JPH0131091B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は加熱調理等に用いられるガスコンロの
バーナー体に関するものである。

従来例の構成とその問題点 従来この種のコンロのバーナーにおいては、バ
ーナーの周囲と中央部に二次空気を供給する開口
部が設けられているものが一般的（例えば実開昭
50−100732号公報）であり、加熱調理中に被加熱
物から煮汁等がこぼれると、バーナー内や本体内
まで流入して各部を汚し、掃除が大変であつた。
これに対して少数ではあるが、外国製品の中に中
央部に二次空気口がなく、バーナーの周辺を覆つ
て煮汁等が本体内へ流入しないような構成（例え
ば実開昭53−33027号公報）としたものがある。
しかしバーナー中央の二次空気口を閉塞したもの
は、火炎の内側への二次空気供給量が不足するた
め、バーナーと被加熱物との距離を十分にとる
か、あるいは燃焼量を少なくしないとCOが発生
し、燃焼特性が悪くなる。即ち熱効率が低下した
り、熱量不足が生じたりして調理時間が長くかか
るという欠点があつた。

発明の目的 本発明は上記従来の欠点を解消するもので、被
加熱物から煮汁等がこぼれても本体下部に流入す
ることのない構成にするとともに少くとも従来に
劣らない燃焼性を確保したコンロの提供を目的と
するものである。

発明の構成 上記目的を達成するために本発明のコンロは、
中央二次空気口を有し、外周に主炎、上面に内炎
を形成するバーナー部を構成し、側壁に空気通路
を有する天蓋を前記中央二次空気口の上部に設け
るとともに、前記バーナー部に形成される内炎と
対向する天蓋の笠部に通孔を設けてコンロを構成
することにより、上記従来の欠点を解消するもの
である。

実施例の説明 以下本発明の実施例を第１図から第３図にもと
づいて説明する。

第１図において１はコンロの本体で、この本体
１内に中央二次空気口２を有するバーナーヘツド
３が設けられている。４はバーナーヘツド３の上
部に設けられたバーナーキヤツプで、中央に中央
二次空気口２と連通する二次空気口５が設けら
れ、上面は笠状６に形成されている。この笠状部
６には内炎孔７が設けられ、しかも上面は外周に
向つて下方へ傾斜が設けられている。８はバーナ
ーヘツド３とバーナーキヤツプ４とにより形成さ
れた主炎孔である。９はバーナーキヤツプ４の上
部に設けられた天蓋で、この天蓋９の笠部１０は
バーナーキヤツプ４の笠状部６よりも小さく、か
つ、二次空気口５を十分に覆つて構成されている
とともに、外周に向つて下方へ傾斜が設けられて
いる。さらに加えて１１は天蓋９の側壁に設けら
れた複数個の空気通路であり、１２はバーナーキ
ヤツプ４の内炎孔７に形成された内炎１３と対向
して天蓋９の笠部１０に設けられた通孔で、形成
される内炎１３を妨げないよう穿設され天蓋９を
構成している。１４はバーナーヘツド３に接続さ
れた混合管で、ノズル１５から供給された燃料ガ
スを、この混合管１４で一次空気と混合して予混
合気をつくり、点火装置（図示せず）で着火する
と主炎孔８および内炎孔７に主炎１６、内炎１３
が形成される。１７は本体１の上部に設けられた
受皿で、この受皿１７の上部には五徳１８が設け
られている。１９はバーナーヘツド３と受皿１７
との間に設けられた補助皿、２０は五徳１８の上
部に設けられた鍋等の被加熱物である。

第２図は他の実施例を示すもので、天蓋９の笠
部１０に設けられた通孔１２の下部に水切り用の
突出部２１を設け、かつ空気通路１１を内側から
外側へ向けて下傾斜になるように構成したもので
ある。

第３図は更に他の実施例を示すもので、天蓋９
の笠部１０に設けられた通孔１２の上部に水侵入
防止用の突出部２１を設けたものである。

このように構成されたコンロにおいて五徳１８
に載置された被加熱物２０を加熱調理するとき
は、外部操作によりノズル１５から混合管１４内
に燃料ガスを供給するとともに、点火装置で着火
すると主炎孔８及び内炎孔７に主炎１６、内炎１
３が形成される。そして主炎１６及び内炎１３に
供給される二次空気は、バーナーヘツド３及びバ
ーナーキヤツプ４に設けられた中央二次空気孔
２、二次空気孔５を経て天蓋９の側壁に設けられ
た空気通路１１から主炎１６の内側及び内炎１３
に供給される。

そして被加熱物２０内から煮汁等がこぼれる場
合は、被加熱物２０の底部から五徳１８を伝わつ
て受皿１７上へ、又は被加熱物２０の底部を伝わ
つて天蓋９の笠部１０上へ流出する。この笠部１
０に設けられた通孔１２は内炎１３の形成を妨げ
ない程度の大きさで、しかも外周に向つて下方へ
傾斜しているため、バーナーヘツド３内周方向へ
煮汁が流入することなく、バーナーキヤツプ４の
笠状部６上に滴下する。このバーナーキヤツプ４
の笠状部６も同様に外周に向つて下方へ傾斜して
いるため、煮汁は補助皿１９を経て受皿１７にた
まる。即ち、天蓋９により煮汁のバーナ内周側か
らバーナ下部へ落下することをなくすとともに、
内炎及び主炎内側へ十分な２次空気を供給できる
ことにより、十分な燃焼性を確保でき、加えて燃
焼量も多くとれ強い火力も得られるものとなる。

発明の効果 以上の説明から明らかなように本発明のコンロ
によれば下記の効果が得られる。

(1) バーナー体上部に載置された被加熱物から煮
汁が流出しても、バーナー部内や本体内に煮汁
が流入することなく、しかも中央二次空気口、
空気通路を経て主炎、内炎に燃焼用空気が供給
されるため、十分な燃焼性が得られ、かつ十分
な燃焼量を得られるため、調理時間の短縮が図
れるとともに、掃除もしやすくなり、常に清潔
なコンロを使用することができる。

(2) バーナー部に形成される内炎と対向して通孔
を天蓋の笠状部に設けたことにより、内炎の形
成が妨げられることなく、均一な加熱効果を得
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すコンロの断面
図、第２図、第３図は本発明の他の実施例を示す
天蓋の要部を示す断面図である。 ２……中央二次空気口、３……バーナーヘツド
（バーナー部）、４……バーナーキヤツプ（バーナ
ー部）、９……天蓋、１０……笠部、１１……空
気通路、１２……通孔。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 中央二次空気口を有し、外周に主炎、上面に
   内炎を形成するバーナー部を構成し、側壁に空気
   通路を有する天蓋を前記中央二次空気口の上部に
   設けるとともに、前記バーナー部に形成される内
   炎と対向する天蓋の笠部に通孔を設けたコンロ。 ２ 天蓋の笠部上面及び下面を外周に向けて下方
   へ傾斜させた特許請求の範囲第１項記載のコン
   ロ。 ３ 天蓋の笠部に設けられた通孔の周辺に突出部
   を設けた特許請求の範囲第１項又は第２項記載の
   コンロ。