JPH0119540B2 - - Google Patents
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- JPH0119540B2 JPH0119540B2 JP18737581A JP18737581A JPH0119540B2 JP H0119540 B2 JPH0119540 B2 JP H0119540B2 JP 18737581 A JP18737581 A JP 18737581A JP 18737581 A JP18737581 A JP 18737581A JP H0119540 B2 JPH0119540 B2 JP H0119540B2
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Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N33/00—Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
- G01N33/36—Textiles
- G01N33/367—Fabric or woven textiles
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、種々な環境条件下で非常な発汗から
発汗休止領域までの種々な人体条件が連続的に形
成でき、衣服内気候、即ち、衣服の水分と熱のト
ランスポート特性の両方を同時に、且つ、経時的
に計測できる衣服内気候シミユレーシヨン方法お
よび装置に関するものである。繊維製品を設計す
る場合、快適性は重要な対象である。快適性は、
環境、人体の活動状態、被服・布の性質、個々人
のイメージなどの要因が関与する。これらの要因
のなかで衣服は水分や空気の移動を遮断するので
はなく、皮膚面を生理学的な意味で快適と感じる
状態に保つように移動速度を制御する手段である
点から、水分と熱のトランスポート特性が衣服の
快適性にとつて重要となる。ここで、「人間と技
術社」が1973年に発行した目本人間工学会衣服部
会編の「衣服と人体」によれば、種々な気候状態
の中で、人間が快適と感じる衣服内気候は温度32
±１℃、湿度50±10％RH、気流25±15cm／sec
のときである。
発汗休止領域までの種々な人体条件が連続的に形
成でき、衣服内気候、即ち、衣服の水分と熱のト
ランスポート特性の両方を同時に、且つ、経時的
に計測できる衣服内気候シミユレーシヨン方法お
よび装置に関するものである。繊維製品を設計す
る場合、快適性は重要な対象である。快適性は、
環境、人体の活動状態、被服・布の性質、個々人
のイメージなどの要因が関与する。これらの要因
のなかで衣服は水分や空気の移動を遮断するので
はなく、皮膚面を生理学的な意味で快適と感じる
状態に保つように移動速度を制御する手段である
点から、水分と熱のトランスポート特性が衣服の
快適性にとつて重要となる。ここで、「人間と技
術社」が1973年に発行した目本人間工学会衣服部
会編の「衣服と人体」によれば、種々な気候状態
の中で、人間が快適と感じる衣服内気候は温度32
±１℃、湿度50±10％RH、気流25±15cm／sec
のときである。
従来から、水分と熱のトランスポート特性に関
しては、(1)人間に衣服を着装させ、衣服内気候要
因、生体要因を検討したもの(2)保温性、吸放湿
性、透湿性、吸水性などの１つの特性を個々に取
り上げ定常状態を測定するものなどがあるが、こ
れらは(1)人間が複雑な要因をはらみすぎる(2)人
体、環境ともに刻々と状況が変化しており、日常
経験していることは過渡現象であり、水分、熱併
存系の現象であることから、着装あるいは個々の
定常状態の特性の測定からの水分と熱のトランス
ポート特性の解析は困難であつた。このため、水
分、熱のトランスポート特性の解析には、環境−
衣服−人体系を装置実験的ないしは電気的にシユ
ミレートする方法が望ましく、人間が置かれる環
境条件や人体の活動状態によつてもたらされる発
汗量に相当する水分量を単純化した条件で皮膚モ
デルを介して試料に強制的に与えるシミユレーシ
ヨン装置が開発されている。このシミユレーシヨ
ン装置としては、(1)擬似皮膚として素焼き板を用
い、布の水分の毛管伝導度、拡散抵抗および等温
吸着曲線を測定するもの、(2)擬似皮膚として焼結
ステンレスを用い布の水分移動を測定するもの、
(3)穴あき銅板になめし皮を乗せたものを擬似皮膚
とし、皮膚温及び布表面温度を測定するもの、(4)
擬似皮膚として濡れたセロフアンを用い、皮膚温
を測定するもの、(5)擬似皮膚としてガラスフイル
ターを用い、発汗シミユレーシヨン装置により衣
服内気候部の湿度を測定するものなどがある。し
かしながら、水分と熱のトランスポート特性は互
いに独立ではなく、それぞれ関連しながら挙動す
るものであるが、これらはいずれも発汗状態のみ
を扱つつたものであり、水分あるいは熱の一方の
特性のみに着目して定常状態における特性を測定
したものが主である。そのため、これらの装置、
測定方法では実際の着用状態や条件と一致せず水
分と熱のトランスポート特性ひいては快適性を総
合的に把握できたものとは云い難い。
しては、(1)人間に衣服を着装させ、衣服内気候要
因、生体要因を検討したもの(2)保温性、吸放湿
性、透湿性、吸水性などの１つの特性を個々に取
り上げ定常状態を測定するものなどがあるが、こ
れらは(1)人間が複雑な要因をはらみすぎる(2)人
体、環境ともに刻々と状況が変化しており、日常
経験していることは過渡現象であり、水分、熱併
存系の現象であることから、着装あるいは個々の
定常状態の特性の測定からの水分と熱のトランス
ポート特性の解析は困難であつた。このため、水
分、熱のトランスポート特性の解析には、環境−
衣服−人体系を装置実験的ないしは電気的にシユ
ミレートする方法が望ましく、人間が置かれる環
境条件や人体の活動状態によつてもたらされる発
汗量に相当する水分量を単純化した条件で皮膚モ
デルを介して試料に強制的に与えるシミユレーシ
ヨン装置が開発されている。このシミユレーシヨ
ン装置としては、(1)擬似皮膚として素焼き板を用
い、布の水分の毛管伝導度、拡散抵抗および等温
吸着曲線を測定するもの、(2)擬似皮膚として焼結
ステンレスを用い布の水分移動を測定するもの、
(3)穴あき銅板になめし皮を乗せたものを擬似皮膚
とし、皮膚温及び布表面温度を測定するもの、(4)
擬似皮膚として濡れたセロフアンを用い、皮膚温
を測定するもの、(5)擬似皮膚としてガラスフイル
ターを用い、発汗シミユレーシヨン装置により衣
服内気候部の湿度を測定するものなどがある。し
かしながら、水分と熱のトランスポート特性は互
いに独立ではなく、それぞれ関連しながら挙動す
るものであるが、これらはいずれも発汗状態のみ
を扱つつたものであり、水分あるいは熱の一方の
特性のみに着目して定常状態における特性を測定
したものが主である。そのため、これらの装置、
測定方法では実際の着用状態や条件と一致せず水
分と熱のトランスポート特性ひいては快適性を総
合的に把握できたものとは云い難い。
本発明の方法と装置においては、種々な環境条
件下で非常な発汗から発汗休止領域までの種々な
人体条件が連続的に形成でき、衣服内気候、即
ち、衣服の水分と熱のトランスポート特性が両方
同時に（水分と熱の併存系）経時的に過渡状態も
含め計測しうる。このようにして得られた水分と
熱のトランスポート特性のうち、用途に応じて衣
服内の熱流速度定数、温度速度定数、水分量（湿
度）速度定数、快適温度到達時間、快適温度維持
時間などを適宜パラメーターとすることにより、
快適性のある衣服の設計が容易に行える。
件下で非常な発汗から発汗休止領域までの種々な
人体条件が連続的に形成でき、衣服内気候、即
ち、衣服の水分と熱のトランスポート特性が両方
同時に（水分と熱の併存系）経時的に過渡状態も
含め計測しうる。このようにして得られた水分と
熱のトランスポート特性のうち、用途に応じて衣
服内の熱流速度定数、温度速度定数、水分量（湿
度）速度定数、快適温度到達時間、快適温度維持
時間などを適宜パラメーターとすることにより、
快適性のある衣服の設計が容易に行える。
本発明は風洞部と人体条件再現部からなる装置
を用いて、前記人体条件再現部に擬似皮膚板とし
て前記衣服内気候部面より人体条件再現部面に向
けて拡大された形状の微小孔を多数有する金属板
を使用して、前記風洞部の環境条件を制御し、次
いで前記人体条件再現部にて非常な発汗から発汗
休止領域までの人体条件を形成しつつ衣服内気候
部にて水分と熱のトランスポート特性を同時に、
かつ経時的に計測することを特徴とする衣服内気
候シミユレーシヨン方法および温度、湿度、気流
などの環境条件を制御する装置を有する風洞部の
中に表面温度、発汗量の可変調整機能を有するボ
ツクスの上面に、衣服内気候部面より人体条件再
現部面に向けて拡大された形状の微小孔を多数有
する金属板よりなる擬似皮膚板を固定して形成し
た人体条件再現部、および前記擬似皮膚板に接近
した上面に衣服に相当する試料を展張し、擬似皮
膚面と試料面とで形成された空隙部の中に、試料
の水分率を測定するための水分計あるいは超絶縁
計、温度および熱流を測定するセンサーを設けた
衣服内気候部を形成したことを特徴とする衣服内
気候シミユレーシヨン装置である。
を用いて、前記人体条件再現部に擬似皮膚板とし
て前記衣服内気候部面より人体条件再現部面に向
けて拡大された形状の微小孔を多数有する金属板
を使用して、前記風洞部の環境条件を制御し、次
いで前記人体条件再現部にて非常な発汗から発汗
休止領域までの人体条件を形成しつつ衣服内気候
部にて水分と熱のトランスポート特性を同時に、
かつ経時的に計測することを特徴とする衣服内気
候シミユレーシヨン方法および温度、湿度、気流
などの環境条件を制御する装置を有する風洞部の
中に表面温度、発汗量の可変調整機能を有するボ
ツクスの上面に、衣服内気候部面より人体条件再
現部面に向けて拡大された形状の微小孔を多数有
する金属板よりなる擬似皮膚板を固定して形成し
た人体条件再現部、および前記擬似皮膚板に接近
した上面に衣服に相当する試料を展張し、擬似皮
膚面と試料面とで形成された空隙部の中に、試料
の水分率を測定するための水分計あるいは超絶縁
計、温度および熱流を測定するセンサーを設けた
衣服内気候部を形成したことを特徴とする衣服内
気候シミユレーシヨン装置である。
以下、本発明を図面に記載した一実施例により
詳細に説明する。
詳細に説明する。
第１図は本発明のシミユレーシヨン装置を示す
模式縦断側面図である。本装置は温度、湿度、気
流など外界の環境条件を制御（変化）する装置を
有する風洞部Ａ、人体条件再現部Ｂおよび擬似皮
膚板と衣服（試料）とで形成される衣服内気候部
Ｃとからなる。
模式縦断側面図である。本装置は温度、湿度、気
流など外界の環境条件を制御（変化）する装置を
有する風洞部Ａ、人体条件再現部Ｂおよび擬似皮
膚板と衣服（試料）とで形成される衣服内気候部
Ｃとからなる。
風洞部Ａでは送風機４に組み込んだヒーター１
とサーモスタツト２により温度が０〜50℃に、調
湿液３により相対湿度が20〜100％RHに、送風
機４、整流器５による気流を日本工学社製アネモ
マスター風速計６で検知し、調節することにより
風速０〜５ｍ／secに制御でき、それらの組み合
せにより寒冷環境、暑熱環境などの種々な環境条
件が形成でき、衣服の用途に応じた還境条件下で
の測定を可能にしている。
とサーモスタツト２により温度が０〜50℃に、調
湿液３により相対湿度が20〜100％RHに、送風
機４、整流器５による気流を日本工学社製アネモ
マスター風速計６で検知し、調節することにより
風速０〜５ｍ／secに制御でき、それらの組み合
せにより寒冷環境、暑熱環境などの種々な環境条
件が形成でき、衣服の用途に応じた還境条件下で
の測定を可能にしている。
第２図は、第１図に示した人体条件再現部Ｂの
拡大詳細斜視図、第３図は衣服内気候部の平面
図、第４図は衣服内気候部の拡大詳細側面図であ
る。表面温度、発汗量を可変調整し得るようにし
たボツクスＤの上面に第５図および第６図に示す
ように衣服内気候部面より人体条件再現部面に向
けて拡大された形状の微小孔１６を多数有する金
属板よりなる擬似皮膚板７を固定して人体条件再
現部Ｂを形成する。表面温度を可変調整するため
に、擬似皮膚板７直下のボツクス内の水をヒータ
ー８で加熱し、水温をサーモスタツト１０及びマ
グネチツクスターラー８で撹拌コントロールす
る。
拡大詳細斜視図、第３図は衣服内気候部の平面
図、第４図は衣服内気候部の拡大詳細側面図であ
る。表面温度、発汗量を可変調整し得るようにし
たボツクスＤの上面に第５図および第６図に示す
ように衣服内気候部面より人体条件再現部面に向
けて拡大された形状の微小孔１６を多数有する金
属板よりなる擬似皮膚板７を固定して人体条件再
現部Ｂを形成する。表面温度を可変調整するため
に、擬似皮膚板７直下のボツクス内の水をヒータ
ー８で加熱し、水温をサーモスタツト１０及びマ
グネチツクスターラー８で撹拌コントロールす
る。
発汗量を可変調整するために、ポンプ１１内の
ピストン１２でボツクス内の水を押し出しあるい
は擬似皮膚板７上の水をひきもどしてコントロー
ルする。ピストン１２の押し出し方法は分銅、モ
ーターなどいずれの方法によつてもよい。
ピストン１２でボツクス内の水を押し出しあるい
は擬似皮膚板７上の水をひきもどしてコントロー
ルする。ピストン１２の押し出し方法は分銅、モ
ーターなどいずれの方法によつてもよい。
こうすることにより、擬似皮膚表面温度を10〜
40℃、発汗量を成人の体表面積1.6m2、１時間換
算で最大900ｇまで設定でき、激しい運動時の発
汗量は450ｇ／1.6m2／hrであるから、非常な発汗
から急に汗がひくまで、即ち、発汗休止状態まで
の人体条件を形成しうる。前述した擬似皮膚板７
として用いる金属板には、衣服内気候部面より人
体条件再現部面に向けて拡大された形状の微小
孔、例えば、その横断面が第５図に示すような逆
ロート状あるいは第６図に示すような台形状の微
小孔１６を多数有することが必要である。その微
小孔の密度は１cm2あたり３〜５個が適当である。
40℃、発汗量を成人の体表面積1.6m2、１時間換
算で最大900ｇまで設定でき、激しい運動時の発
汗量は450ｇ／1.6m2／hrであるから、非常な発汗
から急に汗がひくまで、即ち、発汗休止状態まで
の人体条件を形成しうる。前述した擬似皮膚板７
として用いる金属板には、衣服内気候部面より人
体条件再現部面に向けて拡大された形状の微小
孔、例えば、その横断面が第５図に示すような逆
ロート状あるいは第６図に示すような台形状の微
小孔１６を多数有することが必要である。その微
小孔の密度は１cm2あたり３〜５個が適当である。
また、孔径は衣服内気候部面で直径0.2〜0.6
mm、人体条件再現部面で直径0.4〜0.8mmが適当で
あり、また、金属板の厚さは0.1〜1.0mmが適当で
ある。金属板として、銅板、真ちよう板などが適
当であり、金属板の厚さを0.1〜1.0mmとすること
により、表面温度を10〜40℃に保つことが出来、
また、孔の形状、孔径を前記のようにすることに
より、人体が実際に発汗した場合の汗形状、汗の
大きさを再現することが出来る。また、水の表面
張力を利用し、ピストン１２をもどした場合に皮
膚面上に残つている汗をすべてボツクスＤ内に引
きもどすことができる。前記した孔径より大きい
場合や形状が衣服内気候部面より人体条件再現部
面に向けて拡大された形状でない場合は、水が皮
膚面上に粒状とならずに広がつたり、水をボツク
ス内に引きもどすことが出来ず、急に汗がひく場
合、即ち、発汗休止の状態が再現できない。前記
擬似皮膚板７に近接して、例えば、０〜３mm離れ
た上面に衣服に相当する試料１３を展張し、擬似
皮膚板７と試料１３とで形成された空隙部、即
ち、衣服内気候部Ｃを形成する。該衣服内気候部
Ｃの中に公知の熱流計センサー１４を組み込み、
試料１３に超絶縁計端子１５を接続することによ
つて、熱流量および衣服内温度、衣服の水分率、
即ち、衣服内気候部の水分と熱のトランスポート
特性を両方同時に、且つ、経時的に過渡状態も含
めて計測できる。以上述べた如き本発明のシミユ
レーシヨン方法および装置は、種々な環境条件下
で非常な発汗から発汗休止領域までの人体条件が
形成でき、衣服内気候部の温度、熱流量および衣
服の電気抵抗値すなわち水分率、あるいは直接水
分率が同時に経時的に計測できる。したがつて、
このようにして得られた水分と熱のトランスポー
ト特性のうち、用途に応じて衣服内の熱流速度定
数、温度速度定数、水分率速度定数などを適宜パ
ラメーターとすることにより、衣服の水分と熱の
トランスポート特性の評価、快適性のある衣服の
設計が容易に行なえる。
mm、人体条件再現部面で直径0.4〜0.8mmが適当で
あり、また、金属板の厚さは0.1〜1.0mmが適当で
ある。金属板として、銅板、真ちよう板などが適
当であり、金属板の厚さを0.1〜1.0mmとすること
により、表面温度を10〜40℃に保つことが出来、
また、孔の形状、孔径を前記のようにすることに
より、人体が実際に発汗した場合の汗形状、汗の
大きさを再現することが出来る。また、水の表面
張力を利用し、ピストン１２をもどした場合に皮
膚面上に残つている汗をすべてボツクスＤ内に引
きもどすことができる。前記した孔径より大きい
場合や形状が衣服内気候部面より人体条件再現部
面に向けて拡大された形状でない場合は、水が皮
膚面上に粒状とならずに広がつたり、水をボツク
ス内に引きもどすことが出来ず、急に汗がひく場
合、即ち、発汗休止の状態が再現できない。前記
擬似皮膚板７に近接して、例えば、０〜３mm離れ
た上面に衣服に相当する試料１３を展張し、擬似
皮膚板７と試料１３とで形成された空隙部、即
ち、衣服内気候部Ｃを形成する。該衣服内気候部
Ｃの中に公知の熱流計センサー１４を組み込み、
試料１３に超絶縁計端子１５を接続することによ
つて、熱流量および衣服内温度、衣服の水分率、
即ち、衣服内気候部の水分と熱のトランスポート
特性を両方同時に、且つ、経時的に過渡状態も含
めて計測できる。以上述べた如き本発明のシミユ
レーシヨン方法および装置は、種々な環境条件下
で非常な発汗から発汗休止領域までの人体条件が
形成でき、衣服内気候部の温度、熱流量および衣
服の電気抵抗値すなわち水分率、あるいは直接水
分率が同時に経時的に計測できる。したがつて、
このようにして得られた水分と熱のトランスポー
ト特性のうち、用途に応じて衣服内の熱流速度定
数、温度速度定数、水分率速度定数などを適宜パ
ラメーターとすることにより、衣服の水分と熱の
トランスポート特性の評価、快適性のある衣服の
設計が容易に行なえる。
次に、本発明の第１図に示す装置を用いて、ス
キー用肌着の水分、熱のトランスポート特性を測
定した測定例を示す。第１図に示す如きシミユレ
ーシヨン装置を低温室に入れ、温度４±0.5℃、
調湿液として硫酸アンモニウム飽和水溶液を用い
ることにより相対湿度83％RH、気流0.1ｍ／sec
の寒冷還境条件に制御する。
キー用肌着の水分、熱のトランスポート特性を測
定した測定例を示す。第１図に示す如きシミユレ
ーシヨン装置を低温室に入れ、温度４±0.5℃、
調湿液として硫酸アンモニウム飽和水溶液を用い
ることにより相対湿度83％RH、気流0.1ｍ／sec
の寒冷還境条件に制御する。
人体条件再現部は上面の直径が0.3mm、下面の
直径が0.6mmである第５図に示す断面を有する微
細孔を４コ／cm2設けた真ちゆう製の金属板を擬似
皮膚板とし、皮膚表面温は35±0.5℃、発汗量は
450ｇ／1.6m2／hrにした。擬似皮膚板と試料とは
３mmの間隔をもたせ、試料として肌着を想定した
ので、実際の着装状態に近づけるため、試料とさ
らに６mmの衣服間隔を保つてダウンジヤケツト用
布を配置した。
直径が0.6mmである第５図に示す断面を有する微
細孔を４コ／cm2設けた真ちゆう製の金属板を擬似
皮膚板とし、皮膚表面温は35±0.5℃、発汗量は
450ｇ／1.6m2／hrにした。擬似皮膚板と試料とは
３mmの間隔をもたせ、試料として肌着を想定した
ので、実際の着装状態に近づけるため、試料とさ
らに６mmの衣服間隔を保つてダウンジヤケツト用
布を配置した。
試料としては綿：ポリエステルが40：60である
二段両面編地を用いた。測定開始後40分まで発汗
量を続け、40分後に発汗をやめ、急に汗がひいた
場合を想定し実験を行なつた。第７図はその際の
衣服内温度一時間および衣服の水分率−時間の関
係を示す図である。これによつて衣服内温度上昇
係数、衣服の水分率の上昇係数および発汗をやめ
た後の衣服内温度の下降係数、水分率低下係数を
パラメーターとすることにより、快適性のある衣
服の設計、水分と熱のトランスポート特性の評価
などが容易に行なえる。
二段両面編地を用いた。測定開始後40分まで発汗
量を続け、40分後に発汗をやめ、急に汗がひいた
場合を想定し実験を行なつた。第７図はその際の
衣服内温度一時間および衣服の水分率−時間の関
係を示す図である。これによつて衣服内温度上昇
係数、衣服の水分率の上昇係数および発汗をやめ
た後の衣服内温度の下降係数、水分率低下係数を
パラメーターとすることにより、快適性のある衣
服の設計、水分と熱のトランスポート特性の評価
などが容易に行なえる。
第１図〜第６図は本発明装置の一実施例を示す
ものであつて、第１図は模式縦断側面図、第２図
は人体条件再現部Ｂの拡大詳細斜視図、第３図は
衣服内気候部の平面図、第４図は衣服内気候部Ｃ
の拡大詳細側面図、第５図および第６図は、擬似
皮膚板である金属板の微小孔を示す縦断面図、第
７図は本発明方法および装置を用いて測定した衣
服内温度−時間および水分率−時間の関係を示す
図である。 Ａ……風洞部、Ｂ……人体条件再現部、Ｃ……
衣服内気候部、Ｄ……ボツクス、７……擬似皮膚
板、１３……試料、１６……微小孔。
ものであつて、第１図は模式縦断側面図、第２図
は人体条件再現部Ｂの拡大詳細斜視図、第３図は
衣服内気候部の平面図、第４図は衣服内気候部Ｃ
の拡大詳細側面図、第５図および第６図は、擬似
皮膚板である金属板の微小孔を示す縦断面図、第
７図は本発明方法および装置を用いて測定した衣
服内温度−時間および水分率−時間の関係を示す
図である。 Ａ……風洞部、Ｂ……人体条件再現部、Ｃ……
衣服内気候部、Ｄ……ボツクス、７……擬似皮膚
板、１３……試料、１６……微小孔。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 １ 風洞部と人体条件再現部からなる装置を用い
て、前記人体条件再現部に擬似皮膚板と衣服に相
当する試料からなる衣服内気候部を導入し、前記
擬似皮膚板として前記衣服内気候部面より人体条
件再現部面に向けて拡大された形状の微小孔を多
数有する金属板を使用して、前記風洞部の環境条
件を制御し、次いで前記人体条件再現部にて非常
な発汗から発汗休止領域までの人体条件を形成し
つつ衣服内気候部にて水分と熱のトランスポート
特性を同時に、かつ経時的に計測することを特徴
とする衣服内気候シミユレーシヨン方法。 ２ 温度、湿度、気流などの環境条件を制御する
装置を有する風洞部の中に表面温度、発汗量の可
変調整機能を有するボツクスの上面に、衣服内気
候部面より人体条件再現部面に向けて拡大された
形状の微小孔を多数有する金属板よりなる擬似皮
膚板を固定して形成した人体条件再現部、および
前記擬似皮膚板に接近した上面に衣服に相当する
試料を展張し、擬似皮膚面と試料面とで形成され
た空隙部の中に試料の水分率を測定するための水
分計あるいは超絶縁計、温度および熱流を測定す
るセンサーを設けた衣服内気候部を形成したこと
を特徴とする衣服内気候シミユレーシヨン装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18737581A JPS5888659A (ja) | 1981-11-20 | 1981-11-20 | 衣服内気候シミユレ−シヨン方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18737581A JPS5888659A (ja) | 1981-11-20 | 1981-11-20 | 衣服内気候シミユレ−シヨン方法および装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5888659A JPS5888659A (ja) | 1983-05-26 |
| JPH0119540B2 true JPH0119540B2 (ja) | 1989-04-12 |
Family
ID=16204903
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18737581A Granted JPS5888659A (ja) | 1981-11-20 | 1981-11-20 | 衣服内気候シミユレ−シヨン方法および装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5888659A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102507641A (zh) * | 2011-10-24 | 2012-06-20 | 东华大学 | 一种自适应型织物热湿舒适性能测试仪及其耦合测试方法 |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6088360A (ja) * | 1983-10-19 | 1985-05-18 | Sakashita:Kk | 衣服地の保温性能検査方法 |
| JPH0684967B2 (ja) * | 1987-11-25 | 1994-10-26 | 石川県 | 被服用布地の特性測定装置 |
| EP0837329A1 (en) * | 1996-10-15 | 1998-04-22 | W.L. GORE & ASSOCIATES GmbH | Test body for items of clothing |
| ITFI20030041A1 (it) * | 2003-02-18 | 2004-08-19 | Tecnorama Srl | Macchina e procedimento per eseguire prove rapide di solidita' |
-
1981
- 1981-11-20 JP JP18737581A patent/JPS5888659A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102507641A (zh) * | 2011-10-24 | 2012-06-20 | 东华大学 | 一种自适应型织物热湿舒适性能测试仪及其耦合测试方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5888659A (ja) | 1983-05-26 |
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