JPH01215245A

JPH01215245A - 高度不飽和脂肪酸添加動物飼料

Info

Publication number: JPH01215245A
Application number: JP63040711A
Authority: JP
Inventors: Yoshiji Shinmen; 新免　芳史; Kengo Akimoto; 健吾秋元; Hideaki Yamada; 秀明山田; Akira Shimizu; 昌清水
Original assignee: Suntory Ltd
Current assignee: Suntory Ltd
Priority date: 1988-02-25
Filing date: 1988-02-25
Publication date: 1989-08-29
Anticipated expiration: 2013-03-09
Also published as: JP2723243B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、γ−リノレン酸より不飽和度の高い脂肪酸又
はこの様な脂肪酸とγ−リノレン酸との混合物、あるい
はこれらの脂肪酸の含有物が添加された動物飼料、特に
ドッグフード、及びキャツトフードのごときペットフー
ドに関する。

〔従来技術〕

γ−リノレン酸、ジホモγ−リノレン酸、アラキドン酸
、エイコサペンタエン酸く各々以下ＧＬＡ。

ＤＧＬＡ　、　ＡＲ＾、　ＢＰＡと略す）は高等動物に
不可欠な脂肪酸であり、生体内では、血圧調節作用、ホ
ルモン分泌調節作用等、重要な働きを示すプロスタグラ
ンデイン類の前駆体として、これら自身も生理活性を有
する高度不飽和脂肪酸である。これらは、必須脂肪酸で
あるリノール酸やγ−リノレン酸からΔ５−デサチコラ
ーゼ、又はΔ６−デサチニラーゼと炭素鎖の延長によっ
て誘導される。

このうち、デサチュラーゼは、老化、癌、糖尿病その他
の疾病により活性が弱められ、その結果プロスタグラン
デイン生成が抑制されるので種々の健康障害を引き起こ
すことが知られている。

最近、人間社会の砂漠化現象が急テンポで進むにつれ、
ペット動物愛好の傾向が強くなって来ており、ペット動
物が家族の一員的存在であることが認識され出している
。その代表である犬や猫においても、上記の疾病が増加
する傾向にあり、飼い主である人間にとっても大きな問
題となっている。特に猫（ネコ科の動物一般）において
は、Δ６−デサチニラーゼが遺伝的に欠除又は不活性化
しており、リノール酸からγ−リノレン酸以降の化合物
を合成できず、健康障害を起こし易い。従って、エサ中
にこれらの高度不飽和脂肪酸を添加してやる必要がある
が、従来の大工的なエサ中には全く含まれておらず、そ
の安価な給源が求められていた。最近、月見草油やモル
ティエレラ属糸状菌の抽出オイル中に含有されるγ−リ
ノレン酸が注目され、これらのオイルを添加したペット
フードも発売され出した。しかし、これらのオイル中に
含まれるγ−リノレン酸量は５〜１０％と少なく、又、
他の高度不飽和脂肪酸を含まないという欠点があった。

〔発明が解決しようとする課題〕

従って本発明は、高度不飽和脂肪酸を豊富に含有する安
価な原料を添加することにより製造される動物飼料、特
にペットフード、例えばキャツトフード又はドッグフー
ドを提供しようとするものである。

〔課題を解決するための手段〕

前記の課題は、動物飼料、例えばドッグフード又はキャ
ツトフードに、ＧＬＡ　、　ＤＧＬＡ　、　ＡＲＡ　、
　ＥＰＡを遊離脂肪酸、又は脂肪酸エステルの形１．あ
るいは含有する油脂の形で、単独に又は組合せて、ある
いはそれらをシクロデキストリンに包接した形で添加す
ることにより達成される。

従って、本発明は、ジホモγ−リノレン酸、アラキドン
酸もしくはエイコサペンタエン酸、もしくはこれらの混
合物、又はこれらの脂肪酸もしくはその混合物とγ−リ
ノレン酸との混合物；前記脂肪酸又はその混合物のエス
テル；前記脂肪酸混合物を含有する油脂；該油脂の加水
分解物；あるいは該油脂加水分解物のエステル化物、が
添加された動物用飼料を提供するものである。

〔具体的な説明〕

上記の脂肪酸又はその含有物は、これらの脂肪酸を生産
する能力を有する微生物の菌体又はその処理物、あるい
はこれらから抽出された脂質又は脂肪酸の形で飼料に添
加するのが好ましい。

この様な微生物としては、前記の高度不飽和脂肪酸を生
産するものであればよく、例えばモルティエレラ（Ｍｏ
ｒｔｉｅｒｅｌｌａ）属、コニディオボラス（Ｃｏｎ　
ｉｄ　１ｏｂｏ　１ｕｓ）属、フィトフトラ（Ｐｈｙｔ
ｏｐｈｔｈｏｒａ）属、ピシューム（Ｐｙｔｈｉｕｍ）
属、サプロレグニア（Ｓａｐｒｏｌｅｇｎｉａ）属、ユ
ーグレナ（Ｂｕｇｌｅｎａ）属、クロレラ（Ｃｈｌｏｒ
ｃｌｌａ）属、マルカンティア属等に属する微生物が挙
げられる。具体例として、モルティエレラ壽アルビナ（
Ｍｏｒｔｉｅｒｅｌｌａ　　阻坦ヱ）二型、コニディオ
ボラス・スロンボイデス（Ｃｏｎｉ−ｄｉｏｂｏｌｕｓ
　　ｔｈｒｏｍｂｏｉｄｅｓ）、ＡＴＣＣ１２５８７、
フィトフトラ・インフェスタンス（肋ｙ匹旦勿ｒａ　　
１ｎｆｅｓ−ラシティ力（Ｓａｏｒｏｅｇｎｉａ　　但
二旦ｔｉｃａ）ＩＦＯ８９７８、ユーグレナ・グラシリ
ス（Ｂｕｇｌｅｎａ　…５ＡＴＣＣ１２８９３、クロレ
ラ・ミヌティシ？　（Ｃｈｌｏｒｅｌｌａ本発明におい
て使用するため、これらの微生物由来の遊離脂肪酸、又
は脂肪酸エステルを抽出、分離するためには、常法通り
、菌体又は培養細胞あるいは酸素反応物に、加水分解、
及びエステル化操作を行ない、遊離脂肪酸混合物、又は
脂肪酸エステル混合物とした後、尿素分画法、液々分配
クロマトグラフィー、カラムクロマトグラフィー等によ
り、目的とするＧＬＡ、　ＤＧＬＡ、　ＡＲＡ　、　［
：ＰＡ等の遊離脂肪酸又は脂肪酸エステルを純度９０％
以上で得ることができる。しかしながら、実用的には、
混合物のまま用いた方が安価で好ましい。含有油脂を抽
出するためには、菌体又は培養細胞を破砕し、例えばｎ
−ヘキサンなどによる有機溶媒抽出や、超臨界炭酸ガス
抽出等′を行なえば良い。

上記の手法によって得られた遊離脂肪酸、脂肪酸エステ
ル及び油脂は、酸化され易いので、α−トコフェロール
等の抗酸化剤を、０．０００１〜０．２％の濃度で添加
する方が好ましい。又、より良い均一性を得るために、
これらをシクロデキストリンの包接化合物とした後、ド
ッグフードやキャツトフードに添加するのが良い。シク
ロデキストリンはα、β、γいずれのタイプも用いるこ
とができる。

シフロブキス）　ＩＪンの包接化合物の合成は下記のご
とく行なう。

シフロブキス）ＩＪンの飽和あるいは過飽和水溶液中に
、一定量のＧＬＡ　、　ＤＧＬＡ　、　ＡＲＡ　、及び
／又はＥＰＡを脂肪酸の形で又は脂肪酸エステルの形で
、あるいはこれらを含む油脂の形で添加し、１０分〜ｌ
Ｏ時間攪拌することにより、沈殿物として包接化合物が
得られる。又、シクロデキストリンに少量の水を加え、
ミキサーで練り混ぜながら、−定量のＧＬＡ　、　ＤＧ
ＬＡ　、　ＡＲＡ　、及び／又はＥＰＡを脂肪酸の形で
、又は脂肪酸エステルの形で、あるいはこれらを含む油
脂の形で添加し、１〜５時間、攪拌することにより、包
接化合物が得られる。

さらに実用性、経済性を考慮した場合、ＧＬＡ　。

ＤＧＬＡ　、　ＡＲＡ　、及び／又はＥＰＡを産生、蓄
積した菌体、又は培養細胞を直接動物飼料に添加するの
が好ましい。これらの脂肪酸が、菌体内、又は培養細胞
内に含まれている場合、加熱殺菌等を行なっても、非常
に安定で、抗酸化剤を添加する必要がない。例えば、市
販のイワシ油とモルティエレラ・アルビナの菌体抽出油
及び菌体を１１０℃で９０分間処理した場合の油脂の過
酸化物価を比較すると、菌体抽出油はイワシ油の１１５
、菌体はさらにその１／２０という値を示し、油脂が菌
体内に保護されることにより酸化が防止されることが判
明している。これらの菌体又は培養細胞は、殺菌後、濾
過等の固液分離手段によって集め、充分水洗後、湿った
状態で添加しても良いし、加熱乾燥、風乾、凍結乾燥等
の手段によって乾燥させた状態で添加しても良い。

本発明は、種々の動物飼料、特にペットフード、例えば
種々のタイプのドッグフード及びキャツトフードに適用
することができる。例えば、ドライタイプ、ソフトドラ
イタイプ、セミモイストタイプ、ウェットタイプのいず
れのドッグフード及びキャツトフードにも適用すること
ができる。

次に、実施例により、この発明をさらに具体的に説明す
る。

〔実施例〕

実施例１下記に示したそれぞれのドッグフードに、モルティエレ
ラ・アルビナ（ＩＦｏ　８５６８）　、コニディオボラ
ス・スロンボイデス（ＡＴＣＣ１２５８７）　、フィト
フトラ・インフェスタンス（ＩＦロ９１７３）　、ピシ
ューム・デバリアナム（ＩＦＯ５９１９）　、サプロレ
グニア・バラシティ力（ＩＦｏ　８９７８）　、ユーグ
レナ・グラシリス（ＡＴＣＣ１２８９３）　、クロレラ
・ミヌティシマ笈び、マルカンティア・ポリモルファか
らの抽出油脂、脂肪酸の混合物、あるいは脂肪酸エチル
の混合物、さらにはシクロデキストリンで包接された脂
肪酸エチル混合物、モルティエレラ・アルビナについて
はさらに殺菌後の菌体をそれぞれ添加し、別に大豆油を
添加したものを対照として、成犬への効果を調べた。添
加物の脂肪酸組成は表−１に示した通りである。成犬は
生後１年のピーグル犬（雄）を２匹ずつ使用した。ドッ
グフードの投与量は；ドライタイプ２００　ｇ　／日、セミモイストタイプ２２０　ｇ　／
日、ウェットタイプ６００　ｇ　／日で１０週間飼育観
察した。

第２表に１０週間投与後の皮膚状態の変化を示した。

〈ドライタイプ、水分１０％〉ミートミール　　　　　　　　３８％（重量％）チキン
エキス　　　　　　　５％植物油脂　　　　　　　　　５％炭水化物　　　　　　　　　３７％灰分カルシウム　　　　　０．１％リン　　　　　　　　　０．０８％ナトリウム　　　　　０．０２％カリウム　　　　　　０．０３％鉄　　　　　　　　５．０Ｘ１０−’％ビタミン類ビタミンＡ　　　　　　１０００１１１ビタミンＢｌ　
　　３．０Ｘ１０−’％ビタミンＢ２　　３．０Ｘ１０
−’％ビタミンＤ　　　　　　　１００１０リビタミンＥ　　　　　　　１０１１１ナイアシン　　
５．０Ｘ１０−’％パントテン酸　５、ＯＸ　１０−’％水分　　　　　　　　　　　１０％くセミモイストタイプ、水分２５％〉ミートミール　　　　　　　　３１％（重量％）チキン
エキス　　　　　　　４％植物油脂　　　　　　　　　４％炭水化物　　　　　　　　　３１％灰分カルシウム　　　　　０．０８％リン　　　　　　　　　０．０６％ナトリウム　　　　０．０１６％カリウム　　　　　０．０２４％鉄　　　　　　　　４．０Ｘ１０−５％ビタミン類ビタミンＡ　　　　　　　８００ＩＵビタミンＢｌ　　　２．５ｘｌＯ−’％ビタミンＢ２　
　２．５ｘｔＯ−’％ビタミンＤ　　　　　　　８０１ＵリビタミンＥ　　　　　　　　８Ｉｔｌナイアシン　　
４．０Ｘ１０−’％パントテン酸　４．０Ｘ１０−３％水分　　　　　　　　　　　２５％くウェットタイプ、水分７５％〉ミートミール　　　　　　　　９％チキンエキス　　　　　　１．４％植物油脂　　　　　　　　１．５％炭水化物　　　　　　　　　１０％灰分カルシウム　　　　０．０２５％リン　　　　　　　　０．０２％ナトリウム　　　　０．００５％カリウム　　　　　０．００８％鉄　　　　　　　　１．４Ｘ１０−’％ビタミン類ビタミンＡ　　　　　　　２５０１０ビタミンＢ＋　　　０．８Ｘ１０−’％ビタミンＢ２　
　０．８ｘｔＯ−’％ビタミンＤ　　　　　　　２５１０リビタミンＥ　　　　　　　２，５１［１ナイアシン　
　１．４Ｘ１０−３％パントテン酸　１．４Ｘ１０−’％水分　　　　　　　　　　　７５％各微生物からの抽出油の脂肪酸組成を第１表に示す。こ
の表中の番号は次の意味を有する。

■モルティエレラ・アルビナ菌体（殺菌後、微粉砕した
もの）この場合、添加量は４％でその分、他の成分を一
率に減じる。

■モルティエレラ争アルビナ菌体抽出油■コニディオボ
ラス・スロンポイデス菌体抽出油■フィトフトラ・イン
フェスタンス菌体抽出油■ピシューム・デバリアナム菌
体抽出油■サプロレグニア・パラシティ力菌体抽出油■
ユーグレナ・グラシリス抽出油 ■クロレラ・ミヌティシマ抽出油 ■マルカンティア・ポリモルファ培養細胞抽出油第１表１８：３γ＝γ−リノレン酸２０：１　　＝エイコセン酸２０：２　　＝エイコサジエン酸２０：３　　＝ジホモγ−リノレン酸２０：４　　＝アラキドン酸２０：５　　＝エイコサペンタエン酸動物飼育試験の結果を第２表に示す。この表中、添加物
の種類について、 ■〜■は前記の意味を有し； ■′〜■′は各々の油脂■〜■より調製した混合脂肪酸
を添加したものであり； ■′″〜■″は各々の油脂■〜■より調製した混合脂肪
酸エチルエステルを添加したものであり、：そして ■゛″〜■″′は■″〜■″の脂肪酸エチルエステルを
β−サイクロデキストリンに包接したも　　。

のを添加した場合である。

なお、■〜■、■′〜■′、及び■″′〜■′〜■パは
ビタミンＥの添加量を表記の４倍量とした。

どのタイプのドッグフードについても同様の結果が得ら
れた。

第２表実施例２下記に示されたそれぞれのキャツトフードに実施例１と
全く同様に種々の菌体又は培養細胞抽出油等を添加し、
別に大豆油を添加したものを対照として、成猫への効果
を調べた。成猫は生後１年の日本猫（雄）を２匹ずつ使
用した。キャツトフードの投与量はドライタイプ６０ｇ
／日、セミモイストタイプ７０ｇ７日、ウェットライブ
１８０８フ日で、１０週間飼育観察した。第３表に１０
週間投与後の皮膚状態の変化を示した。

くドライタイプ、水分１０％〉ミートミール　　　　　　　　２５％（重量％）フィツ
シュミール　　　　　１５％植物油脂　　　　　　　　　５％炭水化物　　　　　　　　　４０％　　。

灰分カルシウム　　　　　０．１％リン　　　　　　　　０．０８％ナトリウム　　　　　０．０２％カリウム　　　　　　０．０３％鉄　　　　　　　　５．０Ｘ１０−’％ビタミン類ビタミンＡ　　　　　　１００ＯＩＵビタミンＢ＋　　　３．０Ｘ１０−’％ビタミンＢ２　
　３．０Ｘ１０−’％ビタミンＤ　　　　　　　１００１０ −ビタミンＥ　　　　　　　’１０１０ナイアシン　　
５．０Ｘ１０−３％パントテン酸　５，０ＸＩＯ−３％水分　　　　　　　　　　　１０％くセミモイストタイプ、水分２５％〉ミートミール　　　　　　　　２０％フィッシニミール　　　　　１２％植物油脂　　　　　　　　　４％炭水化物　　　　　　　　　３５％灰分カルシウム　　　　　０．０８％リン　　　　　　　　０．０６％ナトリウム　　　　０．０１６％カリウム　　　　　０．０２４％鉄　　　　　　　　４．　ＯＸｌ０−’％ビタミン類ビタミンＡ　　　　　　　８００１０ビタミンＢｌ　　　２．５ｘｌＯ−’％ビタミンＢ２　
　２．５ｘｌＯ−’％ビタミンＤ　　　　　　　８０１０ＯビタミンＥ　　　　　　　　８１０ナイアシン　　４．０Ｘ１０″″３％パントテン酸　４．０Ｘ１０″″３％　”水分　　　　
　　　　　　　２５％〈ウェットタイプ、水分７５％〉ミートミール　　　　　　　　６％フィッシニミール　　　　　４％植物油脂　　　　　　　　１．４％炭水化物　　　　　　　　　１０％灰分カルシウム　　　　０．０２５％リン　　　　　　　　０．０２％ナトリウム　　　　０．００５％カリウム　　　　　ｏ、　ｏｏａ％鉄　　　　　　　　１．４　Ｘ　１０−Ｓ％ビタミン類ビタミンＡ　　　　　　　２５０１０ヒタミ：／ＢＩ　　　０．８Ｘ１０−’％ビタミンＢ２
　　０．８ｘｌＯ−’％ビタミンＤ　　　　　　　２５ＩロＯビタミンＥ　　　　　　　２．５１ｔｌナイアシン　
　１．４Ｘ１０−’％ ′　パントテン酸　１．４Ｘ１０−３％水分　　　　　
　　　　　　７５％上記のキャツトフードによる飼育試験の結果を第３表に
示す。表中、添加物の表示は第１表、及び第２表に関し
た前記したのと同じ意味を有する。

すべてのタイプのキャツトフードについて同様の結果が
得られた。

第３表

Claims

【特許請求の範囲】１、ジホモγ−リノレン酸、アラキドン酸もしくはエイ
コサペンタエン酸、もしくはこれらの混合物、又はこれ
らの脂肪酸もしくはその混合物とγ−リノレン酸との混
合物；前記脂肪酸又はその混合物のエステル；前記脂肪
酸混合物を含有する油脂；該油脂の加水分解物；あるい
は該油脂加水分解物のエステル化物、が添加された動物
飼料。２、γ−リノレン酸、ジホモγ−リノレン酸、アラキド
ン酸及びエイコサペンタエン酸の内の複数の脂肪酸の混
合物又は該脂肪酸混合物を含有する油脂を含有するモル
ティエレラ属、コニディオボラス属、フィトフトラ属、
ピシューム属又はサプロレグニア属の菌体、あるいはユ
ーグレナ属、クロレラ属又はマルカンティア属の藻体が
添加された動物用飼料。３、ドッグフード又はキャットフードである請求項１又
は２に記載の動物飼料。