JPH01240689A

JPH01240689A - 熱交換器用表面処理アルミニウムフイン材及び同製造法

Info

Publication number: JPH01240689A
Application number: JP6478488A
Authority: JP
Inventors: Kikuro Toyose; 豊瀬　喜久郎; Koichi Hatanaka; 畑中　孝一; Masanobu Fukui; 福井　正信; Yoshikazu Mukai; 良和向井
Original assignee: Kobe Steel Ltd
Current assignee: Kobe Steel Ltd
Priority date: 1988-03-18
Filing date: 1988-03-18
Publication date: 1989-09-26

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

（産業上の利用分野）本発明は、熱交換器用表面処理アルミニウムフィン材の
製造に係り、更に詳しくは、アルミニウム又はアルミニ
ウム合金を表面処理した後、プレス成形加工されるプレ
コートタイプであって、しかも耐食性、親水性及び成形
性を具備した熱交換器用表面処理アルミニウムフィン材
とその製造法に関する。（従来の技術）アルミニウム及びアルミニウム合金（以下、総称して「
アルミニウム」と云う）は、熱伝導性がよく、また成形
性にも優れることから熱交換器用フィン材として多用さ
れている。従来、アルミニウムフィン材は裸のままで使用されてき
たが、近年、フィン表面に生成するいわゆる白錆の発生
を防止したり、親水性を付与して結露水の水濡れ性を良
好にし、通風抵抗の低下を図るために、表面処理を施す
ケースが増大してきている。（発明が解決しようとする課題）このため、従来より、これらの目的のために、特開昭５
９−１８５７８２号及び特開昭６１−８５９８号に代表
されるベーマイト処理、ケイ酸塩系処理のような無機系
皮膜を構成する方法や、耐食性のある有機皮膜を構成し
た後、親水性の有機皮膜層を設ける方法などが行われて
いる。しかし乍ら、前者の方法では、親木性は良好なものの、
無機系皮膜であるために成形加工により皮膜にクラック
が発生し、耐食性が平板時よりも低下したり、金型が摩
耗し易いという問題がある。また、後者の方法では、樹脂皮膜の延性により加工によ
る耐食性の低下は少ないものの、親水性皮膜と耐食性皮
膜の眉間密着性が悪く、親水性皮膜の流失によって親水
性が経時劣化するという問題がある。また、有機耐食性皮膜の上に上述のケイ酸塩系処理皮膜
を形成する方法も行われているが、これも両者の層間密
着性が悪く、親水性の持続性に劣る傾向があった。本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになさ
れたものであって、耐食性を有する有機下地皮膜層と親
水性皮膜層との密着性を向上させることにより、耐食性
及び成形性に優れ、金型摩耗も少ないという特性を維持
しながら、更に親水持続性にも優れた熱交換器用表面処
理アルミニウムフィン材とその製造法を提供することを
目的とするものである。（課題を解決するための手段）前記目的を達成するため、本発明者は、耐食性を有する
有機下地皮膜層と親水性皮膜層との密着性を向上させる
手段について鋭意研究を重ねた結果、第１層の耐食性有
機皮膜にコロナ放電を適用することに想到した。コロナ放電処理は、従来より、プラスチック。フィルムなどの接着に際して前処理として行われており
、表面の接着性の向上に効果のあることが知られている
。これは、コロナ放電処理により表面に極性基が生成し
、接着剤の漏れ性が良好となるためと考えられている。この点に着目し、本発明者は、このコロナ放電による処
理を親水性表面処理アルミニウムフィン材の表面処理と
して適用できないかどうか検討を重ねた結果、耐食性を
有する特定膜厚の第１層の有機皮膜を構成した後、これ
にコロナ放電を施し、次いで第２層の親水性皮膜を構成
すれば、第２層の密着性が良く、親水性が長期に亘って
持続することができることを見い出したものである。すなわち、本発明に係る熱交換器用表面処理アルミニウ
ムフィン材は、アルミニウム又はアルミニウム合金薄板
表面に、皮膜厚が０．５〜２．５μｍで高耐食性を有す
る有機皮膜が設けられ、且つ該有機皮膜表面がコロナ放
電処理により表面張力が調整されており、その上に親水
性皮膜が設けられていることを特徴とするものである。また、上記アルミニウムフィン材の製造法は、アルミニ
ウム又はアルミニウム合金薄板の表面処理において、高
耐食性を有する有機皮膜を皮膜厚が０．５〜２．５μｍ
の範囲で設け、次いで該有機皮膜にコロナ放電処理を施
して表面張力を５５ｄｙｎａ／ｃｍ以上とした後、親水
性皮膜を設けることを特徴とするものである。以下に本発明を更に詳細に説明する。まず、本発明における皮膜構成について説明する。アルミニウム薄板表面に第１層を構成する有機皮膜とし
ては、高耐食性を有する有機皮膜であれば、いかなる樹
脂系でもよいが、おだやかなコロナ放電処理により表面
張力が増加し易い樹脂、例えば、エポキシ樹脂、ポリエ
ステル樹脂、フェノール樹脂等が望ましい。但し、これら高耐食性を有する第１層皮膜の皮膜厚は０
．５〜２．５μｍの範囲とする必要がある。これは、皮膜厚が０．５μｍ未満では、耐食性が十分で
はなく、またコロナ放電処理効果が表面のみにとどまら
ず、皮膜を貫通して皮膜の連続性が失われ、耐食性が低
下する傾向が大きくなるためであり、一方、２．５μｍ
を超えると耐食性が飽和し、非経済的であるのみならず
、熱交換の際、伝熱抵抗となり、熱交換効率に悪影響を
及ぼす傾向が増大するためである。次いで、このような第１層皮膜にコロナ放電処理を施す
が、コロナ放電処理は第１層皮膜の表面張力が５５ｄｙ
ｎｅ／ａｍ以上となるように行う必要がある。これは、
第２層の親水性皮膜との密着性を良好なものとし、親水
性を長期に亘って維持するためであり、表面張力がこの
値より小さいと十分な親木持続性が得られないためであ
る。コロナ放電処理後に形成する第２層は、親水性皮ＷＡ層
であれば特に制限されない。例えば、■カルボニル基、カルボキシル基及びアミノ基
のいずれかの親水基を有する化合物の重合体若しくは共
重合体樹脂並びにこれらの混合物を使用することができ
る。親水基を有する高分子としては、ポリアクリル酸、
ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルアミド、ポリビ
ニルアルコール、マレイン酸共重合体等があげられる。これらの樹脂は、分子内に有する親水基により、表面の
水漏れ性を良好とすると共にコロナ放電により活性化さ
れた第１層皮膜表面に強く密着するという特性を有して
いる。また、■カルボニル基及びカルボキシル基のいずれかを
有する水溶性高分子と、その樹脂固形分に対して２〜５
倍のケイ酸塩との混合物を使用することもできる。この
ような水溶性高分子としては、ポリアクリル酸やマレイ
ン酸共重合体が挙げられ、またケイ酸塩としては、ケイ
酸ソーダ、ケイ酸カリ、ケイ酸リチウムなどが挙げられ
る。ケイ酸塩は前述の樹脂中に分散して親水性を更に向上さ
せる効果を有している。ケイ酸塩を上記範囲で添加する
のは、この範囲であると皮膜は多孔質になり、優れた親
水性を有するためであるが、添加量が２倍未満では表面
が平滑化し、ケイ酸塩を添加した効果が出ないのみなら
ず、成形時に塗布されるプレス油がとれにくくなり、樹
脂のみの場合よりも親水性が低下するので望ましくなく
、また５倍を超えると皮膜の柔軟性が低下し、加工時に
クラックやハガレ等の成形不良を発生し易くなるので望
ましくない。更には、前述の■又は■に架橋剤を添加したものを使用
することもできる。架橋剤は、親水性皮膜の皮膜そのも
のの凝集力を向上させ、コロナ放電処理を施した第１層
皮膜表面に生成した極性基と親水性皮膜の親水基の１部
とを架橋させ、第１層と第２層の密着性をより強固なも
のとして、親水持続性を更に向上させるために添加する
ものである。架橋剤としては、Ｃａ、　Ｚｎ、　Ｔｉ、
　Ｚｒ、Ｍｏ、Ｃｒ等の多価金属の塩を使用した場合に
良好な親水維持性が得られ、樹脂固形分に対して１〜５
０％の範囲で添加する。１％未満では架橋剤を添加した
効果が不十分であり、また５０％を超えると架橋が進み
すぎ、親水性が却って低下するので望ましくない。このような親水性皮膜は、各々の混合液を処理浴として
、ロールコート法、ディッピング法、ハケ塗り等の適宜
方法により第１暦皮膜表面に塗布し、適当な温度で焼付
けて構成する。焼付温度は作業性等を考慮して決める必
要があるが、１５０〜３００℃の範囲が望ましい、これ
は、１５０℃未満では第２層目の親水性皮膜の密着性が
低下するためであり、３００℃を超えるとアルミニウム
の材料特性に悪影響を及ぼすためである。なお、親水性皮膜の膜厚としては、前記■の親水性皮膜
の場合は０．５〜１．５μｍの範囲、前記■の親水性皮
膜の場合は０．１〜０．３μｍの範囲にあることが望ま
しい。いずれも下限値以下では親水性が不十分となり、
上限値以上では親水性が飽和し、これ以上の膜厚では不
経済となるので望ましくない。次に本発明の実施例を示す。（実施例）熱交換器用アルミニウムフィン材（Ｊ　Ｉ　Ｓ　１１０
０　　Ｈ２６）（７）薄板（０，１２ｍｍ厚）を７）Ｌ
ｌカリ洗浄し、脱脂した後、第１表に示す表面処理を実
施し、種々の皮膜を形成した。得られたフィン材について、親水性、耐食性及び成形性
について調査した結果を第１表に併記する。なお、親木性は、流水８時間、室温乾燥１６時間の乾湿
サイクルを繰り返し、乾燥後の水濡れを調査した。耐食性は、ＪＩＳＺ２３７１に規定される塩水噴霧試験
により、塩水噴霧を２４０時間行った後の腐食の発生具
合により評価した。なお、耐食性は平板のみならず、コ
ルゲートフィン成形加工を行ったものについても調査し
、腐食発生がないものをＯ１腐食が発生したものを×を
付して評価した。成形性は各表面処理フィン材をコルゲート成形加工し、
カラー５００個中の割れの発生数で評価した。

【以下余白】

第１表中、Ｎα１〜Ｎα７が本発明例であり、Ｎ０８〜
気１４が比較例であり、Ｎα１２とＮα１３は従来材で
ある。同表より、第１層の耐食性皮膜にコロナ放電処理を施さ
ないで第２層の親水性皮膜を設けた場合（鬼８〜Ｎα１
１）は、乾湿サイクルが１サイクルで水はじきが発生す
るのに対し、コロナ放電処理を施した場合は、本発明例
Ｎα１〜Ｎα４に示される如く、かなり長く親水性が持
続され、更に金属塩を架橋剤として添加した場合には、
本発明例翫５〜ＮＱ７に示される如く、乾湿サイクルを
２０サイクル以上行っても親水性が低下しないことが判
る。一方、従来材の比較例Ｎα１２と＆１３は、皮膜のすべ
てが無機系皮膜の場合であり、親水性は良好なものの、
成形品の耐食性及び成形性が劣っている。勿論、！！処
理材Ｎ１１１４は親水性、耐食性のいずれも劣っている
。（発明の効果）以上詳述したように、本発明に係る琳交換器用表面処理
アルミニウムフィン材は、上述した如〈従来の水ガラス
系処理、ベーマイト処理系と同等の親木持続性を有する
が、更には優れた耐食性及び成形性を有しているので、
従来材に比較して加工後も耐食性が低下せず、また加工
割れなどが少なく、優れた加工性を有する効果がある。特許出願人　　株式会社神戸製鋼所代理人弁理士　中　　村　　　尚

Claims

【特許請求の範囲】

（１）アルミニウム又はアルミニウム合金薄板の表面に
、皮膜厚が０．５〜２．５μｍで高耐食性を有する有機
皮膜が設けられ、且つ該有機皮膜表面がコロナ放電処理
により表面張力が調整されており、その上に親水性皮膜
が設けられていることを特徴とする熱交換器用表面処理
アルミニウムフイン材。
（２）前記親水性皮膜は、カルボニル基、カルボキシル
基及びアミノ基のいずれかの親水基を有する化合物の重
合体若しくは共重合体樹脂並びにこれらの混合物のいず
れかよりなる請求項１記載のアルミニウムフィン材。
（３）前記親水性皮膜は、カルボニル基及びカルボキシ
ル基のいずれかを有する水溶性高分子とその樹脂固形分
に対して２〜５倍の範囲にあるケイ酸塩との混合物皮膜
よりなる請求項１記載のアルミニウムフィン材。
（４）前記親水性皮膜は、更に前記樹脂固形分に対して
、１〜５０％の範囲でＣａ、Ｚｎ、Ｔｉ、Ｚｒ、Ｍｏ及
びＣｒのいずれかの金属の塩を架橋剤として含む請求項
２又は３記載のアルミニウムフイン材。
（５）アルミニウム又はアルミニウム合金薄板の表面処
理において、高耐食性を有する有機皮膜を皮膜厚０．５
〜２．５μｍの範囲で設け、次いで該有機皮膜にコロナ
放電処理を施して表面張力を５５ｄｙｎｅ／ｃｍ以上と
した後、親水性皮膜を設けることを特徴とする熱交換器
用アルミニウムフィン材の製造法。