JPH01295974A - 屋根の施工方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、貯水槽、ガスタンク等の構造物における屋
根の施工方法に関するものである。

「従来の技術」 従来、貯水槽、ガスタンク等の構造物は、上部を密閉す
る必要があるため、そのほとんどか鉄、ＦＲＰ　　（繊
維強化プラスチック）などから構成されていたが、この
ような構造物を鉄によって製作した場合には、重量が重
い、価格が高価になるなどの問題があり、ＦＲＰによっ
て製作した場合には、光の遮断性、ガスバリアー性など
の点で問題があった。

「発明が解決しようとする課題」 このため、最近では、貯水槽、ガスタンク等の構造物を
コンクリートによって構築することが考えられているが
、このような構造物をコンクリートによって構成した場
合、上部を密閉することが難しく、特にガスタンクのよ
うに高い密閉性が必要な構造物において、コンクリート
によって構成することができないという問題があった。

この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、貯水槽
、ガスタンク等のように密閉性の必要な構造物をコンク
リートによって構築する際、その構造物の上部を密閉す
る屋根を低コストで容易に施工する屋根の施工方法を提
供することを目的としている。

［課題を解決するための手段」 この発明の屋根の施工方法は、予め周囲を囲って構築さ
れた壁体の上部に、その壁体上の開口部より大きな可撓
性シートを弛ませた状態で張ってその開口部を密閉し、
次いで上記壁体内の気圧を上昇させて上記可撓性シート
をドーム状に膨らませた後、この可撓性シート上にモル
タルまたはコンクリートを打設し、このモルタルまたは
コンクリートの荷重を上記壁体内の気圧によって支持し
つつそのモルタルまたはコンクリートを硬化させるもの
である。

「作用　」 この発明の屋根の施工方法は、予め周囲を囲って構築さ
れた壁体の上部に、その壁体上の開口部より大きな可撓
性シートを弛ませた状態で張ってその開口部を密閉し、
次いで」二記壁体内の気圧を上昇させる。このようにす
ると、上記可撓性シートがドーム状に膨らんでいき、さ
らに上記壁体内の荷重が上昇して、この可撓性シートに
所定の大きさの荷重を支持し得る程度の張力か加わる。

そして、このようにした後、この可撓性シート上にモル
タルまたはコンクリートを打設すると、このモルタルま
たはコンクリートの荷重が上記壁体内の気圧によって支
持され、その状態で、そのモルタルまたはコンクリート
が硬化して屋根が形成されることとなる。

「実施例」 以下、この発明の屋根の施工方法を円筒状のコンクリー
ト構造物の屋根を構築する場合に適用した一実施例を第
１図ないし第４図を参照して説明する。

この実施例の屋根の施工方法においては、第１図に示す
ように、予め、コンクリートからなる円筒状の壁体ｌを
構築しておく。その際、この壁体ｌに空気供給管２を貫
通して設けておくと共にこの空気供給管２に外気を供給
するブロワ３を連結し、さらに上記空気供給管２にバル
ブ４を設けておく。このようにした後、第２図に示すよ
うに、上記壁体１上の周縁部にシーリング材５を介して
可撓性シート６の周縁部を密着させ、この可撓性シート
６の周縁部上にステンレスなどからなるプレート７をボ
ルト８によって上記壁体１上の周縁部に取り付ける。上
記可撓性シート６は、例えばガラス繊維繊布などのよう
に高強度で、かつ可撓性を有する膜材を樹脂またはガラ
ス繊維などからなる格子状の補強材によってさらに補強
してなるものであって、上記壁体ｌ上の開口部より大き
な面積を有しており、その中央部が弛んだ状態で上記開
口部を覆い、その周縁部が上記壁体ｌ上の周縁部に密着
して取り付けられている。このようにして上記壁体ｌ内
を外部と密閉した後、上記バルブ４を開放した状態で上
記ブロワ３を作動させる。

このようにすると、上記ブロワ３によって供給される外
気が上記空気供給管２を通って壁体ｌ内に供給され、こ
れにより上記可撓性シート６がドーム状に膨らんでいく
。そして、上記壁体ｌ内の気圧が所定の気圧になった時
、上記ブロワ３の作動を停止すると共に上記バルブ４を
閉止して壁体１内の気圧を一定に保つ。このようにして
第３図に示すように上記可撓性ンート６をドーム状に膨
らませた後、第４図に示すように、この可撓性ンート６
の上に複数の繊維補強部材９を載せてその隣合う各端部
を重ね合わせた状態で配筋し、次いで、その可撓性シー
ト６の上面にモルタル１０を吹き付け、このモルタルｌ
Ｏの荷重を上記壁体ｌ内に空気圧により支持しつつモル
タル１０を硬化させる。この−ようにしてモルタル製の
屋根が硬化した後、上記壁体Ｉ内の気圧を一定に保った
状態でさらに所定期間放置し、上記モルタルＩＯの強度
が所定強度に達した時、上記バルブ４を開放して壁体ｌ
内の圧力を外気と同じ圧力に戻す。そして、その後、必
要に応じて、上記ブロワ３、バルブ４、および空気供給
管２を撤去することによって屋根の施工を終える。なお
、このようにして構築された円筒状の構造物をガスタン
ク、貯水槽などとして用いる場合には、上記ブロワ３だ
けを撤去し、上記空気供給管２を残して、これをガス管
、水道管等に転用しても良い。

また、上記繊維補強部材９は、引き揃えられた複数本の
繊維束が互いに交差して格子状をなし、それら繊維側の
各繊維が樹脂材料にて結束され、かつ、前記繊維束の交
差部が、一方向に延在する繊維群と他方向に延在する繊
維群とを三層以上に積層した断面形状となっている。上
記繊維としては、軽量でしかも高い強度を揃えるガラス
繊維、カーボン繊維などが好適であるが、必要に応じて
、合成樹脂繊維、セラミック繊維、金属繊維、鉱物繊維
、ウィスカーなどを用いても良く、これらの繊維を適当
に組み合わせて用いても良い。また、上記繊維を結束す
る樹脂としては、繊維に対する接着性か良く、かつそれ
自体も十分な強度を持つビニルニスデル樹脂などが好適
であるが、必要に応じて、不飽和ポリエステル樹脂、エ
ポキシ樹脂、フェノール樹脂などを用いても良い。

なお、この実施例では、壁体を円筒状としたため、屋根
を円形としたが、この屋根の形状は壁体の形状に合った
各種形状に形成することができ、そのような各種形状の
屋根の施工する場合には、その形状に合った形状の可撓
性シートを用いる。

すなわち、四角形の屋根を施工する場合には、第５図に
示すように、壁体上に四角形状の可撓性シート６ａを張
り渡し、三角形の屋根を施工する場合には、第６図に示
すように、壁体上に三角形状の可撓性シート６ｂを張り
渡す。

「発明の効果」 この発明の屋根の施工方法によれば、予め周囲を囲って
構築された壁体の上部に、その壁体上の開口部より大き
な可撓性シートを弛ませた状態で張ってその開口部を密
閉し、次いで上記壁体内の気圧を上昇させて上記可撓性
シートをドーム状に膨らませた後、この可撓性シート上
にモルタルまたはコンクリートを打設し、このモルタル
またはコンクリートの荷重を上記壁体内の気圧によって
支持しつつそのモルタルまたはコンクリートを硬化させ
るので、貯水槽、ガスタンク等のように密閉性の必要な
構造物をコンクリートによって構築する場合に、その構
造物の上部を密閉する屋根を低コストで容易にＮ４築す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第４図は、この発明の屋根の施工方法を適
用したコンクリート構造物の一実施例を示す図であって
、第１図はモルタル打設前の縦断面図、第２図は可撓性
シート取付部の詳細断面図、第３図、モルタル打設前の
斜視図、第４図は、モルタル打設後の縦断面図である。 第５図、第６図は、それぞれ、他の形状の屋根を施工す
る場合のモルタル打設前の平面図である。 ！・・・・壁体、 ６・・・・可撓性シート、 １０・・・・モルタル。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 予め周囲を囲って構築された壁体の上部に、その壁体上
   の開口部より大きな可撓性シートを弛ませた状態で張っ
   てその開口部を密閉し、次いで上記壁体内の気圧を上昇
   させて上記可撓性シートをドーム状に膨らませた後、こ
   の可撓性シート上にモルタルまたはコンクリートを打設
   し、このモルタルまたはコンクリートの荷重を上記壁体
   内の気圧によって支持しつつそのモルタルまたはコンク
   リートを硬化させることを特徴とする屋根の施工方法。