JPH0133135Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はフイルタープレスに関し、特にダイヤ
フラムを内臓したフイルタープレスにおいて多数
枚積層した板の隣接板間の連結、開放を容易
になし得るようにしたフイルタープレスに関する
ものである。

ダイヤフラム内臓型のフイルタープレスはシリ
ンダーフレームと固定フレーム間に垂直状に積層
した多数枚の板を設置し、各板間には二枚の
布を配しかつ片側の板内側にゴム、軟質合成
樹脂等から成る膨張性ダイヤフラムを設けたもの
であり、原液供給管から二枚の布内に原液を圧
入過した後、板とダイヤフラム内には圧力水
を圧入して原液を圧搾し、過水を排出してその
後板を開放し布間から固形分（ケーキ）を剥
離するものである。固形分の剥離、排出に際して
は移動フレーム側の板から順に開放するが、各
板を開放するためには隣接する板をそれぞれ
連結する必要がある。

従来は第１図に示すように各板１の側面に連
結板２を突設し、各連結板２には上下に連結孔３
を穿設して隣接する連結板２の連結孔３間に交互
にボルトのごとき連結棒４を挿通し先端にナツト
を締着して連結棒４両端の掛止部材５を連結板２
の外側に位置させて各板１を順次連結するよう
になつている。この連結棒４は板１を開放し
布間から固形分を剥離するのに充分な間隔を設け
うる長さを有している。

圧搾状態では各板１は密着しているため連結
棒４の両端は連結板２よりも外側に突出している
が、移動フレームにより片側の板１から順に引
き寄せた場合連結棒４の両端掛止部材５が連結板
２に引つ掛かり隣接する板１は連結棒４により
引かれて開放し、自由状態になつた布間からケ
ーキが剥離される。

しかし、このような連結方式では例えば板、
布の保守点検、清掃、交換等に際しすべての連
結棒をその都度取り外しかつ取り付けをしなけれ
ばならず、多数本の連結棒のナツトの着脱は極め
て手数を要するものであつた。

本考案は上記のような板連結に鑑み、連結棒
の着脱を容易に成し得ることができしかも板の
連結を強固になしうるようにしたフイルタープレ
スを提供することを目的とするものである。

以下図面に従つて本考案の一実施例を詳述す
る。

第２図、第３図にしめすように各板１０側面
に突設する金属板製連結板１１には上端縁から下
方向に二本の連結溝１２を前後に並設する。１３
は連結棒であり、両端に掛止部１４を有しており
この連結棒１３を隣接する連結板１１の対応する
連結溝１２間に上方から水平に落し込む。同様に
してこの連結板１１の他の連結溝１２と隣接する
連結板１１の対応する連結溝１２間に連結棒１３
を挿し込み、このようにして全ての板１０を交
互に連結する。原液の過、圧搾中は各板１０
は密着しているが、圧搾後端部の板１０側から
引つ張れば連結棒１３両端の掛止部１４が連結板
１１に掛止し、順に板１０間を開放して布間
から固形分の排出が可能となる。

尚、連結棒１３は板１０を必要な間隔で開放
し、支持する長さを有しており両掛止部１４は常
に連結板１１の外側に位置する。連結溝１２の形
状としては単に垂直状、傾斜状等が考えられる
が、図示の如く上部を傾斜させ下部を垂直なもの
としておけば振動等によつて連結棒１３が飛び出
ることはない。

また、第４図に示す如く連結板１１には基部を
回動可能に軸支した掛止具１５を設け、この掛止
具１５を両連結棒１３上に架け渡すことにより掛
止具１５の重さが加わり連結棒１３の飛び出しを
防止できる。上記する本考案によれば連結棒１３
は連結溝１２内に上方から落し込むのみで板１
０の連結が可能であるから連結棒１３の着脱を極
めて容易、迅速に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の板連結状態の一部を示す正面
図、第２図は本考案の板連結状態の一部を示す
正面図、第３図は要部拡大側面図、第４図は本考
案の他例を示す要部拡大側面図である。 １０は板、１１は連結板、１２は連結溝、１
３は連結棒、１４は掛止部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 多数枚垂設積層した板間に配設した布内に
   原液を圧入過し、ダイヤフラムを介してケーキ
   を圧搾するようにしたダイヤフラム内臓型のフイ
   ルタープレスにおいて、各板１０の側面に突設
   した連結板１１に上端縁より下方向へ二本の連結
   溝１２を並列形成し、隣接する連結板１１間の連
   結溝１２内に両端に掛止部１４を有する連結棒１
   ３を水平に挿通して成ることを特徴とするフイル
   タープレス。