JPH0135123Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は新規な構成を有する培土機を提供しよう
とするものである。

従来、提供されているこの種のものにあつて
は、圃場面の凹凸に順応する点に難があり、確実
な培土作業を行うことができなかつた。

本案はかかる問題を充分解決しようとするもの
で、以下図面を参照しながら、その１実施例の詳
細を説明する。

１は本案の培土機である。そして、その構成
は、トラクタに当該トラクタの進行方向Ｆと直交
するよう支持されるツールバー２に所定間隔をも
つて適数個の前方の縦ブラケツト３を取付け、こ
のブラケツト３にはピンＰで連結された上下のア
ーム４，５を介して後方の縦ブラケツト６が連設
され、上記後方の縦ブラケツト６の下端にはトラ
クタの進行方向をもつと共に、水平状態でフレー
ム７を固着し、上記フレーム７の先端には支持高
さを調整自在に定規車８を設け、上記フレーム７
の後端には支持高さを調整自在に培土刃９を設
け、上記培土刃９は正面略Ｖ状に構成された刃体
９Ａの表面に樹脂板９Ｂが張設され、かつ、上記
培土刃９の左右上方には弾性を有する棒状の整形
サブ装置１０が突設されている。そこで、上記ツ
ールバー２は一本ものでもよいが、中央に位置す
る角筒状の中央ツールバー２Ａに対して左右から
伸縮自在に嵌込んだ左右のバー２Ｂから構成し、
所望する位置でセツトボルト２Ｃで固定するよう
構成されている。また、このツールバー２と上記
前方の縦ブラケツト３との関係は両者を溶接で固
定しても、また、Ｕ字ボルトを利用して取付けて
もよいが、実施例の場合はツールバー２の中央部
のものと両端のものは溶接されている。この結
果、畦幅変更・移動時にはこのＵ字ボルトやセツ
トボルト２Ｃをゆるめて動かし所定の位置にセツ
トすることができる。また、上記後方の縦ブラケ
ツト６とフレーム７とはボルト７Ａで締結固定さ
れている。定規車８を支持している縦枠８Ａは上
記フレーム７の先端に開設した受穴内を昇降でき
るよう取付けられ、セツトボルト８Ｂを締付ける
ことにより所望する高さに調整することができ
る。さらに、上記培土刃９の支持は下記の通りで
ある。すなわち、培土刃９を支持する支持杆９Ｃ
は上記フレーム７の後方に設けた受穴内に貫入さ
れ、セツトボルト９Ｄの緊緩により所定高さに調
整することができる。整形サブ装置１０は軸心に
ピアノ線を入れた高圧ホースをもつて構成された
棒状体１０Ａの内方端に縦長穴１０B′を有する
ブラケツト１０Ｂを固着させ、このブラケツト１
０Ｂは上記刃体９Ａの裏面に添着せしめた長穴９
C′を有する受金具９Ｃにボルト９Ｄで固定されて
いる。従つて、このボルト９Ｄをゆるめることに
より、長穴に沿つて内外方向に移動させたり、地
面に対する支持角度を適宜調整することができ
る。１１はサブソイラ刃であるが、上記フレーム
７の受穴に差込まれた支持杆１１Ａの下端に取付
けられている。１１Ｂはこの支持杆１１Ａをフレ
ーム７に固定するためのセツトボルトで、この場
合もこのセツトボルトの緊緩により支持高さを適
宜調整しうる。

ついで、本案のものの作用を効果と共に説明す
る。

圃場（畠）で、縦ブラケツト３、アーム４，
５、縦ブラケツト６などからなる上下装置の働き
は圃場面に定規車が接地進行する時は、圃場の凹
凸に従つてフレーム７を介して縦ブラケツト６は
連動し、アーム４，５が連動し、所定の位置にセ
ツトされた培土刃やサブソイラ刃が凹凸面・傾斜
畠でのすき分（ブラウ作業のつなぎ目）等の変化
に順応し、馬鈴薯などの作物１２に対しての心土
破砕・培土などの作業を一定した正確な状態で行
うことができる。このような自動高低作用を行う
ことができる装置がなければ上述した圃場条件に
適応できず、特に馬鈴薯の場合は土寄せが一定せ
ず所謂青いもが多く発生し、作物の成長に大きな
影響を与えることになる。

次に培土刃の作用について述べると下記の通り
である。

培土前の圃場の状態は第４図の如くなつてお
り、作物１２のストロー部１２Ａは茎塊となつて
いない。この場合、培土刃は正面略Ｖ状となつて
いるから、ストロー部分を切断することはない。
そこで、第３図を参照して培土刃で畦を高く幅広
く盛上げることができるが、この培土刃のみでは
作物の根元部１２Ｂに覆土されない。本願のもの
の場合、整形サブ装置１０が設けられているか
ら、この根元部１２Ｂに確実に整形培土すること
ができる。このように根元部への培土ができない
と降雨があつた場合、この部分に水が溜るため水
の浸透が悪く、温度の低下を招き、また、馬鈴薯
の茎塊は上に出て青いもの発生を大きくする。本
願のものではかかる不都合を防止できる。このほ
か、上記補助羽根は中空丸棒状となつているた
め、作物に接触しても痛めず、又土の塊を後方下
に逃し細土のみを畦中に集めることができ、成育
も良く品質の向上によつて収量の増加につながる
ことになる。

さらに、中空丸棒状のゴム高圧ホースの中に適
当径のピアノ線を挿入して弾力可撓性、復元性を
もたせてあるから、土の抵抗に対して可撓性が有
り畦巾に充分な土を寄せることができる。

加えて、刃体９Ａの表面に樹脂板９Ｂを張設し
てあるので土の付着及び抵抗が少ないので、土の
流れが良く丸棒状弾力性を有しスライド調整可能
な補助羽根の性能をより効果的に発揮出来るもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は要部拡大斜視図、第２図は整形サブ装
置の要部拡大背面図、第３図は作用を示す断面
図、第４図は培土前の状態を示す断面図である。 １……培土機、２……ツールバー、３……前方
の縦ブラケツト、４，５……アーム、６……後方
の縦ブラケツト、７……フレーム、８……定規
車、９……培土刃。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. トラクタに当該トラクタの進行方向Ｆと直交す
   るよう支持されるツールバー２に所定間隔をもつ
   て、適数個の前方の縦ブラケツト３を取付け、こ
   のブラケツト３にはピンＰで連結された上下のア
   ーム４，５を介して後方の縦ブラケツト６が連設
   され、上記後方の縦ブラケツト６の下端にはトラ
   クタの進行方向をもつと共に、水平状態でフレー
   ム７を固着し、上記フレーム７の先端には支持高
   さを調整自在に定規車８を設け、上記フレーム７
   の後端には支持高さを調整自在に培土刃９を設
   け、上記培土刃９は正面略Ｖ状に構成された刃体
   ９Ａの表面に樹脂板９Ｂが張設され、かつ、上記
   培土刃９の左右上方には弾性を有する棒状の整形
   サブ装置１０が突設されていると共に、上記ツー
   ルバー２は中央に位置する角筒状の中央ツールバ
   ー２Ａに対して左右から伸縮自在に嵌込んだ左右
   のバー２Ｂから構成し、所望する位置でセツトボ
   ルト２Ｃで固定するよう構成され、また上記定規
   車８を支持している縦枠８Ａは上記フレーム７の
   先端に開設した受穴内を昇降できるよう取付けら
   れ、さらに、培土刃９を支持する支持杆９Ｃは上
   記フレーム７の後方に設けた受穴内に貫入され、
   セツトボルト９Ｄの緊緩により所定高さに調整可
   能とすると共に、上記整形サブ装置１０は軸芯に
   ピアノ線を入れた高圧ホースをもつて構成された
   棒状体１０Ａの内方端に縦長穴１０B′を有する
   ブラケツト１０Ｂを固着させ、このブラケツト１
   ０Ｂは上記刃体９Ａの裏面に添着せしめた長穴９
   C′を有する受金具９Ｃにボルト９Ｄで固定するこ
   とで、このボルト９Ｄを緩めることにより、支持
   角度を適宜調整することができるよう構成し、サ
   ブソイラ刃１１は上記フレーム７の受穴に差込ま
   れた支持杆１１Ａの下端に支持高さ調整自在に取
   付けられていることを特徴とする培土機。