JPH0144956B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、パイプを並進状態に連結するための
装置と、パイプの接合平面に位置決めされたガス
ケツトを圧縮するための装置とを有する、２つの
部品、例えば２つのパイプの気密連結装置に関す
る。

遠隔操作装置を備えた作動セルにおいて、パイ
プ連結装置は一方では把持装置の往復運動を最小
に制限することによつて迅速な介在を可能にする
ことを必要とし、かつ他方では適切な密封効果そ
れによる気密性を確実にするため接合面の高精度
を保証することを必要とする。

さらにパイプに導かれる流体は時には腐蝕性が
高く、そのため選ばれるガスケツトは全体が金属
製のものでなければならない。

仏国特許第1260697号はこの型式の遠隔的に分
解可能な連結装置を開示しており、これは３つの
部品、つまり一方の側が上方に向いた口、或いは
シユート形に開放し、かつ他方の側がパイプ部材
を備えた接合用端取付具で終わるボツクスと、一
端で別のパイプ部材を備える接合用端取付具と他
端でカラーとを有するねじ山付の中空円筒体と、
最後に２つの曲線アームをもちかつカラーの近く
で終るロツドによつて操作される円筒体に連結さ
れたナツトとであり、ロツドのカラーはねじ山付
円筒体のカラーと接合する。２つのカラーすなわ
ちフランジはボツクス内に収容されかつナツトの
作用によつて離され従つて円筒体のカラーがボツ
クスに支持されたＯ−リングを押しつぶす。

しかしこの型式の連結装置においては、特に高
い圧締め力を必要とするためにガスケツトに金属
製接合体を使う時は締め付けレバーに大変大きな
締付け力或いは圧締め力が必要となる。

本発明の目的はこの欠点を除くことにある。本
発明の特許請求の範囲で特徴づけられるように、
本発明は２つの部品、例えばパイプのための連結
装置を作ることからなる問題を解決し、その結果
要求される締付け力が先行装置において必要な力
よりも小さくなる。この利点はガスケツトの右側
に締め付け力または圧締め力を確保する増力装置
が存在することで得られ、前記の締め付け力或い
は圧締め力は遠隔的に操作可能な圧締め装置によ
つて上流に供給される動力よりも大変大きい。

さらに増力装置は軸線Ｄと角度λからなる第１
円錐面を有する第１部材と、軸線Ｄと角度μから
なる第２円錐面を有する第２部材と、軸線Ｄに垂
直な第３の平らな面を有する第３部材と、前記第
１面、第２面、第３面によつて構成される空間内
部に位置決めされた少なくとも１つの半径方向に
伸縮可能な中間部材とを有し、少なくとも前記３
つの部材のうちの１つが第１部材或いは第２部材
に連結され、前記装置はまた第１部材および第２
部材を一緒に移動させるための装置を有する。

本発明は以下の限定されない態様について、添
付図面を参照してより詳細に説明されよう。

第１図は本発明による遠隔的に分解可能な連結
装置の縦断面図を示す。この装置は第１部品１と
第２部品２とから成る。本態様において、部品１
と２はパイプで構成される。長さ方向の軸線Ｄの
前記パイプは、密封性が高くしかも信頼性の高い
静接合体４によつて互いに連結されなければなら
ない。腐蝕性流体がパイプ１，２内に導かれる時
は、接合体即ちガスケツト４は全体が金属でなけ
ればならない。例えばステンレス鋼、ジルコニウ
ム、タンタル製の接合体或いは同様に被覆した接
合体を選択することが可能である。

本発明による装置はパイプ１と２を並進状態に
連結するための装置を有する。説明した態様で
は、前記パイプを連結するための装置はパイプ２
の端部に溶接されかつ導入口またはシユート８を
有するボツクス６で構成され、このボツクスは第
３図で特にもつと良く見ることができかつ半円筒
部１０で終わつている。同様にパイプ１と２とを
並進状態に連結するための装置はブツシユ２４を
備え、このブツシユはパイプ１の端部を取り囲
む。ブツシユ２４は円形の溝１４を有し、この溝
はボツクス６からなる半円筒部１０に係合する。
前記作業が完了する時、パイプ１と２はＤ方向に
並進状態に連結される。

同様に、本発明による連結装置は軸線Ｄと角度
λの第１円錐面をもつ第１部材を有する。第１図
の態様では、第１部材１６はパイプ１に接合され
る。部材１６はフランジの形をしており、パイプ
１と２の長さ方向の軸線Ｄによつて角度λを形成
する面１８を有する。角度λは90度より小さい
が、この値に近く、例えば75度であるのが良い。

装置は軸線Ｄから離れた第２円錐面をもつ第２
部材を有する。説明した態様では、この第２部材
はブツシユ２０で構成され、このブツシユは長さ
方向の軸線Ｄによつて角度μを形成する円錐形の
ボア２２を有する。例えば角度μは15度であるの
が良い。

同様に装置は軸線Ｄに垂直な第３の平らな面を
もつ第３部材を有する。説明した態様では、第３
部材は円形の溝１４と対向する前面２６を有する
円筒形ブツシユ２４で構成される。

前記第１面１８、第２面２２および第３面２６
によつて構成される空間内には少なくとも１つの
中間部材２８が配置される。この中間部材は適当
な形状をした一連のローラーで構成され、これら
のローラーは、ローラー間にすき間を有し、ロー
ラーの半径方向の移動を可能にしている。第１図
に示すように、中間部材はスチール製または同種
の一連のボールで構成されるのがよく、ボールの
数は、ボールの輪が最小直径である時ボールが実
質的に互いに接するように（第１図ａに詳しく示
す）決定される。ボールの輪が最大直径である時
（第１図ｂ）、ボールは夫々の間に空間２９を有す
る。特にボールの使用には利点がある。何故なら
ボールを使用することによつて高い掛算係数
（multiplication coefficient）を得るのに好都合
なように摩擦、転動および摺動を混在させること
ができるからである。

装置は第１部材、すなわちフランジ１６と第２
部材、すなわちブツシユ２０とを一緒にさせるた
めの手段を有する。説明した態様では、これらの
手段はブツシユ２４の外径部とブツシユ２０の内
ボア３２にあるねじ山３０で構成される。ブツシ
ユ２４は半円筒部１０と溝１４との係合によつて
パイプ１，２およびボツクス６に対して並進運動
しない。ブツシユ２０は平行六面体の部品２５
（第３図参照）によつてボツクス６に対し回転せ
ず、ブツシユ２４は回転する。ブツシユ２４は操
作ロツドによつて回転移動させることができる。
かくして、回転ブツシユ２４が適切な方向に回転
する時、ブツシユ２０はボツクス６とフランジ１
６との接合平面３６に向つて移動する。

装置の作動原理は以下の通りである。第１図に
おいて、ブツシユ２０が右から左へ移動する時
（第１図ｂすなわち下半分の図は解放状態のカツ
プリングを示し、上半分の図は締め付け状態のカ
ツプリングを示す）、半径方向の接触作用Ｐ＝
Ｆ／tg（μ＋）がボール２８に及ぼされ、ここに は面２２とボール２８の表面との間の摩擦角であ
る。

一方、各ボール２８は、面１８に、長さ方向の
接触作用Ｑ＝Ｐ／tg（90−λ＋）（軸線Ｄに平行） を及ぼす。面１８とボール２８の表面との間の摩
擦角はボールの表面と面２２との間の摩擦角に同
じであると仮定する。

すると、フランジ１６に及ぼされる長さ方向の
接触作用の力ＲはＦ／tg（μ＋）・tg（90−λ＋） に等しい。

（90−λ）−μ＝15゜、摩擦係数を0.10とし、こ
の係数値が角度＝6゜に相当すると仮定すると、
力の掛算係数は7.14となる。角度λと角度μとの
値が等しいとすると、摩擦係数は0.21（これは角
度＝12゜に相当する）となり、掛算係数は3.85
となる。

第２図および第３図は本連結装置の２つの部品
による相互の差込みを示す。ブツシユ２４につく
られた円形の溝１４は半円筒部１０のところで長
さ方向に差し向けられる。第３図からブツシユ２
０の特別な形状がわかる。ブツシユ２０は回転止
装置を構成するようにその下方部分が半円筒形状
で上方部分が平行六面体形状２５である。

第４図は、円錐面２２が異なつた円錐を有する
２つの円錐面２２ａ，２２ｂで構成される構造上
の変形態様を示す。円錐面２２ａの角度は面２２
の角度よりも大きい。圧締め力が高くない時、フ
ランジ１６は円錐面２２ａによつて迅速な前進移
動ができる。反対に部分２２ｂは最終的な圧締め
力を生じさせることが可能でこれは高い力の掛算
係数に対応する。

第５図は第４図の変形態様を示す。面２２は円
錐角の連続変化を有する。第５図において左側に
置かれた面２２の部分は大きな円錐角をもち、そ
れによつて第４図で説明したように迅速な前進が
可能である。この角度は最終的に最大圧締め力に
達するように漸次小さくなる。

第６図は本発明における第２態様の縦断面図で
あり、この場合、第１部材はブツシユ１２０で構
成される。前記ブツシユは軸線Ｄと角度λとから
なる第１円錐面１１８を有する。第２部材はブツ
シユ１２４で構成され、このブツシユはパイプ１
の周りを自由に回転する。同様に前記ブツシユは
ブツシユを回転させる操作ロツド３４を備える。

第３部材は軸線Ｄに垂直な平らな面を有し、パ
イプ１の端部と一体でかつ平らな面１２６をもつ
フランジ１１６で構成される。

ブツシユ１２４の外周にはねじ山が設けられて
いる。ブツシユ１２０はその内側の部分に相応す
るねじ山をもつ。この態様では、第１図乃至第３
図で説明した態様と同様にブツシユ１２０は回転
しない。ブツシユ１２０は第１図の半円筒部１０
と同じ高さにある固定ボツクス６の右側部分に衝
合する。ブツシユ１２４は回転しかつ並進する。
ボール１２８はフランジ１１６を接合平面に係合
させるためにブツシユ１２０の固定面１１８を支
持する。

第７図は第６図の構造上の変形態様であつて、
軸線Ｄと角度μからなる第２円錐面１２２には２
つの部分がある点で第６図と全く異なる。すなわ
ち迅速な前進移動ができる大きな円錐角をもつ第
１部分１２２ｂと最終的に締め付けたり、圧締め
させたりする小さな円錐角をもつ部分１２２ａで
ある。それ故第７図は第６図の態様を第４図で説
明された態様に置き換えたものである。明らかに
面１２２も可変曲率をもつ。

第８図は第６図で説明した態様の変形例を示
す。この変形例は２つの部分でつくられた平らな
面１２６をもつフランジ１１６を有する。前記フ
ランジは支持面１３８を有するフランジ１６と平
らな面１２６を有する接合ブツシユ１４０とから
成る。ブツシユ１４０の外径はブツシユ１２０の
内径に相当する。円形クリツプ１４２のような止
め部品によつてブツシユ１４０はブツシユ１２０
のボア内に維持される。この解決策はフランジ１
１６の製造を簡単にする利点をもつ。

第９図および第１０図にはもう１つの態様が示
され、角度λの円錐面はブツシユＢに形成され、
角度μの円錐面はブツシユＡに形成され、また軸
線Ｄに垂直な平らな面は部品２に接合された端取
付け具Ｅ２に形成される。

本発明による両円錐の連結からなる増力装置を
使用することによつて、以下の結果が得られる。
この増力装置は現在使われている装置の標準寸法
に対して必要な圧締め力をかなり減小させる。こ
の装置は現在使われていてかつ圧締め力の値によ
つて制約される装置の値を起えて直径を大きくで
きる。第９図を参照すると、連結或はカツプリン
グは以下の方法で行なわれる。パイプ１，２はそ
の端部に夫々、溶接された端取付け具Ｅ１，Ｅ２
をもつ。端取付け具Ｅ２は本発明による増力装置
を有し、ボールの輪のみならず部品Ａ，Ｂも備え
る。端取付具Ｅ１は部品Ｃを有し、この部品Ｃは
肩ナツトである。第９図の下方半分の断面図のと
き、端取付け具Ｅ１とＥ２との間にガスケツト４
を配置した後、ナツトＣを手動で部品Ｂに螺合さ
せて肩１７と接触させる。第９図の上方半分の断
面図において、ガスケツトはナツトＡの回転で角
度μの円錐面が前進することによつて端取付け具
Ｅ１とＥ２との間に締め付けられる。ナツトＡの
角度μである円錐面が前進することによつてボー
ル２８の外方かつ半径方向の移動が起こり、これ
によつて端取付け具Ｅ２に作用する角度λの円錐
面が支持されかつガスケツト４が圧縮される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による遠隔的に分解可能な連結
装置の断面図である。第２図および第３図は本発
明による連結装置の２つの部品の縮小図である。
第４図および第５図は円錐面の構造上の変形態様
を示した詳細図である。第６図は本発明による遠
隔的に分解可能な連結装置の第２態様を示す縦断
面図である。第７図は異なつた円錐角をもつ２つ
の部分から形成された第２円錐面をもつ第６図の
変形態様である。第８図は第６図の態様の変形例
である。第９図および第１０図（第９図をＥに沿
つて見た図面）は遠隔的に分解可能な装置の別の
変形態様を示す。 （部品の名称）、１，２……部品、４……ガス
ケツト、６……ボツクス、８……導入口（または
シユート）、１０……半円筒部、１４……溝、１
６……第１部材（またはフランジ、ブツシユ）、
１８……第１円錐面、２０……第２部材（または
ブツシユ）、２２……第２円錐面、２４……第３
部材（またはブツシユ）、３０……ねじ山、Ｄ…
…軸線、λ，μ……角度。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 第１部品と第２部品とをＤ方向に気密に連結
   するための装置であつて、前記第１部品と第２部
   品とをＤ方向に並進状態に連結するための装置
   と、前記部品の間でガスケツトを圧縮するための
   装置と、を備えた装置において、 軸線Ｄと角度λからなる第１円錐面を有する第
   １部材と、軸線Ｄと角度μからなる第２円錐面を
   有する第２部材と、軸線Ｄに垂直な第３の平らな
   面を有する第３部材とをさらに備え、前記第１
   面、第２面および第３面は空間を構成し、前記第
   １面、第２面および第３面で構成された空間内に
   位置決めされる少なくとも１つの半径方向に伸縮
   可能な中間部材を備え、３つの部材のうちの少な
   くとも１つが第１部材或いは第２部材に連結さ
   れ、さらに第１部材および第２部材を一緒に移動
   させるための装置を更に備えることを特徴とする
   装置。 ２ 第１部材と第２部材とを一緒にさせるための
   手段は軸線Ｄ方向にある２つのブツシユ、すなわ
   ち内側のブツシユと外側のブツシユの各々で構成
   され、前記ブツシユは互いに回転することを特徴
   とする特許請求の範囲第１項記載の装置。 ３ 内側のブツシユを外側のブツシユに対して移
   動できるようにするための手段はねじ山で構成さ
   れ、前記ブツシユの１つには回転止装置が設けら
   れることを特徴とする特許請求の範囲第２項記載
   の装置。 ４ 第１部品と第２部品とをＤ方向に回転可能に
   連結するための装置は第２部品と一体で半円筒部
   で終わる導入口またはシユートを有するボツクス
   と、内側のブツシユにつくられた溝とで構成さ
   れ、前記溝はボツクスの半円筒部に侵入している
   ことを特徴とする特許請求の範囲第２項記載の装
   置。 ５ 第１面、第２面および第３面によつて構成さ
   れる空間内に配置された中間部材はボールで構成
   されることを特徴とする特許請求の範囲第１項記
   載の装置。 ６ 第１部材は第１部品に接合されたフランジで
   構成され、前記第２部材は外側のブツシユで構成
   され、また第３部材は内側のブツシユで構成され
   ることを特徴とする特許請求の範囲第４項記載の
   装置。 ７ 第１部材は外側のブツシユで構成され、第２
   部材は内側のブツシユで構成され、そして第３部
   材は第１部品に接合されたフランジで構成される
   ことを特徴とする特許請求の範囲第４項記載の装
   置。 ８ 前記第１円錐面および前記円錐面の少なくと
   も１つは異なつた角度を有する２つの円錐によつ
   て構成されることを特徴とする特許請求の範囲第
   １項記載の装置。 ９ 前記第１円錐面および第２円錐面の少なくと
   も１つが可変曲率を有することを特徴とする特許
   請求の範囲第１項記載の装置。 １０ 第１部品と第２部品とを並進状態に連結す
   るための装置はブツシユで構成され、前記ブツシ
   ユは第１部品に対して並進運動をせず、かつ前記
   装置は第１ブツシユに螺合した第２ブツシユで構
   成されることを特徴とする特許請求の範囲第２項
   記載の装置。