JPH0123800B2 - - Google Patents

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JPH0123800B2
JPH0123800B2 JP10447682A JP10447682A JPH0123800B2 JP H0123800 B2 JPH0123800 B2 JP H0123800B2 JP 10447682 A JP10447682 A JP 10447682A JP 10447682 A JP10447682 A JP 10447682A JP H0123800 B2 JPH0123800 B2 JP H0123800B2
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JP
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unvoiced
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frequency
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JP10447682A
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Satoru Taguchi
Masanori Kobayashi
Takayuki Ishikawa
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NEC Corp
Original Assignee
Nippon Electric Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0123800B2 publication Critical patent/JPH0123800B2/ja
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【発明の詳細な説明】 本発明は有声無声判別装置に関する。音声信号
を分析し、これからスペクトル分布情報と音源情
報とを抽出してこれを音声信号の内容を表わす情
報としての特徴パラメータとして伝送し、これを
受信して再びもとの音声信号を合成するか、もし
くは音声信号の内容を認識すること等を目的とす
る音声処理において、音声信号から抽出する特徴
パラメータとしてはスペクトル分布情報と音源情
報とがある。スペクトル分布情報は声道系の状態
を示すものである。音声スペクトルの巨視的分布
を表わす音声信号のスペクトル包絡を利用し、音
声信号の音声スペクトルからスペクトル包絡を除
いた残差信号をスペクトルの微細構造を示す音源
情報として利用し、さらにこの音源情報を構成す
る要素が、音声信号が有声か無声音であるかの有
声無声判別情報と、ピツチ周期および音の強さに
関する情報より成ることはよく知られている。
このような音源情報のうち、有声無声判別情報
は音源が有声音源であるか無声音源であるかを指
定する情報であり、たとえば音声信号を合成する
場合この有声無声判別が不正確であれば、合成音
声信号の自然性および明瞭性が大きく損われ著し
く品質の劣化したものとなることもまたよく知ら
れている。
従来、有声無声を判別するパラメータとして
は、音声エネルギーが有声、無声で異ることを利
用する短時間平均電力、周波数パワースペクトル
の密度関係が入力音声信号の比較的低周波領域と
比較的高周波領域とでは有声、無声でその比率が
異るので、この低周波領域と高周波領域との有
声、無声の短時間平均電力比の利用、あるいは分
析側でスペクトル情報抽出に広く利用されている
線形予測係数計測器で得られる正規化予測残差電
力が有声音の場合は小さく無声音の場合は大きい
ことに着目した正規化予測残差電力の利用のほ
か、遅れ時間が零に近いときの自己相関係数やピ
ツチ周期遅れ時間がほぼ分布すると考えられる範
囲の遅れ時間における自己相関係数の最大値、線
形予測係数計測器で得られる種種のパラメータも
しくはその変換形として誘導されるパラメータた
とえばいわゆるαパラメータもしくはKパラメー
タ等の多くのパラメータが利用されておる。
しかしながら、これらのパラメータはどれも単
独では十分に有声無声を判別する判別特性を有し
ておらず、従つて上述した種種のパラメータを組
合せて判別パラメータとしていた。これらは通常
次に述べるような3つの方法の組合せで利用され
ている。
第1の方法は、組合せに利用する複数のパラメ
ータは予め設定した明確に有声もしくは無声と判
別できる域値と比較して判別を行ない、これらの
パラメータのうち少なくとも1つが有声もしくは
無声と判別されたときはこれを有声もしくは無声
と決定する方法であり、第2の方法は、組合せに
使用する複数のパラメータを変数として形成する
線形判別式を利用するもので、第3の方法は第1
および第2の方法を組合せたものである。
しかしながら、上述した第1の方法では、利用
する複数のパラメータのうち少なくとも1つのパ
ラメータが予め設定した域値に合致すれば有声も
しくは無声と判別するので、判別精度には限度が
あるという欠点がある。また第2の方法は、上述
した各種パラメータのうち、比較的有声無声の判
別に有利であると考えられるパラメータ、たとえ
ば線形予測係数計測器から抽出されるαパラメー
タ、Kパラメータ等を利用して実施されることが
多い。特に低次のKパラメータはその分布が有声
と無声音とで比較的よく分離しており、また上述
した自己相関係数最大値もまたその分布が有声と
無声音とで比較的よく分離しており、これらのK
パラメータや自己相関係数最大値等を変数とする
線形判別式を形成して有声無声の判別を行うこと
はよく知られている。しかしながら、これらのK
パラメータや自己相関係数最大値の分布には偏り
が多く、従つてこれらのパラメータのみでは有声
と無声とを良好に分離する線形判別式の係数およ
び域値が容易に設定できないという欠点がある。
なお、第1および第2の方法を組合せた第3の方
法には当然それぞれの欠点が含まれることとな
る。
本発明の目的は上述した欠点を除去し、入力音
声信力の低域周波数帯と高域周波数帯における音
声電力の比を第1の判別パラメータとし、低域周
波数帯における自己相関関数もしくはその変換形
の係数を第2の判別パラメータとし、高域周波数
帯の自己相関関数もしくはその変換形の係数を第
3の判別パラメータとして計測、出力し、これら
を線形判別式の変数として利用するとともに、さ
らにこれらの変数には音声信号の計測、統計等か
ら予め既知の情報に基づき、有声音、無声音によ
つて異なる重み係数を乗ずる処理を加えるという
手段を備えることにより、極めて高精度の有声無
声判別を可能にし、従つて、たとえば合成等の音
声処理において再生すべき音声信号の品質を大幅
に改善できる有声無声判別装置を提供することに
ある。
本発明の装置は、音声信号の音源情報の有声も
しくは無声を判別する有声無声判別装置におい
て、前記音声信号の予め定める低域および高域周
波数帯における音声電力の比を計測しこれを第1
の有声無声判別パラメータとして出力する低域高
域電力比計測手段と、前記低域周波数帯における
自己相関係数もしくはこの自己相関係数を変換し
て得られる変換係数等の音声信号特徴係数を第2
の有声無声判別パラメータとして出力する低域音
声信号特徴係数計測手段と、前記高域周波数帯域
における自己相関係数もしくはこの自己相関係数
を変換して得られる変換係数等の音声信号特徴係
数を第3の有声無声判別パラメータとして出力す
る高域音声信号特徴係数計測手段と、前記第1か
ら第3までの有声無声判別パラメータを入力しこ
れらの有声無声判別パラメータを変数とする線形
判別式により前記音声信号の音声もしくは無声を
判別する有声無声判別手段とを備えて構成され
る。
次に図面を参照して本発明を詳細に説明する。
第1図は本発明の第一の実施例を示すブロツク図
である。第1図の点線内が本発明の直接かかわる
部分である。
音声入力端子1000から入力した音声信号1
001はLPF(Low Pass Filter)・A/Dコンバ
ータ1によつて低域フイルタリングされたのち
A/Dコンバータによつてデジタル化される。こ
の低域フイルタリングはLPFの遮断周波数3.4kHz
以上の高域成分を遮断するものであり、これをタ
イミング回路(図示せず)の出力する8kHzのサ
ンプリング周波数でサンプリングしたのちこれを
A/Dコンバータによつてサンプルごとに所定の
ビツト数の量子化信号101としてバツフアメモ
リ2に送出する。
このバツフアメモリは入力した量子化信号10
1としてバツフアメモリ2に送出する。
このバツフアメモリは入力した量子化信号10
1のたとえば30mSEC分(240サンプル分)を一
時的にストアしたのちこれをバツフアメモリ出力
201として読出しウインドウ処理器3に供給す
る。
ウインドウ処理器3は、入力したバツフアメモ
リ出力201にハミング関数を窓関数として乗算
してウインドウ処理を行ない。本実施の場合はこ
のウインドウ処理は10mSECで行われ、これが分
析側における基本分析単位いわゆる基本フレーム
周期となる。
このようにしてウインドウ処理された入力音声
信号の音声波形データ301は、有声無声判別装
置4に送出される。
有声無声の判別については、従来から実施され
ている代表的手法の1つとして次のものがある。
すなわち、線形予測分析で得られるKパラメー
タと、正規化予測残差電力とを有声無声判別装置
4に入力し、この2つの量を判別パラメータとし
て有声および無声の判別を行なわしめている。こ
れらの2つの判別パラメータは、たとえば正規化
予測残差電力は有声音では無声音より小さく、ま
たKパラメータも有声音と無声音で異なる声道内
の反射係数に対応するといつた特徴をもつてお
り、いずれも有力な判別パラメータとして利用さ
れており、その手法はいわばパターン認識とも通
ずる技術としてよく知られ、これについてはビ
ー・エス・アタル他:“ア パターン リコグニ
ツシヨンアプローチ ツウ ボイスド−アンボイ
スド−サイレンスクラシフイケーシヨン ウイズ
アプリケーシヨン ツウ スペーチ リコグニ
ツシヨン(B.S.Atal et al:“A Pattern
Recognition Approach to Voiced−Unvoiced
−Silence Classification with Application to
Speech Recognition”、IEEE TRANSACTION
ON ACOUSTIC、SPEECH、AND SIGNAL
PROCESSING、VOL.ASSP−24、No.3、June
1976.)や、その他多くの文献に詳述されている。
しかしながら、Kパラメータについてはその分
布に偏りが多く、またこのKパラメータを計測し
て得られる正規化予測残差電力もこれに対応して
分布の偏りが多く、従つてこれらのパラメータを
直接判別パラメータとして利用する手法には判別
精度に限度がある。
そこで第1図に示す実施例では次のようにして
判別精度の改善を行なつている。
この内容は基本的に言つて、入力する音声信号
1001を低域の周波数帯と高域の周波数帯とに
分類し、それぞれの周波数帯域における音声電力
の比および自己相関係数もしくはこれから誘導さ
れる変換形の形数たとえばKパラメータ等を複数
の判別パラメータとして利用し、これら3種類の
判別パラメータを組合せて3種類の変数とする有
声無声線形判別式を設定し、さらにこれらの変数
には上記の複数の判別パラメータの有声無声依存
性に基づく重み係数を付与したものとし、この線
形判別式の値を予め設定した域値と比較するもの
である。
前述した如く、またよく知られるように音声信
号はその高域周波数帯と低域周波数帯とで有声と
無声の特徴が大きく異なつている。
先ず音声電力については、有声音の短時間平均
電力は低域ほど大きく高域ほど小さいという特徴
があり、低域の短時間平均電力PLと高域の短時
間平均電力PHとの比PL/PHの分布が有声音と無
声音とでは明確に異る。
また、自己相関係数について言えば、遅れ1ま
たはたかだか2における自己相関係数ρ1またはρ2
の低域の分布は、有声音の場合1に近く、無声音
の場合は0に近いという特徴がある。この特徴は
自己相関係数ρから変換して誘導されるKパラメ
ータ、あるいはαパラメータ等についても同様に
成立することは明らかである。
さらに、高域のρ1、またはρ2等を有声無声の判
別パラメータとして採用することにより、特に有
声無声の判別が難しい有声音、たとえば母音
「i」等が統計的に無声音とよく分離して容易に
判別することができるという特徴がある。この特
徴はρから変換して誘導されるKパラメータ、あ
るいはαパラメータ等についても同様に成立する
ことは明らかである。
なお、自己相関係数ρに関する他の特徴として
有声音は遅れ1または2付近のρの値、ρ1、ρ2
の無声音よりも大きいという点があげられる。従
つて自己相関係数ρを変換して得られるKパラメ
ータ、αパラメータ等もこのρの特徴に対応した
同じ傾向の特徴を持つている。
有声音、無音声に関するこれらの既知の情報か
ら得られる線形判別式の値と、判別さるべき音声
信号に関する線形判別式の値とを比較することに
よつて有声無声の判別が可能となり、さらに、判
別パラメータの種類および数の組合せを選択する
ことによつて判別の精度を大幅に向上させること
ができる。
本実施例においては、音声信号の低域および高
域周波数帯における音声電力の比を第1の判別パ
ラメータ、低域における自己相関係数または一次
のKパラメータを第2の判別パラメータ、そして
高域の自己相関係数または一次のKパラメータを
第3の判別パラメータとして利用し、これらによ
つて従来の欠点を大幅に改善した高精度の判別を
行つている。
さて、ウインドウ処理器3から入力した音声波
形データ301は有声無声判別装置4の離散型フ
ーリエ変換を行なうDFT回路41によつて時間
軸上の音声波形データを周波数軸上のデータに変
換して周波数スペクトラム成分を求め、これを周
波数スペクトルデータ411としてパワースペク
トル計測器42に送出、これにより各周波数にお
けるスペクトル成分の絶対値の自乗演算からその
パワースペクトル成分を得てこれを内蔵バツフア
メモリに一時ストアする。このバツフアメモリに
一時ストアされたパワースペクトラムデータ42
1は低域自己相関係数計測器43、高域自己相関
係数計測器44によつてそれぞれ所望のデータを
任意に読出され、次のようにして低域および高域
の周波数帯域における自己相関係数データ431
および441を発生する。
低域自己相関係数計測器43は、入力したパワ
ースペクトルデータ421の任意に特定する低域
周波数帯域、たとえば周波数0から1333Hzのパワ
ースペクトルデータを読出し、これにフーリエ逆
変換、すなわちIDFTを施して時間軸上のデータ
に変換するとともに必要な時間範囲内の各遅れ時
間における自己相関係数を演算、計測しこれを低
域自己相関係数データ431として低域線形予測
係数計測器45に送出する。さらに、低域自己相
関係数計測器43は、遅れ時間零における自己関
係数をその基本フレーム周期における低域短時間
平均電力432として低域高域電力比計測器46
に出力する。
一方、高域自己相関係数計測器44は、パワー
スペクトルデータ421の高域周波数帯、本実施
例では1333Hzから333Hzまでのパワースペクトル
を読出し、上述した低域周波数帯域と全く同じ方
法で、高域自己相関係数計測器44によつて高域
自己相関係数データ441を出力し、これを高域
線形予測係数計測器47に送出するとともに、高
域短時間平均電力データ442を低域高域電力比
計測器46に送出する。
低域高域電力比計測器46は、このようにして
入力した低域と高域の短時間平均電力PLとPH
の比をとり、これを低域高域電力比データ461
として有声無声判別器48に送出する。この低域
高域電力比データ461は、次の(1)式のX1で表
わし、これを第1の判別パラメータとする。
X1=PH/PL …………(1) (1)式において添字Hは高域の短時間平均電力、
Lは低域の短時間平均電力を表わす。
低域線形予測係数計測器45は、次次に入力し
た低域の自己相関係数データ431の組からKパ
ラメータを所定の次数までオートコリレーシヨン
法による線形予測分析法を利用して分析、抽出し
これを低域Kパラメータデータ451として有声
無声判別器48に送出する。
全く同様にして高域線形予測器45は、次次に
入力した高域の自己相関係数データ441の組か
らKパラメータを所定の次数までオートコリレー
シヨン法による線形予測分析法を利用して分析、
抽出し、これを高域Kパラメータデータ471と
して有声無声判別器48に送出する。
本実施例では、このようにして有声無声判別器
48に入力する低域のKパラメータのうち、一次
のKパラメータK1lを第2の判別パラメータとし
これを変数X2を以つて、表わす。また高域のK
パラメータのうち、一次のKパラメータK1hを第
3の判別パラメータとし、これを変数X3を以つ
て表わす。さらに、これらの変数X2およびX3
は前述した低域におけるK1パラメータK1l、高域
におけるK1パラメータK1hの有声、無声による分
布特性の相異、その他の特徴を含めた重み係数a
およびbを予め設定し、この重み係数による重み
付けを行つたうえ前述した(1)式のX1とともに用
いて有声無声線形判別式を次の(2)式の如く設定し
ている。
P=X1+aX2+bX3…………(2) さて、有声無声判別器48は、(2)式に示すPの
値が有声の場合は予め設定した域値ε以下の値を
とるものとすれば、Pの値がこのε以下の場合は
有声と判断し、ε以上の場合には無声と判断す
る。この域値εは(2)式の線形判別式の判定基準を
有声対無声として設定するか、または無声対有声
として設定するかで判断も2通り選択できるが、
いずれを利用しても差支えない。
なお、上述した高域自己相関係数計測器44で
処理するIDFT演算では、帯域分割によるサンプ
リングのナイキストレートの影響をなくすため周
波数帯域を1333Hzだけ周波数の低い方にシフト
し、0から2000Hzのパワースペクトルデータの演
算に置換して逆フーリエ変換を行なわせており、
さらに低域線形予測係数計測器45および高域線
形予測係数計測器47における低域および高域の
線形予測係数分析では、低域の周波数が0から
1333Hz、高域は0から2000Hzまでとなつてそれぞ
れの最高周波数がもとのサンプリング最高周波数
4kHzの1/3、および1/2になるため、それぞれも
とのサンプリング周期の3倍、および2倍とす
る、いわゆるデシメート(Deci−mate)したサ
ンプリング周期を用いたことと等価になる。
このようにして有声無声判別器48から有声無
声判別信号481が出力される。
(2)式に示す線形判別式は、第1の判別パラメー
タとして低域および高域における短時間平均電力
比を変数X1、低域および高域における一次のK
パラメータを変数X2およびX3とし、さらに変数
X2およびX3には、Kパラメータの分布が低域お
よび高域、有声音と無声音とで異なる特徴等に着
目した上述したような重み係数aおよびbを乗ず
るものとして利用しており、有声信号の有声、無
声と強い相関性をもつこれらの特徴パラメータ
を、このようにして第1から第3までの3群の判
別パラメータとして同時に利用し、かつ有声音お
よび無声音ならびに低域および高域におけるそれ
らの分布特性等に対応した重み係数を付与すると
いう複合処理によつて極めて精度の高い判別式と
なつている。上述した判別式を利用し、これによ
つて得られる判別値を予め既知の判別域値と比較
することによつて著しく有声、無声音の判別能力
の改善を図ることができる。
有声音か無声音かの判別は、音声自体の特性か
らして、いわゆるオン・オフ的判別ができるもの
ではなく、処理目的や処理装置の規模等の条件を
勘案して実用上の自然性を保証しうるように改善
を図ることが必要であり、本実施例に使用した有
声無声判別装置では簡単な回路構成により有声、
無声音の判別度を90パーセント台とすることがで
き、ほぼ満足すべき結果が得られている。
本発明では音声信号の音源情報の有声もしくは
無声を判別する有声無声判別装置において、有声
無声を判別するために線形判別式を用意しかつこ
の判別式に利用する変数としては有声と無声とで
その特徴に明確な差がある、音声信号の低域およ
び高域周波数帯における音声電力、自己相関係数
ならびにその変換形の係数に着目し、低域および
高域における電力比を第1の判別パラメータと
し、低域における自己相関係数ならびにその変換
形の係数を第2の判別パラメータとし、高域にお
ける自己相関係数ならびにその変換形の係数を第
3のパラメータとして用い、これらの3つの判別
パラメータに基づく3つの変数ならびにこれらの
変数に乗ずべき重み係数の選定を行つたうえ前記
線形判別式から得られる値と、有声と無声とが低
域および高域で示すこれらの判別パラメータの特
徴から予め既知の情報を用いて得られる線形判別
式の値とを比較することによつて有声無声の判別
をほぼ確実な精度で実行する点に基本的な特徴を
有するものであり、本実施例の変形も種種考えら
れる。
たとえば、本実施例においては低域周波数帯と
高域周波数とをそれぞれ0〜1333Hz、1333〜3333
Hzとしているが、これを他の分割による低、高域
としてもよく、また、有声無声判別装置4におい
て音声信号を所望の低域および高域に分割する
際、DFT回路41とパワースペクトル計測回路
42とによつて音声信号の全帯域についてそのパ
ワースペクトルを求め、これを所望の低、高域に
分割しているが、この代りに音声信号を時間軸上
で取扱い、ウインドウ処理器から入力する音声波
形データ301を予め低域および高、低域通過フ
イルタで分割したのち、高域周波数帯のものを周
波数シフトしてほぼ低域周波数帯のベースバンド
に変換したうえ、このベースバンドに対応したデ
シメートを施してサンプリングレートの変更を行
ない、その後両域についての自己相関係数もしく
はその変換形の係数を得るという方法によつても
全く同様な判別処理を行ない得ることは明らかで
ある。
また、本実施例においては、(2)式の線形判別式
を構成する。第2および第3の変数すなわちX2
およびX3にはそれぞれ低域線形予測係数計測器
45および高域線形予測係数計測器47から得ら
れる一次のKパラメータを利用し、かつこれらの
変数に付与すべき重み係数は、Kパラメータの有
声音、無声音ならびに低域、高域における噴布特
性等の特徴から設定しているが、この変数X2
よびX3については、自己相関係数もしくはその
変換形の係数いずれを用いても差支えなく、従つ
てたとえば低域自己相関係数計測器43および自
己相関係数計測器44で得られる、遅れ1もしく
は2程度の自己相関係数ρ1もしくはρ2等を利用
し、重み係数もこのρ1、ρ2の特徴を利用して設定
することも容易に実施しうることは明らかであ
る。この場合は低域線形予測係数計測器45およ
び高域線形予測係数計測器は不要となり削除して
差支えない。
さらに、(2)式の線形判別式の変数X2、X3とし
て利用しうるものが、自己相関係数もしくはその
変換形としての係数であることは前述したとおり
であるが、この変換形の係数として利用しうるも
のとしては、本実施例の如く、自己相関係数の線
形予測分析で得られるKパラメータ、あるいはま
たαパラメータのほかにLSP(ライン スペクト
ル ペア)、およびケプストラム等の手法によつ
て得られる係数等をはじめとし、このほかにも自
己相関係数に単純な非線形変換を施した変換形の
係数等も含み利用してもよいことは明らかであ
り、以上はすべて本発明の主旨を損うことなくい
ずれも容易に実施できるものである。
以上説明したように本発明によれば、音声信号
からの音源情報を構成する要素のうち、有声もし
くは無声を判別する有声無声判別装置において、
前記音声信号の予め定める低域および高域周波数
帯における音声電力比を第1の判別パラメータと
し、低域周波数帯における自己相関係数もしくは
この変換係数等を第2の判別パラメータとし、高
域周波数帯における自己相関係数もしくはこの変
換係数等を第3の判別パラメータとして、これら
の判別パラメータによる3変数の有声無声線形判
別式を利用して得られる判別値と、有声および無
声によつて予め明確に設定し得る判別値とを比較
して有声、無声を判別するという手段を備えるこ
とにより、判別の精度を著しく改善し、従つて音
声処理において合成、認識されるべき原音声信号
の再生品質も大幅に改善することができる有声無
声判別装置が実現できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すブロツク図で
ある。 1……LPF・A/Dコンバータ、2……バツ
フアメモリ、3……ウインドウ処理器、4……有
声無声判別装置、41……DFT回路、42……
パワースペクトル計測器、43……低域自己相関
係数計測器、44……高域自己相関係数計測器、
45……低域線形予測係数計測器、46……低域
高域電力比計測器、47……高域線形予測係数計
測器、48……有声無声判別器。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 音声信号の音源情報の有声もしくは無声を判
    別する有声無声判別装置において、前記音声信号
    の予め定めた低域および高域周波数帯における音
    声電力の比を計測しこれを第1の有声無声判別パ
    ラメータとして出力する低域高域電力比計測手段
    と、前記低域周波数帯における自己相関係数もし
    くはこの自己相関係数を変換して得られる変換係
    数等の音声信号特徴係数を第2の有声無声判別パ
    ラメータとして出力する低域音声信号特徴係数計
    測手段と、前記高域周波数帯域における自己相関
    係数もしくはこの自己相関係数を変換して得られ
    る変換係数等の音声信号特徴係数を第3の有声無
    声判別パラメータとして出力する高域音声信号特
    徴係数計測手段と、前記第1から第3までの有声
    無声判別パラメータを入力しこれらの有声無声判
    別パラメータを変数とする線形判別式により前記
    音声信号の有声もしくは無声を判別する有声無声
    判別手段とを備えて成ることを特徴とする有声無
    声判別装置。
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