JPH01278336A - 強化繊維入り成形品用積層布帛 - Google Patents

強化繊維入り成形品用積層布帛

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JPH01278336A
JPH01278336A JP10771488A JP10771488A JPH01278336A JP H01278336 A JPH01278336 A JP H01278336A JP 10771488 A JP10771488 A JP 10771488A JP 10771488 A JP10771488 A JP 10771488A JP H01278336 A JPH01278336 A JP H01278336A
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JP
Japan
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fibers
cloths
fabric
fiber
reinforced
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JP10771488A
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Toshimasa Kuroda
黒田 俊正
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、強化繊維入り成形品用積層布帛に関し、型板
等で挟圧して加熱することにより強化繊維入り成形品を
得ることができる積層布帛に関する。
〔従来の技術〕
強化繊維入り成形品は、母材樹脂が熱硬化性樹脂である
ものが一般的である。このような成形品は、強化繊維の
トウ又は織物に熱硬化性樹脂を含を硬化させることによ
って作られる。これには、プリブレーグが柔軟性に欠は
成形品の形状によっては成形が困難、プリブレーグの表
面が高粘着性を示すため取扱性が悪い・、樹脂のポット
ライフが短くて低温保存を必要とする、成形品が衝撃に
対して比較的弱い、等の問題があった。
そこで、母材樹脂を熱可塑性樹脂とした強化繊維入り成
形品も結構多く用いられている。このような成形品の多
くは、熱可塑性樹脂を含浸した強イヒ繊維をテープ状に
押し出して得たブリブレーグを用いて熱硬化性樹脂を母
材樹脂とした成形品の成形と同様の方法、あるいは熱硬
化性樹脂フィルムと強化繊維から成る織物または強化繊
維をシート状に配列したものとの積層を型等で挟圧して
加熱する方法で作られている。このような成形方法では
、高粘着性やポットライフの問題はないが、やはり、プ
リブレーグや樹脂フィルムが柔軟性に欠けるため、成形
品の形状によっては成形が困難であると言う問題がある
。この問題を解消する成形方法として、強化繊維と熱可
塑性樹脂繊維の均一混合から成るマット状物を用いるよ
うにした方法が特公昭62−1969号公報によって提
案されている。この方法では、マット状物がドレープ性
を有するから、成形の困難性が改善され、また強化繊維
と熱可塑性繊維とが混じり合っているから、熱可塑性繊
維の溶融により母材樹脂が強化繊維をよく包み込むと言
う効果が得られるが、強化繊維が長繊維のま−でなくカ
ットされて短繊維として用いられるために、強化繊維に
よる補強効果が劣ると言う問題がある。これに対し、強
化繊維を長繊維のま\用いる方法として、強化繊維と熱
可塑性繊維を混繊したトウを織物等の布帛として用いた
り、そのトウを型に巻き付けて加圧加熱するフィラメン
トワインディング法に用いたりする方法が特開昭60−
209033.同60−209034各号公報によって
提案されている。しかし、この方法には、強化繊維と熱
可塑性繊維のマルチフィラメント糸を機械的開繊法やク
ーロン力による電気的開繊法で開繊して混繊したり、あ
るいは空気噴射ノズルに通して混繊したりする際に、各
フィラメントに糸足差が生じてループが発生したり、強
化繊維に炭素繊維やセラミックス繊維が用いられている
場合は強化繊維に折れが発生し易くて、得られた混繊糸
で織物等の布帛を形成するのに作業性が悪かったり、ま
た混繊糸のループのために布帛やフィラメントワインデ
ィング法で巻き付けた糸層の目面が悪くなって、そのた
め成形品の目面も悪くなったり、強化繊維の配列乱れの
ために強化繊維による補強効果が不充分になったりし易
いと言う問題がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、熱可塑性樹脂を母材樹脂とした強化繊維入り
成形品の上述のような従来の成形方法の問題を解消する
ためになされたものであり、混繊糸織物に比較して安価
に作業性よく作ることができ、ドレープ性があって、型
板等で挟圧して加熱することにより目面が良好で強化繊
維による補強効果の優れた成形品を容易に得ることかで
合る積層布帛の提供を目的とする。
(課題を解決するための手段〕 本発明は、ガラス転移温度Tg”Cが80℃以上の熱可
塑性樹脂の繊維から成り、体積目付が30〜1500e
ll”/ml”の実質的に水分以外の付着物のない布帛
と、強化繊維から成り、体積目付が55〜230 C1
”/II”の実質的に水分以外の付着物のない布帛との
交互の重ね合わせから成ることを特徴とする強化繊維入
り成形品用積層布帛にあり、この構成によって前記目的
を達成する。
本発明において、ガラス転移温度T、″Cが80℃以上
の耐熱性を有する熱可塑性樹脂としては、吸水性が少な
(、強化繊維との接着性も良好で、各種強度や耐久性等
の物性にも優れるポリエーテルケトン、ポリエーテルエ
ーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリエーテ
ルエーテルケトンケトンやさらに難燃性も優れるポリエ
ーテルイミドや価格が比較的安価で耐薬品性に優れ、炭
素繊維との接着が良好なポリフェニレンスルフィド、ボ
リアニレフスルフィド。ポリエーテルスルホン等が好ま
しく用いられるが、これに限定されるものではない。
これらの樹脂は、融点より20〜80℃高い温度に溶融
して紡糸白金の吐出口から吐出し、適当な速度で巻き取
る従来公知の紡糸工程、またはさらに、紡糸して得られ
た繊維を乾熱または温熱で適当な温度にし適当な倍率で
延伸して欲巻き取る従来公知の延伸工程によって、マル
チフィラメント糸として繊維にされる。
マルチフィラメント糸は、単繊維デニールを1〜40d
e好ましくは1〜15deとして、糸デニールを体積目
付30〜1500C11”/II”の織物が容易に得ら
れる太さとするのがよい、単繊維デニールがldeより
細いと、紡糸から布帛にするまでの工程で毛羽や繊維切
れ等が発生し易くなるし、成形品にするため溶融した際
に気泡抜けが悪くなる。そして、40deより太いと、
布帛のドレープ性がなくなるし、溶融したときの強化繊
維間への浸透性が悪くなる。
また、マルチフィラメント糸は、−次降伏応力が0.8
 g/de以上で破断伸度が45%以上100%以下で
あることが好ましい、−次降伏応力が0.8 g/d。
より低いと、布帛にするまでの工程で掛かる張力によっ
て引き伸ばされ易くて、張力変動が伸長差となってルー
プ毛羽を生じさせたり、布帛に引き吊りを生じさせたり
し易い、そして、破断伸度が45%未満だと、そのよう
な繊維は高分子の繊維軸方向への配向度が高過ぎるため
に、溶融に際しての収縮が大きくて、成形品に反りや歪
を生じさせ易いし、破断伸度が100%を超すと、成形
品にしたときの強化繊維との接着力が弱くなり易い。こ
の接着力が弱くなる理由は不明であるが、溶融した樹脂
が強化繊維表面で結晶化して接着力を高めるのに繊維状
態での分子配向も影響して、破断伸度が100%を趙す
ような繊維では分子配向が悪いために樹脂の強化繊維表
面での結晶化が進まないから接着力が弱いと言う理由が
考えられる。
以上のような好ましいマルチフィラメント糸が紡糸工程
だけで得られれば延伸工程を省略し得る。
しかし、多くの場合、紡糸工程では一次降伏応力の低い
破断伸度が100%を超す未延伸糸が得られるから、未
延伸糸を延伸することによって好ましいマルチフィラメ
ント糸を得ることができる。しかし、本発明は、熱可塑
性繊維が上述の好ましいマルチフィラメント糸の範囲に
限定されるものではない。
紡糸工程や延伸工程さらには後の布帛にするための工程
では、糸条に水以外の油剤や糊剤等は使用しないのが好
ましい、油剤や糊剤等は、繊維が溶融して強化繊維間に
侵入するのを妨げたり、母材樹脂と強化繊維の接着を妨
げたり、母材樹脂の性能を低下させたりするだけでなく
、紡糸温度と同程度の成形温度で熱分解してガスを発生
し易く、そのために成形品にボイドや欠陥を生じさせ、
表面にも窪みを生じさせたりする。 Tg”Cが80″
C以上の熱可塑性樹脂の成形温度は300℃以上が普通
であり、例えばTg℃が145℃程度のポリエーテルエ
ーテルケトン(PE!!K)では成形温度を370〜4
00℃にするようになるから、このような温度で熱分解
を起こさず接着も妨げない油剤や糊剤は実際に求められ
ない、したがって、油剤や糊剤を使用する場合は、布帛
にしてから精練工程で除去する必要があり、その際容易
に除去し得るようなものを選択する必要がある0通常、
紡糸工程あるいは延伸工程において、プロピレンオキサ
イドとエチレンオキサイドの共重合体で分子量が100
0〜2000程度のポリエーテル系油剤に制電剤として
オレイルホスフェートカリウム塩等のアニオン活性剤を
少量加えたものがオイリング剤として用いられるが、こ
のようなオイリング剤ならば通常の溶剤や洗剤を用いて
洗浄し、次に温水を用いて溶剤や洗剤を除去した後、脱
水して乾燥する精練工程により十分に除去することがで
きる。また、糊剤も通常用いられているようなものであ
れば、同様に精練工程で除去できる。
熱可塑性繊維の布帛は、不繊布でもよいが、マルチフィ
ラメント糸を用いて得られる織編物、特に織物、中でも
平織物がドレープ性9表面の平滑性、緻密性等の点から
好ましい、布帛は従来公知の方法によって作られるが、
その際、布帛の体積目付すなわち、重量日付gem”を
繊維構成樹脂の密度g/cra”で割った値が30〜1
500ae3/m”の範囲にあるように布帛を作る。布
帛の体積目付けが30am”7m”未満だと、成形品を
作るのに溶融しても強化繊維間に十分入り込ませること
が困難になる。
反対に体積目付が1500am’/s+”を超すと、油
剤や糊剤等が用いられたものでは精練工程でそれらを十
分除くことが困難になるし、また熔融時強化繊維間に侵
入する前に成形型から流れ出すのが増えるようになって
、成形品における所望の母材樹脂体積分率すなわち、成
形品の実体積(内部体積)に対するその中に占める母材
樹脂体積の比率を得るのが困難になって、良好な成形品
を得ることが難しくなる。
一方、強化繊維としては、炭素、ガラス、炭化珪素、炭
化窒素、ボロン9ステンレス鋼等の繊維やアラミド繊維
hモジュラス、高強度、高耐熱性繊維のマルチフィラメ
ント糸が用いられ、強化繊維の布帛としては、そのよう
なマルチフィラメント糸の織物が、容易に得られて取扱
い性に優れ、繊維の配列性、配列の均一性に優れて、十
分な補強効果を発揮するので、特に好ましい。
強化繊維には一般に、エポキシ系または不飽和ポリエス
テル系の強化繊維入りプラスチックス(FRP)用とし
て接着性を良くするために、エポキシ系、シラン系、フ
ェノール系、イソシアネート系等の表面処理剤が付与さ
れている。また、炭素繊維やガラス繊維のマルチフィラ
メント糸には、製織性を良くするために、鉱物油、菜種
油等の植物油などの油剤あるいは糊剤等が使用される。
これら表面処理剤、油剤、糊剤等も成形温度300℃以
上特に320℃以上では熱分解してガスを発生し、成形
品にボイドや接着不良等を生じさせるから、強化繊維の
布帛から除去しなくてはならない。除去は、熱可塑性繊
維布帛の場合のような精練工程によることもできるが、
炭素繊維、セラミックス繊維、ガラス繊維等の布帛につ
いては、300〜500℃好ましくは350〜450℃
の空気又は窒素ガス雰囲気中に20分程度晒すような処
理によるのが簡単でよい、これによって実質的に表面処
理剤等の付着物は除かれ、付着物によってボイド等が生
ずることはなくなる0強化繊維や強化繊維布帛の製造工
程で表面処理剤等の付与を行わなかった場合は、上述の
ような除去処理が不要となることは言うまでもない。
強化繊維布帛は体積目付が55〜230 ctm”/w
l”の範囲にあるように作ることが必要である。この目
付が55C11’/II”未満では強化繊維が均一に配
列した布帛を得るのが困難になるし、強化繊維で十分に
補強された成形品を得るのに強化繊維布帛の重ね合わせ
枚数すなわち積層数を増やさなくてはならなくなるから
経済的でなくなる0反対に目付が230CIlゝ/ m
 tを超すと、積層数は少なくできるが、熱可塑性繊維
布帛が溶融して強化繊維間を充填するのが強化繊維層全
体に及ばないようになる。
以上のような熱可塑性繊維布帛と強化繊維との交互の重
ね合わせは、成形品の表面に強化繊維が露出しないよう
に、上、下に熱可塑性繊維布帛がある重ね合わせとする
のが好ましい、そして、両布帛の積層数は、所望の成形
品肉厚を得ることができて、傾イIS繊維の体積分率す
なわち、(5敷化繊維布帛の体積日付の合計)/((5
1化繊維布帛の体積目付の合計)+(熱可塑性SaW布
帛の体積目付の合計))の比率が10〜75%の範囲に
ある数とするのが、表面の平滑性や強度に優れた成形品
を得る上で好ましい。
また、両布帛の積層は、成形品の成形の際に重ね合わせ
られたようなものでもよいが、取扱い性かよく、積層構
成の一定が維持されると言う点で、一体止するのが好ま
しい、そして、一体止する場合は、一体止された積層体
がドレープ性を失うことがないような方法で一体化する
ことが重要である。このような一体止方法としては、熱
可塑性繊維布帛と同じ樹脂の単繊維デニールが1〜15
de、糸デニールが50〜600 deと言った適当な
マルチフィラメント糸を用いて、適当な分布密度あるい
は間隔で積層を結さつあるいはステイフナする方法、加
熱針、超音波ホーン、高周波電極等を用いて適当な分布
密度でスポット的に熱可塑性繊維布帛を溶融させて強化
繊維布帛に溶着させる方法等がある。一体止は、取扱い
性を良くすることと積層構成の一定維持が目的であるか
ら、それ程強い積層間の結合は必要とせず、したがって
上述の方法で容易に経緯方向ともにドレープを損なわな
いようにでき、それによるコストの上昇も些かで済ませ
得る0例えば、溶着による一体化は、1mmX1〜2C
11の溶着部分を1〜2インチの間隔を開けて設けるこ
とでドレープ性が損なわれることはなく、目的を完全に
達成することができる。結さつやステイフナによる場合
は、それより間隔等が狭くてもドレープ性を保つことが
できる。
〔作 用〕
以上のような本発明積層布帛は、熱可塑性繊維布帛と強
化繊維布帛との交互の積層から成るため、高い生産性で
作ることができ、ドレープ性があるから、型板等で挟圧
して加熱し成形品とするときの変形量が大きくても容易
に成形することができ、熱可塑性繊維布帛がガラス転移
温度80゛C以上の熱可塑性樹脂から成るから、成形品
の耐熱性、耐衝撃性に優れた母材樹脂となり、熱可塑性
繊維布帛および強化繊維布帛に水分以外の付着物がない
から、母材樹脂の性能が低下したり、母材樹脂にボイド
等が生じたり、母材樹脂と強化繊維との接着力が低下し
たりすることがなくて、表面の滑らかな成形品を得るこ
とができ、体積目付が30〜1500c113/IIz
の熱可塑性繊維布帛と体積目付が55〜230ci13
/m″の強化繊維布帛との積層から成るから、布帛形成
までの工程で油剤や糊剤等が用いられたとしても、布帛
の段階でそれらを除去することが容易にできるだけでな
く、母材樹脂が強化繊維間を完全に充填して、母材樹脂
体積分率が積層布帛の体積目付に対する熱可塑性繊維布
帛の合計体積目付の比率に殆ど等しい、ぼり等の発生が
少なくて形状の美しい、強化繊維によって十分に補強さ
れた成形品を得ることがきると言う作用効果を与える。
特に、ボリアリールエーテルケトン類やポリフェニレン
スルフィドの熱可塑性繊維布帛と炭素繊維、炭化珪素繊
維、炭化窒素系繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維等の強
化繊維布帛との積層から成る本発明積層布帛は、これを
用いて成形した成形品が熱可塑性繊維布帛の樹脂の耐熱
性よりも20〜30℃高い温度の耐熱性を示すと共に、
母材樹脂と強化繊維との接着力が優れるため、曲げ強度
圧縮強度、ショートビームシェアー(SBS)強度につ
いても高い値を示し、また熱可塑性樹脂の存する耐疲労
性も示すと言う作用効果を与える。
〔実施例〕
以下、さらに本発明を実施例と比較例によって説明する
実施例1゜ 熱可塑性繊維として、IC1社製PREに150Gのポ
リエーテルエーテルケトン(PI!+!に)を溶融紡糸
−直接延伸して200de/36 fil 、強度2.
6g/de 、伸度80%のマルチフィラメント糸を得
た。この糸にはポリエーテル系油剤にアニオン系活性剤
を添加した通常ポリエステル等の紡糸に使用される紡糸
油剤を用いた。このPEEKマルチフィラメント糸を経
緯糸に用いて平織物を製織し、得られた織物を洗剤にス
コアロールを用いて洗浄した後、95℃の純水で水洗し
、180℃で乾燥した。洗浄前の織物には油剤成分が0
.5重量%付着していたが、乾燥後の織物の油剤成分は
0.0%であった。この油剤成分の測定は、シクロヘキ
サンで織物から抽出することを6時間行って、その前後
の織物の重量差を求める方法によった。乾燥後の織物の
重量目付g/m”t−PEEKの密度1.308/CI
”で除して求めた体積口イ寸は10cta3/量8であ
った。
一方、補強繊維として東し■製トレカT−300の炭素
繊維マルチフィラメント糸(フィラメント数3000 
)を用い、この糸には既に糊剤の付着がなされていたが
、さらに製織性を上げるために鉱物油を2重量%付着さ
せて、経緯糸が炭素繊維のマルチフィラメント糸から成
る平織物を製織した。
得られた織物を350℃の熱風乾燥機中で30分間処□
理した。この処理による織物の重量減少は3.7%であ
った。そして、処理後の織物について、PEEK織物の
油剤成分測定と同じ方法により抽出物を求めたが、糊剤
や油剤成分等の抽出物は認められなかった。この処理後
の炭素繊維織物の体積日付は111 C113/II”
であった。
以上の付着物を除去したPEEK織物の10枚と炭素繊
維織物の9枚を交互に、且つそれぞれの織物について順
次90°づつ交差させて経緯の差を打ち消すように重ね
合わせて、その重ね合わせをPEEKの75de/36
 ft1 、撚数200?/++、強度5.8g/de
、伸度28%の糸で3C11間隔のストライブ状に粗い
スティッチ間隔でステイフナして一体化させた。このス
テイフナに用いた糸も精練によって油剤を除去している
得られた積層体を圧縮加熱成形機により、25k g 
/ C11”の圧力で挟圧し、挟圧した状態を室温から
390℃まで15分間で昇温し、390℃の温度に5分
間保った後、100℃まで20分間で冷却した。この間
圧力は25 kg/am”に保った。これによって得ら
れた平板状の成形物は、表面が平滑で、内部にも気泡は
認められず、経、緯方向のJIS K691.1の測定
法による3点曲げ強度がいずれも145kg/m”であ
り、383強度が10.8 kg/■tであると言った
優れた性能を示した。この成形物の強化繊維の体積分率
は約59%であった。
比較例1゜ 実施例1のPEEK布帛や炭素繊維布帛等に対する油剤
や糊剤等の付着物の除去処理を行わなかった以外は、実
施例1と同じ条件で成形品を作った。
この成形品は、JIS K6911法による3点曲げ強
度が経、緯共に108  kg/鵡茸、S85強度が8
.3kg/m”と言ったように、実施例1の成形品より
も明らかに物性が劣り、そして、表面に窪みや内部に空
孔が多数存在した。
比較例2 熱可塑性繊維として、フローテスターにより温度320
℃、剪断速度1000/secで測定した溶融粘度が1
200ポイズのポリフェニレンサルファイド(PPS)
を溶融紡糸−延伸して200 de/36 fit 、
強度2.9g/de 、伸度75%のフィラメント糸を
作った。この糸には実施例1で用いたのと同じ紡糸油剤
が0.6%付着している。この糸を経、緯糸に用いて平
織物を作り、実施例1と同様の精練工程で平織物から付
着物を除去して、体積目付が160 cm’/m”のp
ps g物を得た。
一方、実施例1で使用した炭素繊維マルチフィラメント
糸を2本合わせたのと同じ6000filの炭素繊維マ
ルチフィラメント糸を経緯糸に用いて5枚朱子織物を作
り、その織物に実施例1と同様の加熱による付着物除去
処理を施して、体積目付が240 ell ” / m
 ” (D 炭素1a IffWa ’llJヲ得り。
pps織物の6枚と炭素繊維織物の5枚を交互に、全部
について経方向を揃えて重ねて、ppsの100T/−
1強度5.0g/de 、伸度32%のフィラメント糸
で経緯水共に5C11間隔の格子状にステイフナするこ
とにより一体化した。この積層体を加圧加熱成形機によ
り圧力25 kg/腸2で挟圧した状態で室温から32
0℃まで15分掛けて昇温し、その状態で5分間保持し
、次いで50℃まで15分掛けて冷却し、見掛上の炭素
繊維体積分率が56%の板状の成形品を得た。
得られた成形品を破断して破断面を見たところ、各炭素
繊維織物による炭素繊維層の中心部にまではPPSが流
れ込んでおらず、すなわち接着不良が認められた。この
原因は、炭素繊維織物の体積目付が240cm’/−藁
と大き過ぎたことにある。このような強化繊維が母材樹
脂で濡れていない部分の多くある成形品は、強化繊維で
補強された成形品として使用できない。
〔発明の効果〕
本発明積層布帛を用いることによって、成形時の変形量
が大きい成形品も容易に作ることができ、熱可塑性の母
材樹脂が強化繊維層の繊維間を充填して母材樹脂と強化
繊維との接着性に優れ、したがって強化繊維によって十
分補強された、表面や内部に気泡による富みやボイドの
ない成形品を容易に作ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. ガラス転移温度Tg℃が80℃以上の熱可塑性樹脂の繊
    維から成り、体積目付が30〜1500cm^3/m^
    2の実質的に水分以外の付着物のない布帛と、強化繊維
    から成り、体積目付が55〜230cm^3/m^2の
    実質的に水分以外の付着物のない布帛との交互の重ね合
    わせから成ることを特徴とする強化繊維入り成形品用積
    層布帛。
JP10771488A 1988-05-02 1988-05-02 強化繊維入り成形品用積層布帛 Pending JPH01278336A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008201006A (ja) * 2007-02-20 2008-09-04 Sakai Ovex Co Ltd 積層体およびその製造方法

Cited By (1)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008201006A (ja) * 2007-02-20 2008-09-04 Sakai Ovex Co Ltd 積層体およびその製造方法

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