JPH0129881B2 - - Google Patents
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- JPH0129881B2 JPH0129881B2 JP55106303A JP10630380A JPH0129881B2 JP H0129881 B2 JPH0129881 B2 JP H0129881B2 JP 55106303 A JP55106303 A JP 55106303A JP 10630380 A JP10630380 A JP 10630380A JP H0129881 B2 JPH0129881 B2 JP H0129881B2
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Description
本発明はつかいすておむつ等の吸収性物品に関
するものである。さらに詳しくは、吸収材とし
て、従来より用いられている吸水紙又は綿状パル
プの液体保持力を高吸水性ポリマーで代替した吸
収性物品に関する。 つかいすておむつ等の吸収性物品の吸収材は最
近の技術進歩により、吸水紙から綿状パルプに置
き替えられてきたが、更に近年開発された高吸水
性ポリマーと綿状パルプの併用が研究されてい
る。吸水材の主体を高吸水性ポリマーに求める方
向も検討されているが、現在のところ実用化に到
つていない。 高吸水性ポリマー固定法については、現在種々
の提案がなされているが、いずれも根本的に綿状
パルプとの併用を目的としているため、固定構造
核心部分の水吸収能力(綿状パルプ吸水量を除い
た正味吸水量)はその平面面積当り、0.2c.c./cm2
以下である。具体的にいえば2枚の紙の間に高吸
水性ポリマーを固定したシートの場合、尿のかわ
りに生理食塩水を用いて吸収能をみるとき高吸水
性ポリマーとして架橋ポリアクリル酸ソーダで約
40c.c./gの吸収能を示し、高吸水性ポリマーの固
定量として通常約20〜40g/m2であるから、0.08
〜0.16c.c./cm2の吸収量である。これだけの吸水量
の場合にはサンドウイツチされた高吸水性ポリマ
ーの膨潤により2枚の紙がはがれることは少い
が、0.2c.c./cm2以上の吸水をすると、平均的に紙
と紙の間は、2mm以上の吸水層となり、上下紙は
完全にはく離する傾向を示す。このとき、上下紙
がはく離しないように完全に接着していると、高
吸水性ポリマーの吸水膨潤圧により紙が破られ膨
潤粒子が固定部より外部に出るか、又は高吸水性
ポリマーの膨潤が紙の抵抗により妨げられ十分な
吸水ができない欠点がある。 2枚の紙でサンドウイツチする公知の方法のも
う一つの欠点は、紙が部分的にはがれて吸水膨潤
した高吸水性ポリマーが2枚の紙間で自由に移動
できるため、着用中高吸水性ポリマー固定シート
端部からもれ出たり、又潤滑性を示すため、着用
者に不快感を与える。 高吸水性ポリマーを固定する他の公知の方法と
して、綿状パルプと高吸水性ポリマー粒子を混ぜ
てウエツブ化加圧成型する方法がある。この場合
綿状パルプ密度は0.1〜0.4g/cm3が普通である
が、綿状パルプ均一ウエツブ化の技術的限界か
ら、綿状パルプの積繊量は50〜200g/m2である。
この方式の場合、綿状パルプ保水量0.025〜0.1
c.c./cm2、高吸水性ポリマー保水量0.1〜0.16c.c./
cm2の比率となり、パルプ積繊量を増大せしめるこ
とにより全吸収量の増大は可能であるが、高吸水
性ポリマーの保水量を単独に増大せしめると、膨
潤ポリマー粒子が、パルプウエツブから排出さ
れ、潤滑性を示すようになる欠点がある。又、パ
ルプ繊維間の吸水空間に高吸水性ポリマーが入り
こむため効果的な吸水が行なわれない欠点も有す
る。 以上の如く、吸収性物品の吸収材主体を高吸水
性ポリマーに置くとき、すなわち高吸水性ポリマ
ー吸水膨潤体積が従来法より大なるとき生ずる欠
点(吸水阻害、潤滑感、構造体破壊、膨潤粒子の
放出等)を改良する必要がある。 高吸水性ポリマーの例として、アクリロニトリ
ルグラフト化デンプン加水分解物、ポリアクリロ
ニトリル誘導体、ポリアクリルアミド系、ポリア
クリル酸塩系、酢酸ビニル/アクリル酸メチルコ
ポリマーけん化物等が知られている。吸収性物品
の吸収材主体として高吸水性ポリマーを用いると
きの高吸水性ポリマー量は、高吸水性ポリマーの
吸水容量によつて異るので一様に表現できない
が、通常、尿吸収量50g/gとして60g/m2の高
吸水性ポリマーが必要である。このとき0.3c.c./
cm2の吸水量が期待でき、略3mmの膨潤層が形成さ
れる。 以上の諸点を考慮し鋭意研究の結果、二枚の可
撓性シートの間に熱可塑性繊維を含む層を介在さ
せ、その熱可塑性繊維を含む層中に高吸水性ポリ
マーを軽く捕捉せしめ、かつ、平面的にみて、二
枚の可撓性シートを局部的に接着せしめるときす
ぐれた高吸水性ポリマー固定構造が得られること
を見い出し本発明に到達した。 即ち、本発明は、少なくとも1つの吸収材とし
て高吸水性ポリマー固定層を含む吸収性物品にお
いて、高吸水性ポリマー固定層が、少なくとも1
枚が水分透過性である2枚の可撓性シートと、そ
の間に位置する熱可塑性繊維を含む層とからな
り、前記熱可塑性繊維を含む層には高吸水性ポリ
マーが配置されており、前記2枚の可撓性シート
が前記熱可塑性繊維を含む層の溶融により点状に
接着されており、かつ下記(イ)〜(ハ)の条件を備えて
いることを特徴とする吸収性物品を提供するもの
である。 (イ) 高吸水性ポリマー固定層の水吸収能力が0.2
c.c./cm2以上 (ロ) 2枚の可撓性シートの接着部の面積が全面積
の3〜25% (ハ) 熱可塑性繊維を含む層の重さが10〜30g/m2 本発明で用いられる高吸水性ポリマーは自重の
30倍以上の生理食塩水を吸収するものであり、前
述の公知の高吸水性ポリマーを使用することがで
きる。又、本発明で用いられる可撓性シートとし
ては通常吸水紙とよばれているもので十分である
が、最も好ましいのは、坪量15〜30g/m2で湿潤
強度を有する吸水紙である。又、本発明で用いら
れる熱可塑性繊維としては、熱可塑性で融点が
180℃以下の繊維が好ましく、ポリオレフイン複
合繊維、ポリプロピレン繊維が最も好ましい。ナ
イロン、ポリエステル等の融点の高い繊維も用い
ることができるが、加熱温度が180℃以上必要の
場合、高吸水性ポリマーが変質しやすいこと、接
着加工スピードが落ること、接着が不十分である
などの理由により好ましくない。熱可塑性繊維を
含む層の役割は、上下層の可撓性シートを熱溶融
により接着することだけではなく、上下層のシー
トとの間に前述の膨潤ポリマー粒子を保持できる
だけの空間をつくることである。従つて、上下層
のシートにはさまれる熱可塑性繊維を含む層は、
できるだけ低密度でなければ、膨潤ポリマー粒子
を保持できないので、好ましくは、10gr/m2以上
で30g/m2以下、最も好ましくは、15〜25g/m2
である。 用いられる繊維の50%以上は前述の熱可塑性繊
維の3〜6デニールの太さのものが好ましく、嵩
高さを出すため6デニール以上のポリエステル繊
維を混ぜることも可能である。 平面的に見た場合の接着部分は、高吸水性ポリ
マー固定層の機能を出すのに重要な因子であり、
接着部がたとえば格子状で平面面積の25%より多
くなると、次の如き欠点が生ずる。すなわち、接
着部を経ての尿の拡散が妨げられること及び尿吸
収保持能が0.2c.c./cm2以下で止まるか、固定層が
こわれ膨潤粒子が、外部へ出る。又、接着部が格
子状で平面々積の3%より少い場合には、接着部
を経ての尿の拡散が妨げられること及び膨潤ポリ
マーが接着部に囲われたエリア内で自由に動き得
るため、高吸水性ポリマー固定層の潤滑感が多く
なり、着用者に不快感を生ぜしめる。これらの欠
点を除くためには、接着部を連続せず点状とし、
接着部の面積が全面積の3〜25%になるように接
着することが必要であり、点状接着部に囲まれる
面積を1〜2cm2とすることにより上記割合の接着
が達成できる。点状接着部の面積は、直径2〜3
mmの円形に相当するのが接着力から好ましいが、
変形していてもかまわない。接着の方法は公知の
方法たとえば、加熱エンボス法、ピンソニツク法
などにより容易に実施できる。 次に図面により、本発明を更に詳細に説明す
る。 第1図は本発明の吸収性物品の一例を示すつか
いすておむつの断面図である。1は着用者の肌に
接する側の表面材であり、通常は、坪量20g/m2
前後の不織布が用いられる。2は、低密度繊維集
合体層であり、35g/cm2の加圧下で密度を測定す
るとき、0.045g/cm3以下が好ましい。3は通常
は吸水紙であり、坪量15〜30g/m2のものが一般
的であるが、用いなくてもよい。4は防漏層で通
常は低密度ポリエチレンフイルムのエンボス加工
品が用いられる。5が本発明にかかわる高吸水性
ポリマー固定層である。第2図は高吸水性ポリマ
ー固定層5の一例を示す断面図であり、第3図は
その固定層を斜上方から見た斜視図である。6,
7は上下層吸水紙であり、坪量15〜30g/m2で湿
潤強度を出すためポリアミド系薬剤を処理し、湿
潤時40g/25mm以上の強度を有するものが最も好
ましい。8は熱可塑性繊維を含む層で、例えばチ
ツソ(株)の“ES”繊維3デニール、ポリプロピレ
ン中空繊維“フローレ”6デニールを混綿し20
g/m2のウエブとしたものなどが用いられる。9
は、高吸水性ポリマー粒子である。粒子の大きさ
は100〜300μが最も好ましい。10は接着点であ
る。 以下に本発明の実施例を示す。 実施例 1 上下層の可撓性シートとして坪量30g/m2、湿
潤強度50g/25mmの吸水紙、熱可塑性繊維を含む
層としてチツソ(株)“ES”3デニール51mmと“フ
ローレ”6デニール64mmを1:1で混合しカード
機を通し20g/m2のウエブとしたものを用い、ウ
エブを下層吸水紙に乗せ上から高吸水性ポリマー
粒子として住友化学(株)“スミカゲルS−50”球状
ポリマーを50g/m2均一に散布し、上層吸水紙を
のせ熱エンボスロール間を通し、点状に接着して
吸収材を得た。点状面積は直径約2mmの円状で点
中心間の距離を10mm均一とした。(接着面積約3
%) 実施例 2 点状接着点中心間の距離を5mmとした以外は実
施例1と同様にして吸収材を得た。接着面積約12
% 実施例 3 点状接着点中心間の距離を、3.5mmとした以外
は実施例1と同様にして吸収材を得た。接着面積
約25% 比較例 1 接着部を格子状連続線とし接着線の太さを1
mm、間隔を10mmとした以外は実施例1と同様にし
て吸収材を得た。接着面積約20% 比較例 2 実施例1の繊維成分を全く用いずに上下紙の間
に同様に高吸水性ポリマー粒子を60gr/m2散布
し、全重量の15%の水を均一に散布し、加圧後乾
燥して吸収材を得た。 比較例 3 点状接着点中心間の距離を3.0mmとした以外は
実施例1と同様にして吸収材を得た。接着面積約
35% 実施例1〜3及び比較例1〜3で得た吸収材に
0.4c.c./cm2の生理食塩水を吸収させ、吸水後接着
性、潤滑性及び吸水速さを評価した。結果を表−
1に示す。
するものである。さらに詳しくは、吸収材とし
て、従来より用いられている吸水紙又は綿状パル
プの液体保持力を高吸水性ポリマーで代替した吸
収性物品に関する。 つかいすておむつ等の吸収性物品の吸収材は最
近の技術進歩により、吸水紙から綿状パルプに置
き替えられてきたが、更に近年開発された高吸水
性ポリマーと綿状パルプの併用が研究されてい
る。吸水材の主体を高吸水性ポリマーに求める方
向も検討されているが、現在のところ実用化に到
つていない。 高吸水性ポリマー固定法については、現在種々
の提案がなされているが、いずれも根本的に綿状
パルプとの併用を目的としているため、固定構造
核心部分の水吸収能力(綿状パルプ吸水量を除い
た正味吸水量)はその平面面積当り、0.2c.c./cm2
以下である。具体的にいえば2枚の紙の間に高吸
水性ポリマーを固定したシートの場合、尿のかわ
りに生理食塩水を用いて吸収能をみるとき高吸水
性ポリマーとして架橋ポリアクリル酸ソーダで約
40c.c./gの吸収能を示し、高吸水性ポリマーの固
定量として通常約20〜40g/m2であるから、0.08
〜0.16c.c./cm2の吸収量である。これだけの吸水量
の場合にはサンドウイツチされた高吸水性ポリマ
ーの膨潤により2枚の紙がはがれることは少い
が、0.2c.c./cm2以上の吸水をすると、平均的に紙
と紙の間は、2mm以上の吸水層となり、上下紙は
完全にはく離する傾向を示す。このとき、上下紙
がはく離しないように完全に接着していると、高
吸水性ポリマーの吸水膨潤圧により紙が破られ膨
潤粒子が固定部より外部に出るか、又は高吸水性
ポリマーの膨潤が紙の抵抗により妨げられ十分な
吸水ができない欠点がある。 2枚の紙でサンドウイツチする公知の方法のも
う一つの欠点は、紙が部分的にはがれて吸水膨潤
した高吸水性ポリマーが2枚の紙間で自由に移動
できるため、着用中高吸水性ポリマー固定シート
端部からもれ出たり、又潤滑性を示すため、着用
者に不快感を与える。 高吸水性ポリマーを固定する他の公知の方法と
して、綿状パルプと高吸水性ポリマー粒子を混ぜ
てウエツブ化加圧成型する方法がある。この場合
綿状パルプ密度は0.1〜0.4g/cm3が普通である
が、綿状パルプ均一ウエツブ化の技術的限界か
ら、綿状パルプの積繊量は50〜200g/m2である。
この方式の場合、綿状パルプ保水量0.025〜0.1
c.c./cm2、高吸水性ポリマー保水量0.1〜0.16c.c./
cm2の比率となり、パルプ積繊量を増大せしめるこ
とにより全吸収量の増大は可能であるが、高吸水
性ポリマーの保水量を単独に増大せしめると、膨
潤ポリマー粒子が、パルプウエツブから排出さ
れ、潤滑性を示すようになる欠点がある。又、パ
ルプ繊維間の吸水空間に高吸水性ポリマーが入り
こむため効果的な吸水が行なわれない欠点も有す
る。 以上の如く、吸収性物品の吸収材主体を高吸水
性ポリマーに置くとき、すなわち高吸水性ポリマ
ー吸水膨潤体積が従来法より大なるとき生ずる欠
点(吸水阻害、潤滑感、構造体破壊、膨潤粒子の
放出等)を改良する必要がある。 高吸水性ポリマーの例として、アクリロニトリ
ルグラフト化デンプン加水分解物、ポリアクリロ
ニトリル誘導体、ポリアクリルアミド系、ポリア
クリル酸塩系、酢酸ビニル/アクリル酸メチルコ
ポリマーけん化物等が知られている。吸収性物品
の吸収材主体として高吸水性ポリマーを用いると
きの高吸水性ポリマー量は、高吸水性ポリマーの
吸水容量によつて異るので一様に表現できない
が、通常、尿吸収量50g/gとして60g/m2の高
吸水性ポリマーが必要である。このとき0.3c.c./
cm2の吸水量が期待でき、略3mmの膨潤層が形成さ
れる。 以上の諸点を考慮し鋭意研究の結果、二枚の可
撓性シートの間に熱可塑性繊維を含む層を介在さ
せ、その熱可塑性繊維を含む層中に高吸水性ポリ
マーを軽く捕捉せしめ、かつ、平面的にみて、二
枚の可撓性シートを局部的に接着せしめるときす
ぐれた高吸水性ポリマー固定構造が得られること
を見い出し本発明に到達した。 即ち、本発明は、少なくとも1つの吸収材とし
て高吸水性ポリマー固定層を含む吸収性物品にお
いて、高吸水性ポリマー固定層が、少なくとも1
枚が水分透過性である2枚の可撓性シートと、そ
の間に位置する熱可塑性繊維を含む層とからな
り、前記熱可塑性繊維を含む層には高吸水性ポリ
マーが配置されており、前記2枚の可撓性シート
が前記熱可塑性繊維を含む層の溶融により点状に
接着されており、かつ下記(イ)〜(ハ)の条件を備えて
いることを特徴とする吸収性物品を提供するもの
である。 (イ) 高吸水性ポリマー固定層の水吸収能力が0.2
c.c./cm2以上 (ロ) 2枚の可撓性シートの接着部の面積が全面積
の3〜25% (ハ) 熱可塑性繊維を含む層の重さが10〜30g/m2 本発明で用いられる高吸水性ポリマーは自重の
30倍以上の生理食塩水を吸収するものであり、前
述の公知の高吸水性ポリマーを使用することがで
きる。又、本発明で用いられる可撓性シートとし
ては通常吸水紙とよばれているもので十分である
が、最も好ましいのは、坪量15〜30g/m2で湿潤
強度を有する吸水紙である。又、本発明で用いら
れる熱可塑性繊維としては、熱可塑性で融点が
180℃以下の繊維が好ましく、ポリオレフイン複
合繊維、ポリプロピレン繊維が最も好ましい。ナ
イロン、ポリエステル等の融点の高い繊維も用い
ることができるが、加熱温度が180℃以上必要の
場合、高吸水性ポリマーが変質しやすいこと、接
着加工スピードが落ること、接着が不十分である
などの理由により好ましくない。熱可塑性繊維を
含む層の役割は、上下層の可撓性シートを熱溶融
により接着することだけではなく、上下層のシー
トとの間に前述の膨潤ポリマー粒子を保持できる
だけの空間をつくることである。従つて、上下層
のシートにはさまれる熱可塑性繊維を含む層は、
できるだけ低密度でなければ、膨潤ポリマー粒子
を保持できないので、好ましくは、10gr/m2以上
で30g/m2以下、最も好ましくは、15〜25g/m2
である。 用いられる繊維の50%以上は前述の熱可塑性繊
維の3〜6デニールの太さのものが好ましく、嵩
高さを出すため6デニール以上のポリエステル繊
維を混ぜることも可能である。 平面的に見た場合の接着部分は、高吸水性ポリ
マー固定層の機能を出すのに重要な因子であり、
接着部がたとえば格子状で平面面積の25%より多
くなると、次の如き欠点が生ずる。すなわち、接
着部を経ての尿の拡散が妨げられること及び尿吸
収保持能が0.2c.c./cm2以下で止まるか、固定層が
こわれ膨潤粒子が、外部へ出る。又、接着部が格
子状で平面々積の3%より少い場合には、接着部
を経ての尿の拡散が妨げられること及び膨潤ポリ
マーが接着部に囲われたエリア内で自由に動き得
るため、高吸水性ポリマー固定層の潤滑感が多く
なり、着用者に不快感を生ぜしめる。これらの欠
点を除くためには、接着部を連続せず点状とし、
接着部の面積が全面積の3〜25%になるように接
着することが必要であり、点状接着部に囲まれる
面積を1〜2cm2とすることにより上記割合の接着
が達成できる。点状接着部の面積は、直径2〜3
mmの円形に相当するのが接着力から好ましいが、
変形していてもかまわない。接着の方法は公知の
方法たとえば、加熱エンボス法、ピンソニツク法
などにより容易に実施できる。 次に図面により、本発明を更に詳細に説明す
る。 第1図は本発明の吸収性物品の一例を示すつか
いすておむつの断面図である。1は着用者の肌に
接する側の表面材であり、通常は、坪量20g/m2
前後の不織布が用いられる。2は、低密度繊維集
合体層であり、35g/cm2の加圧下で密度を測定す
るとき、0.045g/cm3以下が好ましい。3は通常
は吸水紙であり、坪量15〜30g/m2のものが一般
的であるが、用いなくてもよい。4は防漏層で通
常は低密度ポリエチレンフイルムのエンボス加工
品が用いられる。5が本発明にかかわる高吸水性
ポリマー固定層である。第2図は高吸水性ポリマ
ー固定層5の一例を示す断面図であり、第3図は
その固定層を斜上方から見た斜視図である。6,
7は上下層吸水紙であり、坪量15〜30g/m2で湿
潤強度を出すためポリアミド系薬剤を処理し、湿
潤時40g/25mm以上の強度を有するものが最も好
ましい。8は熱可塑性繊維を含む層で、例えばチ
ツソ(株)の“ES”繊維3デニール、ポリプロピレ
ン中空繊維“フローレ”6デニールを混綿し20
g/m2のウエブとしたものなどが用いられる。9
は、高吸水性ポリマー粒子である。粒子の大きさ
は100〜300μが最も好ましい。10は接着点であ
る。 以下に本発明の実施例を示す。 実施例 1 上下層の可撓性シートとして坪量30g/m2、湿
潤強度50g/25mmの吸水紙、熱可塑性繊維を含む
層としてチツソ(株)“ES”3デニール51mmと“フ
ローレ”6デニール64mmを1:1で混合しカード
機を通し20g/m2のウエブとしたものを用い、ウ
エブを下層吸水紙に乗せ上から高吸水性ポリマー
粒子として住友化学(株)“スミカゲルS−50”球状
ポリマーを50g/m2均一に散布し、上層吸水紙を
のせ熱エンボスロール間を通し、点状に接着して
吸収材を得た。点状面積は直径約2mmの円状で点
中心間の距離を10mm均一とした。(接着面積約3
%) 実施例 2 点状接着点中心間の距離を5mmとした以外は実
施例1と同様にして吸収材を得た。接着面積約12
% 実施例 3 点状接着点中心間の距離を、3.5mmとした以外
は実施例1と同様にして吸収材を得た。接着面積
約25% 比較例 1 接着部を格子状連続線とし接着線の太さを1
mm、間隔を10mmとした以外は実施例1と同様にし
て吸収材を得た。接着面積約20% 比較例 2 実施例1の繊維成分を全く用いずに上下紙の間
に同様に高吸水性ポリマー粒子を60gr/m2散布
し、全重量の15%の水を均一に散布し、加圧後乾
燥して吸収材を得た。 比較例 3 点状接着点中心間の距離を3.0mmとした以外は
実施例1と同様にして吸収材を得た。接着面積約
35% 実施例1〜3及び比較例1〜3で得た吸収材に
0.4c.c./cm2の生理食塩水を吸収させ、吸水後接着
性、潤滑性及び吸水速さを評価した。結果を表−
1に示す。
【表】
第1図は本発明の吸収性物品の一例を示すつか
いすておむつの断面図、第2図は本発明の高吸水
性ポリマー固定層の断面図、第3図はその斜視図
である。 1……表面材、2……低密度繊維集合体層、3
……吸水紙、4……防漏層、5……高吸水性ポリ
マー固定層、6,7……吸水紙、8……熱可塑性
繊維を含む層、9……高吸水性ポリマー粒子、1
0……接着点。
いすておむつの断面図、第2図は本発明の高吸水
性ポリマー固定層の断面図、第3図はその斜視図
である。 1……表面材、2……低密度繊維集合体層、3
……吸水紙、4……防漏層、5……高吸水性ポリ
マー固定層、6,7……吸水紙、8……熱可塑性
繊維を含む層、9……高吸水性ポリマー粒子、1
0……接着点。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 少なくとも1つの吸収材として高吸水性ポリ
マー固定層を含む吸収性物品において、高吸水性
ポリマー固定層が、少なくとも1枚が水分透過性
である2枚の可撓性シートと、その間に位置する
熱可塑性繊維を含む層とからなり、前記熱可塑性
繊維を含む層には高吸水性ポリマーが配置されて
おり、前記2枚の可撓性シートが前記熱可塑性繊
維を含む層の溶融により点状に接着されており、
かつ下記(イ)〜(ハ)の条件を備えていることを特徴と
する吸収性物品。 (イ) 高吸水性ポリマー固定層の水吸収能力が0.2
c.c./cm2以上 (ロ) 2枚の可撓性シートの接着部の面積が全面積
の3〜25% (ハ) 熱可塑性繊維を含む層の重さが10〜30g/m2 2 2枚の可撓性シートが吸水紙である特許請求
の範囲第1項記載の吸収性物品。 3 熱可塑性繊維の融点が180℃以下である特許
請求の範囲第1項記載の吸収性物品。 4 つかいすておむつである特許請求の範囲第1
項記載の吸収性物品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10630380A JPS5735001A (en) | 1980-08-01 | 1980-08-01 | Absorbing article |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10630380A JPS5735001A (en) | 1980-08-01 | 1980-08-01 | Absorbing article |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5735001A JPS5735001A (en) | 1982-02-25 |
JPH0129881B2 true JPH0129881B2 (ja) | 1989-06-14 |
Family
ID=14430241
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10630380A Granted JPS5735001A (en) | 1980-08-01 | 1980-08-01 | Absorbing article |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5735001A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1994005723A1 (en) * | 1992-08-28 | 1994-03-17 | Nippon Shokubai Co., Ltd. | Water absorptive material, water absorptive article and their production method |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58150944U (ja) * | 1982-03-31 | 1983-10-08 | 株式会社啓文社製作所 | 育苗用下敷きシ−ト |
JPS6160927U (ja) * | 1984-09-26 | 1986-04-24 | ||
JP2872851B2 (ja) * | 1991-01-25 | 1999-03-24 | 花王株式会社 | 吸収性物品 |
US20080021427A1 (en) * | 2004-09-30 | 2008-01-24 | Daio Paper Corporation | Absorptive Article |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5558700U (ja) * | 1978-10-12 | 1980-04-21 |
-
1980
- 1980-08-01 JP JP10630380A patent/JPS5735001A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1994005723A1 (en) * | 1992-08-28 | 1994-03-17 | Nippon Shokubai Co., Ltd. | Water absorptive material, water absorptive article and their production method |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5735001A (en) | 1982-02-25 |
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