JPH0137440Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 …産業上の利用分野 本考案は、自動車備付の灰皿、例えば、運転席
やその他の座席の付近に予じめ装備されている灰
皿内に装置するようにした、タバコ吸殻の消火装
置に係り、喫煙時に該灰皿を引き出し、内装され
ているスポンジ袋の押付け口に吸殻の火を押し付
けて、袋内の水で瞬時に消火し得て、もつて、吸
殻による火災の予防と、燃え残りの不快なくすぶ
りをなくして、快適安全な乗車中の喫煙を可能と
したものである。

…前提技術とその課題 出願人（考案者）は先に「自動車灰皿用タバコ
吸殻消火装置」を考案出願し、実用新案登録第
1604836号を取得した。

該考案の構成概略は、第４図に示す如く、枠３
の上辺板３′に、山形部４′を有するばね板４の基
端を固着したスポンジケース取付枠２の前記枠３
に、水を浸ませたスポンジ６を充填したスポンジ
ケース５の先端部を着脱自在に取付けて構成し、
そのように構成したものを、自動車の灰皿１内
に、前記スポンジケース取付枠２の上辺板３′を
灰皿１のロストル７に着脱自在に係合することに
よつて、装着するようにした、自動車灰皿用タバ
コ吸殻消火装置である。

而して、その後上記実用新案装置につき実施し
た結果、下記のような問題点があることが判明し
た。

(1)…スポンジケース５内に含水したスポンジ６を
入れているが、該スポンジ６が常時露出した状
態であるため、吸殻消火の使用、不使用に関係
なく、比較的短時間内に水が蒸発して無くなつ
てしまい、よつて、しばしば水を補給せねばな
らず、また、肝腎の吸殻を消火する時に水が無
くなつていて、かえつて、スポンジを焦がして
しまう欠点がある。

(2)…特定構造のスポンジケース取付枠２とスポン
ジケース５を使用し、これを自動車灰皿のロス
トル７を利用して引掛けて設置するようになつ
ているため、灰皿の種類によつて設置できる場
合が限定され、汎用性に欠ける。

…本考案の構成 本考案は、上記課題の解決を企図してなされた
ものである。

次に本考案の構成を、その実施例につき説明す
ると、吸水用のスポンジ８を内装し、吸殻の押付
け口９を除き密封形成したスポンジ袋Ａと、 枠１０の上面に楕円形等のばね１１を一体的に
設けた押圧枠Ｂを夫々別設し、 自動車の灰皿１内に、袋内のスポンジ８に押付
け口９を通して水を吸い込ませたスポンジ袋Ａを
設置し、該スポンジ袋Ａの上面上に、押圧枠Ｂを
載せて装置するようにしたものである。

上記において、 (1)…スポンジ袋Ａの袋は、平面形状が方形乃至長
方形のプラスチツクフイルム製の袋を用い、そ
の上面の一部に小孔若しくは切り込みを付し
た、吸殻の押付け口９を形成したものであり、
内装したスポンジ８に水を吸わせて貯水する。

貯水量は、全量がスポンジ８に吸水保持され
る位が適している。

また、押付け口９部分には、例えばテフロン
シート等の熱に強い素材を貼付する。

(2)…押圧枠Ｂは、上記スポンジ袋Ａに見合つた形
状及び大きさの、方形枠乃至長方形枠１０の上
面に、例えば楕円形のばね１１を適宜一体的に
固着したものである。

また、枠１０に代えて、平板または平板に適
当な孔をあけたものでも可である。

(3)…ばね１１は、灰皿１を使用のために引き出し
たときに、灰皿収納窓の上辺内面等に接触押圧
縮され、もつて、スポンジ袋Ａ内のスポンジ８
を圧縮して水を浸み出させるためのものであ
り、よつて、その目的に叶う構成であれば、楕
円形ばね、山形ばね板、その他任意である。

(4)…１２は、枠１０のコーナー部に必要に応じて
固着した弾性爪片であり、灰皿１の内面に接触
して、押圧枠Ｂが容易に抜け外れたり、がたつ
いたりするのを防ぐためのものである。

…作用 スポンジ８に充分に水を吸い込ませたスポンジ
袋Ａと押圧枠Ｂを灰皿１内に装置する。

喫煙時において、火の付いたタバコ吸殻を廃棄
せんとして、灰皿１を引き出すと、灰皿１内の手
前側にスポンジ袋Ａの押付け口９が現われるが、
この引出し動作によつて、ばね１１が灰皿収納窓
の上辺内面等に接触し、ために該ばね１１が下方
へ圧縮されるので、スポンジ袋Ａ内のスポンジ８
を圧縮して袋内に水を浸み出させる。

よつて、スポンジ袋Ａの押付け口９に吸殻の火
を押し付けると、火は瞬時に確実に消火される。
消火した吸殻は灰皿内の本案装置の周辺等に廃棄
する。

…効果 (1)…押付け口９を除き、密封構成の袋内にスポン
ジ８を内装し、該スポンジ８に水を吸い込ませ
て貯水したものであるので、常時は、スポンジ
袋Ａ内の水は全部スポンジに吸い込まれてお
り、使用時に、灰皿１を引き出し、ばね１１の
作用でスポンジ８を圧縮したときだけ、水が浸
み出すが、圧縮を解く（灰皿１を元へ戻す）と
再びスポンジ８に吸い戻されるので、吸殻の消
火に必要な水しか消耗せず、 また、袋外部に開口しているのは押付け口９
だけであるので、自然蒸発によつて水がへるこ
とが殆んどない。

よつて、スポンジ８の貯水を有効に使用し、
極めて長期間に亙つて補給の必要なしに継続使
用し得る秀れた特長がある。

(2)…また、上記密封袋構成とスポンジの吸水作用
によつて、スポンジ袋Ａ外部に水がもれること
がないので、灰皿内を濡らして汚すような恐れ
がない。

(3)…灰皿１内にスポンジ袋Ａと押圧枠Ｂを挿入設
置するだけで装置し得るので、設置、交換、清
掃及びスポンジ８への水の補給等を、極めて容
易になし得る利点がある。

(4)…スポンジ袋Ａ、押圧枠Ｂの両方共に構造が全
く簡単であり、素材的にもありふれたもので済
むので、安価に提供し得る特長もある。

(5)…スポンジ袋Ａと押圧枠Ｂだけで成るものであ
るので、灰皿の形状、大きさ等が相違していて
も設置可能であり、汎用性に秀れている。

【図面の簡単な説明】

第１図は自動車の灰皿に本考案を実施した断面
図、第２図はスポンジ袋の一部切断平面図及び断
面図、第３図は押圧枠の平面図、側面図及び底面
図、第４図は前提技術としての自動車灰皿用タバ
コ吸殻消火装置の斜視図である。 付号、Ａ……スポンジ袋、Ｂ……押圧枠、１…
…自動車の灰皿、８……スポンジ、９……押付け
口、１０……枠、１１……ばね、１２……弾性爪
片、２〜７は前提技術の符号で、２……スポンジ
ケース取付枠、３……枠、３′……上辺板、４…
…ばね板、４′……山形部、５……スポンジケー
ス、６……スポンジ、７……ロストル。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 吸水用のスポンジを内装し、吸殻の押付け口を
   除き密封形成したスポンジ袋と、 枠の上面にばねを一体的に設けた押圧枠を夫々
   別設し、 自動車の灰皿内に、袋内のスポンジに水を吸わ
   せたスポンジ袋を設置し、該スポンジ袋上に押圧
   枠を載せて装置したことを特徴とする、 自動車灰皿用タバコ吸殻消火装置。