JPH0129485Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、構造簡単でコスト低減に好適な太陽
集熱器の温度センサー取付け構造に関する。

〔従来の技術〕

第４図に示すように、太陽集熱器２１は、底部
および側部を断熱材２２により断熱し、上面を開
口した外箱２３と、該外箱２３の底部側の断熱材
２２上方に設置され、太陽光線を熱に変換して集
熱媒体に伝熱する集熱板２５と、該集熱板２５と
の間に空間部２６をもつて外箱２３の上面にシー
ル部材２８を介して取付け金具２９により固定さ
れ、太陽光線を透過するガラス等からなる透過体
３０とを備えている。

集熱板２５の配管に使用しない上部１方の取出
し口には、第５図に示すように、出口管３１が設
けられており、該出口管３１の中間部と外箱２３
の側面に形成された該外箱２３の内外を連通する
貫通孔３２とは、グロメツト状のシールドパツキ
ン３３によりシールされている。出口管３１の端
部にはホースバンド３５によりメクラ栓３６の一
端部が締め付けられており、該メクラ栓３６の他
端部には、棒状の温度センサ３８の基端部がホー
スバンド３５により締め付けられている。温度セ
ンサー３８は集熱媒体の温度を感知するためのも
ので、その先端部は出口管３１内に挿入されてい
る。また温度センサ３８の基端部には、センサー
用電線３９が接続されている。

第６図は他の従来例の太陽集熱器の温度センサ
ー取付け構造を示したもので、第５図に示すもの
と同一又は実質的に同一の構成要素には、同一の
符号して説明する。

集熱板２５の表面にセンサー取付け金具４０が
スポツト溶接で固定されており、該センサー取付
け金具４０には温度センサ３８が取り付けられて
いる。該温度センサ３８に接続されたセンサー用
電線３９は、外箱２３の側面に取り付けられたグ
ロメツト４１などを介して外部に取り出されてい
る。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、第５図に示す従来例の温度センサー取
付け構造は、構造が複雑で部品点数が多くなり、
コスト高になる。またセンサー用電線３９が外部
に露出しているので、雨水等により短絡する電気
的な障害が発生するおそれがある。

また第６図に示す他の従来例の温度センサー取
付け構造は、集熱板２５の表面に温度センサ３８
を取り付ける構造になつているので、センサー用
電線３９が外箱２３を貫通することになり、この
貫通部分の電線３９をグロメツト４１などにより
シールする必要があり、コスト高になると共に温
度センサー３８の交換が困難になるという問題が
あつた。さらに、第５図に示すものと同様に、電
線３９が外部に露出しているため、電気的な障害
が発生するおそれがある。

本考案の目的は、外箱の貫通孔と集熱板の出口
管とをシールするシール部材を利用して温度セン
サを取り付けるようにした太陽集熱器の温度セン
サー取付け構造を提供することである。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の目的を達成するため、本考案は、太陽熱
を吸収する集熱板と、該集熱板を収容する外箱
と、該外箱を密閉すると共に、太陽光を透過する
透過体とを備えた太陽集熱器において、前記外箱
の側面に該外箱の内外を連通する貫通孔を形成
し、該貫通孔と、前記集熱板に設けられた出口管
とをシールするゴム等からなるシール部材の一部
に空間部を設け、該空間部に出口管に接触させて
温度センサーを取り付けたものである。

〔作用〕

上述の構成によれば、温度センサーはシール部
材の空間部内に取り付けられており、シール部材
によりシールされている。従つて温度センサーを
シールするための特別の部品は不要となる。また
シール部材は、ゴム等の可撓性材からなつてお
り、これにより温度センサーの着脱が容易とな
る。

〔実施例〕

以下、本考案を図面に示す実施例に基いて説明
する。第１図から第３図は、本考案の実施例に係
り、第５図に示すものと同一又は実質的に同一の
構成要素には、同一の符号を付して説明する。

本考案に係る太陽集熱器１の温度センサ２は、
外箱２３の貫通孔３２と集熱板出口管３１とをシ
ールするゴム等の可撓材からなるシール部材の一
例たるシールドパツキン３の内周面に形成された
空間部３ａに収容されており、出口管３１の上面
に載置されている。外箱２３の貫通孔３２から外
部に露出した出口管３１には、弾性材からなる管
部材５がホースバンド３５により締め付けられ固
定されている。管部材５の内周面には、出口管３
１の端部近傍に形成された凸部３１ａが嵌入して
おり、管部材５の外周面には、断熱材６を介して
保護カバー８が取り付けられている。

温度センサ２に接続されたセンサー用電線３９
は、下方に向つて延出し、シールドパツキン３か
ら一旦外部に取り出された後、上方に向つて延出
し、センサー用電線３９に接続されたセンサー引
込み線１０が管部材５上面と断熱材６により狭持
されている。

つぎに、本考案の実施例の作用を説明する。

一般に、熱媒を用いた太陽熱給湯システムは、
集熱ポンプを制御するために、集熱板２５に取り
付けた高温側センサーと蓄熱槽に取り付けた低温
側センサを使用している。高温側センサーは、通
常集熱板２５の表面に取り付けられるが、本考案
に係る温度センサー２は、出口管３１と接触して
おり、これにより該出口管３１の表面温度が温度
センサー２で感知される。また温度センサー２
は、シールドパツキン３の空間部３ａに収容され
ており、シールドパツキン３によりシールされて
おり、従つて温度センサー２をシールするための
特別な部品が不要となる。

温度センサー２と、出口管３１および管部材５
とが同一側に設置されており、また管部材５と保
護カバー８との間にセンサー用電線３９のセンサ
ー引込み線１０が収容されている。これにより温
度センサー２とセンサー引込み線１０との接続
は、極めて簡単に行なわれると共に、センサー用
電線３９が外部に露出することがないので、雨水
等により短絡する電気的な障害はなくなる。また
温度センサー２近傍のセンサー用電線３９は下方
に垂下されているので、かりに雨水等が電線３９
に付着しても、温度センサー２に伝わることがな
い。

〔発明の効果〕

上述のとおり、本考案によれば、温度センサー
をシールドパツキンの空間部内に収容することに
より温度センサーの取付けが行なわれるので、取
付け構造が簡単になり、コストを低減させること
ができると共に、温度センサーの取付け、取外し
が容易となる。また温度センサーが集熱器の出口
管側に設置されているので、センサー用電線と温
度センサーとの接続が良好に行なわれる。

【図面の簡単な説明】

第１図から第３図は本考案の実施例に係り、第
１図は温度センサー取付け装置を装着した太陽集
熱器の部分縦断面図、第２図は第１図にあつてシ
ールドパツキンの−矢視側面図、第３図は第
１図にあつてシールドパツキンの−矢視側面
図、第４図は従来例の太陽集熱器の構造を示す縦
断面図、第５図および第６図は従来例の温度セン
サー取付け装置を装着した太陽集熱器の部分縦断
面図である。 １……太陽集熱器、２……温度センサ、３……
シール部材の一例たるシールドパツキン、３ａ…
…空間部、２３……外箱、２５……集熱板、３０
……透過体、３０……出配管、３２……貫通孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 太陽熱を吸収する集熱板と、該集熱板を収容す
   る外箱と、該外箱を密閉すると共に、太陽光を透
   過する透過体とを備えた太陽集熱器において、前
   記外箱の側面に該外箱の内外を連通する貫連孔を
   形成し、該貫通孔と、前記集熱板に設けられた出
   口管とをシールするゴム等からなるシール部材の
   一部に空間部を設け、該空間部に前記出口管に接
   触させて温度センサーを取り付けた太陽集熱器の
   温度センサー取付け構造。