JPH0151712B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は数種類のエレメントを組合せて構成さ
れる弁に関するものである。

従来の弁、例えばスプール弁等においては流体
の出入口が弁本体に加工されているため流体の弁
本体に対する配管方向が定まつている。小型の弁
の場合には配管のサイズの点から隣接する出入口
の間隔をある一定範囲以上にあけることを必要と
し、出入口の間隔を縮めるためには出入口を一直
線上に並べることができず少しずつずらす必要が
ある。弁本体に出入口を予め加工される従来の弁
においては配管の方向が一定しており、場所によ
つては配管の関係から非常に使いにくいという問
題があつた。又弁本体に加工される出入口も当然
サイズが定まつてしまうため異つたサイズの管を
必要とする場合、配管サイズに応じて色々の弁を
取り揃えておかなければならないという問題があ
つた。

本発明は従来の弁の上記の問題を解消し、任意
のサイズの管を任意の方向に接続できる弁を提供
することを目的としている。

この目的を本発明は弁体と、切換えられる複数
の流路を有し弁体を収容するカートリツジと該カ
ートリツジに容易に脱着可能でカートリツジの流
路と外部配管とに接続される継手等の複数のエレ
メントを適宜組立て構成する弁を作り出すことに
より達成した。

本発明の詳細を図に示す実施例により説明す
る。

第１図にスプール弁の例を示すが、本発明はス
プール弁に限られず他の種類の弁にも利用でき
る。

第１図において弁体１例えばスプールと、該ス
プール１を内部に摺動可能に嵌合し、外周３ａに
複数個の環状溝４（図では５個の環状溝４ａ，４
ｂ，４ｃ，４ｄ，４ｅ）を軸方向に一定の間隔で
形成された円筒状のカートリツジ３が設けられて
いる。前記カートリツジ３にはそれぞれの環状溝
４に対して流路２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄ，２ｅが
形成されている。各流路２ａ，２ｂ，２ｃ，２
ｄ，２ｅは各環状溝４について１個又は複数個
（第２図の例では４個）のカートリツジの半径方
向に内外に貫通する流路として形成されている。

カートリツジ３の外周３ａには配管ポートの数
すなわち環状溝４の数に相当するだけの幅の等し
いリング状継手５が嵌合される。該継手５にはそ
れぞれカートリツジ３の外周１５に嵌合可能に設
けた穴１６と、突出部８を設け、該突出部８に配
管ポート７を形成し、該配管ポート７と穴１６と
を、通路６にて連絡している。

配管ポート７には管、ホース等をねじ込み接合
する例を示したが外周に雄ねじを又は連結用フラ
ンジ等を設けて配管連結するようにすることもで
きる。又突出部８は各継手５に１個とは限らず必
要によつては複数設けることも可能である。第１
図に示すように継手５を互に隣接し密着させてカ
ートリツジ３に嵌合することにより環状溝４の数
だけのポートを形成することができる。各継手５
は周方向に回転させて任意の方向に突出部を設定
することができ、配管を任意の方向に選定するこ
とができる。各突出部８の方向を任意に選定でき
るので突出部８の直径はリング状継手５の幅５ａ
より大に選定することができ、したがつて配管の
直径を隣りあう流路２の間隔より大にすることが
できる。各継手５の通路６は環状溝４と連通して
いるので、継手５を周方向に回しても常に通路６
とカートリツジ３の流路２との間の連通状態は保
持させることができる。

カートリツジ３の流路２の数より少ないポート
数でよい場合には継手５の幾つかを通路４及び突
出部８のない単なる密閉リングに取替えることも
できる。

継手５として配管ポート７のサイズを色々変え
たものを準備しておけば必要なサイズの継手５に
取替えることにより配管サイズを適宜変更するこ
とができ、又は配管サイズに応じた弁を組み立て
ることができる。

カートリツジ３の両端部は継手５を嵌合する部
分より若干小径に形成し、その小径部に両端より
固定環体９を差込み、該固定環体９をカートリツ
ジ３に適当する手段で固着すれば継手５のカート
リツジ３に対する相対位置は設定される。その場
合両方の固定環体９の間、すなわちカートリツジ
３の継手５が嵌合する部分の軸方向長さ寸法を複
数個の継手５の幅５ａの和より若干大きくしてお
くことにより、各継手は設定位置で突出部８の方
向すなわち配管方向を任意に変えるように回転す
ることができる。前記固着手段としては第１図に
おいてはストツプリング１０が示されているが螺
着でもよい。

更にカートリツジ３の両端には蓋１１が差込ま
れボルト１２により固定環体９に固着される。各
蓋１１にはカートリツジ３の内部にスプール１を
動かす作動体を供給する配管の連結部１３及び連
結部とカートリツジ３内を結ぶ通路１４が形成さ
れている。

第１図において右側の蓋１１より作動流体が供
給されると弁体１は図の左に移動し、図にＰで示
す接続部から流入する流体はＡで示す接続部から
流出し、Ｂで示す接続部からR₂で示す接続部へ
と流体は排出される。

図において左側の蓋１１より作動流体が供給さ
れると弁体１は図の右に移動し、Ｐで示す接続部
から流入する流体は接続部Ｂへ流出し、接続部Ａ
から接続部R₁へ流体は排出される。

本発明により弁体１を収容するカートリツジ３
に適当するサイズの配管に接続可能な継手５を適
当する配列で嵌合し、固定環体９を装着して継手
５をカートリツジ３に位置固定し、固定環体をス
トツプリング１０等により固定し、蓋１１を取付
けることにより所望の弁が簡単に組合せ形成でき
る。組立後又は配管に組込んで使用している途中
において適宜継手５の組替えや変換が容易にで
き、小型の弁としてどのような場所にも配管する
ことが可能になり又補修も容易である。

更に継手として色々の配管サイズのものを用意
しておけば現場で要求に応じた弁が簡単に供給で
きるという利点がある。

本発明により隣りあう配管の干渉を心配するこ
となく配管作業を行なうことが可能になつた。

図において各エレメント間のシールについては
説明を省略したが図に一例が示されている如く適
当する場所にＯ―リング等のシール部材を装着し
て流体の洩れ防止する。

前記実施例において弁体を除去した構成により
主配管に対し出口方向を変えることの出来る分岐
管継手として利用することもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る組合せ弁の一例の縦断面
図、第２図は第１図の―断面図である。 １…弁体（スプール）、２…流路、３…カート
リツジ、４…環状溝、５…継手、５ａ…継手の
幅、６…通路、７…配管ポート、９…固定環体、
１１…蓋、１４…通路、１５…カートリツジ外
周、１６…穴。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 弁体と、該弁体を内部に摺動可能に嵌合し、
   外周に複数個の環状溝を形成し、該環状溝のそれ
   ぞれについて半径方向に内外に貫通する流路を設
   けた円筒状のカートリツジと、該カートリツジの
   外周に嵌合可能な穴と該穴に連通する配管ポート
   を有し、前記カートリツジの環状溝に対応する位
   置に１つ宛嵌合された複数の継手と、該継手の両
   端に位置するようにカートリツジに嵌合固定され
   る固定環体と、該固定環体に固定され配管ポート
   を設けた蓋とを有する弁。 ２ 固定環体と蓋とが一体形成されていることを
   特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の弁。