JPH0210065B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明はICリードフレームの製造用スリツタ
ーラインにおけるトラバース巻取装置に関するも
のである。

「従来の技術」 従来、スリツターによつて帯板に分割された数
条のIC用リードフレームはそれぞれ第５図に示
すように幅の広い巻胴に螺旋状に整然と巻取られ
る。この巻取りに際し、リードフレームの緊張案
内ローラの方向が一定であるため巻胴への巻取り
時にリードフレームは左右に振られて両側に緊張
差又は緊張及び圧縮力が掛るためリードフレーム
には両側に緊張差又は緊張圧縮による内部応力差
が蓄積し、精密プレス加工時に変形し易いという
問題点があつた。

「発明が解決しようとする問題点」 本発明は巻胴へのリードフレームトラバース巻
取時においてリードフレームの左右両側に緊張差
又は緊張圧縮等の内部応力の格差を与えることな
く左右均等に牽引してトラバース巻取を行うこと
を目的とする。

「問題点を解決するための手段」 本発明はリードフレームのスリツターラインに
おいて、同リードフレームの弛緩懸垂部を設け、
同懸垂部にリードフレームの巻胴と同巻胴へのリ
ードフレーム緊張案内ローラとを設け、同ローラ
の上記巻胴の摺動方向への相対的往復回動機構を
備えたリードフレーム用トラバースワインダーに
よつて構成される。

「作用」 従つて複数条に剪断分割されてスリツターから
引出される帯状のリードフレーム１は弛緩懸垂部
２において下方に垂れ下り、その終端部が緊張案
内ローラ４内に入り同ローラ４内においてテンシ
ヨンが掛けられ、その状態で軸線方向に緩慢に往
復摺動している巻胴３に牽引状態に巻取られかつ
軸線方向に螺旋状に（トラバースに）巻取られる
（第５図）。その際上記緊張案内ローラ４は螺旋状
巻取方向線ａ（巻胴３の軸線ｂと斜交方向）に往
復回動機構５によつて巻胴３の軸線ｂと直交する
直立軸線の回りに往復回動するため第４図に示す
ように緊張案内ローラ４の方向が螺旋状巻取方向
に一致するから巻胴３によつて牽引される緊張リ
ードフレーム１は左右両側均等に牽引され、左右
両側にテンシヨン差又はテンシヨンとコンプレツ
シヨンとによる不均等牽引はなくなる。そして往
復回動機構５によつて直立軸７の回りに往復回動
する緊張案内ローラ４に誘導されるリードフレー
ム１は弛緩懸垂している状態にあつて同ローラ４
の往復回動に影響されることなく同ローラ４に伴
つて往復揺動し同フレーム１に緊張、圧縮等の力
は掛らない。

「実施例」 広幅帯板がスリツターを通過して複数のリボン
状のICリードフレーム１に分割されるスリツタ
ーラインＡにおいて、同リードフレーム１は案内
ローラ８から下降して弛緩懸垂部２に垂れ下り、
下方の緊張案内ローラ４に誘導される。この案内
ローラ４は機枠６に設けられ、同機枠６は床面９
に設けた固定機枠１０に直立軸７によつて水平方
向に往復回動自在に枢支され、固定機枠１０に設
けた正逆回動ACサーボモーター１１の出力軸と
直立軸７とをタイミングベルト１２で接続し機枠
６を往復回動制御させることができ往復回動機構
５が形成される。上記緊張案内ローラ４はループ
状に垂下したリードフレーム１の受入ローラ１
３、２個の制御ローラ１４，１４、押えローラ１
５及びフランジ付案内ローラ１６よりなり、制御
ローラ１４，１４はトルクモーター１７、噛合歯
車１８，１８を介して逆転しリードフレーム１を
蛇行させ、押えローラ１５によつて挟持したリー
ドフレーム１を緊張させる。又床面９に設けた機
台１９に上記スリツターラインＡと直交方向に往
復摺動自在に摺動機枠２０を設け、同機枠２０に
同摺動方向の水平回転軸２１を設け、同回転軸２
１に巻胴３を回動方向及び摺動方向に固定して設
け、摺動機枠２０に設けたDCモーター２２、減
速機２３を介して回転軸２１を回転し巻胴３に緊
張案内ローラ４から導出されるリードフレーム１
を牽引して巻取る。巻取りに際しては摺動機枠２
０を正逆回動ACサーボモータ２４の出力軸に設
けた螺杆２５及びこれに螺合する螺子２６を介し
て往復摺動させ、それに伴つて上記巻胴３をその
軸線方向に往復摺動させることによつて緊張案内
ローラ４からリードフレーム１を同巻胴３に螺旋
状に（トラバースに）巻取ることができる。直立
軸７の正逆回動ACサーボモーター１１と摺動機
枠２０の正逆回動ACサーボモーター２４とは制
御装置によつて同調させ巻胴３への巻取方向線ａ
上に緊張案内ローラ４を向わせることができる
（第４図）。尚図中２７で示すものは摺動機枠２０
の案内レール、２８は押えローラ１５の動作用シ
リンダーである。

「効果」 本発明は上述のように構成したのでスリツター
ラインＡから巻胴３にトラバースに巻取られる
ICリードフレーム１に左右不均等な応力が残留
しないため、リードフレームの精密プレス加工時
の変形を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のICリードフレーム用トラバ
ースワインダーを示す側面図、第２図は第１図Ａ
−Ａ線による正面図、第３図は第２図Ｂ−Ｂ線に
よる平面図、第４図は巻取状態説明平面図、第５
図はトラバース巻取状態図、第６図は従来のトラ
バース巻取状態図である。 １…リードフレーム、２…弛緩懸垂部、３…巻
胴、４…緊張案内ローラ、５…往復回動機構、６
…機枠、７…直立軸。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ リードフレームのスリツターラインにおい
   て、同リードフレームの弛緩懸垂部を設け、同懸
   垂部にリードフレームの巻胴と同巻胴へのリード
   フレーム緊張案内ローラとを設け、同ローラの上
   記巻胴の摺動方向への相対的往復回動機構を備え
   たリードフレーム用トラバースワインダー。 ２ リードフレームのスリツターラインにおい
   て、同リードフレーム弛緩懸垂部を設け、同懸垂
   部にリードフレームの往復摺動巻胴を設け、同巻
   胴の前部に設けた機枠に上記リードフレームの緊
   張案内ローラを設け、同機枠が直立軸の回りに往
   復回動自在である往復回動機構を有する特許請求
   の範囲第１項記載のリードフレーム用トラバース
   ワインダー。