〜40%であつた。 互いに補助材2種以上を等量配合して主材の一
部に置き換えて実験した結果において、 酸化ジルコニウムと酸化カルシウムとスピネル
の混合物の使用可能範囲は10%〜50%、 酸化ジルコニウムと酸化カルシウムとムライト
の混合物の使用可能範囲は10%〜50%、 等であり補助材単独添加の場合と略々同様の結果
が得られた。 以上の実験結果により本発明の主材への補助材
の添加により、各補助材の耐火性能及び化学的安
定性の大なることから焼固り、鋳型の収縮等にお
いて問題なく、50%迄の添加範囲においては表面
状態、色相、巣の発生等において使用可能な鋳型
材であることが確認された。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 シリカとアルミナを主成分とし、両成分の和
    を100部としたときに、その一方は少なくとも10
    部以上配合してなる主材と、 酸化ジルコニウム、ジルコン、酸化カルシウ
    ム、スピネル、ムライトから選んだ1種又は2種
    以上の強化用補助材と、 リン酸塩と塩基性金属酸化物からなる硬化剤
    と、 からなり、これらの配合比が、主材は全材料中90
    〜55重量%とし、強化用補助材は前記主材総量に
    対して5〜50重量%の量を置換えて用い、硬化剤
    としてのリン酸塩は全材料中5〜15重量%とし、
    塩基性金属酸化物は全材料中5〜30重量%として
    なり、これを練和、硬化後1000℃以上の温度で焼
    成して使用してなる純チタン又はチタン合金鋳造
    用鋳型材。 2 シリカとして、硅石、硅砂、粒状硅砂又はク
    リストバライトから選んだ1種又は2種以上のも
    ので純度90%以上のものを用いてなる特許請求の
    範囲第1項記載の純チタン又はチタン合金鋳造用
    鋳型材。 3 アルミナとして、純度80%以上の高純度アル
    ミナ又は高アルミナ質鉱物を用いてなる特許請求
    の範囲第1項記載の純チタン又はチタン合金鋳造
    用鋳型材。 4 リン酸塩として、リン酸アンモニウム、リン
    酸カリウム、リン酸ソーダから選んだ1種以上の
    ものを用いてなる特許請求の範囲第1項〜第3項
    記載の純チタン又はチタン合金鋳造用鋳型材。 5 塩基性金属酸化物として、酸化マグネシウ
    ム、電融マグネシア、マグネシアクリンカーから
    選んだ1種以上のものを用いてなる特許請求の範
    囲第1項〜第3項記載の純チタン又はチタン合金
    鋳造用鋳型材。 6 練和液として20〜40%のコロイダルシリカ液
    を混入してなる特許請求の範囲第1項記載の純チ
    タン又はチタン合金鋳造用鋳型材。
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