JPH0124124Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は笠と座布団代りのクツシヨンマツトと
に使い分けることができるとともに雨着等を収納
することができる笠兼用クツシヨンマツトに関す
るものである。

（従来技術） 従来、笠とクツシヨンマツトに使い分けること
ができるものとしては、実開昭59−44324号公報
に示されたものがある。つまりこの公報に示され
たものは、円形状の本体の後方扇形部の二側辺に
相対応する係合部が設けられ、上記扇形部を除く
本体内にクツシヨン材が収容されるとともに、本
体周辺部にスライドフアスナーが取付けられ、本
体裏面に、頭部に着用するためのバンドが取付け
られている。そして、上記扇形部の二側辺を係合
すれば笠となり、本体を折曲げてスライドフアス
ナーを閉合すれば携帯用バツグとなるとともに、
展開すれば座布団代りのクツシヨンマツトともな
るようにしている。

ところが、この構造によると、クツシヨンマツ
トとして使用する場合に、上記バンドが邪魔にな
るとともに、上記本体の扇形部分にはクツシヨン
材が存在しないため座り心地が悪くなる等、クツ
シヨンマツトと笠とに使い分けるには機能性に問
題が残されていた。またこの公報のものは、クツ
シヨン材が収容された部分を開閉可能とし、この
部分に雨着等を収納し得るようにしているが、こ
うするとクツシヨン材が雨着等で汚されたり濡れ
たりすることがあつて好ましくない。

（考案の目的） 本考案はこのような事情に鑑み、笠とクツシヨ
ンマツトとに使い分けることができるものであつ
て、特にそれぞれの用途における機能性を高め、
しかもこれらの用途に合理的に、かつ簡便に使い
分けることができ、また、雨着等の収納にも便利
な笠兼用クツシヨンマツトを提供するものであ
る。

（考案の構成） 本考案は、表面シートと中間シートとの間に物
品収納部を有するとともに、中間シートと表面シ
ートとの間にクツシヨン材を収容し、かつ内方部
所定位置から周辺部へＶ字形に広がつた所定範囲
に、上記クツシヨン材を切欠した非クツシヨン部
を有する円形状もしくは多角形状のマツト本体
と、上記非クツシヨン部に対応する形状のクツシ
ヨン材を軟質シートで被覆した補助マツトと、補
助マツトに対する接続用バンドとマツト本体に対
するバンドとで構成された頭部への着用のための
係止部材とを備え、上記マツト本体における非ク
ツシヨン部の二側辺に相対応した止着具を設け、
この非クツシヨン部と補助マツトとの各二側辺間
コーナー部に補助マツトをマツト本体に取付ける
相対応した止着具を設ける一方、上記補助マツト
の二側辺と上記係止部材の補助マツトに対する接
続用バンドの両端部とに相対応する止着具を、ま
た上記係止部材のマツト本体に対する接続用バン
ドとマツト本体の所定箇所とに相対応する止着具
をそれぞれ設けたものである。

つまり、上記マツト本体を展開した状態で、上
記非クツシヨン部に補助マツトを取付ければクツ
シヨンマツトとなり、上記非クツシヨン部の二側
辺をつき合せて止着することによりマツト本体を
笠形に変形させた状態で上記補助マツトのコーナ
ー部をマツト本体に取付け、かつ上記係止部材を
上記補助マツトおよびマツト本体に接続すれば頭
部に着用しうる笠となるように構成したものであ
る。

（実施例） 第１図は笠兼用クツシヨンマツトを構成する部
材を分解状態で示し、この図において、１はマツ
ト本体、２０は補助マツト、３０は頭部４０への
着用のための係止部材である。上記マツト本体１
は、この図と第２図とに示すように、座るときの
敷物となるクツシヨンマツトとして適当な大きさ
の円形状または多角形状に形成され、防水加工を
施した布等の軟質シート２２からなる表面、中
間、裏面の各シート２，３，４と、発泡プラスチ
ツク等からなるクツシヨン材５とで構成されてい
る。上記表面シート２と中間シート３とは一部を
除く周辺部で縫着され、これによつて表面シート
２と中間シート３との間に、周辺の一部に物品出
入口６を有する物品収納部７が形成されている。
また上記クツシヨン材５は中間シート３とその裏
面側に縫着された裏面シート４との間に収容さ
れ、このクツシヨン材５および裏面シート４は、
予め、マツト本体１の内方部所定位置から周辺に
Ｖ字形に広がつた所定範囲を切欠きした形状に形
成されており、こうしてマツト本体１のうちの上
記所定範囲は柔軟な非クツシヨン部８となり、こ
れ以外の部分は適度の弾力性および保形性を有す
るクツシヨン部となるようにしている。

このマツト本体１の裏面側には、非クツシヨン
部８のＶ字形二側辺にこの二側辺を互いに係着す
る相対応した止着具９，１０が設けられるととも
に、少なくとも上記二側辺間のコーナー部に補助
マツト２０取付用の止着具１１が設けられ、図例
では上記二側辺にも上記止着具９，１０に加えて
補助マツト２０取付用の止着具１２が設けられて
いる。さらに上記コーナー部から適当な距離をお
いた所定箇所には、係止部材３０取付用の止着具
１３が設けられている。これら止着具９〜１３は
テープフアスナーにより形成され、マツト本体１
に縫着されている。なお、図に示す実施例では、
マツト本体１を携帯用バツグとしても使用できる
ように、マツト本体１の周辺にスライドフアスナ
ー１４が取付けられ、また洗濯時等にクツシヨン
材５を取出すことができるように、表面シート４
にスライドフアスナー１５で開閉される開口部が
設けられている。

一方、補助マツト２０は、クツシヨン材２１と
これを被覆する軟質シート２２とで、マツト本体
１の非クツシヨン部８に対応した形状に形成され
ている。この補助マツト２０のコーナー部および
二側辺部には、マツト本体１の止着具１１，１２
に対応したテープフアスナーからなる止着具２
３，２４が取付けられている。上記二側辺部に取
付けられた止着具２４は、マツト本体１の止着具
１２と後述する係止部材３０の止着具３３とに選
択的に止着されるようになつている。また、クツ
シヨン材２１を取出し可能にするため、軟質シー
ト２２の裏面にスライドフアスナー２５で開閉さ
れる開口部が設けられている。

前記係止部材３０は、補助マツト２０への接続
用のバンド３１とマツト本体１への接続用のバン
ド３２とで構成され、これらのバンド３１，３２
は可撓性および伸縮性を有する素材で形成されて
いる。上記バンド３１の両端部には、補助マツト
２０の二側辺部の止着具２４に対応したテープフ
アスナーからなる止着具３３が取付けられ、また
バンド３２の中央部には、マツト本体１の止着具
１３に対応したテープフアスナーからなる止着具
３４が取付けられている。そして、バンド３２の
両端部は、バンド３１の途中の二個所に接続され
るようにしている。図では両バンド３１，３２を
テープフアスナーからなる止着具３５，３６によ
り接続するようにしているが、予め両バンド３
１，３２を縫着により固着しておいてもよい。

なお、上記実施例では、マツト本体１、補助マ
ツト２０および係止部材３０に配設される各止着
具９〜１３，２３，２４，３３〜３６をテープフ
アスナーで形成しているが、布片に取付けたスナ
ツプ等で形成してもよい。

このように構成された笠兼用クツシヨンマツト
は、野外でのスポーツ観戦や釣り等の際に次のよ
うに便利に用いられる。すなわち、これを所持す
るときには、マツト本体１の物品収納部７に雨着
等を収納しておけばよい。そして野外などで座る
ときのクツシヨンマツトとして用いるときは、係
止部材３０を取外しておき、第３図に示すよう
に、マツト本体１を展開した状態でその非クツシ
ヨン部８に補助マツト２０を配置し、補助マツト
２０の止着具２３，２４をこれに対応するマツト
本体１の止着具１２，１３に止着する。こうする
ことにより、マツト本体１と補助マツト２０とに
より全体にクツシヨン性を持たせることができ、
座り心地が良くなる。

また、雨天などにおいて笠として使用するとき
は、第４図乃至第６図に示すように、補助マツト
２０のコーナー部の止着具２３をこれに対応する
マツト本体１の止着具１２に止着することによつ
て補助マツト２０をマツト本体１に対して起伏自
在に取付けるとともに、マツト本体１の非クツシ
ヨン部８の二側辺部を止着具９，１０によつて係
着し、さらに係止部材３０の両バンド３１，３２
を接続した状態で、バンド３１の両端の止着部３
３を補助マツト２０の二側辺の止着具２４に止着
し、バンド３２の中央部の止着具３４をマツト本
体１の止着具１３に止着する。こうすることによ
り、マツト本体１における非クツシヨン部８のＶ
字形二側辺部がつき合わされてマツト本体１が笠
形に変形した状態に保たれるとともに、補助マツ
ト２０および係止部材３０が頭部４０への着用部
となり、笠として着用することができる。とくに
この場合、上記補助マツト２０が頭部４０への着
用部の一部として利用されるので、合理的で無駄
がなく、しかもこの補助マツト２０が適度のクツ
シヨン性をもつて頭部４０にフイツトするため、
笠としての着用時の安定性および着用感にもすぐ
れるものである。

さらに実施例のようにマツト本体１の周辺にス
ライドフアスナー１４を設けておけば、第５図に
示すようにマツト本体１を屈曲させて上記スライ
ドフアスナー１４を閉合することにより携帯用バ
ツグとして用いることもできる。

また、上記マツト本体１は周辺に物品出入口６
が開口した物品収納部７を有するので、第６図に
示すように、上下両端に止着金具５２を備えた左
右一対の帯紐５１からなる肩掛け部材５０を用
い、上記止着金具５２によつて肩掛け部材５０を
マツト本体１に取付ければ、子供用のリユツクサ
ツクとして利用することもできる。

（考案の効果） 以上のように本考案の笠兼用クツシヨンマツト
は、マツト本体を展開した状態でその所定範囲に
設けられた非クツシヨン部に補助マツトを取付け
たときはクツシヨンマツトとなり、上記非クツシ
ヨン部の二側辺部を係着してマツト本体を笠形に
変形させ、かつ上記補助マツトをコーナー部でマ
ツト本体に取付けた状態で、この補助マツトおよ
びマツト本体に係止部材を接続したときは、頭部
に着用することのできる笠となるようにしてい
る。したがつて、クツシヨンマツトと笠とに簡単
に使い分けることができ、特に、クツシヨンマツ
トとしての使用時には、上記係止部材が取外され
るとともに、マツト本体の非クツシヨン部が補助
マツトにより補完されて全体にクツシヨン性が持
たせられるので、座り心地が良く、また笠として
の使用時には、上記補助マツトが頭部への着用部
の一部として利用されるので、合理的で無駄がな
く、しかも頭部に良くフイツトして着用感および
安定性にすぐれる。さらにマツト本体には、その
中間シートと裏面シートとの間にクツシヨン材が
収容されるとともに、これとは別に中間シートと
裏面シートとの間に物品収納部が設けられている
ので、クツシヨン材を汚したり濡らしたりするこ
となく雨着等を収納することができる等、数多く
のすぐれた効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示すマツト本体、補
助マツトおよび係止部材の表面側からみた分解状
態斜視図、第２図は第１図の−線に沿つた断
面図、第３図はクツシヨンマツトとしての使用状
態を示す裏面図、第４図は笠としての使用状態を
示す斜視図、第５図は同断面図、第６図は同裏面
図、第７図および第８図は別の使用例を示す斜視
図である。 １……マツト本体、２……表面シート、３……
中間シート、４……裏面シート、５……クツシヨ
ン材、７……物品収納部、８……非クツシヨン
部、２０……補助マツト、２１……クツシヨン
材、２２……軟質シート、３０……係止部材、３
１……バンド、３２……バンド、９〜１３，２
３，２４，３３，３４……止着具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 表面シートと中間シートとの間に物品収納部を
   有するとともに、中間シートと裏面シートとの間
   にクヨン材を収容し、かつ内方部所定位置から周
   辺部へＶ字形に広がつた所定範囲に、上記クツシ
   ヨン材を切欠した非クツシヨン部を有する円形状
   もしくは多角形状のマツト本体と、上記非クツシ
   ヨン部に対応する形状のクツシヨン材を軟質シー
   トで被覆した補助マツトと、補助マツトに対する
   接続用バンドとマツト本体に対するバンドとで構
   成された頭部への着用のための係止部材とを備
   え、上記マツト本体における非クツシヨン部の二
   側辺に相対応した止着具を設け、この非クツシヨ
   ン部と補助マツトとの各二側辺間コーナー部に補
   助マツトをマツト本体に取付ける相対応した止着
   具を設ける一方、上記補助マツトの二側辺と上記
   係止部材の補助マツトに対する接続用バンドの両
   端部とに相対応する止着具を、また上記係止部材
   のマツト本体に対する接続用バンドとマツト本体
   の所定箇所とに相対応する止着具をそれぞれ設け
   たことを特徴とする笠兼用クツシヨンマツト。