JPH0139551Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は主として消波根固ブロツクや護岸用捨
石等（以下ブロツク等という）の下に敷設する洗
掘防止用マツトに関するものである。

（従来技術とその問題点） 一般に、海岸・海浜、河川の築堤や底等にブロ
ツク等を設置する場合、波や流水によりブロツク
下面の砂が洗掘されるのを防止するため、やし繊
維マツトを金網でセツト加工したものが使用され
ている。

しかし、従来のものは、やし繊維マツトが水に
より膨脹し、波や流水によつてやし繊維がばらば
らになつて金網内より流出してしまい、遂には金
網のみが残存し、ブロツク下面が洗掘され、不等
沈下を生じてブロツクが移動・崩壊するという問
題があつた。

本考案は上記問題点を解決したもので、長年使
用しても、マツト本体を構成するやし繊維の流出
を防止し、マツト本体内に自然浸入した砂礫を保
持するようにした洗掘防止用マツトを提供するこ
とを目的とする。

（問題点の解決手段） 上記目的を達成するための本考案の構成を実施
例に対応する第１，２図を用いて説明すると、本
考案はやし繊維を積層し、かつ繊維間をブリツジ
材料でつないだ所要厚のやし繊維マツト１を比較
的目の粗い樹脂製ネツト２で被覆してマツト本体
３を形成し、このマツト本体３を塩ビ被覆金網４
で以て包纒した構成である。

（作用） 砂礫が樹脂製ネツトの目からマツト本体内に浸
入して保持され、砂礫は層状に堆積してマツト本
体が盤状体となり、たとえマツト本体が水により
膨脹しても樹脂製ネツトで被覆しているため、や
し繊維が流出することがなく、長年に亘つて洗掘
を防止することができる。

（実施例） 以下本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

１はやし繊維マツトで、やし繊維を積層し、か
つ繊維間を合成樹脂・ピツチ・アスフアルト等の
ブリツジ材料でつないで、厚さ10ｍ／ｍ〜100
ｍ／ｍ、巾１〜２ｍ、長さ５ｍの大きさのマツト
状になしたものである。

次に２は比較的目の粗い樹脂製ネツトで、この
樹脂製ネツト２の目の大きさは砂礫が自然に流入
し、やし繊維が流出しないように、例えば10〜15
ｍ／ｍとするのが良好である。

そして、上記やし繊維マツト１の両面に樹脂製
ネツト２，２を載置し、その両端を夫々内側に折
込んで、やし繊維マツト１を完全に被覆してマツ
ト本体３を形成する。

なお、上記樹脂製ネツト２の折込んだ適所を仮
止めすることもある。

ところで、上記マツト本体３は樹脂製ネツト２
を蓋片付の袋状に形成して、この袋内にやし繊維
マツトを収納して形成することも可能である。

次に、上記マツト本体３は塩ビ被覆金網４で以
て包纒して所望の洗掘防止マツトＡを構成する。

よつて、本考案に係る洗掘防止マツトＡは多数
枚を隣接して線材等で結合してシート状になして
海岸・河川底等の所要場所に敷設するものであ
る。

（考案の効果） 本考案は、上述の構成になしたので、砂礫が樹
脂製ネツトの目よりやし繊維マツト内に自然に浸
入充填されて層状に堆積すると共に、やし繊維マ
ツトが水により膨脹してほぐれても、樹脂製ネツ
トの目からは流出せず、長年に亘つて確実に洗掘
不等沈下を防止することができ、また安価に大量
生産できる等の実用的利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は斜視
図、第２図はマツト本体を示し、Ａは一部破断斜
視図、Ｂは分解斜視図である。 Ａは洗掘防止マツト、１はやし繊維マツト、２
は樹脂製ネツト、３はマツト本体、４は金網であ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. やし繊維マツトを比較的目の粗い樹脂製ネツト
   で被覆したマツト本体を、塩ビ被覆金網で包纒し
   たことを特徴とする洗掘防止用マツト。