JPH0151272B2 - - Google Patents

Description

請求の範囲 １ 足の下に置かれ、踵部分から少なくとも土踏
まずを越えて延在する足板１と、下肢の足首部の
周囲に足首スリーブをしつかりと固着するための
固着手段１２，１３を有する足首スリーブ３と、
そして足の両側で、少なくとも前記足板の前方お
よび後方部において前記足首スリーブを足板に連
結するように設けられる、柔軟ながら縦方向には
実質的に伸張しない連結部材２とを備え、それに
よつて足首の通常の動きは制限されないままであ
るが、足の靭帯を伸ばし過ぎるであろうところの
過度の横側の動きが防止されることを特徴とする
足の靭帯保護装置。

２ 足の両側の前記連結部材２が、前記足板１か
ら踝に向かう足の大部分の靭帯方向に実質的に延
在する引き伸ばし力吸収部分を備えることを特徴
とする請求の範囲第１項に記載の装置。

３ 足の両側の前記連結部材２が踝の領域から延
在する分岐バンド形状部分を備え、一方の分岐は
前記足板の前方部に連結し、また他方の分岐は前
記足板の後方部に連結することを特徴とする請求
の範囲第２項に記載の装置。

４ 前記連結部材２が垂直方向に調節可能である
ことを特徴とする請求の範囲第１項乃至第３項の
いずれか一項に記載の装置。

５ 前記足首スリーブ３が前記足板１から取りは
ずし可能であることを特徴とする請求の範囲第１
項乃至第４項のいずれか一項に記載の装置。

６ 前記連結部材２が前記足板に固定され、そし
て前記足首スリーブに取りはずし可能に取り付け
られていることを特徴とする請求の範囲第１項乃
至第５項のいずれか一項に記載の装置。

７ 前記連結部材２の少なくとも下方部分が前記
足板１と一体であることを特徴とする請求の範囲
第１項乃至第６項のいずれか一項に記載の装置。

８ 前記連結部材が足板１６と一体の第一部分１
７と足首スリーブと一体の第二部分２２とを備
え、それら第一および第二連結部材部分が固着手
段２４，２５を介して互いに連結可能であること
を特徴とする請求の範囲第１項乃至第７項のいず
れか一項に記載の装置。

９ 前記連結部材が自己固着材料から成る固着手
段を介して所望の位置に固定されるように設けら
れていることを特徴とする請求の範囲第４項乃至
第８項のいずれか一項に記載の装置。

１０ 足首スリーブの前記固着手段１２，１３が
自己固着材料から成ることを特徴とする請求の範
囲第１項乃至第９項いずれか一項に記載の装置。

明細書 本発明は、たとえば、各種のスポーツや運動競
技の練習に関連する足首関節の靭帯損傷を防ぐた
めの保護装置に関する。この保護装置はその適用
に関する取扱いが簡単であり、また足の通常の可
動性を妨げるものではない。

捻挫損傷は各種のスポーツや運動競技における
負傷の大部分を占めている。一般に、ある時一旦
本当に捻挫すると、足首関節は永久的な衰弱を受
ける。その衰弱は足首関節に同じ種類の負傷を繰
り返し引き起こさせる。衰弱した足首関節のその
ような損傷を防ぐと同時に、その治療過程におい
て負傷した足首を保護するために、テーピングと
呼ばれる、すなわち、特殊なテープで以て足首を
包むことがしばしば行なわれている。そのテープ
は足首関節に対して支持物として機能するように
用いられるのであつて、足首関節の機能を妨げる
ものではない。そのようなテープは比較的高価で
あることに加えて好適なテーピングを施すために
は知識と熟練とが要求される。更に、もしテープ
がたとえば発汗などで濡れると、テープの支持作
用は減退する。そのような場合に取られるべき好
ましい保護行為として、新しいテープによる包帯
巻きがなされなければならない。斯くして、足首
関節の保護テーピングに関して毎年かなりの金銭
が費される。少なくとも実質的な程度においてそ
のようなテーピングの必要性を避けるために、本
発明によれば繰り返し利用することの可能な支持
装置の形における足首靭帯保護装置が提案され
る。その装置は適用に関して取り扱いが簡単であ
つて、同時に柔軟性があり、更に足首の可動性を
妨げない。またその装置は靭帯や筋組織が耐え得
るよりも大きな足首の横側引き伸ばし動作を防止
する。そのような靭帯保護装置は後記の請求範囲
に表示される態様を有し、かつ、以下に更に詳し
く説明される。

本発明の基本的概念によれば、前記足首靭帯保
護装置は、柔軟ではあるが実質的には伸長しない
材料から成る連結部品を介して、足首部の周囲に
しつかりと固定されるようにデザインされている
足首スリーブに連結される比較的剛直な足板また
は足底を備えている。足首スリーブを足板に連結
する前記連結部品は足の両側に配置され、かつ、
少なくとも足板の後方および前方において足板と
連結されている。その結果、足首関節の過度の横
側引き伸ばしが防止される。これらの連結部品は
足の構造、すなわち、足の大部分の靭帯に沿う引
張り方向に従い、かつ、踝に向かう方向に好適に
デザインされている。

好ましくは、これらの連結部品または連結部材
は多くの人々の間での人体構造の違いを許容する
ように垂直方向に調節可能であり、また、好まし
い具体例において、本発明の保護装置は互いに取
りはずし可能な二つの別々の部品、すなわち、適
当な手段を介して連結され得る足板部と足首スリ
ーブ部とを備えている。連結部材は種々の方法に
おいて装着され得る。こうして、それらの連結部
材は、たとえば、足板に固定され、かつ、適当な
手段を介して足首スリーブに取り付けられる。あ
るいはまた、それら連結部材の一部は足板に固着
されるかまたは足板と一体であり、別の一部は足
首スリーブに固着されるかまたはそのスリーブと
一体である。これらの連結部材部分は適当な手段
を介して互いに連結可能である。更に、前記連結
部材にとつて必要な柔軟性が種々の方法によつて
達成される。たとえば、連結部材の少なくとも大
部分が柔軟でしなやかな材料で作られることが可
能である一方、それらはまた、薄い材料部分か、
くぼみか、またはその類のような適当なリンクま
たはリンク部を有する比較的堅い材料からも成り
得る。前記垂直方向の調節とこの保護装置の簡単
な取りはずしを行なうために、連結部材の一つと
足首スリーブとが帯紐から成り、そして他の連結
部材が輪を有していて、該輪を通して前記帯紐が
受け入れられる。適宜の固着手段が帯紐を所望の
位置に固着するために設けられている。その固着
手段と足首スリーブを固着するための固着手段と
は好適には自己固着部材、すなわち、鉤とパイル
組織を有し、商標名を“ヴエルクロ”（Velcro）
として市販されているテープの一種を備えること
も可能である。

前記の靭帯保護装置は利用者によつて容易に装
着され得るとともに、（捻挫と呼ばれる）足首関
節の過度の横側引き伸ばしに対する優れた保護を
与える。各種のスポーツに関連する使用に加え
て、本発明の靭帯保護装置は医学的リハビリテー
シヨン等においても勿論利用され得る。本発明の
保護装置は支持物と呼ばれることができるだろう
が正式な意味において支持物ではないことに注目
されるべきである。なぜなら、実際に足首を支持
しないか、または如何なる場合においても足首の
通常の可動性を制限しないからであつて、余りに
過度の横側の動きだけを制限するようになつてい
る。そうでないと、靭帯や筋組織を余りに引き伸
ばすからである。

本発明は一つの固有な具体例に関して以下に更
に詳細に説明されるが、しかし如何なる点におい
てもそれに制限されるわけではない。

参照は添付の図面に関してなされる。すなわ
ち、 第１図は本発明の足首靭帯保護装置の一具体例
に関する斜視正面図であり、 第２図は概略的に挿入された仮想の足を有する
第１図の足首靭帯保護装置の斜視背面図であり、 第３図は第１図および第２図の足首靭帯保護装
置の足首スリーブの外側に関する平面図であり、 第４図は足板と一体の連結部材部分を有する該
足板の斜視正面図であり、そして 第５図は第４図の足板に取り付けられる足首ス
リーブの外側に関する平面図である。

第１図の靭帯保護装置は柔軟な材料の連結部材
２を介して足首スリーブ３に連結される足板また
は足底１を備えている。連結部材２はそれらの長
手方向または連結方向に実質的に伸長不可能であ
るべきである。足板１はたとえばポリエチレンま
たはその類のプラスチツクのような比較的剛直な
材料であることが好ましく、また好適には足の踵
部から足指の第一関節またはその付近まで延長し
ている（第２図）。この足板１は好適には少なく
とも部分的に足の土踏まずに合うように彎曲形状
を有している。図示の場合においては、前記連結
部材２は足板１の両側において該足板１の後部に
取り付けられる垂直バンド２ａと足板の前方に取
り付けられ、バンド２ａから斜め下方に伸びるバ
ンド２ｂとから成るバンド構造から成つている。
それらの上方部分払において、垂直バンド２ａは
足首スリーブ３の輪４の中を通つて引き降され、
図示されているように例えば該バンドの外側２ａ
に適宜設けられている“ヴエルクロ”（Velcro）
テープのような自己固着材料のテープ部５によつ
て足首スリーブに関連して垂直方向に調節可能に
装着される。その結果、これらのバンドの上方部
は折りたたまれ、そして所望の位置において下層
部に固着される。足板１に対するバンド２ａおよ
び２ｂの固着は種々の方法でなされる。たとえば
−図において意図されているように−垂直バンド
２ａは足板１におけるスリツト６を通過し、たと
えば接着またはリベツト接合によつて隆側に装着
される一本のバンドであつても良い。傾斜バンド
２ｂは垂直バンド２ａと一体であつても良く、或
いは何らかの適宜の方法で垂直バンド２ａに取り
付けられる別体バンドでも良い。バンド２ｂは、
たとえば、接着またはリベツト接合によつて足板
１の裏側の前方部に装着される。両バンド２ａお
よび２ｂの方向は、足の大部分の靭帯と実質的に
同じ方向で、足の解剖学的構造に従つて配備され
ている。つまり実質上踝に向かつて伸びている。

足首スリーブ３の構造は第３図において良く示
されている。この足首スリーブは、一側において
舌状部または帯紐部９を有するように延長されて
いる伸延基部８を備えている。この基部８は図示
の場合、たとえば接着または溶着のような適宜の
方法において基部に固着された補強部材１０を有
している。前記輪４はこの補強部材１０に設けら
れている。帯紐部９から見て補強部材１０の最遠
方にはもう一つの輪１１が輪４に対し横方向に配
置されている。この輪１１は帯紐部９を収容する
ように設けられており、その結果、帯紐部はその
輪を通過し、基部に向かつて折り返され、そして
何らかの適宜の方法において帯紐部９と基部８と
にそれぞれ取り付けられる“ヴエルクロ”
（Velcro）テープ１２および１３のような自己固
着材料の固定部によつて所望の位置に固定され
る。図示の具体例においては、基部８は、足の靭
帯保護装置が足に装着されるとき、踝を越えて下
方に伸長し、バンド２ａの上部が踝を擦ることを
防ぐための下向きの突出部１４を有している。

足首スリーブは可動性を制限するような影響を
持たないで可能な限り広い面積を持つことが好ま
しい。その材料は裂けにくいものであり、かつ、
連結方向に実質的に完全に剛直であるべきであ
る。しかし、横方向にはある程度の伸びは許され
得る。更に、足首スリーブの材料は皮膚に対して
良好な付着を持つべきである。この足首スリーブ
３および連結バンド２のためにふさわしい材料
は、たとえば、ポリビニルクロライド（PVC）−
被膜またはその類を有するポリエステルかポリア
ミドのような合成繊維の被膜繊維である。しか
し、勿論、それ以外の材料もまた利用され得る。

第１図および第２図の足の靭帯保護装置は利用
者によつて容易に装着され得る。足板１の上に足
が載せられ、“ヴエルクロ”（Velcro）テープ５
がはずされて、足首スリーブ３が足首の適切な位
置に置かれる。該足首スリーブは、次いで、輪１
１に帯紐部９を通し、それを締め付け、“ヴエル
クロ”（Velcro）テープ１２および１３によつて
その帯紐部９を基部８に固定することによつて足
首部に正式に固着される。続いて、垂直バンド２
ａ−そしてまたそれによつて傾斜バンド２ｂ−が
“ヴエルクロ”（Velcro）テープ５によつて固着
される。こうして装着された足の靭帯保護装置は
しなやかであり、しかも何の問題もなく、フツト
ボールシユーズやランニングシユーズのような利
用者の通常の靴の中に用いることができる。足板
１は実質的に不動に保たれるように靴の中の適所
に固定される。足首の通常の動きは影響されず、
一方靭帯や節組織を損傷させる過度の横側引き伸
ばしは垂直バンド２ａおよび傾斜バンド２ｂのそ
れぞれによつて防止される。前者のバンドは足の
通常位置において足が横側に捻られるときの引き
伸ばし力を拘束し、一方、後者のバンド２ｂはや
や引き伸ばされた位置で足が捻られるときの力を
拘束する。

足の靭帯保護装置の別の具体例が第４図および
第５図に示される。第４図はその足板部を示し、
また第５図は足首スリーブ部を示している。第４
図の足板部１５は第１図および第２図の足板１に
相当する足板１６を備え、該足板はこれと一体で
その両側に伸張する柔軟な連結部材部分１７を有
している。これら連結部材部分１７は実際の足板
１６よりやや薄い材料厚さを有することが可能で
あり、充分な柔軟性を与えるために、実質上足板
に沿つて伸びる充分な数（図示の場合には三つ）
の軟弱線または軟弱くぼみを好適には有する。連
結部材１７の形状は本質的には第１図および第２
図の具体例の連結部材２の低部に相当する。斯く
して、垂直バンド部分１７ａは第１図および第２
図の垂直バンド２ａに相当し、また傾斜部分１７
ｂはバンド２ｂに相当する。前記バンド形状部１
７ａおよび１７ｂを区分する三角形の凹所１９は
省略することも可能である。連結部材部分１７の
頂部には、以下に説明するように、第５図の足首
スリーブの対応帯紐部材を受けるために細穴２０
が設けられている。

第４図に示される足板部材に適用される第５図
の足首スリーブは実質上垂直な一組の帯紐部材２
２と実質上水平な一組の帯紐部材２３を有する基
部２１から成る。帯紐部材２２の自由端は、基部
に対して折り返えされると、その基部上にある対
応手段２５と噛み合うように設けられている“ヴ
エルクロ”（Velcro）テープのような自己固着部
材手段２４を有している。各帯紐部材２２は前記
足板の横側伸張部１７の細穴２０を通されるよう
に設計されており、その輪は基部２１と帯紐部材
２２との間に形成され、続いで前記自己固着部材
手段２４，２５が噛み合わされると足板を足首ス
リーブに取り付けることになる。

第５図の足首スリーブはまた、それを足首に固
着させるために第３図における足首スリーブに関
する固着手段とは異なる手段を有している。基部
２１の一側端部には基部２１の他端で帯紐部材２
３の自由端を受け入れる実質的に垂直な細穴２６
が設けられている。各帯紐部材２３はその端部に
おいて、示されている一側（すなわち、図の面に
向き合つている）とは反対側に、点線で示され
る、帯紐部材２２の自己固着手段と類似の自己固
着手段２７を有している。この自己固着手段２７
は基部２１に沿つて適切に配置された対応固着手
段２８と噛み合うことができる。好適には、細長
いバンド状部材２９が点線で表示されているよう
に基部２１の下端に設置されている。

第４図および第５図の足首サポートを装着する
際、足板１５の上へ足が載せられ、そして足首ス
リーブが、示されている一側とは反対で、足首に
向き合つた側、すなわち外側に固着手段２４，２
５，２８を有する側で足首の周囲に包まれる。次
いで、その足首スリーブは細穴２６を通した第５
図の右側の帯紐部材２３の端が引かれることによ
り足首に堅く締めつけられ、そして図の対応固着
手段２８の左側のほうに対して帯紐部材の固着手
段２７を固定する。同時に、あるいは続いて、左
側の帯紐部材２３が足首の周囲を反対方向に巻か
れ、図において右側の固着部材２８に対して装着
される。その結果、その対応固着部材２７は固着
部材２８と組み合う。それから、各垂直帯紐部材
２２の端が足板１５のそれぞれの細穴２０を通さ
れ、適切に締めつけられて足首スリーブの基部２
１に対して折り返えされる。その結果、それぞれ
の補足しあう固着手段２４および２５が組み合
う。足首サポートはここに適切に装着され、また
いかなる時にも容易に再調節され得る。前記した
パツド状部材２９は足首スリーブ材料の対応する
縁の、無いとは言えない擦り作用から踵の皮膚を
保護するように意図されている。以上説明した具
体例は第１図から第３図までの先に説明した具体
例の有利な機能および特性と同じ機能および特性
を持つている。足首に足首スリーブを固定するた
めの第５図の帯紐／固着手段構造は、勿論、第１
図乃至第３図の具体例にもまた適用され得るし、
その逆も可能である。

本発明による足の靭帯保護装置は、このよう
に、足首の捻挫を有効に防ぐ軽くて柔軟な支持物
から成る。この支持物は、必要に際して、素早
く、かつ、容易に解くことができる。前に述べた
ように、この保護装置は防御目的とともに既に発
生した負傷の治療過程の間にも用いることができ
る。多くのスポーツマンや運動競者にとつて、こ
の支持物は、たとえば、負傷のあとの連習がより
早く開始され得ることを許すものである。

勿論、本発明は前記詳細に説明し、かつ示した
具体例に限定されるものではない。そして、多く
の変形例および変更例が後続の請求範囲内で可能
である。斯くして、連結バンド２および足首スリ
ーブ３の形状は多様に設計され得る。前記“ヴエ
ルクロ”（Velcro）テープ以外の他の固着装置が
もちろん考えられる。同様に、たとえば、輪４お
よび１１は金属の輪でも良い。この場合、ゴムパ
ツドまたはその類が特に踝の保護として足首スリ
ーブ３の内側に好適に設けられる。たとえば、第
１図および第２図に示される具体例において、バ
ンド２ａおよび２ｂとの間の分岐点から足板の踵
部に伸張するバンドが設けられることも可能であ
る。