JPH01609A - 難燃性電線・ケ−ブル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、燃焼時に有毒なハロゲン系ガスを発生しない
難燃性電線・ケーブル、特に着色性を付与した難燃性絶
縁体または難燃性シースを有する難燃性電線・ケーブル
に関するものである。

［従来の技術］ 電線・ケーブルの絶縁材料やシース材料としては、電気
絶縁性にすぐれたポリオレフィンが多用されている。近
年、ビルなどの高層建築物、発電所、各種プラントなど
において、火災が発生した場合に人体に対する影響およ
び機器への腐食性を考慮し、ハロゲン系ガスを発生しな
い難燃性電線・ケーブルが強く望まれるようになってき
た。

このような情勢から、ポリオレフィンに発煙性および毒
性が非常に少ない水酸化アルミニウム、水酸化マグネシ
ウムのような無機水和物を難燃剤として混和し、これに
赤りんを難燃助剤として添加した難燃性組成物を絶縁体
またはシースとした電線・ケーブルが実現されるように
なってきた。

［発明が解決しようとする問題点］ しかし、難燃助剤である赤りんは赤色であるため、黒色
配合では目立たず問題とならないが、他の色の配合の場
合は鮮明な色相が得られないという問題がある。

本発明は上記に基づいてなされたもので、黒色以外の各
種色相を鮮明に得ることができ、しかも撚焼時に有毒な
ハロゲン系ガスを発生しない難燃性電線・ケーブルの提
供を目的とするものである。

［問題点を解決するための手段］ 本発明の難燃性電線・ケーブルは、導体外周の１色縁体
または絶縁線心外周のシースを内層と外層の二層構造と
し、内層はポリオレフィン１００重量部に対して無機水
和物を２０〜２００重量部、赤りん０．５〜２０重量部
および着色剤を含有する難燃性組成物で形成し、外層は
ポリオレフィン１００重量部に対して無機水和物を５０
〜２００重量部および着色剤を含有し、赤りんを含有し
ない難燃性組成物で形成したことを特徴とするものであ
る。

本発明において、内層および外層を形成する難燃性組成
物のベースポリマとなるポリオレフィンとしては、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペ
ンテン−１等のα−オレフィン、エチレンプロピレンコ
ポリマ、エチレンプロピレンジェンターポリマ、ポリエ
チレン、エチレン酢酸ビニルコポリマ、エチレンエチル
アクリレートコポリマ、エチレンブテンコポリマ、エチ
レンブテンジェンターポリマ等のエチレン系共重合体な
どがあげられ、これらは単独使用あるいは２種類以上の
併用が可能ある。

無代水和物としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグ
ネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム
、ハイドロタルサイト類等があげられる。

無機水和物は、ポリオレフィン１００重量部に対して、
内層用では２０〜２００重量部の範囲で、外層用では５
０〜２００重量部の範囲で含有させる必要があり、２０
および５０重量部未満では難燃性が不十分であり、２０
０重量部を越えると機械的特性、耐環境性の低下が著し
い。

赤りんとしては、フェノール樹脂、水酸化マグネシウム
ゲル、水酸化アルミニウムゲルなどで表面処理したもの
を用いることが好ましい。赤りんは内層用にのみ添加す
るもので、ポリオレフィン１００重量部に対して０．５
〜２０重量部の範囲で含有させる必要があり、０．５重
量部未満では十分な難燃性を付与できず、２０重量部を
越えると機械的特性、耐環境性の低下が著しい。

着色剤としては、有機系、無機系を問わず、ハロゲンを
含まないものならいずれでも使用可能であり、特に、黄
、灰、白などの薄い着色を施す場合に本発明は有効であ
る。

本発明では、上記成分以外にフェロセン、酸化モリブデ
ン、ホウ酸亜鉛、酸化防止剤、滑剤、軟化剤、分散剤な
どを適宜添加してもよい。

［発明の実施例］ 第１表に示すような配合に従い各種成分を１００〜１２
０℃に設定された６インチロールに投入してロール混練
を行ない、内層用組成物ａ’−ｅおよび外層用組成物Ａ
−Ｅを得た。次に、内層用組成物ａ−ｅおよび外層用組
成物Ａ−Ｅを第２表に示すような組み合わせにより押出
し被覆した。この場合、１５０℃に設定された４　０　
ｍ　ｍ押出機（Ｌ／Ｄ＝２５）を用い、外径２．０ｍｍ
の銅線外周に内層用組成物ａ−ａｅを厚さ０．８ｍｍに
押出し被覆し、続いて外層用組成物Ａ〜Ｅを厚さ０．２
ｍｍに押出し被覆して絶縁電線を製造した。

各側の絶縁電線についての評価結果を第２表の下欄に示
す。なお、評価は次に基づいて行なった。

難燃性：　ＪＩＳＣ３００４に基づき、水平に保持され
た電線をバーナで燃焼後バーナを取り去り、１分以内に
消えるものを合格とし、１分以上燃えるものは不合格と
した。

色相二目視により判定した。

引張り特性：電線から導体を引き抜いたチューブを２０
℃の恒温室に２４時間放置した後、ショツパー型引張り
試験機により引張り速度２００ｍｍ／分で測定した。

第１表から明らかな通り、本発明に係る実施例１〜５で
は、いずれの特性においても良好な結果を示している。

比較例１は外層の無機水和物の含有量が本発明の規定値
を下回る場合、比較例５は内層の無機水和物の含有量が
本発明の規定値を下回る場合であり、いずれも難燃性が
不合格である。比較例２および４は外層の無機水和物の
含有量が本発明の規定値を上回る場合、比較例６は内層
の無機水和物の含有量が本発明の規定値を上回る場合で
あり、いずれも引張り特性が劣っている。比較例３は外
層を設けなかった場合であり、色相が劣っている。

［発明の効果］ 以上説明してきた通り、本発明によれば薄い色相を鮮明
に出すことができ、しかも燃焼時に有毒なハロゲン系ガ
スを発生しない難燃性電線・ケーブルを得ることが可能
となる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）導体外周の絶縁体または絶縁線心外周のシースが
   内層と外層の二層からなり、内層はポリオレフィン１０
   ０重量部に対して無機水和物を２０〜２００重量部、赤
   りん０．５〜２０重量部および着色剤を含有する難燃性
   組成物により形成され、外層はポリオレフィン１００重
   量部に対して無機水和物を５０〜２００重量部および着
   色剤を含有し、赤りんを含有しない難燃性組成物により
   形成されていることを特徴とする難燃性電線・ケーブル
   。