JPH0149379B2 - - Google Patents

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JPH0149379B2
JPH0149379B2 JP7707284A JP7707284A JPH0149379B2 JP H0149379 B2 JPH0149379 B2 JP H0149379B2 JP 7707284 A JP7707284 A JP 7707284A JP 7707284 A JP7707284 A JP 7707284A JP H0149379 B2 JPH0149379 B2 JP H0149379B2
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JP
Japan
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resin
acid
copolymer
resins
prepreg
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Application number
JP7707284A
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English (en)
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JPS60219233A (ja
Inventor
Tsuneo Sen
Kenji Itaya
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Osaka Soda Co Ltd
Original Assignee
Daiso Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Daiso Co Ltd filed Critical Daiso Co Ltd
Priority to JP7707284A priority Critical patent/JPS60219233A/ja
Publication of JPS60219233A publication Critical patent/JPS60219233A/ja
Publication of JPH0149379B2 publication Critical patent/JPH0149379B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/032Organic insulating material consisting of one material
    • H05K1/0326Organic insulating material consisting of one material containing O

Landscapes

  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はテレフタル酸ジアリルエステル共重合
体を必須成分とする樹脂を含浸させてなるジアリ
ルフタレート系樹脂プリプレグに関する。その目
的は主としてエレクトロニクス用の高信頼性の絶
縁材料、たとえばプリント配線基板、マルチワイ
ヤ基板、ハイブリツド基板、多層基板、絶縁基板
等の製造のための積層板、あるいは回路、素子、
基板、放熱板等を保護したり接着したりするフイ
ルムやシートをを製造するための耐熱性、寸法安
定性、耐湿性、耐衝撃性、電気特性等の諸性質に
優れた素材を提供することにある。 最近のエレクトロニクスの発達はめざましく、
それと共により高速高密度化に対応しうる新しい
素材やそれの適用技術が求められている。現在プ
リント配線材料としてガラスエポキシが多用され
ているが、機器の小型化や多機能に伴う寸法安定
性、耐熱性、耐湿性、信頼性等に対する種々の厳
しい要求を必ずしも満たしているとはいえないの
が実情である。すなわち、高密度化が進むに従つ
て多層化され、板厚が増大し、スルーホールの径
が縮小されるようになるため、はんだ付工程やそ
の後の冷熱繰返しなどの環境変化により、スルー
ホールおよびそのコーナー部や内層銅箔に応力が
集中し信頼性が低下する。この寸法安定性の問題
はXY方向の寸法変化についてもしばしば問題と
なつており、ガラスエポキシにおいては、パター
ン精度、部品実装工程での自動実装に必要な位置
精度が不十分であり、また穴ピツチを小さくして
パターン密度を大きくしていくと、高温高湿下で
絶縁破壊を起こしやすいという問題もあり改良が
続けられている。 本発明者らは、上記のような各種絶縁基板用材
料の問題点を改良すべく検討を重ねた結果、上記
材料に使用される樹脂として、本出願人の先の出
願に係るテレフタル酸ジアリルエステル共重合体
(特願昭57−189981号:特開昭59−80409号公報)
が上記要求に応えうる性能を有する樹脂であるこ
とを見出し本発明に達したものである。 すなわち、本発明は、基材にテレフタル酸ジア
リルエステルとベンジル位に少なくとも1個の水
素原子を有する芳香族炭化水素との共重合によつ
て得られるテレフタル酸ジアリルエステル共重合
体または該共重合体と不飽和ポリエステル樹脂、
エポキシ樹脂及びエポキシアクリレート樹脂より
選ばれる1種もしくは2種以上の樹脂との混合物
を含浸させてなることを特徴とするジアリルフタ
レート系樹脂プリプレグである。 本発明に用いられるテレフタル酸ジアリルエス
テル共重合体(以下単にジアリルエステル共重合
体という)とは式(1) で表わされるテレフタル酸ジアリルエステルと式
(2) (但し式中、R1,R2はそれぞれ水素原子およ
び低級アルキル基よりなる群から選ばれた基を示
し、nは1〜3の整数を示す)で表わされるベン
ジル位に少なくとも1個の水素原子を有する芳香
族炭化水素とから導かれたテレフタル酸ジアリル
エステル共重合体であつて、(a)式(1)モノマー単位
の末端に式(2)モノマー単位1個が、上記ベンジル
位において式(1)モノマー単位のアリル基とそのC
※ および/またはC※ ′と炭素―炭素結合した構
造を有する。さらに(b)該共重合体の式(1)モノマー
単位のアリル基で形成された炭素―炭素結合分子
鎖部分の該式(1)モノマー単位の数が3〜11個、好
ましくは3〜10個であるという構造的特徴を有す
る共重合体である。このテレフタル酸ジアリルエ
ステル共重合体は特定条件下において式(1)化合物
と式(2)化合物とを、公知の有機過酸化物やアゾ化
合物触媒の存在下に、反応させることにより製造
することができる。この共重合体の詳細について
は本出願人の出願に係る特願昭57−189981号(特
開昭59−80409号公報参照)に記載されている。 本発明に用いられる不飽和ポリエステルとして
は、不飽和二塩基酸として、たとえばマレイン
酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、
シトラコン酸、グルタコン酸、メサコン酸などの
一種または二種以上、飽和二塩基酸として、たと
えばコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシ
ン酸、ドデカンジカルボン酸などの脂肪族ジカル
ボン酸、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸及びこれらのハロゲン化物、テ
トラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸など
の一種または二種以上とエチレングリコール、プ
ロピレングリコールのような多価アルコールとか
ら合成されるものを指す。各成分の選択とその組
み合せはプリプレグの用途に応じて決めればよ
い。たとえば、プリント配線基板として高度の寸
法安定性、耐熱性等が要求される場合には、テレ
フタル酸系の不飽和ポリエステルを用いるのが相
溶性もよいので好ましい。 本発明に用いられるエポキシ樹脂としては、一
分子当り少くとも平均2個以上のエポキシ基を有
するものが望ましく、このようなエポキシ化合物
としては、エチレングリコール、グリセリン、ト
リメチロールプロパンなどの多価アルコールとエ
ピハロヒドリンの反応によつて得られるエーテル
型エポキシ化合物、レゾルシノール、ハイドロキ
ノン、カテコール、ビスフエノールA、ハロゲン
化ビスフエノールAなどの多価フエノールとエピ
ハロヒドリンの反応によつて得られるグリシジル
エーテル型エポキシ化合物、フエノールノボラツ
ク樹脂或いはクレゾールノボラツク樹脂とエピハ
ロヒドリンの反応によつて得られるノボラツク型
エポキシ化合物、脂肪族まは脂環状オレフインな
どをエポキシ化して得られるエポキシ化合物、ポ
リブタジエンのエポキシ化物などが用いられる。 これらは、プリプレグの用途に応じて選択すれ
ばよいが、たとえば、プリント配線基板として高
度の寸法安定性、耐熱性等が要求される場合には
ビスフエノールAとエピクロルヒドリンとの反応
によつて得られるビスフエノール型エポキシ樹脂
或いはノボラツク樹脂とエピクロルヒドリンとの
反応によつて得られるノボラツク型エポキシ樹脂
が好ましい。 本発明に用いられるエポキシアクリレート樹脂
とは、上記挙げたエポキシ樹脂のエポキシ基に対
して当量のアクリル酸またはメタクリル酸を反応
させて得られた樹脂をいう。 本発明プリプレグに含浸させる上記樹脂は、ジ
アリルエステル共重合体単独で用いられるか、ま
たは該共重合体20〜95重量%と不飽和ポリエステ
ル樹脂、エポキシ樹脂及びエポキシアクリレート
樹脂より選ばれる樹脂80〜5重量%の範囲の樹脂
混合物が使用される。ジアリルエステル共重合体
に加えられる他の樹脂は、含浸用基材に対する含
浸性や得られたプリプレグと銅その他の金属、プ
ラスチツク積層板等との成形の際の接着性を改善
する目的のためにその配合は非常に好ましい。し
かしながら、該樹脂の配合量が5重量%未満では
その効果が少さく、又80重量%をこえるとジアリ
ルエステル共重合体の有する優れた寸法安定性、
電気特性、耐熱性、耐薬品性、靭性、耐衝撃性等
の性能が充分に発揮しえない。 本発明の含浸用樹脂には必要に応じて該樹脂と
共重合可能なビニル系モノマー、アリル系モノマ
ーあるいはこれらのオリゴマー等を加えてもよ
い。これらの例としては、ジアリルオルソフタレ
ート、ジアリルイソフタレート、ジアリルテレフ
タレート、ジアリルテトラクロロまたはブロモオ
ルソ、イソ、およびテレフタレート、ジアリルク
ロレンデート、トリアリルイソシアヌレート、ト
リアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテー
ト、トリアリルホスフエート、スチレン、α―ク
ロルスチレン、メチル(メタ)アクリレート、ブ
チル(メタ)アクリレート、エチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート、メチルアクリレー
トアクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミ
ド、N―ビニルカルバゾン、N―メチロールアク
リルアミド、メチレンビスアクリルアミド、メタ
クリルアミド、N―tert―ブチルアクリルアミ
ド、2,4―または2,6―トリレンジイソシア
ネート、マレイン酸セミエステル、フタル酸モノ
アリルエステル等、或いはこれらの低分子量重合
体、ジアリルオルソ、イソおよびテレフタレート
プリポリマー等が挙げられ、これらの中から単独
もしくは適当に2種以上組合せて用いることがき
る。特にジアリルイソフタレート、ジアリルテレ
フタレートの添加は樹脂成分の含浸用基材への含
浸性やプリプレグを応用する際プレス特性を向上
させるので好ましい。これらモノマー類の配合量
は全樹脂分100重量部に対して40重量部以下が適
当である。40重量部をこえる配合は硬化速度の不
当な遅延、硬化収縮の増大による積層板等の歪の
増加、そり、寸法安定性の低下等が顕著となる
他、本発明の樹脂成分の特性を低下させる原因と
なる。 本発明の含浸用樹脂のうちエポキシ樹脂を除く
樹脂成分の硬化剤としては、過酸化ジ―tert―ブ
チル、過酸化ジクミル等の過酸化ジアルキル類や
過酸化ジアリール類、:メチルエチルケトンペル
オキシド、シクロヘキサノンペルオキシドの如き
ケトンペルオキシド;1,1―ビス(tert―ブチ
ルペルオキシ)―3,3,5―トリメチルシクロ
ヘキサンのごときペルオキシケタール;クメンヒ
ドロペルオキシドのごときヒドロペルオキシド;
過酸化ラウロイル、過酸化ベンゾイル、過酸化
2,4―ジクロルベンゾイルの如き過酸化ジアロ
イルや過酸化ジアシル;ジイソプロピルペルオキ
シジカルボネートの如きペルオキシカルボネー
ト;tert―ブチルペルオキシアセテート、tert―
ブチルペルオキシピバレート、tert―ブチルペル
オキシオクトエート、tert―ブチルペルオキシベ
ンゾエートの如きベルオキシエステルが例示で
き、更に上記有機過酸化物以外のアゾビスイソブ
チロニトリルの如きアゾ化合物も同様に用いるこ
とができる。これらの硬化剤はそれぞれ単独で、
あるいは2種以上組合せて使用することができ
る。配合量は樹脂100重量部に対して0.1〜6重量
部の範囲が適当である。 また硬化促進剤として、例えばナフテン酸もし
くはオクトエ酸のコバルト塩、バナジウム塩、マ
ンガン塩等の金属石けん類やジメチルアニリン、
ジエチルアニリンの如き芳香族第三級アミン類な
どを樹脂100重量部に対して、0.005〜6重量部の
範囲で添加してもよい。 本発明の含浸用樹脂としてエポキシ樹脂を使用
する場合のその硬化剤としては、ジシアンジアミ
ドのような脂肪族ポリアミド、芳香族アミン、有
機酸の無水物が用いられ、これらのうち常温で反
応が進行しない硬化剤が好ましく用いられる。 芳香族アミンとしては、たとえばメタフエニレ
ンジアミン、キシリレンジアミン、ジアミノジフ
エニルメタン、ジアミノジフエニルスルホン、ベ
ンジルジメチルアミンなどがあげられる。 有機酸の無水物としては、たとえば無水フタル
酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水マレイン
酸、クロレンド酸無水物、ピロメリツト酸無水
物、3,3′,4,4′―ベンゾフエノンテトラカル
ボン酸無水物、メチルナジツク酸無水物、ドデシ
ル無水コハク酸、無水ジクロルコハク酸、無水ヘ
キサヒドロフタル酸などがある。 また芳香族アミンと有機酸無水物との混合物ま
たは共融合変性物も使用することができるし、必
要に応じて微量の脂肪族アミンを加えてもよい。
これらの硬化剤の使用量は、エポキシ樹脂の1グ
ラム当量当り0.5〜1.5グラム当量に相当するよう
にすればよい。 本発明の含浸用樹脂には、プリプレグの使用目
的によつて各種の配合剤を添加することができ
る。例えばホワイトカーボン、酸化チタン、ケイ
ソウ土、マイカ、モンモリロナイト等の充填剤ま
たは顔料を配合してプリプレグ表面に親水性をも
せたり、三酸化アンチモンによる難燃性の付与、
更には貯蔵安定性の向上や硬化速度の調整のため
に重合禁止剤を加えてもよい。 本発明のプリプレグに用いられる基材として
は、天然繊維、合成繊維、合成樹脂からなる織
布、不織布、紙、マツト等が挙げられる。例えば
素材としてはセルロース、綿、石綿等の天然繊
維、セラミツク、カーボン、ガラス繊維等の無機
繊維、ポリアミド、ポリイミド、ポリイミドアミ
ド、ポリエステル等の合成繊維が挙げられる。特
に無機質の基材を用いる場合には、ビニルトリエ
トキシシラン、ビニル―トリス(2―メトキシエ
トキシ)シラン、γ―メタクリロキシプロピルト
リメトキシシランの如きビニルシラン類、γ―ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、N―β―(ア
ミノエチル)―γ―アミノプロピルトリメトキシ
シランの如きアミノシラン類、γ―グリシドキシ
プロピルトリメトキシシランの如きエポキシシラ
ン類等のシランカツプリング剤で処理したものが
樹脂との接着性をよくする上で好ましい。 本発明のプリプレグを製造するにあたつて、ま
ず上記含浸用樹脂、樹脂硬化剤、その他モノマー
類や配合剤を、望ましくは溶剤を用いてこれに溶
解させ含浸用または塗布用の樹脂液を調製する。 溶剤を用いる場合の溶剤の例としては、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン等の脂肪族ケトン、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、クロルベンゼン類等の芳香族炭化水素、塩
化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水
素、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル
の酢酸エステル等があげられ、これから一種また
は二種以上を選んで用いることができる。 溶剤の使用量は、各成分の溶解度、基材に担持
させる方法、すなわち含浸法か塗布法かなどによ
つて、また担持させるべき樹脂量によつて調節す
ればよいが、通常本発明の樹脂分100重量部に対
して300重量部以下である。 樹脂を基材に担持させる方法は、基材の種類、
樹脂液の粘度などによつて含浸法またはアプリケ
ーター、コンマコーター、バーコーター、グラビ
アコーター、フロコーター、スプレコーター等を
用いる塗布法を適用することができる。 樹脂の基材の担持量は、特に制限はないが、通
常基材100重量部当り50〜1500重量部の範囲にお
いて基材の種類やプリプレグの使用目的に応じて
選択すればよい。 樹脂を塗布または含浸させたプリプレグは、乾
燥工程で揮発成分を除去する。回分式で乾燥する
場合は、例えば室温で約0.2〜約1時間、続いて
40〜120℃で約3〜約30分間乾燥すればよい。た
だし、たとえば過酸化ベンゾイルのような分解温
度の低い硬化剤を用いる場合には、乾燥条件は高
温かつ長時間となるような組合せは当然避けなけ
ればならない。塗布または含浸工程と乾燥工程を
連続的に行うことは勿論可能であり、市販の含浸
機、塗工機、乾燥機等を利用することができる。 このようにして得られたプリプレグは、適当な
方法で硬化させることにより、積層板、接着また
は保護用フイルムやシートとして広い用途に用い
ることができる。得に電気・電子用部材や素材と
して用いたときにその特徴を最もよく発揮でき
る。たとえばプリント配線基板の基板として積層
板の形で用いる場合、サブストラクト法、アデイ
テイブ法、セミアデイテイブ法等種々の方法で配
線板を作製したとき、両面または多層板ではスル
ーホールを設けホール内にメツキを施すが、冷熱
繰返し等の環境条件の変化があつてもスルーホー
ルの導通がよく保たれ信頼性の高いことが望まれ
る。本発明のプリプレグを用いたプリント配線基
板は、−65℃で30分と+125℃で30分を1サイクル
とする冷熱サイクル試験において、1000サイクル
後の抵抗値変化が5.0%以内と極めてすぐれてお
り、従来のフエノール樹脂等からなる基板と比較
すると大幅な改善がみられる。また高温高湿下で
の絶縁抵抗の変化が極めて少なく、信頼性が格段
に向上している。 さらに重要なことは、部品実装のロボツト化な
どによる自動化が進むにつれて位置精度の向上が
要求されるが、本発明のプリプレグを用いたプリ
ント配線基板においては、エツチング、レジスト
印刷、はんだ付等の加熱処理の各工程の前後での
寸法変化を極めて小さくできるなど業界の要望に
十分応えうる特性を有していることである。 そのほか、本発明のプリプレグを用いて積層板
を製造し回路形成など行なつた後、或いは回路形
成と同時にもう1枚の積層板と本発明のプリプレ
グを介して積層し、たとえば熱圧成形すれば各積
層板同志接着して一体となる。すなわち該プリプ
レグは接着層として用いることができるのであ
り、この方法を拡張すれば容易に多層板が製造で
きる。従来のジアリルフタレート樹脂は、すぐれ
た電気特性、寸法安定性をもちながら接着性の不
足すること、一度硬化したものは同種の樹脂同志
であつても接着しないこと、それらの欠点を補う
ための他の樹脂による変性も相溶性に乏しいため
制限されるなどの問題点を有していたが、本発明
のプリプレグは、従来のジアリルフタレート樹脂
のすぐれた特性を失うことなく、さらに向上させ
たのみならず硬化後の接着をも可能にしたという
点で画期的なものであつて、プリプレグ用樹脂組
成物の必須成分であるジアリルエステル共重合体
のすぐれた特性によるものである。 以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明のプリプレグの使用の態様は多様であ
るので、その一部を示すのみであつて、これらに
限定されるものではない。 テルフタル酸ジアリルエステル共重合体の製造例
1〜2 タービン翼式可変式攪拌機、モノマー及び触媒
供給用二重管式供給ノズル、チツ素パージロ、リ
ーク弁、サンプリング口、温度計及び圧力計を備
えた内径600mm、内容積120のジヤケツト付き
SUS304製重合槽を使用した。モノマー及び触媒
供給用二重管式供給ノズルは重合槽の胴部の液面
下に取り付け、重合槽にはいる前からは外管の内
径を1.5mmとし、供給配管中での滞留時間をでき
るだけ短くした。ノズルの閉塞に備えて、このよ
うなノズルを3個設置した。サンプリング口も重
合槽の胴部に設置し、重合反応中内圧を利用し
て、液相のサンプルが採取できるようにした。チ
ツ素パージ口には油回転式真空ポンプとチツ素ボ
ンベを接続し、必要に応じて切替えられるように
した。 上記重合層に、後掲表1に示した式(2)芳香族炭
化水素(HC)の60Kgを仕込み、常温で、真空ポ
ンプで減圧にし、チツ素ガスで常圧に戻す操作を
3回繰返して槽内の空気をチツ素で置換したの
ち、再び減圧にし、重合層を密閉した。攪拌機を
起動して240RPMで撹拌しながら、ジヤケツトに
スチームを通じて、温度140℃に昇温した。 撹拌速度を上げて、720RPMとし、二重管式ノ
ズルの外管からテレフタル酸ジアリルエステルを
所定の速度で、また同時に過酸化ジ―tert―ブチ
ル(DTBPO)と式(2)芳香族炭化水素(HC)を
モル比0.5:1となるように予め混合しておいた
ものを所定の速度で、吐出圧70Kg/cm2のポンプで
重合層へ供給した。この間、重合層の温度は140
℃を保つようにスチームを調節した。なお供給す
べき式(1)テレフタル酸ジアリルエステル(DAT)
は15℃に、過酸化ジ―tert―ブチルと芳香族炭化
水素の混合物は5℃にそれぞれ冷却し、重合槽へ
至る配管はそれぞれ保冷した。重合槽圧力は0.3
〜2Kg/cm2Gであつた。 所定量のテレフタル酸ジアリルエステル、芳香
族炭化水素、過酸化ジ―tert―ブチルの供給が終
了すれば、スチームをとめ、撹拌速度を下げて
240RPMとし、ジヤケツトに冷却水を通して冷却
した。常温付近まで冷却したのち、リーク弁を開
けて、常圧に戻し、重合反応を終了した。 重合反応中はサンプリング口から適宜サンプル
を採取して、屈折率、及びGPCで反応を追跡し
た。 テレフタル酸ジアリルエステル、芳香族炭化水
素及び過酸化ジ―tert―ブチルの供給速度と供給
量を後掲表1に示した。 上で得られた重合反応液を、薄膜式蒸発器を用
いて、揮発分を留去し、蒸発残分中の未反応芳香
族炭化水素の、共重合体と未反応テレフタル酸ジ
アリルエステルの合計に対する比率を、重量で
0.3:1とし、次いで蒸発残分を、供給したテレ
フタル酸ジアリルエステルの、重量で5倍のメタ
ノールを仕込んだ撹拌槽に滴下しながら撹拌し、
共重合体を析出させた。析出した共重合体を同量
のメタノールでよく洗い、ろ過、乾燥、粉砕して
粉未状の共重合体を得た。 共重合体の収率及び物性を表1に示した。
【表】
【表】 上記表1において (1)は、ゲルパーミエーシヨンクロマトグラフ法
によるポリスチレン換算測定値で、ウオーターズ
社製「150CGPC」装置を用いた。 (2)は、メトラー社製「PF61」光透過式自動融
点測定装置を用いた。 実施例1〜15,比較例1〜5 製造例1,2のジアリルエステル共重合体を用
いて表2に示すような各配合の含浸用樹脂液を調
製した。 これらの含浸用樹脂液を用いて表3に示す基材
に含浸させて室温で5分間以上風乾した後、90〜
130℃で10分間熱風乾燥させて各樹脂含量のプリ
プレグを作製した。 得られたプリプレグを表3に示すような積層枚
数の両面に厚さ35μの銅箔(日鉱グールド社製
TC)を重ねて所定条件で成形して銅張積層板と
した。各積層板について銅張積層板としての一般
的物性試験(JISC−6481)を行いその結果を表
3に示した。 表3において、プリプレグの樹脂含量は基材
100gあたりの乾燥後の付着量で示した。又使用
した基材は以下のとおりである。 A:ガラスクロス「KS1600―S910」
カネボウ硝子繊維社製 B:ガラスクロス「KS1600―S920」 ″ C:ガラスクロス「KS1600―S940L」 ″ D:ケブラークロス「K120―ES1」 ″ E:ガラスマツト「EP4050」
日本バイリーン社製 F:ケブラークロス「K120―EX1」
カネボウ硝子繊維社製 G:ガラスクロス「KS1200―S910」 ″ 物性試験は下記の処理条件で行なつた。 体積抵抗率 上段:C−96/20/65 下段:C−96/20/65+C−96/40/90 表面抵抗 上段:C−96/20/65 下段:C−96/20/65+C−96/40/90 絶縁抵抗 上段:C−96/20/65 下段:C−96/20/65+D−2/100 誘電率 上段:C−96/20/65 下段:C−96/20/65+D−48/50 誘電正接 上段:C−96/20/65 下段:C−96/20/65+D−48/50 銅箔引きはがし強さ はんだ処理後:260℃―20秒 加熱時:E−1/125 耐薬品性 トリクレン:5分間煮沸後 シアン化カリ:10%溶液に70℃で30分間浸漬
後 吸水率:E−24/50+D−24/30 比較例として、ジアリルフタレート樹脂を主成
分とする含浸用樹脂液を用いて実施例と同様にし
て作製したプリプレグについても同様に行つた。
【表】
【表】
【表】
【表】 表3の結果から明らかなように、本発明のジア
リルエステル共重合体を必須成分とする樹脂を用
いたものは、従来のジアリルオルソフタレートプ
レポリマーを主体とするものより各試験の吸湿時
(C−96/40/90,D−2/100又はD−48/50)
においても変化が小さく、又吸水率も小さいこと
が認められる。更に耐熱特性においても本発明の
樹脂を用いたものは明らかに優れている。 実施例16、比較例6 実施例1,4,5,8及び比較例1,3,4,
5の銅張積層板を用いて、これに直径0.9mmのス
ルーホール150穴を含む回路幅1mmの回路を設け、
この回路の両端で導通抵抗を測定した。次いで−
65℃(30分間)125℃(30分間)の冷熱サイク
ルを1000回行い、導電抵抗の変化を測定して表4
に示した。各回の数値は3サンプルの平均値
(Ω)で示した。 比較例として市販の銅張積層板(FR―4)に
ついても同様に測定した。
【表】 実施例17、比較例7 実施例1,4,5,8で得られた銅張積層板及
び比較例6で用いた市販品を用いて、これに(1)塩
化鉄による銅箔エツチング工程(80℃、30分)、
(2)熱硬化ソルダレジスト処理を行う工程(140℃、
30分間)、(3)フローハンダによるハンダ処理を行
う工程(240℃、30秒間)を順次行い、この間に
おける積層板の寸法変化(収縮率)を測定しその
結果を表5に示した。測定は5サンプルの平均値
で示した。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 基材に下記のテレフタル酸ジアリルエステル
    共重合体または該共重合体と不飽和ポリエステル
    樹脂、エポキシ樹脂及びエポキシアクリレート樹
    脂より選ばれる1種もしくは2種以上の樹脂との
    混合物を含浸させてなることを特徴とするジアリ
    ルフタレート系樹脂プリプレグ。 上記テレフタル酸ジアリルエステル共重合体と
    は、テレフタル酸ジアリルエステルと次式で表わ
    されるベンジル位に少なくとも1個の水素原子を
    有する芳香族炭化水素との共重合体をいう。 但し、上式中、R1及びR2は、それぞれ水素原
    子及び低級アルキル基よりなる群から選ばれた基
    を示し、n=1〜3の整数である。
JP7707284A 1984-04-16 1984-04-16 ジアリルフタレ−ト系樹脂プリプレグ Granted JPS60219233A (ja)

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