JPH01301958A - 水力機械の水面押し下げ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明１ま、水車、ポンプ及びポンプ水車等の水力機械
において、吸出し管内の水の水位を強制的に押し下げて
ランナの空転運転を行わせるようにした水力機械の水面
押し下げ装置に関する。

（従来の技術） 大容量のポンプやポンプ水車等の水力機械をポンプ起動
運転する場合、或いは大容量の水車やポンプ水車等の水
力機械を使って電力系統の安定のための調相運転を行う
場合等に、ランナの周辺部に配置された流量調整用ガイ
ドベーンを全閉にし、ランナ室内の流路部へ高圧空気を
供給することによってランナ室内の水を排水し、ランナ
を空中で運転してランナの駆動トルクを軽減することが
一般に行われている。

この場合、ケーシング内の水が全閉したガイドベーン間
の微少間隙部を通ってランナ室内に浸入し、この浸入し
た水は回転するランナの遠心作用によってランナ室の外
周部に張着して攪拌作用を受ける。このため、損失エネ
ルギが増大してランナ駆動力が大きくなってしまうとと
もに、相当量の熱が発生してしまい、ランナ及び周辺の
ランナ室が加熱されて時間の経過とともに温度が上昇し
、熱膨張によって変形してしまうといった問題点があっ
た。

この問題点を解消するため、ランナの外周側に制御配管
を設けて排水制御を行うようにしたものが提案されてい
る。

これを、第１０図を参照して説明する。

水力機械は、渦巻状のケーシング１と、このケーシング
１の内周開口部に配設した流量調整用のガイドベーン２
と、回転自在で外周端を上記ガイドベーン２に開口させ
てランナ室３の内部に配置したランナ４と、このランナ
４に連通させてこの下端に接続した吸出し管５とを備え
ている。そして、上記ランナ室３の外周端と吸出し管５
との間、及びランナ室３の下部と吸出し管５との間に、
夫々制御配管６．７を配設するとともに、この制御配管
６，７の内部に制御弁８．９を介在させ、これにより、
ランナ室３の内部に侵入した水を、この制御配管６，７
を通過させて強制的に吸出し管５に流し出す。また、上
記吸出し管５と平行に、これと連通した連通管で構成し
た水位検出タンク１０を併設し、この検出タンク１ｏの
側部に、上から警告水位用電極スイッチ１１ａ、高圧空
気の供給弁（２ＯＤＡ弁）開用電極スイッチ１１ｂ及び
高圧空気の供給弁（２ＯＤＡ弁）開用電極スイッチｌｌ
ｃを順次配置する。そして、高圧空気のシール部等から
ごく微少の漏気があるため、吸出し管５の水位が供給弁
開用電極スイッチｌｌｂの設置位置に達した時に、この
スイッチ１１ｂを作動させて高圧空気をランナ室３内の
流路部に供給して、この水位を供給弁閉用電極スイッチ
１０ｃの設置位置まで押し下げる。ガイドベーン２を全
閉にした状態でこの水面を押し下げた後に、ランナ４を
空中で運転すると、このランナ４の回転に伴って水面が
揺動する。この揺動する水面がランナ４に達すると、こ
の水はランナ４の遠心作用により、ランナ室３の外周部
へ張着する。この水の量は非常に多いため、ランナ４の
外周部に設けられた制御配管６．７では、排水が完全に
行われず、前記と同様の熱膨張変形する等の問題が生じ
てしまう。そこで、吸出し管５内の水位が警告水位用電
極スイッチｌｌａの設置位置に達した時に、主機停止と
なる制御を行う。また、吸出し管５の水位を適正なレベ
ルに保つため、この水位が供給弁開用電極スイッチ１１
ｂの設置位置に達すると＾圧空気を供給して、供給弁閉
用電極スイッチ１１Ｃの設置位置までこの水面を押し下
げる制御を行うようにしたものであった（例えば、特開
昭５２−１３５９４２号、同５２−１３５９４３号等参
照）。

（発明が解決しようとする課題） 上記従来例においては、ランナのポンプ方向回転、水車
方向回転にかかわらず吸出し管の水面押し下げレベルは
常に一定であった。しかしながら、大容量のポンプ水車
、特に高周速機となるポンプ水車等の水力機械において
は、ランナ４のポンプ方向回転と水車方向回転では、ラ
ンナ４の外周部の圧力状態が異なる。即ち、ランナ４の
ポンプ方向回転では、水車方向回転に比べてランナ４の
外周部の圧ツノが高くなる。このためランナ室３の外周
部に張着している水を押出すように高圧空気が制御配管
６，７を通って吸出し管５にジェットのように排出され
る。この時、吸出し管５の水面は揺動しており、この揺
動する水面が吸出し管５の屈曲部近傍では、このジェッ
トを吸出し管５の下流側に押出すように作用するため、
ｉｌＯ図及び第１１図に示すように、高圧空気が吸出し
管５の下流側に漏れてしまうといった問題点があった。

なお、この漏れを防ぐために、第１２図の二点鎖線に示
すように、吸出し管５の鉛直部を長くし、揺動水面と吸
出し管５の垂直部上端との距離りを上記漏れを防止する
ための十分な距離ｈ′にすることが考えられるが、この
場合水力機械の据付の際の土木の掘削量が膨大になって
しまう等、この据付作業がかなり面倒になってしまう。

本発明は上記に鑑み、比較的簡単な装置で上記高圧空気
の吸出し管下流側への漏れを極力防止したものを提供す
ることを目的とする。

〔発明の構成〕

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するため、本発明における水力機械の水
面押し下げ装置は、吸出し管内の水の水位を高圧空気を
介して押し下げてランナの空転運転を行うようにした水
力機械の水面押し下げ装置において、水位検出タンクを
上記吸出し管に連通させて併設し、この検出タンクに上
記吸出し管内の水の水位を検出して高圧空気供給弁を閉
じる供給弁閉用電極スイッチを上下に配置し、この上方
に位置する供給弁閉用電極スイッチをランナのポンプ方
向空転時に、下方に位置する供給弁閉用電極スイッチを
ランナの水車方向空転時に夫々作動するよう構成したも
のである。

（作　用） 上記のように構成した本発明によれば、ランナのポンプ
方向回転時の高圧空気の供給弁閉用電極スイッチは、水
車方向回転時の高圧空気の供給弁閉用電極スイッチより
高いレベルに設定しているため、吸出し管の水面はポン
プ方向回転時の方が水車方向回転時より高い水位に保た
れることになる。このため、揺動水面と吸出し管の水平
部上端との距離を、ポンプ方向回転時の方が水車方向回
転時より大きくとることができ、従って制御配管よりジ
ェットのように排出される高圧空気の吸出し管の下流側
への漏れを、揺動水面との距離が隔たった分だけ軽減す
ることができて、この漏れをより改善することができる
。

（実施例） 以下、実施例について図面を参照して説明ｊる。

第１図乃至第５図は第１の実施例を示すもので、水力機
械には、渦巻状のケーシング１と、このケーシング１の
内周開口部に配設した流量調整用のガイドベーン２と、
回転自在で外周端を上記ガイドベーン２に開口させてラ
ンナ室３の内部に配置したランナ４と、このランナ４に
連通させてこの下端に接続した吸出し管５とが備えられ
ている。

上記ランナ室３の外周端と吸出し管５との間、及びラン
ナ室３の下部と吸出し管５との間には、夫々内部に制御
弁８．９を介在した制御配管６．７が配設されていると
ともに、上記吸出し管５と平行に、これと連通した連通
管で構成した水位検出タンク１０が併設されている。

この検出タンク１０の側部には、上から警告水位用電極
スィッチ１１ａ１ポンプ方向回転時用の高圧空気の供給
弁（２ＯＤＡ弁）開用電極スイッチｌｌｄ及び高圧空気
の供給弁閉用電極スィッチ１１ｅ１水車方向回転時用の
高圧空気の供給弁開用電極スイッチｌｌｆ及び高圧空気
の供給弁閉用電極スイッチ１１ｇが順次配置されている
。

而して、ランナ４の水車方向回転時には、第２図に示す
ように、吸出し管４の水の水位がこの供給弁開用電極ス
イッチｌｌｆの設置位置に達した時にこれを作動させて
高圧空気をランナ室３の流路部へ供給し、吸出し管４の
水の水位がこの供給弁開用電極スイッチｌ１ｇの設置位
置に達した時に、これを作動させて高圧空気の供給を停
止するよう、またランナ４のポンプ方向回転時には、第
３図に示すように、吸出し管４の水の水位がこの供給弁
開用電極スイッチｌｌｄの設置位置に達した時にこれを
作動させて高圧空気をランナ室３の流路部へ供給し、吸
出し管４の水の水位がこの供給弁開用電極スイッチｌｌ
ｅの設置位置に達した時に、これを作動させて高圧空気
の供給を停止するよう構成されている。

これにより、吸出し管５の水面はポンプ方向回転時の方
が水車方向回転時より高い水位に保たれることになり、
揺動水面と吸出し管５の水平部上端との距離を、ポンプ
方向回転時の方が水車方向回転時より大きくとることが
できる。従って、第４図に示すように、制御配管６．７
よりジェットのように排出される高圧空気の吸出し管５
の下流側への漏れは、揺動水面から距離が隔たった分だ
け軽減することができて、この漏れをより改善すること
ができる。

第６図及び第７図は、第２の実施例を示すもので、上記
第１の実施例と異なる点は、ポンプ方向回転時用の高圧
空気の供給弁開用電極スイッチ１１ｄと水車方向回転時
用の高圧空気の供給弁閉用電極スイッチｌ１ｇとの間に
、上記ポンプ転時用の高圧空気の供給弁閉用電極スイッ
チｌｉｅと水車回転時用の高圧空気の供給弁開用電極ス
イッチｌｌｆとを兼用した兼用電極スイッチ１ｌｅｆを
配置した点にある。このようにして、上記同様の作用を
行うものを、電源スィッチの数を減少させて構成するこ
とができる。

第８図及び第９図は、第２の実施例を示すもので、上記
第１の実施例と異なる点は、上記ポンプ方向回転時用の
高圧空気の供給弁開用電極スイッチｌｉｄと水車方向回
転時用の高圧空気の供給弁開用電極スイッチ１１ｆとを
兼用した兼用電極スイッチ１．１ｄｒを、ポンプ方向回
転時用の高圧空気の供給弁閉用電極スイッチ１１ｅの上
方に配置した点にある。この場合も、上記第２の実施例
と同様に電極スイッチの削減を図ることができる。

〔発明の効果〕

本発明は上記のような構成であるので、ランナの空転運
転時に、吸出し管の水位を押し下げるための高圧空気が
吸出し管の下流側への漏れてしまうことを比較的簡単な
装置で極力防止して、高圧空気の漏気のない、安定した
ランナの空転運転を行わせるようにすることができとい
った効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は本発明の第１の実施例を備えた水力
機械の概要を示し、第１図はその縦断正面図、第２図は
水車方向回転時の状態を示す第１図相当図、第３図及び
第４図はポンプ方向回転時の状態を示す第１図相当図、
第５図は水位検出タンクを示す正面図、第６図及び第７
図は第２の実施例を示し、第６図は第１図相当図、第７
図は第５図相当図、第８図及び第９図は第３の実施例を
示し、第８図は第１図相当図、第９図は第５図相当図、
第１０図乃至第１２図は従来例を示し、第１０図は第１
図相当図、第１１図は吸出し管に高圧空気が漏れる状態
を示す横断平面図、第１２図は改良例を二点鎖線で示す
第１図相当図である。 １・・・ケーシング、２・・・ガイドベーン、３・・・
ランナ室、４・・・ランナ、５・・・吸出し管、６．７
・・・制御配管、１０・・・水位検出タンク、ｌｌａ・
・・警告水位用電極スイッチ、１１ｄ・・・ポンプ方向
回転時用の供給弁開用電極スイッチ、ｌｉｅ・・・同供
給弁閉用電極スイッチ、ｌｌｆ・・・水車方向回転時用
の供給弁開用電極スイッチ、ｌ１ｇ・・・同供給弁閉用
電極スイッチ。 出願人代理人　　佐　　藤　　−雄 蔓　ｌ　図 名　２　回 第３　区 某　６　図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 吸出し管内の水の水位を高圧空気を介して押し下げてラ
   ンナの空転運転を行うようにした水力機械の水面押し下
   げ装置において、水位検出タンクを上記吸出し管に連通
   させて併設し、この検出タンクに上記吸出し管内の水の
   水位を検出して高圧空気供給弁を閉じる供給弁閉用電極
   スイッチを上下に配置し、この上方に位置する供給弁閉
   用電極スイッチをランナのポンプ方向空転時に、下方に
   位置する供給弁閉用電極スイッチをランナの水車方向空
   転時に夫々作動するよう構成したことを特徴とする水力
   機械の水面押し下げ装置。