JPH0119680Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は折たたみ椅子の腰掛部前方に餌箱を配
置することができる釣用餌置台に関する。

一般に、釣人は釣場へ折たたみ椅子を持参し、
該椅子に着座しながら地面置いた餌箱から餌を取
出して針に取付け、釣糸を垂れる。したがつて、
餌を取出す際、釣人は前傾姿勢にならなければな
らない。このような餌の取出し作業は繰返し行な
うとかなりの疲労を生み、釣りの楽しみを半減さ
せる要因となつていた。

本考案はかかる事情にもとづいてなされたもの
であり、その目的は、容易に釣場へ持参でき、該
釣場にて疲れを生ずることなく餌の取出し作業が
できるようにした釣用餌置台を提供することにあ
る。

本考案は上記目的を達成するために次の如く構
成したことを特徴とする。すなわち、本考案は折
たたみ椅子の腰掛部前方の縁部に回動可能に取付
けられた板状の餌置台本体と、この本体を略水平
に支持する脚部とからなり、上記脚部は、一端部
が前記折たたみ椅子の前脚に回動自在に取付けら
れ他端部が前記本体の底部面に接触する第１の支
持部材と、この第１の支持部材に軸方向に形成し
た長孔と、一端部がこの長孔に沿つて移動自在で
かつ回動自在に上記第１の支持部材に取付けられ
他端部が前記本体の底部面に回動自在に取付けら
れた第２の支持部材とから構成されているもので
ある。

かかる構成の本考案は餌置台本体に餌箱を配設
することにより、折たたみ椅子に着座したまま前
傾姿勢をとることなく該餌箱から餌を取出すこと
ができるので、疲れを生ずることなく餌の取出し
作業をすることができ、また、脚部が折たたみ椅
子を閉じるとともに本体の支持を解除するので、
本体は折たたみ椅子の腰掛部前方の縁部を中心に
回動してコンパクトに折たたまれ、従つて容易に
釣場へ持参することができる。

以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明
する。

第１図は本実施例の全体構成を示す図、第２図
は餌置台本体を示す図、第３図は脚部の構成を示
す図である。

第１図において符号１は折たたみ椅子であり、
支点２，３を中心に腰掛部４の前、後縁部４ａ，
４ｂが折たたまれると共に、前、後脚５，６も折
たたまれる構成のものである。かかる折たたみ椅
子１の腰掛部４の前縁部４ａには餌置台本体１０
が回動自在に取付けられる。この本体１０は第２
図に示す如くアルマイト加工を施したアルミニウ
ーム平板からなり、強度を増すために３方の外縁
部を折り曲げてリブを形成してある。また２個の
８分円形孔１１，１２及び完全円形孔１３及び長
方形孔１４が形成されている。上記８分円形孔１
１，１２及び完全円形孔１３は餌箱（不図示）を
それぞれ嵌装して保持するためのものであり、従
つて餌箱の外形に合つた寸法にて形成されてい
る。また長方形孔１４は釣果記録装置を取付ける
ためのものであり、特に釣り大会等で釣果を競う
ときは該装置に釣果をカウントしておくことがで
きる。前記折たたみ椅子１への取付けは一縁部に
取付けられた２個のヒンジ１５，１５とこのヒン
ジに固定されたステンレス製のリング状金具１
６，１６とを介してなされる。

第１図において符号２０は脚部である。この脚
部２０は前記本体１０が略水平になるよう支持す
るもので、第３図に示す如き構成をなしている。
すなわち、脚部２０は第１の支持部材２１と第２
の支持部材２２とからなり、第１の支持部材２１
は図示の如き２個の部材２３，２４を回動自在に
連結してなるものである。これら第１の支持部材
を形成する部材２３，２４及び上記第２の支持部
材２２はいずれもアルマイト加工を施したアルミ
ニユーム製で、一部の端部を除き断面Ｌ字状に形
成されている。また、上記第１の支持部材２１に
おける連結部２１ａは、部材２４に取付けられた
ステンレス製で断面コ字状の止め部材２５により
回動を禁止される。すなわち、部材２３のリブ端
部２３ａと該止め部材２５とが係合して部材２
３，２４を直線状に保つのである。なお、上記止
め部材２５は取付部２５ａを中心に回動可能であ
り、従つて上記係合状態は解除することができ
る。また、第１の支持部材２１を形成する部材２
３には長孔２６が軸方向に設けられている。そし
てこの長孔２６にて第２の支持部材２２の一端部
２２ａが第１の支持部材２１とピン結合され、従
つて第２の支持部材２２の該端部２２ａは長孔２
６に沿つて直線移動し、またピンを中心に回動自
在となる。

第１の支持部材２１の一端部２１ｂは前記第１
図に示した折たたみ椅子１の前脚５に回動自在に
取付けられる。すなわち、ステンレス製のリング
状金具２７を介して取付けられ、さらにこのリン
グ状金具２７が前脚５上を軸方向に移動しないよ
うにするためにポリエチレン製の振れ止め部材２
８，２８が前脚５に取付けられる。また、第１の
支持部材２１の他端部２１ｃは前記本体１０の底
部面を接触し、その結果、本体１０を略平行に支
持する。なお、上記リング状金具２７には脚部２
０が本体１０を略平行に支持できるように、高さ
調整孔２７ａが設けられている。

第２の支持部材２２の一端部２２ｂはＬ字状金
具２９を介して本体１０の底部面に回動自在に取
付けられる。

上述した本体１０及び脚部２０からなる釣用餌
置台の折たたみ椅子１への取付けは次のように簡
単に行なうことができる。ただし、脚部２０の組
立て及び本体１０への脚部２０の取付けは既に完
了しているものとする。すなわち、第１図に示す
折たたみ椅子１の腰掛部４の前縁部４ａを形成す
るパイプ７に布地を止めてある所定のタツピング
ビス８，８を取はずし、かつ後脚６を形成するパ
イプ９の一端部を上記パイプから取はずして、し
かるのち、リング状金具１６，１６をパイプ７に
外嵌し、再びパイプ９及びタツピングビス８，８
を取付ける。次にリング状金具２７を折たたみ椅
子１の前脚５の接地部中央部にはめ、しかるの
ち、該リング状金具２７に第１の支持部材２１の
一端部２１ｂをビス及びナツトにて取付ける。こ
のとき、折たたみ椅子１の前脚５接地部から腰掛
部４の前縁部４ａまでの高さと脚部２０の長さと
の関係を調整して本体１０が略水平に支持される
ために、リング状金具２７の高さ調整孔２７ａを
適当に選択してビス、ナツトを取付ける。次にリ
ング状金具２７の左右に例えば５mm程度の間隔を
あけて振れ止め部材２８，２８をボンドにて接着
する。かくして、釣用餌置台の折たたみ椅子１へ
の取付けが完了する。

次に本実施例の釣用餌置台の折たたみ動作を第
４図ａ，ｂを参照して説明する。

第４図ａは折たたみ椅子１の閉じる動作に連動
して釣用餌置台が折たたまれる動作を示すもので
ある。すなわち、折たたみ椅子１が閉じるととも
に本体１０は図示矢印Ａの方向に回動する。また
第１の支持部材２１は端部２１ｂを中心に図示矢
印Ｂの方向へ回動し、第２の支持部材２２は端部
２２ａが図示矢印Ｃの方向にスライドするととも
に該端部２２ａを中心に図示矢印Ｄの方向へ回動
する。かくして、釣用餌置台は折たたみ椅子１の
閉じる動作に連動してコンパクトに折たたまれ
る。なお、折たたみ椅子１を開いたときは、上述
と逆の動作にて釣用餌置台は自動的にセツトされ
る。

第４図ｂは折たたみ椅子１を開いたまま、釣用
餌置台のみを折たたむ動作を示すものである。す
なわち、第１の支持部材２１の連結部２１ａの回
動を禁止していた止め部材２５を解除して、該連
結２１ａを回動自在とすると、図中仮想線で示す
如く脚部２０が折たたまれ、図中実線で示す如く
本体１０を腰掛部４に対して略直角に倒すことが
できる。かくして、釣用餌置台が不用なときはそ
れのみを折りたたんでおくことができるので、特
に頻繁に立ち上がらなければならないようなとき
にも釣用餌置台が邪魔になることはない。

なお、本考案は上述した一実施例に限定される
ものではない。例えば、各部材の材質は、さび防
止及び軽量化のためアルミニユーム等を指定した
が、これらに限定されるものではない。

以上の説明から明らかなように本考案によれ
ば、餌置台本体に餌箱を配設することにより、折
たたみ椅子に着座したまま前傾姿勢をとることな
く該餌箱から餌を取出すことができるので、疲れ
を生ずることなく餌の取出し作業をすることがで
き、また、脚部が折たたみ椅子を閉じるとともに
本体の支持を解除するので、本体は折たたみ椅子
の腰掛部前方の縁部を中心に回動してコンパクト
に折たたまれ、従つて容易に釣場へ持参すること
ができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであり、第
１図は全体構成を示す斜視図、第２図は餌置台本
体の平面図、第３図は脚部の構成を示す分解斜視
図、第４図ａ，ｂはそれぞれ釣用餌置台の折たた
み動作を示す図である。 １……折たたみ椅子、４……腰掛部、１０……
餌置台本体、２０……脚部、２１……第１の支持
部材、２２……第２の支持部材、２５……止め部
材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 折たたみ椅子の腰掛部前方の縁部に回動可能
   に取付けられた板状の餌置台本体と、この本体
   を略水平に支持する脚部とからなり、上記脚部
   は、一端部が前記折たたみ椅子の前脚に回動自
   在に取付けられ他端部が前記本体の底部面に接
   触する第１の支持部材と、この第１の支持部材
   に軸方向に形成した長孔と、一端部がこの長孔
   に沿つて移動自在でかつ回動自在に上記第１の
   支持部材に取付けられ他端部が前記本体の底部
   面に回動自在に取付けられた第２の支持部材と
   から構成されていることを特徴とする釣用餌置
   台。 (2) 前記脚部を構成する第１の支持部材は、複数
   の部材を回動自在に連結したものであり、その
   連結部は解除可能な止め部材により回動が禁止
   されていることを特徴とする実用新案登録第(1)
   項記載の釣用餌置台。