JPH0131017Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、ガイド付き振出竿の竿先保護カバー
に関するものであり、該竿先保護カバーの竿先へ
の取付け手段の改良に係るものである。

（従来の技術） 従来、ガイド付き振出竿の竿先保護カバーは、
実公昭49−46556号、実開昭59−182171号公報に
も記載されているように、キヤツプ本体の後端に
断面半円以上の弧状の取付筒を連設し、この取付
筒の一側面に締結用ゴムバンドの根部を固定し、
このゴムバンドの先端部に取付筒の他側面に設け
た係止用突起に嵌合する透孔を穿設したものが公
知である。

（考案が解決しようとする問題点） しかしこの種の竿先保護カバーは、第４図に示
すように竿先部をキヤツプ本体内に挿入し、取付
筒１０４を元竿a₁の外周に下方より嵌着した後、
ゴムバンド１０６を強力に引張りながらその先端
部の透孔１０８を係止用突起１０７に係合するこ
とにより、取付筒１０４を元竿a₁の外周に馴染む
ように変形圧接させて固定するものであるから、
ゴムバンド１０６を引張る操作には大きな力が必
要であり、そのため引張り操作に当つては種々の
問題が生じていた。例えば竿工場においては指痛
みを訴える者が多く、又釣人にあつては手が滑り
竿先を切損してしまうとか、ゴムバンド基部や固
定部を破損するとか、滑り止用内張りゴム１０９
が剥離する等の問題点があつた。

本考案はこのような従来の竿先保護カバーの欠
点を解消し、僅かな力でゴムバンドの操作がで
き、しかも釣竿に対し確実に固定することのでき
る振出竿用竿先保護カバーを提供しようとするも
のである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記問題点を解消するために、キヤツ
プ本体の後端に連設した取付片に断面形状を略1/
３円弧状とした締結用ゴムバンドの取付部を設け、
この取付部にゴムバンドの基部を取付けてこれを
元竿の外周に巻付けて圧接させ、その先端に設け
た係止手段、例えばゴムバンドの先端に設けた透
孔を取付片の外側に設けた係止用突起に係止させ
る手段等によりゴムバンドの先端を取付片に固定
するように構成したものである。即ち、本考案は
従来のような取付片を変形させるためのゴムバン
ドの大きな引張力を削減し、且つゴムバンドと元
竿との圧接面の拡大を図つたものである。

（実施例） 次に本考案の一実施例を第１図、第２図に基づ
いて説明すると、Ａはキヤツプ本体であり袋状の
前側収納部１と、断面形状が半円以上の後側収納
部２とよりなり、後側収納部２の上面にはガイド
挿入溝３を形成している。４は後側収納部２の後
端を後方へ延長して形成した断面半円弧以上の取
付片であり、断面形状が略1/3円弧状の取付部５
を形成している。６は取付部５に固定した締結用
ゴムバンドであり、その先端部に取付部５の外側
に設けた係止用突起７に嵌合する透孔８を穿設し
ている。尚、符号９はゴムバンド６の基部を延長
して形成した滑り止用内張りゴム、ａは振出竿に
おける元竿であり、ｂはガイドである。

本考案の一実施例は上記のような構成であるか
ら、第１図、第２図に示すように振出竿の竿先部
にキヤツプ本体Ａを被せ、締結用ゴムバンド６を
元竿ａの外周に巻付けてその先端部に設けた透孔
８を突起７に嵌合すれば、ゴムバンド６は元竿ａ
の外周に密着し、キヤツプ本体Ａは竿先に固定さ
れるのである。またこの装着状態においてゴムバ
ンド６の透孔８を突起７から離脱し、キヤツプ本
体Ａを竿軸に沿つて前方へ引抜けば、穂先やガイ
ドを損傷することなくキヤツプの離脱が行なわれ
るのである。

尚、上記実施例におけるゴムバンド６の先端部
と取付片４との係止手段は、ループとフツクを利
用した所謂マジツクテープ（登録商標）などを使
用することもある。

次に、第３図は前記実施例における取付片４の
断面形状を半円以下の弧状とし、この取付片４に
断面略1/3円弧状のゴムバンド取付部５を設け、
この取付部５にゴムバンド６の根部を取り付けた
場合である。

（考案の効果） 以上のように本考案に係るガイド付き振出竿の
竿先保護カバーは、キヤツプ本体の後端に連設し
た取付片に断面形状が略1/3の取付部を設け、こ
の取付部に固定したゴムバンドを元竿に圧接させ
て取付けを行なうものであるから、ゴムバンドに
より取付筒を元竿の外周に圧接するように変形さ
せるものと違つて小さな引張力によりゴムバンド
を着脱することができる。そのため竿工場におけ
る作業者の指先の怪我を皆無とし、また釣人も手
を滑らして竿先を折損したり、ゴムバンド基部や
固定部を破損したり、滑り止用内張りゴムを損傷
するなどの欠点を解消し得るものである。またゴ
ムバンドは元竿に保護カバーが緩みなく固定され
る程度の密着力があれば充分であり、そのため係
止手段への力も従来の場合と違つて極めて小さい
ので、簡単な係止手段を採用することが可能とな
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す一部縦断側面
図、第２図は第１図に示すＸ−Ｘ断面図、第３図
は本考案の別の実施例を示す斜視図、第４図は従
来の竿先保護カバーの使用状態を示す縦断面図。 Ａ；キヤツプ本体、１；前面収納部、２；後側
収納部、３；ガイド挿入溝、４；取付片、５；取
付部、６；ゴムバンド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 振出竿の竿先に被せるキヤツプ本体の後端に、
   断面形状が弧状の取付片を連設し、該取付片に、
   断面形状が略1/3円弧状の締結用ゴムバンド取付
   部を設け、この取付部にゴムバンドの根部を固定
   し、その先端部にはこれを取付部外側に固定する
   ための係止手段を設けてなるガイド付き振出竿の
   竿先保護カバー。