JPH0140401Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は庭園や畠地の草取り等に使用するつかみ
機に関するものである。

地表に生えている雑草等を手で除去する作業は
極めて骨の折れる作業であり、これを立ち姿勢の
まま行なうならば能率的かつ作業は著しく容易と
なる。

本案はこれに鑑み、作業者が立姿のまま操作が
でき、かつ、人間の指先のように作動するものを
提供するもので、中空の杆体下端に、放射状方向
へばねにより開放習性をもつ複数の指爪状部材の
基部を回動自在かつ閉止自在に支持し、杆体上部
を直角に曲折し、この杆体上部に前記指爪状部材
の閉止操作を自在としたグリツプレバーを設け、
このグリツプレバーにリンクを介し上端を取付け
た複数のワイヤの下端を前記指爪状部材に連結し
てなるつかみ機である。

つぎに、図面を参照しつつ本案の実施例を説明
する。

第１図には本案つかみ機の実施例を一部欠除し
た側面図で示してある。

本案つかみ機Ａは中空の杆体１の下端に、放射
状方向への開放習性をもつ指爪状部材２を５本、
等角度分割配置で開閉自在にしてある。

指爪状部材２は第２図に拡大縦断面図で支持構
造を示してあるように、杆体１の下端に同心装着
した円筒状支持ブロツク３の５つのスリツト３Ａ
内に基部を挿入し、水平のピン４でそれぞれ回動
自在に支持するとともに基部に強力な開放用ばね
５を組付けてある。

一方、支持ブロツク３の下端には支持ブロツク
３への軸部６Ａの固着を自在として滑車支持部材
６を取付けてある。

滑車支持部材６は中心部に縦貫孔７を有し、下
部に前記各指爪状部材２に対応させて滑車８を回
動自在に支持してある。

前記各指爪状部材２の内側中間部にはワイヤ９
の一端を固着してあり、各ワイヤ９は前記滑車８
に掛け渡したのち滑車支持部材６の縦貫孔７及び
支持ブロツク３の縦貫孔１０を通じて杆体１の上
方に通じてあり、途中において１本にまとめ、ク
ランプ金具１１により結束してある。

杆体１内を上方に挿通する前記ワイヤ９は、第
１図中に示すよう杆体１のグリツプ部１Ａに設け
たブラケツト１２に水平のピン１３で支持してあ
るレバー１４の一端１４Ａに緊張連結してある。

レバー１４は他端１４Ｂに水平方向に開放とし
た長孔１５を有し、この長孔に遊動自在に挿通す
るピン１６を下端に設けたリンク１７を介してグ
リツプレバー１８の一端に連結してある。

グリツプレバー１８は前記ブラケツト１２に水
平の軸１９で支持してあり、杆体１のグリツプ部
１Ａとともに作業者が把握すると、前記リンク１
７を押下げ、レバー１４の一端１４Ａが上昇する
方向にレバー１４を回動させて各指爪状部材２を
一斉に閉じるよう操作する部材である。

なお図中符号２０は杆体１に形成したスリツ
ト、２１はワイヤ連結孔、２２はグリツプレバー
１８に取付けた引掛具、２３は杆体１のグリツプ
部１Ａに設けた係止部材である。

本案は前記の構成としたので、第６図に示すよ
うにグリツプ部１Ａを握つて立姿のまま地表にあ
る草の根もと付近に開放状態にある指爪状部材２
の先端を突差し、続いてグリツプレバー１８をグ
リツプ部１Ａに引寄せるように握ればリンク１７
を介してレバー１４が図上、時計方向に回動し、
ワイヤ９が引上げられるので、各指爪状部材２が
一斉に、第２図中に仮想線で示した状態に閉止
し、このような操作を反復繰返して土をくずし草
の根もとをつかむ。

この状態で上方に杆体１を引上げ、土をその場
に振るい落し草を根ごと抜くことができる。

ここでグリツプレバー１８から指先を離すよう
にすればばね５の強力な放勢によつて各指爪状部
材２が一斉に開放し、旧態に戻り、レバー１４、
リンク１７、グリツプレバー１８もすべて第１図
中に示す状態に戻つて次回のつかみ作業に待機す
る。

なお、グリツプレバー１８を握持し、引掛具２
２を係止部材２３に止着すれば、指爪状部材２，
２…は閉止状態に保たれステツキ状となつて持ち
歩きに至便となる。

前記指爪状部材２の先端は互いに中心部に向け
て緩傾射する尖鋭端としたが、第３図に示す指爪
状部材２Ａのように先端を下向き衝当て状として
もよく、指爪状部材２と指爪状部材２Ａとを交換
自在となし得、指爪状部材２Ａによるときは恰も
摘まみ作業をすることとなる。

第４図に示す指爪状部材２Ｂは指爪状部材の別
の変形例であつて、先端部を刃部としてあり、海
中の海草採集などに使用するとき用いる指爪状部
材である。

第５図は指爪状部材２の内側に袋体イを取付け
て果実の採取等に便とするようにした例を示す。

本案つかみ機は庭園、畠地等の雑草除去に使用
して極めて便利であり、軟かい地表の場合は勿
論、比較的に硬い地表であつても指爪状部材の開
閉操作を反復繰返すことにより立ち姿勢で能率良
く除草作業をなすことができるし、また地表や水
中に落ちているものをつまみ上げるなど用途は多
岐に亘り、農家、一般家庭その他の常備用具とし
ても極めて便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案つかみ機の実施例を示す一部欠除
した側面図、第２図は指爪状部材の支持構造を示
す拡大縦断面図、第３図は指爪状部材の変形例の
説明図、第４図は指爪状部材の別の変形例の説明
図、第５図は指爪状部材の内側に袋体を取付けた
状態の説明図、第６図は本案つかみ機の使用状態
説明図である。 Ａ……本案つかみ機、１……杆体、１Ａ……グ
リツプ部、２，２Ａ，２Ｂ……指爪状部材、３…
…支持ブロツク、３Ａ……スリツト、４……ピ
ン、５……ばね、６……滑車支持部材、６Ａ……
軸部、７……縦貫孔、８……滑車、９……ワイ
ヤ、１０……縦貫孔、１１……クランプ金具、１
２……ブラケツト、１３……ピン、１４……レバ
ー、１５……長孔、１６……ピン、１７……リン
ク、１８……グリツプレバー、１９……軸、２０
……スリツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中空の杆体下端に、放射状方向へばねにより開
   放習性をもつ複数の指爪状部材の基部を回動自在
   かつ閉止自在に支持し、杆体上部を直角に曲折
   し、この杆体上部に前記指爪状部材の閉止操作を
   自在としたグリツプレバーを設け、このグリツプ
   レバーにリンクを介し上端を取付けた複数のワイ
   ヤの下端を前記指爪状部材に連結してなるつかみ
   機。