JPH0127781Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は手持式の電動マツサージ機に係るもの
で、特にマツサージ揉み体の駆動方式に関し、患
部に対して適正なマツサージを施すことのできる
ものである。

〔従来の技術〕

従来手持式マツサージ機には、振動式、叩き式
などの機械的な運動によるものや、電気的刺激、
超音波等を使つたものがある。

マツサージにより筋肉を大きく揺り動かすこと
により、血液やリンパ液の流れが盛んになり、神
経、筋肉、内臓に快い刺激を与え、例えば皮膚の
感受性が整い、血行が改善され、汗腺、皮脂腺の
機能や皮膚呼吸を盛んにさせ新陳代謝をよくし、
ぜい肉などを取り除く効果や、スポーツマツサー
ジの如く手で筋肉をふるわせることによる揉みほ
ぐし効果が一般的に知られているが、筋肉を大き
く揺動させ上記のような効果を持つ手持式の電動
マツサージ機として、例えば特開昭49−83284号
公報および実開昭54−116987号公報に示されるよ
うな構造のものが提案されている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

前者のものは、本体ケースに内蔵した電動機の
回転速度を減速するとともに、この減速された回
転運動を偏心軸とアームの長孔とで往復運動に変
換し、この往復動するアームにマツサージ体を取
り付けたものである。

これにより前者のものを手で握つて使用する際
は撫でるようなマツサージ効果が得られるが、こ
の垂直方向の偏心軸回転は手の握り方向と直交す
ることになつて手に不快な振動を与えることにな
り、また偏心軸の回転面が患部に対し垂直方向に
あるため、不必要に上、下動し患部へのねらいが
適格にできず、使い難いものである。

後者のものは、本体ケースを長尺状にして、手
に伝わる減速部の振動を、握り部分から離すよう
にしているが、このため逆に患部へのねらいは定
め難くなつてしまうものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の目的とするところは、大きく筋肉を揺
動させる機能を有し、身体のいかなる部位につい
ても使用できる小形・軽量の手持式の電動マツサ
ージ機を提供することにあり、特に患部へのねら
いが定めやすく、手への不快振動を軽減すること
ができるようにしたものである。

本考案は、このために手持ち可能な本体ケース
内に、電動機と該電動機の回転速度を減速する減
速部とを配設し、該減速部の終段の回転体の軸心
を本体ケースに対し垂直方向に立設するととも
に、この軸心から偏心させて円形突起を立設し、
円形突起と各々１点で接する平行な対向壁の内側
で、円形突起を滑動自在に嵌合し、この対向壁
を、前記軸心の方向と直交する方向に配設した案
内板により支持される摺動体上に立設するととも
に、該摺動体に揉み体を装着し、前記円形突起の
滑動可想線上の本体ケース両外面に、指当て可能
な凹入部を形成することにより本体ケースに内蔵
する電動機の回転を適切な振幅の往復運動に変換
し、往復する摺動体に揉み具を装着し、揉み具を
腕、脚、腹、肩などの各部位にあてることによ
り、筋肉を快く揺動させて揉みほぐしや疲労回復
などのマツサージ効果を得ることができる。

〔実施例〕

以下に本考案の一実施例を図面を用いて説明す
る。

第１図、第２図において、１は電動機で減速部
２に固着されているとともに、電動機軸１１には
ウオームギヤ３が装着され、これらは本体ケース
２０内に配設されている。また、減速部２に内装
される終段のウオームホイール状回転体４はウオ
ームギヤ３とかみ合い、回転体４の軸６は、減速
部２に軸受け７を介して回転自在に固定されてい
る。この軸受け７の軸心Ｐは本体ケース２０に対
し垂直方向に設定されており、回転体４には、回
転中心軸と5.5mm偏心させた円形突起４１を有し
ている。

円形突起４１の１点に接する平行な２個の対向
壁８１の内側で円形突起４１が滑動自在に嵌合す
る。前記の平行な２個の対向壁８１を片側に形成
する摺動体８は、両側の２個の案内板９により摺
動方向に滑動自在に運動できるように固定支持さ
れている。また、摺動体８の対向壁８１とは反対
側の面には、揉み体１０が着脱自在に嵌合できる
ような円形の凹部を設け揉み体保持部１１を形成
し、揉み体１０の着脱が簡単なように本体ケース
２０から突出させている。このようにして前記円
形突起４１の滑動可想線Ｑ上の本体ケース２０両
外面に凹入部２１を形成している。

揉み体１０には、揉み体保持部１１と嵌合する
凸部１３が設けてある。

３０は電気回路開閉用スイツチである。

また、本体ケース２０に、はさみ込まれた２個
の金具３１の間に伸縮性のゴムベルト３２がはら
れている。

〔作用〕

本考案の実施例は以上のような構成であるの
で、電動機１の回転力は、ウオームギヤ３により
終段の回転体４に伝達される。回転体４の偏心し
た円形突起４１は偏心運動により摺動体８の２つ
の対向壁８１の内側の面に沿つて滑動するもので
あるが、案内板９により摺動体８の運動が規制さ
れるため、平行な２つの対向壁８１と直角方向に
摺動体８が往復運動する。これにより、回転運動
が往復運動に変換される。摺動体８に装着された
揉み体１０も摺動体８と同じ往復運動するので、
揉み体１０を腕、脚、腹、肩などの各部位にあて
ることにより筋肉を揺動させることができる。

この場合、偏心円振動する円形突起４１の滑動
可想線Ｑ上の本体ケース２０両外面に、凹入部２
１を形成しており、滑動可想線Ｑに近づくほど摺
動体８および揉み体１０の往復動駆動力つまり本
体ケース２０に与える反力は軽減されるので、使
用時この部分に指先を当てても、この偏心運動に
よる摺動体８等の反力が不快感となつて指先に伝
わることなく、更にこのことによつて患部へのね
らい定めも正確にできることになる。

本考案の実施例によれば、往復運動する揉み体
１０を腕、脚、腹、肩などの各部位にあてること
により、筋肉を快く揺動させ血液、リンパ液の流
動を盛んにしたり、神経、筋肉、内臓に刺激を与
え、疲労回復、こりの揉みほぐし、新陳代謝の改
善、ぜい肉などの取り除き効果などの効果を与え
る電動マツサージ機を提供できる。

〔効果〕

上述のように、本考案によれば、大きく筋肉を
揺動させる機能をもつ、小形軽量の手持式の電動
マツサージ機を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は縦断面図、第２図は横断面図、第３図
は揉み体保持部断面図である。 １……電動機、２……減速部、４……回転体、
８……摺動体、９……案内板、１０……揉み体、
２０……本体ケース、２１……凹入部、４１……
円形突起、８１……対向壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 手持ち可能な本体ケース２０内に、電動機１と
   該電動機１の回転速度を減速する減速部２とを配
   設し、該減速部２の終段の回転体４の軸心Ｐを本
   体ケース２０に対し垂直方向に立設するととも
   に、この軸心Ｐから偏心させて円形突起４１を立
   設し、円形突起４１と各々１点で接する平行な対
   向壁８１の内側で、円形突起４１を滑動自在に嵌
   合し、この対向壁８１を、前記軸心Ｐの方向と直
   交する方向に配設した案内板９により支持される
   摺動体８上に立設するとともに、該摺動体８に揉
   み体１０を装着し、前記円形突起４１の滑動可想
   線上Ｑの本体ケース２０両外面に、指当て可能な
   凹入部２１を形成したことを特徴とする電動マツ
   サージ機。