JPH0134464Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はスピーカシステムの外装用板材として
最適な板材の構造に関する。

（従来技術） 周知の如く、スピーカシステムや電子機器等か
らは強力な磁束が発生しているが、この漏れ磁束
は他の電子機器や磁気テープ等に悪影響を与え、
ノイズの原因となつたり、記録内容が消去される
等の問題を生じさせていた。

従来のスピーカシステムは適確なシールド手段
をもたないため磁気漏れが多く、他の電子機器や
磁気テープ等から離して設置する必要があり、ま
た、ラツク等も磁気に対しては無防備であるため
その内部に磁気テープ等を収納する場合にはスピ
ーカシステム同様、その設置場所が限定されてオ
ーデイオ・ビデオシステムの構成上大きな障害と
なつていた。

なお、磁性体粉を含有せしめた成形材料でキヤ
ビネツトを成形することも提案されているが、こ
れでは充分に磁気シールドすることができず、上
記した欠点を解消することができなかつた。

（考案の目的） 本考案は上記した点に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、スピーカボツクス等の板材に充
分な防磁性を備えさせることにより磁気漏れを遮
断し、電子機器やラツク等の配置を自由ならしめ
ることができるようにしたスピーカボツクス等の
板材を提供することにある。

（考案の構成） 本考案に係るスピーカボツクス等の板材は、板
材中に磁性体を備えさせて磁気シールドするよう
にしたスピーカボツクス等の板材において、この
板材としては板状材を積層した合板とし、板状材
を積層するに際し、板状材の合せ面に磁性体粉を
配置することにより板材中に磁性体粉を層状に形
成したものである。

（実施例） 本考案に係るスピーカボツクス等の板材の実施
例を図面に基づいて説明する。

図中、１はスピーカボツクス全体を示し、表面
には化粧シート２が貼付されている。３はスピー
カボツクスを構成すべき板材であつて、該板材３
中にフエライト等の磁性体粉４を含有せしめるも
のであるが、この場合、第２図に示すように、板
状材６を積層すると共にその合せ面に磁性体のフ
イルムか又は磁性体粉４を塗布したフイルム５を
挟挿して磁性体粉４が板材３中に層状に配置され
るようにする。或いは、このフイルム５に換えて
磁性体粉を多量に含む接着剤を用いて板状材６を
接着してもよい。

このようにして磁性体粉４を層状に配置した板
材３でスピーカボツクス１を構成すると、単に板
材中に磁性体粉を分散含有せしめたものと異な
り、複数層の磁性体粉４で磁気シールドされるか
らスピーカボツクス１は優れた磁気シールド効果
を有し、しかも磁性体粉の分布密度を一定にで
き、磁気がスピーカボツクス１から外部に漏れる
ことはない。

また、合板の厚さを変えることなく積層状態を
変えることにより防磁効果を可変することがで
き、上記板材でラツク等を構成すると、磁気テー
プの保存に最適なものとすることができる。

（考案の効果） 本考案に係るスピーカボツクス等の板材によれ
ば、、板材中に磁性体粉が複数層で配置されるか
ら磁気漏れを大幅に低減することができ、スピー
カの磁気回路部から発生する強力な磁気を適確に
遮断することができる。しかも磁性体粉の分布密
度を一定にできる効果がある。

また、この板材でラツクを構成するとオーデイ
オ・ビデオ機器配置の際にもその自由度を大きく
することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るスピーカボツクス等の板材
の実施例を示し、第１図は一部切欠した斜視図、
第２図は部分的に拡大した断面図である。 １：スピーカボツクス、２：化粧シート、３：
板材、４：磁性体粉、５：磁性体粉を有するフイ
ルム、６：板状材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 板材中に磁性体を備えさせて磁気シールドする
   ようにしたスピーカボツクス等の板材であつて、
   板材が板状材を積層した合板であり、該板状材の
   合せ面に磁性体粉を配置することにより板材中に
   磁性体粉が層状に配置されていることを特徴とす
   る板材。