JPH0141238Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ハウジングの一側面に端子を設け、
他側面に、その側面に沿つて摺動可能なスライダ
を設け、このスライダにピンプラグを固設し、こ
のピンプラグをチユーナ回路部のピンジヤツクに
挿入接続する際に、このピンプラグを摺動して位
置合わせできるようにしたアンテナ端子板に関す
るものである。

〔従来の技術〕

この種のアンテナ端子板は、テレビジヨン受像
機のチユーナ回路部に直接挿入接続するためのも
のであるが、一般に、第３図および第４図ａ，ｂ
に示すように構成されている。

この第３図において、１はテレビジヨン受像機
の筐体で、この筐体１にチユーナ回路部２が取付
けられている。３はアンテナ端子板で、このアン
テナ端子板３のハウジング４の一側面には、
UHF用端子５，６と、VHF用端子７が設けら
れ、対向する他側面には、UHF用のソケツト８
とVHF用のピンプラグ９とが設けられている。
このピンプラグ９は、ハウジング４の他側面に沿
つて摺動可能に設けられたスライダ１０に固定的
に設けられている。そしてアンテナ端子板３を第
３図矢印Ａで示す方向に動かしてテレビジヨン受
像機の筐体１に設けられたチユーナ回路部２に挿
入接続する際、アンテナ端子板３側のソケツト８
およびピンプラグ９と、チユーナ回路部２側のプ
ラグ１１およびピンジヤツク１２との相対的な位
置ずれが生じた場合、ピンプラグ９を、第４図ｂ
に矢印Ｂで示すように、左または右に摺動して位
置合わせする。このようなアンテナ端子板３のピ
ンプラグ９のプラグピン９ａ、ピンガイド９ｂ
と、VHF用端子７の端子片７ａ，７ｂとは、従
来、第５図に示すように、それぞれケーブル１３
ａ，１３ｂで電気的に接続されていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、第５図に示す従来例では、ピン
プラグ９は弾性力を有しないケーブル１３ａ，１
３ｂで端子７と接続されているため、このピンプ
ラグ９に摺動範囲の中心位置へ復帰しようとする
弾性力が働かず、センタリングがずれたときの追
随性が悪くなり、アンテナ端子板３をチユーナ回
路部２に接続しにくいという問題点があつた。

本考案は上述の問題点を解決するためになされ
たもので、摺動可能なピンプラグ９に所定位置
（例えば中心位置）へ復帰しようとする弾性力を
作用させ、さらにスライダの摺動を円滑にして、
挿入接続時のセンタリングをとり易くし、しかも
センタリングがずれたときの追随性をよくしてア
ンテナ端子板３をチユーナ回路部２に接続し易く
したものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、アンテナ端子板のハウジング内に、
一端側が固定されるとともに端子の２つの端子片
にそれぞれに接続され、他端側が弾性変形可能に
開放された２個の導電性の細長状弾性接続体を略
平行に配設し、これらの細長状弾性接続体の他端
側をピンプラグのプラグピンとピンガイドとにそ
れぞれ固着してなることを特徴とするものであ
る。

〔作用〕

摺動可能なスライダに固設されたピンプラグ
は、一端側が固定された細長状弾性接続体の他端
側である開放端に固着されているので、このピン
プラグには摺動範囲の所定位置（例えば中心位
置）へ復帰しようとする弾性力が作用している。
しかも、２個の細長状弾性接続体は略平行に配設
されているので、スライダの摺動が円滑となる。
このためアンテナ端子板をチユーナ回路部に接続
する際に、ピンプラグとピンジヤツクのセンタリ
ングがとり易く、センタリングがずれてもその追
随性がよくなり、両者の接続が容易となる。

〔実施例〕

第１図は本考案の一実施例を示すもので、第３
図〜第５図と同一部分は同一符号とする。

第１図において、４は絶縁材料で形成されたハ
ウジング、７はVHF用の端子、１０は絶縁材料
で形成されたスライダで、このスライダ１０はハ
ウジング４の側面に沿つて一定距離（例えば５
mm）の範囲を左右に摺動できるように設けられて
いる。前記スライダ１０には、ピンプラグ９が固
設され、このピンプラグ９はプラグピン９ａとピ
ンガイド９ｂと両者を絶縁するための絶縁体１４
とからなつている。１５，１６は本考案に特有の
導電性を有する細長状弾性接続体で、これらの細
長状弾性接続体１５，１６の一端側は、前記ハウ
ジング４内に係止された基板１７に固定されると
ともに、前記端子７の２つの端子片７ａ，７ｂに
ケーブル１８，１９を介して半田付け接続されて
いる。前記一方の細長状弾性接続体１５の他端側
は、前記プラグピン９ａ内に挿入されるととも
に、このプラグピン９ａの先端部に半田２０で固
着されている。前記他方の細長状弾性接続体１６
の他端側は、前記スライダ１０の貫通孔２１を貫
くようにして挿嵌され、前記スライダ１０に固定
された接続片２２に半田２３で固着されている。
前記接続片２２は前記ピンガイド９ｂと電気的に
接続されている。このため、ピンプラグ９は細長
状弾性接続体１５，１６の弾性によつて常に摺動
範囲内の所定位置（例えば中心位置）に復帰しよ
うとする所定の弾性力を受ける。さらに、２個の
細長状弾性接続体１５，１６が略平行に配設され
ているので、スライダ１０の摺動が略水平とな
り、ハウジング４内の摺動穴面との摩擦が少な
く、摺動が円滑となる。

前記実施例では、細長状弾性接続体はその中間
部を直線形状に形成したが、本考案はこれに限る
ものでなく、ピンプラグに所定の弾性力を作用さ
せて、ピンプラグを常に摺動範囲内の所定位置に
復帰させようとするとともに、ピンプラグが固設
されたスライダの摺動を円滑にするものであれば
よい。例えば、第２図に示すように、細長状弾性
接続体１５ａ，１６ａを弾性変形率の小さい材質
の弾性体で形成した場合には、断面積を小さく
し、しかも、その中間部を波形形状に形成するよ
うにしてもよい。

〔考案の効果〕

本考案によるアンテナ端子板は上記のように、
ハウジング内に、一端側が固定されるとともに端
子の２つの端子片に接続され、他端側が弾性変形
可能に開放された２個の導電性の細長状弾性接続
体を設け、これらの細長状弾性接続体の他端側を
スライダに固設されたピンプラグのプラグピンと
ピンガイドとにそれぞれ固着することによつて、
プラグピンに所定の弾性力を作用させ、ピンプラ
グを常に摺動範囲内の所定位置（例えば中心位
置）に復帰させようとするとともに、スライダの
摺動が円滑となるために構成した。このため、こ
のアンテナ端子板のピンプラグをチユーナ回路部
のピンジヤツクに挿入接続する際のセンタリング
がとり易く、しかもセンタリングがずれたときの
追随性がきわめてよくなり、アンテナ端子板をチ
ユーナ回路部に接続する際の位置合わせが簡単に
なる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるアンテナ端子板の一実施
例を示す断面図、第２図は他の実施例を示す断面
図、第３図はアンテナ端子板をチユーナ回路部に
接続する状態を示す正面図、第４図ａは第３図の
アンテナ端子板の左側面図、第４図ｂは第３図の
アンテナ端子板の右側面図、第５図は従来例を示
す断面図である。 ２……チユーナ回路部、３……アンテナ端子
板、４……ハウジング、７……端子、７ａ，７ｂ
……端子片、９……ピンプラグ、９ａ……プラグ
ピン、９ｂ……ピンガイド、１０……スライダ、
１５，１５ａ，１６，１６ａ……細長状弾性接続
体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ハウジングの一側面に端子を設け、他側面にそ
   の側面に沿つて摺動可能なスライダを設け、この
   スライダにピンプラグを固設し、このピンプラグ
   をチユーナ回路部のピンジヤツクに挿入接続する
   際に、このピンプラグを摺動して位置合わせでき
   るようにしたアンテナ端子板において、 前記ハウジング内に、一端側が固定されるとと
   もに前記端子の２つの端子片にそれぞれ接続さ
   れ、他端側が弾性変形可能に開放された２個の導
   電性の細長状弾性接続体を略平行に配設し、これ
   らの細長状弾性接続体の他端側を前記ピンプラグ
   のプラグピンとピンガイドとにそれぞれ固着して
   なることを特徴とするアンテナ端子板。