JPH01269080A - 超音波トランスジューサおよびその製造方法 - Google Patents

超音波トランスジューサおよびその製造方法

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JPH01269080A
JPH01269080A JP9578188A JP9578188A JPH01269080A JP H01269080 A JPH01269080 A JP H01269080A JP 9578188 A JP9578188 A JP 9578188A JP 9578188 A JP9578188 A JP 9578188A JP H01269080 A JPH01269080 A JP H01269080A
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holes
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ultrasonic transducer
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Kenichiro Suzuki
健一郎 鈴木
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は超音波トランスジューサに関するものであり、
例えば産業用ロボットの近接室の検出や自動車のバック
センサ等に利用することのできる高性能かつ小型軽量の
静電型超音波トランスジューサの構造とその製造方法に
関するものである。
(従来の技術) 従来、産業用ロボットの分野においては対象物いるセン
サでは、対象物体が透明であるときやセンサと対象物体
との間の媒体が塵等で汚れているとき等に用いることが
できないという欠点がある。従って、近年、可視光にか
わって超音波を対象物体の認識に利用しようとする技術
が登場した。超音波トランスジューサにおいては、一つ
あるいは複数個のデバイスにより超音波の送波および受
波を行なうので、超音波の発信および受信を行う機械的
要素とこれを助ける発振回路、受信回路等の電気的要素
をうまく組み合わせて構成する必要がある。特に、ある
面を振動させて空気中に超音波を放射しようとするとき
、その面に対する空気の手ごたえ(音響インピーダンス
)は液体や固体に比べて非常に小さいので、大きな強度
をもつ超音波の放射が困難である。従って、先に述べた
機械的要素において効率よく超音波が放射されるように
設計することはもちろん、電気的要素においても増幅補
償回路により小信号を補償して受信する等の工夫が必要
である。しかし、現在一般に用いられている超音波トラ
ンスジューサは、この機械的要素の特性のデバイス間ば
らつきがかなり大きく、必らずしも最適に設計されてい
るとは言えなかった。さらに、機械的要素と電気的要素
とが一体の構造にされていないため、装置の小型軽量化
が困難であるという欠点も有していた。以下、従来例を
図をあげて説明する。
第4図は従来の超音波トランスジューサの構成例の断面
を示す図である。図中47は、円形のアルミ合金の板で
、表面に数〜数十pmの深さを持つ複数個の穴101が
機械加工により形成されている。この穴101の上面に
は、厚さ約12¥1mのポリエステルの膜48が金属ケ
ース41とアルミ合金の板47により挟まれて固定され
ている。ポリエステルの膜48の表面は、アルミ合金の
板47と接する面と反対の側の表面に、金等による上部
電極49が蒸着されている。図中の43は保護スクリー
ンで金属ケース41に固定されており、ポリエステルの
膜48が外部より破損されるのを防いでいる。一方、ア
ルミ合金の板47の裏面には、金属よりなる板バネ46
が取りつけられており、アルミ合金の板47を金属ケー
ス41に押しつけている。また、板バネ46はプラスチ
ックケース42に固定されている。44.45は電極端
子で、44は板バネ46と一体に構成されており、一方
、45は金属ケース41と一体に構成されている。従っ
て、電極端子44の電位は、板バネ46を介してアルミ
合金の板47と等しく、一方、電極端子45の電位は、
金属ケース41を介して上部電極49と等しいことにな
る。
第5図は、前記第4図で述べた静電型超音波トランスジ
ューサの動作原理を説明するための図で、振動をおこす
機械的要素51とこれ以外の電気的要素52から構成さ
れている。機械的要素51は振動板51aと固定板51
bから構成されており、例えば第4図に示す構造をもつ
。一方、電気的要素52は、超音波の送波の場合にはバ
イアス電源53、抵抗54、発振回路55から構成され
る。今、発振回路55から信号が生じていないときには
、振動板51aはバイアス電源53によって印加される
バイアス電圧により固定板51bに引かれ撓んでいる。
続いて、発振回路55にバイアス電圧よりも振幅の小さ
い交流電圧を印加した場合には、発振回路55の両端の
電圧の極性により以下のように変化する。すなわち、発
振回路55の両端に印加された電圧の極性がバイアス電
圧と同じときには、これら電圧の和に等しい電位差が振
動板51aと固定板51bに加わるために振動例 る。従って、発振回路55により発振回路の両端の電圧
を周期的に変化させるとき、振動板51aが振動し、超
音波が前面に放射される。なお、抵抗54は、振動板5
1aと固定板51bの間で放電等が生じた場合に、回路
に大きな電流が流れないように回路を保護する機能を持
っている。以上超音波の送波の場合について述べたが、
受渡の場合には、第5図の55を増幅補償等を行う受信
回路とすれば良い。このとき、外部から侵入した超音波
により、振動板51aが振動して、振動板51aと固定
板51bの間の容量が変化する。従って、受信回路55
に交流電流が流れ、これを増幅補償してやることにより
超音波の受渡が可能となる。
(発明が解決しようとする課題) 以上、例を用いて従来の静電型超音波トランスジューサ
の説明を行った。この中で、第4図に示す穴101を加
工する際に、従来の機械加工による方法では穴の寸法や
形状のばらつきを避けることができなかった。この穴1
01は、第5図に示す振動板51aと固定板51bの間
の間隙に対応するもので、その寸法や外形がばらつくと
きには、振動板51aを駆動する力がばらつき、結局、
超音波の送受波緒特性が一定にならないという欠点があ
った。
また、ポリエステルの膜48(第4図)の厚さは薄い方
が感度が高い。それは上部電極49と下部電極であるア
ルミ合金の板47の距離が小さくなるがらである。しか
しポリエステルの膜48を薄くしていくと膜中に微小な
穴が製造上発生するため、高いバイアス電圧により、上
部電極49とアルミ合金の板47との間に放電が生じて
、デバイスが破壊するということがしばしば起こった。
このため、ポリエステルの膜48の厚さを薄くできず感
度を高くできないという困難があった。
また、雰囲気中の温度が変化するとき、第4図のポリエ
ステルの膜48とアルミ合金の板47との間に設けられ
た穴101に閉じこめられている空気の体積が変化する
。これは、ポリエステルの膜48の張力および、ポリエ
ステルの膜48とアルミ合金の板47との距離を変化さ
せるため、トランスジューサの送受波特性に直接影響を
与えるものである。
従って、トランスジューサの温度依存性を減少させる必
要があった。
さらに、先に述べたように、超音波トランスジューサに
おいて、機械的要素と電気的要素の組み合せが必要不可
避なものであり、従来の構造を用いて、さらに高性能の
デバイスを実現しようとすると、ますますこの電気的要
素の占める領域が大きくなり、装置が大型なものになる
という傾向があった。実際、アレイ化されたトランスジ
ューサの電極を結ぶ配線は、これだけでかなりの大きさ
となることが知られている。このように、従来の技術で
は、さらに高性能のデバイスを作製しても、デバイスの
小型軽量化をはかることができないという欠点があった
本発明の目的は、上記従来技術の欠点を除去することで
あって、超音波トランスジューサの送受波特性の温度依
存性を減少させ、特性が均一でしかも、高感度、小型軽
量な超音波トランスジューサとその製造方法を提供する
ことにある。
(課題を解決するための手段) 本発明によれば、一方の面に第一の電極を有する薄膜と
表面に穴を有する半導体基板の表面上に設けた第二の電
極とを備え、当該第一の電極と当を特徴とする超音波ト
ランスジューサが得られる。
さらに本発明によれば、一方の面に第一の電極を有する
薄膜と表面に穴を有する半導体基板の表面上に設けた第
二の電極とを備え、当該第一の電極と当該第二の電極と
の間に絶縁膜を第二の電極に固着するように設けた超音
波トランスジューサの製造方法において、前記の穴を異
方性エツチング技術を用いて形成するとき同時に前記基
板の裏面からも穴を形成して前記の穴と通じさせ貫通穴
とする工程及びこの基板を穴のあいた台座に実装する工
程を含むことを特徴とする超音波トランスジューサの製
造方法が得られる。
さらに本発明によれば、一方の面に第一の電極を有する
薄膜と表面に穴を有する半導体基板の表面上に設けた第
二の電極とを備え、当該第一の電極と当該第二の電極と
の間に絶縁膜が第二の電極に固着するように設けた超音
波トランスジューサにおいて、前記穴が前記半導体基板
の裏面に通じる貫通穴であってしかもこの穴が外界と通
じるようにした前記超音波トランスジューサを複数個ア
レイ状に配置し、個々の超音波トランスジューサ1の前
記第−及び第二の電極側の少なくとも一方の側の電極に
互いに独立の電気信号が入出力できるようにしたことを
特徴とする超音波トランスジューサが得られる。
(作用) 本発明の超音波トランスジューサは、シリコン等のIC
プロセス技術に合致した製法と周辺回路の集積化を可能
とした静電型超音波トランスジューサであり、例えば第
1図に示すように弾性振動体である有機体薄膜10が、
シリコン基板1上に設けられた5102膜3の上下の電
極49.6に加えられた電位差の変化に従って上下に可
動することにより、超音波が送波される。一方、このデ
バイスを超音波の受波に用いる場合には、外部超音波の
圧力により上記有機体薄膜10が振動し、この結果、上
記SiO2膜3の上下の電極間の静電容量が変化するこ
とを利用して、外部超音魂の圧力を(バイアス電圧が印
加された)電気回路に流れる電流値の変化として検出す
ることが可能である。この際、トランスジューサの送受
波特性の感度を大きくするために、上部電極49とシリ
コン基板1上に設けられた下部電極6との距離を小さく
することが必要となる。
本発明では、第1図に一例として示すように、下部電極
6の表面をSiO2膜3等の絶縁膜で覆うことにより、
上部電極と下部電極との絶縁を良好に保ちつつ、両者の
距離を減少させて感度を高めることを可能とした。また
、エツチング穴12は後方穴22とつながって貫通穴と
なって外界と通じており、従来エツチング穴12に閉じ
こめられていた空気が外界と出入りすることができるた
め温度変動によるデバイス特性の変動を減少させること
ができる。
さらに、本発明の超音波トランスジューサは、半導体基
板を用いるため、(1)半導体の微細エツチング加工技
術を用いて半導体基板上に精度良くエツチング穴12と
後方穴22を同時に開けることができ、製造工程が増え
ることがなくしかも製造プロセスから生ずるデバイス特
性のばらつきを抑えることが可能、(2)発振回路およ
び受信回路を半導体ICプロセス技術を用いて集積化す
ることができ、従って高性能超音波トランスジューサを
小型軽量に製造することが可能となった。
(実施例) 以下、本発明の実施例である静電型超音波トランスジュ
ーサについて図面を参照して説明する。
第1図および第2図は、本発明の一実施例を示すもので
あり、それぞれ断面図および平面図である。本実施例で
は超音波の送波および受波を行うポリエステル等の有機
体薄膜10の下面に金、アルミ等の上部電極49が蒸着
されている。この有機体薄膜10は、第2図に示すよう
にシリコン基板1に規則的に開けられたエツチング穴1
2の上で上下に振動して超音波の送受波を行う。有機体
薄膜10の下面に設けられたSiO2膜3の両側には、
上部電極49および下部電極6が配置されていて、送波
のときは交流電圧を印加して有機体薄膜10を振動させ
る。受渡のときは有機体薄膜10が振動することによっ
て電圧が発生する。下部電極6と上部電極49との間に
設けられたSiO2膜3は両者の電気的絶縁を良好に保
つのに役立つ。さらに、SiO□膜3の厚さを111m
程度としたとき、上部電極49と下部電極6との空間的
距離も111m程度となり、従来、第4図に示すように
両者の電極49および47との間の距離がポリエステル
の膜48の厚さ(1211m)程度であったのに比べて
、大幅に電極間の距離を減少させることができるという
利点がある。有機体薄膜10に働く静電的な力は二つの
電極49および6との間の距離の二乗にほぼ反比例する
ため、デバイスの送受波特性の感度を大きくすることが
できる。なお下部電極6とシリコン基板1の間にもSi
O□膜20が挿入されており、下部電極6とシリコン基
板1の間に電流が漏れるのを防いでいる。下部電極6は
、これもSiO2膜3の上に形成されたアルミ配線(図
示せず)を介してシリコン基板1に作製された駆動およ
び受信のための集積回路8と電気的に接続している。ま
た、前記エツチング穴12は、この中に封入された空気
が外界と出入りすることができるように、後方穴22と
通じておりあわせて貫通穴となっている。これらエツチ
ング穴12および後方穴22は、寸法および形状を精度
良く仕上げるために、シリコンの異方性エツチング技術
を応用して作製する。これは、例えば、主面を(100
)方向に持つシリコン基板1の一方の面に、−辺が<1
10>方向に目合せされた複数個の正方形の5i02膜
のパターンをフォトリソグラフィ技術を用いて形成した
後、試料をヒドラジン等の異方性エツチング液中に浸し
て行う。この場合には、ピラミッド型の四角錐の形状を
したエツチング穴12および後方穴22ができた段階で
、シリコンのエツチングが自動的に停止するという特長
がある。従って、フォトリソグラフィ技術を用いてエツ
チング穴12および後方穴22の形状を作製するとき、
微細な形状を高い精度で形成することができること、さ
らに、試料を液中に浸してエツチングを行うので、−度
に多量の試料を処理することができるという利点がある
第3図(a)〜(e)は、本発明の実施例をもつ超音波
トランスジューサを製造する手順の一例を示した断面図
である。図において、先に本発明の一実施例として示し
た第1図および第2図と同一番号は同一構成要素を示し
ている。同図(a)は、(100)面をもつシリコン基
板1の表裏に熱酸化法でSio2膜20全20たものに
フォトリソグラフィ技術を用いて一方の面に、前記第2
図のエツチング穴12と同じ形状の一辺が数十pmの長
さの正方形の開口30および他方の面に、数百pmの寸
法の矩形の形状をもつ後方の開口31を形成したもので
ある。後方の開口31は、エツチングした後に、基板1
の表裏に設けられた穴が互いに通ずるように開口の寸法
が定められている。開口30131を形成する際には、
第2図のエツチング穴12および後方穴22の辺が<1
10>方向に向くように配置する必要がある。この試料
をFDP(エチレンジアミンピロカテコール)あるいは
ヒドラジン等の水溶液に浸して、シリコンの異方性エツ
チング穴ンの(111)面に対するエツチング率に比べ
て(100)面に対するエツチング率が著しく大きいと
いう性質(異方性)をもっている。従って、同図(a)
の試料を前記水溶液に浸すことにより、同図(b)に示
すエツチング穴12および後方穴22を作製することが
できる。図では12と22の角度が異なっているが実際
には両者は同じ角度であり、シリコン基板1の水平面と
なす角度は約70度である。続いて、エツチング穴12
および後方穴22表面にSiO2膜20全20るために
試料を再び熱酸化し、その後、通常のシリコンICプロ
セス技術を用いて、送受信用の集積回路8を形成する(
同図(C))。続いて下部電極6および集積回路8に接
続する配線(図示せず)を形成するため集積回路8上の
5102膜20を一部除去してアルミを蒸着し通常のフ
ォトリソグラフィ技術を用いて配線としてパターニング
する。この後CVD法で8102膜3を形成する(同図
(d))。
下部電極6は、SiO2膜3との接着を良くするためす
る(同図(e))。その後外界と通じさせるため穴のあ
いた台座35(ステム)に実装する。
第1図および第2図に示した本発明の一実施例では、上
部電極49がSiO2膜3に直接接触した構成が示され
ている。一方、この上部電極49と有機体薄膜10との
位置関係を逆転させ、従来例の第4図と同様にした構成
も本発明に含まれる。この場合、先の実施例に比べれば
上部電極49と下部電極6の距離が大きくなるので感度
が低くなるという欠点があるが、画電極の間にSiO2
膜3と有機体薄膜10の両方が存在するので両電極間の
電気的絶縁が充分に補償される。従って両電極間の短絡
事故が減りデバイスの信頼性が向上する。またSiO□
膜3があるため有機体薄膜10の厚さは薄くできるので
従来技術に比べて感度を高くすることができる。また有
機体薄膜の厚さを厚くも薄くもできることから設計の自
由度が増大するという利点が生ずる。
また、有機体薄膜10にかえて、金、チタン等の金属薄
膜を使用することも可能である。このとき、金属の融点
が有機体よりも高いため、高い温平面図である。図にお
いて、第1図および第2図と同一番号は同一構成要素を
示している。これらの実施例において、破線で示された
矩形70は、第1図および第2図に示す同一下部電極6
上に含まれる振動体要素を示している。ただし集積回路
8は含まれない。また、振動体要素70の上下面に形成
された電極は集積化された周辺回路8′の一部とアルミ
配線を介して接続されている(図示せず)。第6図およ
び第7図の実施例に示すように振動体要素70を複数個
並べたときには、超音波を前面の小さな角度に強く放射
したり、前面の小さな角度のみの超音波を強く受信した
りすることができ、周囲の雑音に惑わされることが少な
くなる。また、先に述べたシリコンの異方性エツチング
の技術を用いると、正確に形状の等しい振動体要素70
を同時に形成することができるため、品質は安定ししか
も製造に要する時間も短い。ここに示した実施例の他に
も、中央の振動体要素70の面積を大きくとり、周辺に
行くに従って振動体要素70の面積を小さくした実施例
もある(図示せず)。この場合には、上記した指向性が
さらに改善され、雑音のより少ない高品質のデバイスを
提供することができるという利点がある。
第8図は、本願第3の発明の実施例の平面図を示したも
のである。図において、第6図と同一番号は同一構成要
素を示している。本発明の実施例においては、振動体要
素70に形成された下部電極6が互いに分離して配置さ
れており、それぞれアルミ配線を介して周辺回路8”に
接続されていることに特徴がある。従って、本実施例の
構成をとる超音波トランスジューサ、においては、各振
動体要素70ごとに異なった強度および位相をもつ電圧
を印加することが可能となる。特に各振動体要素70に
異なった位相をもつ電圧を印加することにより、超音波
の送波および受波の方向を変化させることができ、従っ
て、電気的に走査を行う高性能な超音波トランスジュー
サを提供できる。
第8図においては1行5列のアレイ状の超音波トランス
ジューサを示したが、振動体要素70の個数について何
ら制限する必要はない。例えば前記第7図の実施例にお
いて、振動体要素70の上下面の電極を各振動体要素7
0ごとに分離して配置し、それぞれの電極を周辺回路8
′に接続すると二次元の方向に電気的に走査することの
できる二次元超音波トランスジューサを実現することが
できる。また、本実施例で述べた超音波トランスジュー
サにおいては、各振動体要素70の下部電極は通常のI
Cプロセス技術を用いて同時にかつ容易に形成すること
ができるという点も従来技術に比べて大きな長所である
なお下部電極が分離された実施例において、一つの振動
体要素70は第1図、第2図に示したような複数のエツ
チング穴を持つものとして説明したがこれに限らず第1
図、第2図中のエツチング穴−個が一つの振動体要素に
対応するものと考えてもよい。
以上、本発明について例を挙げ詳細な説明を行った。な
お、本発明の構成は、信号として使用する超音波が連続
的に変化するが、あるいは−乃至数個の波長のみでパル
ス的に変化するか等に関係なく成り立つものである。ま
た、超音波の波長が単一かあるいは複数個かにも関係な
く成り立つものである。さらには、後方の穴の外側にス
ポンジ等の音を吸収する物質を置く等の方法によりデバ
イスの裏側の影響を少なくした構成、および振動体の前
面にホーンを配置して感度を高くした構成も本発明に含
まれる。
なお、上記実施例において振動に寄与する金属薄膜又は
有機体薄膜の面積を大きくしたり、厚さを薄くしたりす
ることにより超音波の送波および受波の感度を大きくす
ることができる。さらに、有機体薄膜と下部電極との間
の8102膜を薄くすることによっても感度を増大させ
ることが可能である。しかし、この場合には、同時にデ
バイスの周波数特性等の変化が生ずるので、超音波セン
サを設計する際には、以上の効果を考慮して、感度およ
び周波数特性や電気音響変換効率等を最適にするように
振動体及び5102膜の寸法を決めなければならない。
また前記実施例では5102膜3を用いたがこれに限ら
ず、Si3N4.5tOxNy、ポリイミドなど下部電
極表面にCVD、スパッタ、塗布などの方法で薄膜状に
固着できるものならば使うことができる。
(発明の効果) 以上説明したとおり、本発明によれば温度変化による特
性の変動が小さく、特性のばらつきが少なく高感度、小
型軽量の集積化超音波トランスジューサを供給すること
が可能となった。その結果、産業用ロボット等の分野で
近接室等の検出に・高性能な超音波トランスジューサを
利用することができるようになった。また、本発明の超
音波トランスジューサは従来の半導体IC製造プロセス
技術と合致した製法で大量に製造することができるため
、製造コストを低減することができる。これらの効果は
著しいものであり、本発明は有効なものである。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はそれぞれ本願第1の発明の一実施
例の断面図および平面図、第3図(a)〜(e)は本願
第1の発明の実施例を製造する方法の一実施例を示す断
面図、第4図は従来の超音波トランスジューサの断面図
、第5図は従来の静電型トランスジューサの原理図、第
6図および第7図は本願第1の発明の他の実施例を示す
平面図、第8図は本願第3の発明による超音波トランス
ジューサアレイの一実施例を示す平面図。 1・・・シリコン基板、3,20・・・SiO2膜、6
・・・下部電極、8・・・集積回路、8′・・・周辺回
路、10・・・有機体薄膜、12・・・エツチング穴、
22・・・後方穴、30・・・開口、31・・・後方の
開口、35・・・台座、41・・・金属ケース、42・
・・プラスチックケース、43・・・保護スフ1r−ン
、必、45・・・電極端子、46・・・板バネ、47・
・・アルミ合金の板、48.・・ポリエステルの膜、4
9・・・上部電極、51・・・機械的要素、51a・・
・振動板、51b・・・固定板、52・・・電気的要素
、53・・・バイアス電源、54・・・抵抗、55・・
・発振回路(あるいは受信回路)、70・・・振動体要
素。 特許出願人 工業技術院長 飯塚幸三 第1図 第2図 第3図 第4図 第6図 第7図 第8図

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)一方の面に第一の電極を有する薄膜と表面に穴を
    有する半導体基板の表面上に設けた第二の電極とを備え
    、当該第一の電極と当該第二の電極との間に絶縁膜が第
    二の電極に固着するように設けた超音波トランスジュー
    サにおいて、前記穴が前記半導体基板の裏面に通じる貫
    通穴であってしかもこの穴が外界と通じていることを特
    徴とする超音波トランスジューサ。
  2. (2)一方の面に第一の電極を有する薄膜と表面に穴を
    有する半導体基板の表面上に設けた第二の電極とを備え
    、当該第一の電極と当該第二の電極との間に絶縁膜を第
    二の電極に固着するように設けた超音波トランスジュー
    サの製造方法において、前記の穴を異方性エッチング技
    術を用いて形成するとき同時に前記基板の裏面からも穴
    を形成して前記の穴と通じさせ貫通穴とする工程及びこ
    の基板を穴のあいた台座に実装する工程を含むことを特
    徴とする超音波トランスジューサの製造方法。
  3. (3)一方の面に第一の電極を有する薄膜と表面に穴を
    有する半導体基板の表面に設けた第二の電極とを備え、
    当該第一の電極と当該第二の電極との間に絶縁膜が第二
    の電極に固着するように設けた超音波トランスジューサ
    において、前記穴が前記半導体基板の裏面に通じる貫通
    穴であってしかもこの穴が外界と通じるようにした前記
    超音波トランスジューサを複数個アレイ状に配置し、個
    々の超音波トランスジューサの前記第一及び第二の電極
    側の少なくとも一方の側の電極に互いに独立の電気信号
    が入出力できるようにしたことを特徴とする超音波トラ
    ンスジューサ。
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