JPH0210082Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、下半身用下着と中衣、又は外衣とを
ヒトの腰上方部に止めるのに単一のバンド具を用
いるようにすることによつて、従来のように複数
のバンド具で重複して締めるかたちとなるのを避
け、腰上方部から過度の圧迫感を解放するように
すると共に、腰上方部の血行障害、内臓圧迫など
を取除くようにし、それによつてそれら下半身用
下着、中衣又は外衣の中の一に設けられたヒトの
股関節部のある位置の腰部及び下腹部を取巻いて
緊縛できるベルトを使用しての、ヒトの股関節部
組織の異常の匡正作業、ひいては腰痛、神経痛な
どの障害の除去作業を甚だ楽に継続して行えるよ
うにして、ヒトの健康維持に役立つようにした下
半身用衣服に関する。

従来の技術 ヒトの下半身用衣服は一般にシヨーツ、パンテ
イ、パンツなどの下着、パンテイストツキング、
ガードル、タイツ、ズボン下、ステテコなどの中
衣及びスカート、ズボンなどの外衣を着用してそ
れらを何れも腰上方部（骨盤上方部）に紐、弾性
紐又はテープ、皮ベルトなどのバンド類で締めつ
つ止める関係上、腰上方部には常にバンド類が重
複して重苦しい圧迫感を与えがちとなつている。

考案が解決しようとする問題点 本考案は、そのように下半身用衣服を着用する
ことによつて腰上方部が各種のバンド類で締めつ
けられ、圧迫感を受けると共に血行障害なり内臓
圧迫をひき起して健康上好ましくない状態となる
ことから、下半身用下着などに設けられた弾性ベ
ルトなどを使用し、ヒトの股関節部のある位置の
腰回りを緊縛して股関節亜脱臼などの股関節部組
織の異常を匡正し、腰痛などの障害除去を図ろう
とするときに、腰周辺部の圧迫感なり血行障害な
どが強くなり過ぎて所期の股関節部のある位置の
腰回りのそのベルトによる緊縛作業、ひいては腰
痛などの治療作業を永く安定的に実施しづらいと
いう支障が生ずるのを避ける目的でなされたもの
である。

問題点を解決するための手段 本考案は、複数の下半身用衣服本体１，２，３
を、夫々のヒトの腰上方部に当るべきバンド締め
部４で一体化すると共に、単一のバンド具５でヒ
トの腰上方部に止めるようにした下半身用衣服に
おいて、該複数の下半身用衣服本体１，２，３の
中の一が、それに、ヒトの股関節部のある位置の
腰部及び下腹部を取巻きつつ弾力又は／及び張力
を介して緊縛し得る股関節部緊縛ベルト８を、そ
の下半身用衣服本体１，２，３の中の一のヒトの
股関節部のある位置の腰部及び下腹部に当るべき
部分の全部又は一部として一体化したものである
ことを特徴とする下半身用衣服６である。

作 用 このような構造の衣服にすることによつて、パ
ンテイとかパンツなどの下着の上にズボン下とか
ステテコなどを着用し、或いは更にその上にスカ
ートとかズボンなどの外衣を着用する場合でも、
ヒトの腰上方部を締めるべきバンド具５が一個し
かないために、その腰上方部の圧迫度合は充来の
衣服の場合に較べて格段に少くなつて衣服の着心
地が甚だ良くなるうえに、腹部や後腰部における
内臓圧迫や血行障害、皮膚障害といつた、ヒトの
健康とか体調を崩すおそれのある物理的原因を未
然に取除くようになる。そして各衣服本体はすべ
てヒトの腰上方部に当るべきバンド締め部４で一
体化されているのであるから身体から外れて落ち
る懸念はもとよりない。

従つて、本考案の下半身用衣服６は、パンテイ
付きスポーツスカート又はトレーニングパンツ、
パンツ付きステテコ又はズボン下、パンツ付きパ
ジヤマといつた従来の種々の下半身用衣服の組合
せよりなる衣服本体を腰上方部に止めたうえで、
その中の一の衣服本体に一体化された股関節部緊
縛ベルト８を使つてヒトの股関節部のある位置の
腰部及び下腹部の回りを緊縛し、股関節部組織の
異常を匡正する作業を行うに際して、前述したご
とくバンド具５による腰上方部への圧迫感は著し
く軽減されており、またその下半身用衣服本体が
身体からずれ落ちる心配もないので、楽にかつ安
定的にその股関節部組織の異常の匡正作業を継続
実施できるようになる。

実施例 １ 第１図及び第２図に示すように、女性用の下半
身用テニスウエアーで、下半身用衣服本体として
のシヨーツ本体１とミニスカート本体２を夫々の
ヒトの腰上方部に当るべきバンド締め部４で部分
的又は全体的に縫着し、又はマジツクテープ（商
標）などで着脱自在状に定着して一体化すると共
に、それらバンド締め部４に付設された弾力紐と
か弾力テープ、或いはそのバンド締め部４自体を
ベルト状に形成したものといつた単一のバンド具
５によつて第１図の鎖線で示すようにヒト７の腰
上方部に止め得るようにしたうえで、第３図、第
４図及び第５図に詳示されるようにそのシヨーツ
本体を、積極的にヒトの健康を保護し腰痛などの
疾患を治癒するために用いられる、着用したとき
にヒトの股関節部周りを緊縛することができて股
関節亜脱臼などの股関節部の組織の異常を匡正で
きる股関節部緊縛ベルト８が付設されてなるシヨ
ーツ形式の下半身用衣服本体１としたものであ
る。なおこのシヨーツ形式の下半身用衣服本体１
は、その本体のヒトの股関節部のある位置の腰部
及び下腹部を取巻く部分を、ヒトの下腹部に当る
べき部分の上縁が開閉自在となつた袋状の二重層
９に形成すると共に、弾力などでヒトの股関節部
のある位置の腰部及び下腹部の周りを緊縛できる
股関節部緊縛ベルト８を、その基部をその本体１
のヒトの後腰部に当るべき部分に固定１０しつつ
その二重層９内に収納してなるものであり、その
二重層内に開閉自在になつた上縁部から両手を差
入れてそのベルト８の両先端部を第３図矢印のご
とく引寄せつつ相互に係止させることによつて股
関節部のある位置の腰部及び下腹部をそのベルト
８で緊縛できるようにしている（実願昭60−
015750号参照）。このような下半身用衣服６は腰
上方部への重複するバンド具による強い圧迫感な
どを感ずることなく、スポーツを楽しみながら股
関節亜脱臼のような股関節部の組織異常をかばい
また匡正することができる。

実施例 ２ 第６図に示すものは、女性用の下半身用衣服本
体であるシヨーツ本体１とタイツ本体２を夫々の
ヒトの腰上方部に当るべきバンド締め部４で一体
化しつつ、そのバンド締め部に設けられた単独の
ゴム紐様の弾性バンド具５でヒトの腰上方部に止
められるようにする。

なお第６図の鎖線で示すのは、それらの一体化
された衣服の上に更に他の下半身用衣服本体とし
てのスカート本体３が同様にバンド締め部でそれ
らと一体化されつつその単独のバンド具５でヒト
の腰上方部に止めるようにされたものである。

そして、この実施例の場合もそのシヨーツ本体
を前述の実施例における、股関節部緊縛ベルト付
きシヨーツ形式の下半身用衣服本体１とするが、
ただこの場合には衣服を着用した後にその股関節
部緊縛ベルトの両端部を相互に係止したり外した
りする操作が必要となる関係上、そのシヨーツ形
式の下半身用衣服本体１とタイツ本体２とのバン
ド締め部４における一体化態様を、ヒトの前腹部
に当る部分だけは開放状に或いは開閉自在状にし
ておく必要がある。

実施例 ３ 第７図に示すのは、男性用の、パンツ本体１と
夏用半ズボン本体２とを同様にそれらのバンド締
め部４で一体化しつつ、ボタンとかホツクを適宜
設けて自体がバンド具５を兼用するかたちに形成
された夏用半ズボン本体２のバンド締め部４を、
そのボタンとかホツクを係止させることによつて
腰上方部に止め得るようにする一方で、実施例２
の場合と同様にして、パンツ本体１を実施例１に
示す股関節部緊縛ベルト付きのシヨーツ形式のも
のとしたものである。

考案の効果 以上に述べたところからも明らかなように、本
考案の下半身用衣服によれば、下半身部に複数の
下着とか外衣を着けてもそれらをヒトの腰上方部
周りに止めるバンド具が単一であるためにバンド
具によつて受けるヒトの腰上方部周りの圧迫感が
顕著に軽減されると共に腰上方部周りの圧迫から
くる血行障害、皮膚障害なども自然に軽減される
ことから、それら下半身部の複数の衣服本体の一
に設けられた股関節部緊縛ベルトを使つての、股
関節部のある位置の腰部及び下腹部を取巻いての
緊縛作業が楽に続けて実施できるようになり、従
つてその緊縛作業による股関節部組織の異常の匡
正、ひいては腰痛、神経痛などの治療が日常生活
のなかで楽しくまたスポーツなども楽しみながら
永く安定的に継続実施できるようになるのであ
り、効果は顕著である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案一実施例の部分破断正面図、第
２図はその実施例の中央縦断面図、第３図、第４
図及び第５図は夫々その実施例のシヨーツ本体部
の詳細を示す正面図、背面図及び側面図、第６図
及び第７図は夫々本考案の他の実施例の正面図。 １，２，３……下半身用衣服本体、４……バン
ド締め部、５……バンド具、８……股関節部緊縛
ベルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の下半身用衣服本体１，２，３を、夫々の
   ヒトの腰上方部に当るべきバンド締め部４で一体
   化すると共に、単一のバンド具５でヒトの腰上方
   部に止めるようにした下半身用衣服において、該
   複数の下半身用衣服本体１，２，３の中の一が、
   それに、ヒトの股関節部のある位置の腰部及び下
   腹部を取巻きつつ弾力又は／及び張力を介して緊
   縛し得る股関節部緊縛ベルト８を、その下半身用
   衣服本体１，２，３の中の一のヒトの股関節部の
   ある位置の腰部及び下腹部に当るべき部分の全部
   又は一部として一体化したものであることを特徴
   とする下半身用衣服６。