JPH01200510A - 油侵電気機器 - Google Patents

油侵電気機器

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JPH01200510A
JPH01200510A JP33285787A JP33285787A JPH01200510A JP H01200510 A JPH01200510 A JP H01200510A JP 33285787 A JP33285787 A JP 33285787A JP 33285787 A JP33285787 A JP 33285787A JP H01200510 A JPH01200510 A JP H01200510A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、実用的な範囲で電気絶縁油として優れた性能
を有するベンジルトルエン異性体混合物を含浸してなる
安価な油浸電気機器に関するものである。
[従来・技術とその問題点] ベンジルトルエンは、分子中の芳香族炭素の比率が高く
、水素ガス吸収性が高く、耐電圧特性に優れており、そ
のため従来から電気絶縁油として広く使用されている。
ところで、ベンジルトルエンには、その置換位置により
3種類の位置異性体が存在する。この3種類の異性体の
融点は、p一体くバラ異性体):4.6℃、〇一体(オ
ルト異性体):6.6℃およびm一体(メタ異性体)ニ
ー27.8℃である。すなわち、m一体の融点が極端に
低い。それ故、融点が低い方が低温特性に優れることと
なり好適であるとされるような電気絶縁油においては、
m一体を多く含むような製造方法が当然適している。
しかしながら、m一体のみを合成する方法は、工業的に
は有り得ない。工業的な製造方法では、いずれもm一体
以外の異性体が含まれることは避は難い。さらに、ベン
ジルトルエン異性体間の沸点差からも、簡便な分離手段
である蒸留では、簡単に各異性体毎に分離することは困
難である。
従って、m一体以外の異性体が含まれることは避は難い
が、電気的特性の観点から、実用的な範囲でm一体を多
く含むベンジルトルエン異性体混合物の工業的な製造方
法が望まれている。
ここで、ベンジルトルエンを製造する方法としては、従
来ベンジルクロライドなどのハロゲン化物をトルエンに
反応させる方法が主であった。
(特開昭60−87231号公報、特開昭62−148
431号公報)。他の方法は、殆ど高価な手法である有
機合成化学的手法によるものである。
安価に実施できる方法としては、ジフェニルメタンとト
ルエンとからの不均化により塩化アルミニウム触媒を利
用する方法が僅かに提案されているのみであった。
更に、本願発明者らが既に出願した特願昭62−55.
863号明細書では、シリカ・アルミナなどの固体酸、
塩化、アルミニウムなどのルイス酸などを不均化触媒と
して、トルエンとジフェニルメタンとからベンジルトル
エンを製造している。
しかしながら、塩化アルミニウムを触媒としだ場合には
、重質分が多く、またジトリルメタンなどの副生物も多
く含まれ、ベンジルトルエンの収率が必ずしも良くない
。また、m−ベンジルトルエンの選択性も同様である。
更に、シリカ・アルミナなどの従来の固体酸触媒を使用
した場合も同様である。
結晶性合成アルミノシリケート・ゼオライトとしては、
従来知られているモルデナイト、Y型ゼオライトなどの
ゼオライトもあるが、本発明者らにより、これら従来の
ゼオライトは、何れも触媒寿命が短いこと、即ち活性の
低下が著しく、また形状選択性も低く、本発明の方法に
は適さないことが見出されている。
それ故、安価であって、電気特性上、実用的な範囲でm
−ベンジルトルエンを多く含む電気絶縁油を含浸してな
る油浸電気機器が望まれていた。
[発明の構成] 本発明の目的は、m−ベンジルトルエンを高濃度に含む
ベンジルトルエン異性体混合物を含浸してなる油浸電気
機器を提供することにある。
すなわち、本発明は、S io2/A 1203モル比
が20以上であって、かつ主空洞の人口が10員酸素環
からなる結晶性合成ゼオライト触媒を用いて、反応温度
170〜400℃の範囲で、トルエンとジフェニルメタ
ンとを反応させることを特徴とするm−ベンジルトルエ
ン20〜90モル%、残余が0−および/またはP−ベ
ンジルトルエンからなるベンジルトルエン異性体混合物
を含浸してなる油浸電気機器に関するものである。
以下に本発明をさらに詳しく説明する。
本発明におけるSiO□/Al2O3モル比が20以上
であって、主空洞の人口が10員酸素環からなる結晶性
合成ゼオライト触媒の代表的な例は、ZSM−5型触媒
であり、この触媒を用いると、他の通常使用されている
触媒と比較して、m−ベンジルトルエンを高い収率およ
び高い選択率を持って得ることが出来る。
ここで、ZSM−5型のゼオライトを触媒として、トル
エン同士の不均化によりキシレンを製造する方法が既に
開示されている(特開昭50−96532号公報ばか)
。これは、何れも当然ながらメチル基の移動によるもの
である。
ZSM−5型ゼオライトにより、トルエンとジフェニル
メタンとからベンジルトルエンを製造する場合、メチル
基の移動が生じるとすれば、トルエンが存在するので、
当然ながらキシレンが生成することが予想され、キシレ
ンが生成すれば、その分だけ原料トルエンが消費され5
ベンジルトルエンの収率が低下するので好ましくない。
それ故、トルエンとジフェニルメタンとからベンジルト
ルエンを製造するためには、ZSM−5触媒は適当では
ないと予想されるところである。
しかるに本発明者らは、意外にも、トルエンの存在下に
も拘らず、実質的にキシレンの生成は認められずに反応
が進行し、ベンジルトルエンが生成することを見出した
。しかも、実質的に0−ベンジルトルエンが生成せずに
、かつm−ベンジルトルエンの選択率が極めて高い。す
なわちm−ベンジルトルエンが多く生成することを見出
した。
例えば、前記ZSM−5を触媒として、トルエン同士を
不均化しキシレンを製造する場合、通常のZSM−5型
ゼオライトをそのまま触媒として使用した場合は、p−
キシレンに対する選択性は殆ど発現せず、得られたキシ
レン中の位置異性体の比率は平衡組成に近いものである
。そのため、ZSM−5型ゼオライトを各種金属で変性
することが提案されている。(特開昭52−12029
2号公報など)。しかるに、本発明の方法においては、
特に変性処理をすることなくm−ベンジルトルエンが多
く得られる。
それ故、本発明の方法においては、実質的にキシレンが
生成せず、また、m−ベンジルトルエンがより多く生成
することは、前記公報等の記載がらは決して予想され得
ない驚べきことである。
本発明におけるトルエンとジフェニルメタンとの反応条
件は次の通りである。
まず、触媒は、SiO□/^1□03モ、ル比が20以
上であって、主空洞の入口が10員酸素環からなる結晶
性合成アルミノシリケート・ゼオライトである。
このようなゼオライトとしては、主空洞の入口が10員
酸素環からなるZSM−5型の合成ゼオライトや、更に
、ゼオライトゼータ1、ゼオライトゼータ2なども挙げ
られる。すなわち、本発明のゼオライトは、10員酸素
環からなることにより特徴付けられるものである。従来
の合成ゼオライトであるA型ゼオライト、エリオナイト
、オフレタイトなどは8員酸素環型小孔型ゼオライトで
あり、モルデナイト、X型、Y型ゼオライトなどは12
員酸素環型大孔型ゼオライトである。
これら、従来の8員酸素環あるいは12員酸素環で構成
されるゼオライトは、その構造が本発明のそれとは相違
することに起因して、本発明の方法には適さないもので
ある。
本発明において用いる結晶性合成ゼオライトは、主空洞
の入り口が10員酸素環からなる構造特性を有し、5i
02/Al2O3モル比が20以上である結晶性合成ア
ルミノシリケートであれば何れのものも使用できる。特
に好ましくは、ZSM−5型の合成ゼオライトであり、
例えば、ZSM−5、ZSM−11、ZSM−12、Z
SM−22、ZSM−23、ZSM−35,ZSM−3
8、ZSM−48などとして知られている。これらの2
5M−5型の合成ゼオライトは、何れもその主空洞の入
口が10員酸素環からなる構造特性を有する。特に好適
な合成ゼオライトはZSM−5である。これらZSM−
5型ゼオライトの組成および製法は何れも下記の特許公
報に記載されている。
ZSM−5:    米国特許第3,702,886号
英国特許第1,161,974号 および特公昭46−10064号 ZSM−8:    英国特許第1,334,243号
ZSM−11:   米国特許第3,709,979号
および特公昭53−23280号 ZSM−21:   米国特許第4,001,346号
ZSM−35二  特開昭53−144500号ゼオラ
イトゼータ1:特開昭51−67299号ゼオライトゼ
ータ2:特開昭51−67298号主空洞の人口か10
員酸素環からなる構造特性の合成ゼオライトは、高い5
i02/Al2O3モル比を一般的に有し、その値は通
常20以上である。場合によっては、SiO□/Al□
03モル比が非常に高く、例えば1600以上のような
ゼオライトも有効である。さらに、場合によフては、シ
リカライトと称する実質的にアルミニウムを含まない、
すなわちSiO□/Al2O3モル比が無限大に近いゼ
オライトを使うこともできる。このようなr高シリカ」
ゼオライトも本発明の定義に含まれる。このSiO□/
Al2O3モル比は原子吸光法などの通常の分析法で測
定される。この比率は、ゼオライト結晶の硬質アニオン
骨格中の比にできるだけ近い値を表わし、結合剤中また
はチャンネル内のカチオンその他の形態中のアルミニウ
ムは除かれる。
主空洞の入口が10員酸素環からなる構造は通常X線回
折法で確認される。例えば、本発明の触媒として好まし
いZSM−5型の合成ゼオライトは、それぞれ特有の特
性X線回折パターンを有する(詳しくは、前記特許公報
を参照)。
しかしながら、このX線回折分析法によらずとも、制御
指数なる測定値をもってX線回折法の代わりとすること
もできる。すなわち、本発明の10員酸素環は制御指数
で1〜12の合成ゼオライトであるとも定義できる。こ
こで、該制御指数は特開昭56−133223号公報で
具体的測定方法をもって示されている。この指数は、ゼ
オライト結晶の細孔構造が、n−パラフィンよりも大き
な断面積の分子の接近を制御する程度を示すものである
。その測定法は、該公報に開示されているように、n−
ヘキサンと3−メチルペンタンとを一定条件下でゼオラ
イトに吸着させ、それらの吸着量から計算される。代表
的な制御指数は下記の通りである。
制御指数 ZSM−58,3 ZSM−118,7 ZSM−354,5 非晶質シリカ・アルミナ  0.6 本発明のゼオライトの製造法としてZSM−5の合成方
法を例にとり説明する。先ず、水酸化デトラブロビルア
ンモニウム、酸化ナトリウム、酸化アルミニウム、酸化
珪素および水を含む反応原料を調製する。その組成は前
記公報に記載された範囲として、この反応混合物を加熱
し水熱合成される。合成後、得られた結晶を空気中で焼
成することにより、ゼオライトZSM−5触媒が得られ
る。水酸化テトラプロピルアンモニウムは、反応系中に
おいて、n−プロピルアミンとn−プロピルブロマイド
などからin 5ituで合成することもできる。ここ
では、酸化アルミニウムを用いる方法を述べたが、実質
的にアルミニウム原子を含まないZSM−5を合成する
ことも提案されている。
また、水酸化テトラプロピルアンモニウムを用いる方法
を説明したが、例えばZSM−5の合成法としても、こ
れ以外に種々の有機カチオンまたはその前駆体としての
有機化合物を、この代わりに用いることが提案されてい
る。この例としては、例えば、アンモニア、トリアルキ
ルメチルアンモニウムカチオン、トリエチル−n−プロ
ピルアンモニウムカチオン、C2〜C9第一級モノアル
キルアミン、ネオペンチルアミン、ジおよびトリアルキ
ルアミン、アルカノールアミン、C5〜C6アルキルジ
アミン、C3〜CI2アルキレンジアミン、エチレンジ
アミン、ヘキサメチレンジアミン、C3〜C6ジオール
、エチレンもしくはプロピレングリコール、ペンタエリ
スリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリ
スリトール、1.4−ジメトキシシクロヘキサン、ヒド
ロキノン、エチレンオキサイドおよびアンモニア、n−
ドデシルベンゼンスルホネート、シクロペンタジェニル
フタロシアニン錯体、2−アミノピリジン、エチレング
リコールジメチルエーテル、ジオキサン、ジオキソラン
、テトラヒドロフラン、酒石酸などの有機カルボン酸が
挙げられる。また、その他例えば、結晶化時の種として
ZSM−5を添加することなどにより、上記例示の有機
カチオンもしくはその前駆体としての有機化合物を添加
することなく製造することさえも提案されている。(例
えば、特開昭56−37215号)。
反応に用いられるゼオライトは、合成時の反応原料に起
因して、例えばナトリウムイオンその他の金属イオンを
含む。Naなとのアルカリ金属、その他の金属としては
、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属、
更に3僅の金属でイオン交換したものも使用できる。ま
た、はう素、カリウム、燐もしくはこれらの化合物で変
性した結晶性合成アルミノシリケートゼオライト、例え
ばZSM−5型ゼオライトも使用することができる。こ
れらのイオン交換の方法あるいは変性方法は従来公知の
方法により行なうことができる。
上記のように本発明の結晶性合成ゼオライトは各種の金
属を含むこともできるが、金属イオンを水素イオンで交
換した、いわゆる水素型ゼオライトが本発明の方法には
好ましい。代表的な水素型ゼオライトは、触媒調製時の
有機カチオンを含む触媒を不活性雰囲気下で、例えば4
00〜700℃で1時間加熱し、しかる後にアンモニウ
ム塩あるいは塩酸などの鉱酸でイオン交換し、その後例
えば300〜600℃で焼成することにより活性化され
、いわゆる水素型のゼオライトが得られる。
本発明の反応温度は170〜400℃、好ましくは20
0〜350℃である。この温度範囲よりも反応温度が低
い場合は、原料の転化率が低くなる。また、反対に反応
温度がこの範囲よりも高くなると、キシレンの生成など
の副反応が生じるために何れも好ましくない。特にキジ
レンツ生成は温度により決定され、反応温度が400℃
以下の場合は実質的にキシレンは生成しない。
反応は気相で行なうこともできるが、触媒活性を長く保
つために液相で行なうことか適当である。
また、気相は必然的に反応温度を高くする必要があり、
反応温度が高いと前述のようにキシレンの生成などの副
反応を生じ易い。それ故、反応は液相で行なう。
反応を液相で行なうための反応圧は、反応相を液相に保
つために適当な圧力とする。通常、この圧力は常圧から
50 kg/cm2の範囲から選択される。
本発明の方法の反応形式は流通式あるいはバッチ式の何
れも選択できる。反応時間は、バッチ式では、反応温度
その他の反応条件に応じて0.5〜50時間の範囲から
選ばれる。この範囲より反応時間が短いと転化率が低く
なる。また、反応時間を必要以上に長くしても、ベンジ
ルトルエンの収率は向上せず、むしろ副反応を招くのみ
であり好ましくない。
流通式の反応形式の場合は、LHSVは0.2〜20、
好ましくは0.5〜10である。LHSVがこれより小
さいと副反応が多くなり、また、時間当りの収率が小さ
くなるので好ましくない。また逆にLHSVが大きくな
り過ぎると反応が進行せずに、反応原料が未反応のまま
系外に流出することになるので好ましくない。
バッチ式では、反応原料混合物に対して、通常0.1〜
10重量%、好ましくは0.5−5重量%の触媒を使用
すれば良い。これより低い触媒濃度では、反応が進行せ
ず、一方、これより高い触媒濃度の場合は、必ずしも目
的化合物の収率が向上せず、触媒を多く使用する分だけ
不経済となるので好ましくない。
反応系に供給すべきトルエンのジフェニルメタンに対す
る割合は、モル比で0.5〜20、好ましくは1〜10
である。このれよりもモル比が小さいと、すなわち、ジ
フェニルメタンに対するトルエンの使用量が少ないと、
原料転化率が低下するので好ましくない。またその逆に
、−ト記範囲よりもモル比を高くシトルエンを過剰に使
用すると、反応1回当りのベンジルトルエンの生成量が
少なくなり好ましくない。
反応終了後、反応液から、例えば通常の蒸留、好ましく
は減圧蒸留によって、常圧換算で沸点270〜290℃
、好ましくは275〜285℃の範囲にある留分として
目的物たるベンジルトルエン異性体混合物を回収する。
すなわち、反応液より未反応のトルエンおよび反応で生
成したベンセンなどの軽質分を蒸留で除いた後、減圧蒸
留で未反応のジフェニルメタンを除き、更に不均化の副
生成物であるジトリルメタンを分離することにより、目
的生成物であるベンジルトルエン異性体混合物が回収さ
れる。この蒸留方法は、減圧度、蒸留理論段数などの他
、蒸留条件は工業的に行なわわている通常の蒸留のため
の範囲で十分である。
このようにして得られる本発明のヘンジルトルエン異性
体混合物は、m−ベンジルトルエンが20〜90モル%
、好ましくは40〜90モル%、さらに好ましくは50
〜90モル%であり、残余が0−ベンジルトルエンおよ
び/またはp−ベンジルトルエンである、m−ヘンシル
トルエンを多く含むベンジルトルエン異性体混合物であ
る。
なお、必要に応じて副生成物であるジトリルメタンを回
収して、これをベンジルトルエンと共に電気絶縁油とし
て用いることもできる。さらに、電気絶縁油として使用
するためには、本発明者らが既に出願した特願昭62−
55863号明細書に記載されているように、反応液か
ら回収する際に、適宜の条件により、適当な割合で、本
発明のベンジルトルエン異性体混合物とジトリルメタン
とを併せた一つの留分として回収しても良い。
本発明の方法により製造されるベンジルトルエン異性体
混合物は、電気絶縁油、特にコンデンサー油として有用
である。その中でも、プラスチックを絶縁材料または誘
電材料の少なくとも一部に使用した油浸電気機器、好ま
しくは油含浸コンデンサーに含浸させるために好適であ
る。プラスチックとしては、ポリエステル、ポリフッ化
ヒニリデンなとの他、ポリプロピレン、ポリエチレンな
どのポリオレフィンか特に好適である。更に好適なポリ
オレフィンはポリプロピレンである。
本発明の好適な油含浸コンデンサーは、アルミニウムな
どの導体としての金属箔と、n「記絶縁材料または誘電
材料としてのプラスチックフィルムとを、必要に応じて
絶縁紙などの他の材料と共に巻回し、常法により絶縁油
を含浸させることにより製造される。あるいは前記絶縁
材料または誘電材料としてのプラスチックフィルムトに
、アルミニウム、亜鉛などの導体としての金属層を蒸着
などの方法により形成した金属化プラスチックフィルム
を、必要に応してプラスチックフィルムあるいは絶縁紙
と共に巻回し、常法により含浸することによっても製造
される油浸コンデンサーである。
なお、本発明においては、含浸させる電気絶縁油に従来
公知の電気絶縁油、例えば、フェニルキシリルエタンな
どのジアリールアルカン、モノイソプロピルビフェニル
などのモノもしくはジアルキルビフェニル、ジイソプロ
ピルナフタレンなどのモノもしくはジアルキルナフタレ
ン、ジベンジルトルエンなどのトリアリールシアルカン
を任意の割合で適宜に混合することができる。
[発明の効果] 本発明のようなm−ベンジルトルエンを多く含むベンジ
ルトルエン異性体混合物は、その製造方法に起因して、
安価であり、しかも従来の製造方法に係る0−ベンジル
トルエンおよびp−ヘンシルトルエンを主として含むベ
ンジルトルエン異性体混合物からなる電気絶縁油と比べ
て、単なる蒸留で得られるベンジルトルエン留分は、結
晶の析出温度が低く、そのためにベンジルトルエンの低
温時における優れた電気特性を得ることが容易である。
すなわち、本発明によれば、実用的な範囲で低温特性に
優れた油浸電気機器、好適には油浸コンデンサー、更に
好適にはプラスチックスを使用した油浸コンデンサーが
安価に得られるという特徴を有する。
以下に実施例により本発明を詳述する。
[実施例] 触媒調製例 硫酸アルミニウム、硫酸、n−プロピルアミン、n−プ
ロピルブロマイドを水に溶解させ、この溶液に水ガラス
を攪拌しながら徐々に加え、できるだけ均一なゲル状ス
ラリーを調製した。これをオートクレーブに入れ、攪拌
しながら160℃で72時間かけて結晶化させた。結晶
化?&[別し、水洗液が中性になるまで水洗および濾過
を繰り返すことにより、5in2ハ1203モル比が7
0のゼオライトZSM−5を得た。得られたゼオライト
を空気中で焼成し、触媒を調製した。この触媒のX線回
折図などは、首記特許公報(特公昭46−10064号
)に記載されたものと一致した。更に曲屈制御指数など
も一致し、それ故、この触媒は、その主空洞の入口かI
O員醋酸素環らなる構造特性を有するものである。
参考製造例 上記触媒調製例において調製したゼオライトZSM−5
を塩酸でイオン交換させることにより水素型に変換した
水素型ZSM−5(12〜14メツシユ)200mlを
、内容積250m1の反応容器に充填し、乾燥窒素を送
りながら480℃で3時間乾燥した。
反応温度270℃、圧力20気圧(窒素雰囲気下)、L
HSV=1.Oにて、トルエン2モル対ジフェニルメタ
ン1モルの割合の混合液を通油した。
通油された反応液をガスクロマトグラム法で分析し、一
定の通油時間後の反応液の組成を調べた。
それらの結果を表1に示す。
比較参考製造例1 内容積250m1の反応容器に、固体酸触媒であるシリ
カ・アルミナ触媒N−632L (商品名、日揮■製、
粒径:12〜14メツシユ)200mlを充填し、乾燥
窒素を送りながら250℃で24時間乾燥した。反応温
度270℃、圧力20気圧(窒素雰囲気下)、LH3V
=1.01.:て、トルエン2モル対ジフェニルメタン
1モルの割合の混合液を通油した。参考製造例と同様に
反応液をガスクロマドクラム法で分析し、一定の通油時
間後の反応液の組成を調べた。それらの結果を表2に示
す。
表1および表2の結果によれば、ZSM−5触媒か、シ
リカ・アルミナ触媒の場合と比べて、ベンジルトルエン
の選択率が高く、また、ベンジルトルエンの中では、m
−ベンジルトルエンの選択率が高いことが解る。また、
触媒活性の低下する割合もZSM−5触媒の方が小さい
ことが解る。
比較参考製造例2 内容積IIlのセパラブルフラスコに、トルエン4モル
、ジフェニルメタン2モルおよび触媒として塩化アルミ
ニウム10gを入れて、室温で5時間攪拌した。その後
触媒を失活した後、反応液を参考製造例と同様に分析し
たところ、以下の表3の通りであった。
表3の結果から明らかなように、塩化アルミニウムを触
媒とすると、ベンジルトルエン異性体混合物中のm−異
性体の割合は、ZSM−5の場合とほぼ同様であるが、
その反応液中にはジトリルメタンおよび重質分が多いと
いう欠点があることが解る。
比較参考製造例3 内容量250m1の反応容器に、水素型Y型ゼオライト
(ユニオンカーバイド社製、12〜14メツシユ)20
0mlを充填し、乾燥窒素を送りながら、480℃で3
時間乾燥した。反応温度180℃、圧力20気圧(窒素
雰囲気下)、LH3V=1.0の反応条件で、トルエン
2モル対ジフェニルメタン1モルの混合液を通油した。
通油した反応液をガスクロマトグラム法で分析し、20
時間通油後の反応液の組成を分析した。
結果を表3に併せて示す。
この結果によると、Y型ゼオライトは、m−ベンジルト
ルエンの選択率が低く、また活性低下が著しい。この活
性低下は、反応温度を180℃から260℃に昇温させ
ても回復できない活性低下であった。
実施例1 厚さ14ミクロンの二軸延伸ポリプロピレンフィルムを
二枚重ねて、電極としてのアルミニウム箔と共に巻回し
、容Bo、4μFのモデルコンデンサーを作成した。参
考製造例で得られた反応液から、常法により減圧蒸留で
得られたベンジルトルエン異性体混合物であるベンジル
トルエン留分(常圧換算沸点=279〜282℃)(m
一体:59モル%、〇−鉢体:モル%、p一体:37モ
ル%)を含浸させた。
昼間は一50℃、夜間は一60℃の温度サイクルで一週
間冷却した後、−50℃で一週間放置して測定に供した
。同じモデルコンデンサーを10個作成し測定した。−
50℃において10■/μづつ電位傾度を上昇させて課
電し、各電位傾度毎に破量裏したコンデンサーの数を求
めた。
その結果、電位傾度100V/μで1個破壊し、またl
l0V/μでは9個破壊した。従って、本願発明の油浸
電気機器の一つである油浸コンデンサーの性能が優れて
いることが解る。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)SiO_2/Al_2O_3モル比が20以上で
    あって、かつ主空洞の入口が10員酸素環からなる結晶
    性合成ゼオライト触媒を用いて、反応温度170〜40
    0℃の範囲で、トルエンとジフェニルメタンとを反応さ
    せることにより得られる、m−ベンジルトルエン20〜
    90モル%、および残余のo−ベンジルトルエンおよび
    /またはp−ベンジルトルエンからなるベンジルトルエ
    ン異性体混合物を含浸してなる油浸電気機器。
  2. (2)前記結晶性合成ゼオライト触媒が、ZSM−5型
    触媒である特許請求の範囲第1項記載の油浸電気機器。
  3. (3)前記ZSM−5型触媒が、ZSM−5である特許
    請求の範囲第2項記載の油浸電気機器。
  4. (4)トルエンとジフェニルメタンのモル比が、0.5
    〜20である特許請求の範囲第1項記載の油浸電気機器
  5. (5)反応温度が、200〜350℃である特許請求の
    範囲第1項記載の油浸電気機器。
  6. (6)油浸電気機器の絶縁材料または誘電材料の少なく
    とも一部にプラスチックスが使用されている特許請求の
    範囲第1項記載の油浸電気機器。
  7. (7)前記プラスチックスがポリオレフィンである特許
    請求の範囲第6項記載の油浸電気機器。
  8. (8)前記ポリオレフィンがポリプロピレンである特許
    請求の範囲第7項記載の油浸電気機器。
  9. (9)油浸電気機器が、油浸コンデンサーである特許請
    求の範囲第1項ないし第8項の何れかに記載の油浸電気
    機器。
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