JPH0140581B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は床上配線の構造に関するものであ
る。

〔背景技術〕

第１図に示すように、上面保護シート１とフラ
ツトケーブル２等からなるアンダーカーペツト配
線システムは、床面上に直接敷設されて、カーペ
ツト３により被覆隠蔽される。このカーペツト３
としては、一般的にはタイルカーペツトと呼ばれ
る矩形状の置き敷きタイプのものが使用される。
上記フラツトケーブル２へのフロアコンセントの
取付は、つぎのようにして行なう。すなわち、第
２図に示すように、上面保護シート１の一部を切
取除去して、露出したフラツトケーブル２に端子
台４を電気接続し、ベース５の底片中央に設けた
配線用開口５ａに端子台４を位置させてベース５
を床面へねじ６により固定し、カーペツト３のコ
ンセント取付穴３ａにベース５の支柱５ｂを通す
ようにしてカーペツト３を床面に敷設し、コンセ
ント本体７をベース５の支柱５ｂ間にねじ穴８，
９を介してねじ１０により取付け、リード線（図
示省略）によりコンセント本体７と端子台４を電
気接続し、カバー１１の切欠部１１ａにコンセン
ト本体７を嵌合させて、カバー１１をねじ穴１
２，１３を介しねじ１４によりベース５へ取付け
る。

ところが、カーペツト３の一部を切取除去して
コンセント取付穴３ａを形成しているため、フロ
アコンセントを撤去した場合、第３図に示すよう
にその撤去位置にコンセント取付穴３ａが残つて
フラツトケーブル２が露出し、新しいカーペツト
と交換する必要が生じるという問題を有してい
た。

〔発明の目的〕

この発明の目的は、フロアコンセントを撤去し
た後もカーペツトを引き続き使用できる床上配線
の構造を提供することである。

〔発明の開示〕

この発明の床上配線の構造は、カーペツトにＨ
形切込線を設け、そのＨ形切込線で囲む一対の舌
片状領域を、ベースのコンセント本体に対し直交
する対向二側面に沿つて立上げて、その上からカ
バーを冠着したことを特徴とし、フロアコンセン
トの撤去後は、上記舌片状領域を元に戻して撤去
位置を閉塞する。

この発明の一実施例を第４図ないし第７図を用
いて説明する。すなわち、この床上配線の構造
は、第４図に示すように、カーペツト１５にＨ形
の切込線１６を入れ、このＨ形切込線１６で囲む
一対の舌片状領域１５ａを第５図に示すように立
上げた状態で、第６，７図に示すようにベース１
７のコンセント取付用開口Ａに対し直交する対向
二側面に沿わせ、その上からカバー１８をベース
１７に冠着することを特徴とする。

詳説すると、フラツトケーブル２は、帯状偏平
導電体２ａ，２ｂ，２ｃを所定間隔をあけ並列配
置して絶縁部材２ｄで被覆することにより形成
し、床面上に敷設する。

上面保護シート１は、フラツトケーブル２の上
面を被覆するように敷設し、フロアコンセントの
取付位置のみ切取除去する。

この上面保護シート１の切取除去位置で、各リ
ード線１９の一端をフラツトケーブル２の各導電
体２ａ，２ｂ，２ｃへ端子台２０を介してそれぞ
れ電気接続する。

ベース１７は、底片１７ａの中央部に配線用開
口１７ｂを設けるとともに、底片１７ａの四隅コ
ーナ部に支柱１７ｃを立設して支柱１７ｃの上端
間に連結片１７ｄを橋架する。この場合、連結片
１７ｄと、一対の支柱１７ｃと底片１７ａとで囲
む空間をコンセント本体取付用開口Ａとする。ま
た、各支柱１７ｃの外側面には係合穴１７ｅを設
け、連結片１７ｄにはねじ穴１７ｆを形成し、底
片１７ａの両側にはねじ挿通長穴１７ｇを穿孔す
る。このベース１７は、上面保護シート１の切取
除去位置において、その底片１７ａをフラツトケ
ーブル２上に横断載置して、ねじ２１により床面
へ固定する。

カーペツト１５は、その舌片状領域１５ａを起
こして形成した開口部１５ｂにベース１７の各支
柱１７ｃを差し込むようにして床面上に敷設す
る。この場合、各舌片状領域１５ａを、ベース１
７のコンセント本体取付用開口Ａに直交する対向
二側面に位置するように各支柱１７ｃに沿つて立
上がる。

コンセント本体２２は、プラム差込部２２ａの
両側に一対の逆Ｌ形突起２２ｂをもち、それら両
逆Ｌ形突起２２ｂを、コンセント本体取付用開口
Ａの両側に位置する一対の係合穴１７ｅに差し込
み係合することにより、ベース１７へ取付ける。
このコンセント本体２２の裏面側には、各リード
線１９の他端に設けた接続端子１９ａをそれぞれ
接続して、プラム差込部２２ａのアース端子２２
ｃと両電源端子２２ｄをフラツトケーブル２の各
導電体２ｂ，２ａ，２ｃへそれぞれ電気接続す
る。

カバー１８は、下面が開口したボツクス体の対
向両側片１８ａに、下端から上方に向けて切欠部
１８ｂを形成し、上片１８ｃの対向コーナ部に、
ベース１７のねじ穴１７ｆに対応するねじ挿通穴
１８ｄを穿孔する。このカバー１８の取付けは舌
片状領域１５ａを覆うようにベース１７の各支柱
１７ｃに外嵌して、切欠部１８ｂにプラグ差込部
２２ａを嵌合させ、ねじ２３をねじ挿通穴１８ｄ
に通してベース１７のねじ穴１７ｆへねじ込み固
定する。この状態で、カバー１８がベース１７全
体を被覆して舌片状領域１５ａおよびリード線１
９が隠蔽される。

このように、カーペツト１５にＨ形切込線１６
を入れて、その舌片状領域１５ａを、ベース１７
の対向二側面とカバー１８間に介装したため、フ
ロアコンセントを撤去しても、第４図に示すよう
に舌片状領域１５ａを元に戻すだけで撤去位置を
閉塞できてそのカーペツト１５を引続き使用でき
る。また、舌片状領域１５ａがクツシヨン材とな
つて衝撃力を吸収するため、カバー１８に足げり
等の外力が加わつてもカバー１８に変形が生じに
くくなる。

〔発明の効果〕

この発明の床上配線の構造によれば、フロアコ
ンセントを撤去した後もカーペツトを引き続き使
用できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の分解斜視図、第２図はその要
部拡大斜視図、第３図はフロアコンセントを取外
した後のカーペツトの斜視図、第４図はこの発明
の一実施例に用いるカーペツトの斜視図、第５図
は舌片状領域を立ち上げたカーペツトの斜視図、
第６図はこの実施例の分解斜視図、第７図はその
要部拡大斜視図である。 ２…フラツトケーブル、１５…カーペツト、１
５ａ…舌片状領域、１６…Ｈ形切込線、１７…ベ
ース、１７ｂ…配線用開口、１８…カバー、１８
ｂ…切欠部、１９…リード線、２２…コンセント
本体、Ａ…コンセント本体取付用開口。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 床面に設置したフラツトケーブルおよびベー
   スと、このベースの対向二側面のうち少なくとも
   一方に取付けて裏面側で前記フラツトケーブルと
   電気接続したコンセント本体と、Ｈ形切込線をも
   ち前記フラツトケーブル上に敷設してＨ形切込線
   で囲む一対の舌片状領域を前記ベースのコンセン
   ト本体に対し直交する対向二側面に沿つて立上げ
   たカーペツトと、側片に設けた切欠部に前記コン
   セント本体を嵌合した状態で前記舌片状領域を覆
   うように前記ベースに冠着したカバーとを備えた
   床上配線の構造。