JPH0210912Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、添加剤等の添加装置付きロールベー
ラに関する。

従来、干草・牧草類でサイレージを作る際、良
質のサイレージを作るため添加剤を添加するが、
その添加は、通常、干草・牧草類をサイロ詰めす
る行程のときに行なわれている。干草・牧草類を
ベーラにより収穫していくときに、それに添加剤
が自動的に添加されるようにすれば、この添加剤
を添加する工程を省略し得るようになるが、添加
した添加剤を、収穫した牧草類に確実に保持させ
ておくことが困難な問題がある。

本考案はこの問題を解決するためになされたも
のであつて、サイレージを作るための牧草類を収
穫していくときに、その牧草類に対して、添加剤
等を自動的にかつ均等に添加でき、しかも、添加
した添加剤が確実に牧草類に保持されるようにな
る新たな手段を提供することを目的とする。

そして、本考案においては、この目的を達成す
るための手段として、ロールベーラの機枠に、添
加剤のタンクを装架し、該タンクの底部の繰出口
に連通する案内管の吐出口を、前記ロールベーラ
のピツクアツプ装置によりチヤンバー内に向け繰
込まれる牧草類の帯状体の上面の上方に臨ませ
て、添加剤を成形するロールベールの内部に添加
するよう構成したことを特徴とする添加剤等の添
加装置付きロールベーラを提起するものである。

次に、本考案の実施例を図面に従い詳述する。

第１図において、Ａはロールベーラで、干草
（牧草類・藁）ｃを拾い上げるピツクアツプ装置
１と、拾い上げた干草ｃをタイトバー２を介して
巻束に成形するチヤンバー３とで構成され、該チ
ヤンバー３はフロントチヤンバー４にリヤーチヤ
ンバー５が開閉回動自在に連結して構成されてい
る。そして、該フロントチヤンバー４の前方の機
枠ｆには、添加剤ａを収容するタンク６を装架
し、該タンク６の底部には繰出機構７を軸架せし
めると共に案内管８の受口８ａを連通せしめ、該
案内管８の吐出口８ｂ側を、ピツクアツプ装置１
の上方に導き、その吐出口８ｂを、前記ピツクア
ツプ装置１でピツクアツプされてチヤンバー４内
に送り込まれていく牧草類の帯状体c′の上面の上
方に臨ませている。前記案内管８にはコツク９
（又はシヤツター）が設けられている。このコツ
ク９は、試運転時等ベールを成形しないときには
止めておくためのものである。

前記繰出機構７は前記タイトバー２に連動連繋
して稼動するようになつている。

前記タンク６の装架位置は、フロントチヤンバ
ー４前方の機枠ｆとなつているが、その位置に限
定されるものではない。

また、添加剤ａは、粉剤、粒剤のことが多い。
しかし、添加剤は、粉剤・粒剤に限定せず、液剤
のこともあるが、その液剤のときには、前記繰出
機構７はポンプに代えられる。

該ポンプ又は繰出機構７の駆動が前記ピツクア
ツプ装置１と連動するようにすれば、干草ｃの巻
込みを行なわないときに、添加剤が繰出されるこ
とがないから、前記コツク９（又はシヤツター）
は省略する場合がある。

第２図において、Ｔは前記ロールベーラＡを牽
引するトラクタ、１０は圧力計、１１はキヤブタ
イヤコード、１２はコントロールボツクス、１３
は油圧ホース、１４は油圧シリンダである。ｂは
ロールベール、ｃは干草（又は藁）である（第１
図）。

次に、上述のように構成される添加剤等の添加
装置付きロールベーラＡの作用を説明する。

ベール作業開始時にコツク９を開け、トラクタ
Ｔを走行しながらタイトバー２を回転させてベー
ル作業を開始すると、該タイトバー２に連動して
繰出機構７が間欠的に回転し、添加剤ａがタンク
６から繰出されて、案内管８によりその吐出口８
ｂから、ピツクアツプ装置１上に拾い上げられて
チヤンバー３に送込まれていく干草や藁等の牧草
類の帯状体c′の上面に添加され、これにより、そ
の帯状体c′がチヤンバー３内に繰込まれて巻束に
巻かれてロールベールｂに成形されることで、そ
のロールベールｂの帯状体c′の巻層間に、一定の
添加剤が均等に自動的に添加されて、その帯状体
c′により巻締め保持されるようになる。

以上述べたように、本考案による添加剤等の添
加装置付きロールベーラは、ロールベーラＡの機
枠ｆに、添加剤のタンク６を装架し、該タンク６
の底部の繰出口に連通する案内管８の吐出口８ｂ
を、前記ロールベーラＡのピツクアツプ装置１に
よりチヤンバー３内に向け繰込まれる牧草類の帯
状体c′の上面の上方に臨ませて、添加剤を成形す
るロールベールの内部に添加するよう構成してあ
るので、添加剤等の牧草類への添加が、ロールベ
ーラＡにより牧草類を収穫していく作業工程にお
いて、その収穫する牧草類に対し自動的にかつ、
均一に添加するように行なわれ、しかも、添加し
た添加剤は、帯状に連続して巻束に巻かれる牧草
類の帯状体c′の巻層間に、巻締められるので、確
実に添加状態に保持される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の添加剤等の添加装置付きロー
ルベーラの縦断側面図、第２図は同上ロールベー
ラを牽引する状態の側面図である。 図面符号の説明、Ａ……ロールベーラ、１……
ピツクアツプ装置、２……タイトバー、３……チ
ヤンバー、４……フロントチヤンバー、５……リ
ヤチヤンバー、６……タンク、７……繰出機構、
８……案内管、８ａ……受口、８ｂ……吐出口、
９……コツク、１０……圧力計、１１……キヤブ
タイヤコード、１２……コントロールボツクス、
１３…油圧ホース、１４……油圧シリンダ、ａ…
…添加剤、ｂ……ロールベール、ｃ……干草（牧
草類又は藁）、c′……帯状体、ｆ……機枠、Ｔ…
…トラクタ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ロールベーラＡの機枠ｆに、添加剤のタンク６
   を装架し、該タンク６の底部の繰出口に連通する
   案内管８の吐出口８ｂを、前記ロールベーラＡの
   ピツクアツプ装置１によりチヤンバー３内に向け
   繰込まれる牧草類の帯状体c′の上面の上方に臨ま
   せて、添加剤を成形するロールベールの内部に添
   加するよう構成したことを特徴とする添加剤等の
   添加装置付きロールベーラ。