JPH0119027Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は商品の温蔵室を備えたシヨーケースに
関するものである。

（従来の技術） 従来、第４図乃至第８図に示す様なシヨーケー
スが知られている。即ち、１は縦長箱状のシヨー
ケース本体であり、該シヨーケース本体１の下部
には冷却ユニツト（図示せず）を配設した部屋２
が設けられ、該部屋２の上方には商品を陳列し且
つ前記冷却ユニツトにより冷温に保つ冷蔵室Ａが
設けられ、更に該冷蔵室Ａの上方には商品を陳列
し且つホツトプレート３により保温する温蔵室Ｂ
が設けられている。また、前記冷蔵室Ａと前記温
蔵室Ｂとの間には仕切板４が介在され、前記冷蔵
室Ａ内には複数段の商品載置棚５が設けられ、前
記温蔵室Ｂ内には商品を載置する複数段の前記ホ
ツトプレート３が設けられている。そして、前記
冷・温蔵室Ａ，Ｂの周囲はガラス（図示せず）で
形成されると共に、該冷・温蔵室Ａ，Ｂの開口前
面には透明のガラス６を装着した扉７が設けられ
ている。尚、８はキヤスタである。

前記ホツトプレート３は上プレート９と、プレ
ートヒータ１０と、断熱部材１１と、サーモスタ
ツト１２ａと、該サーモスタツト１２ａを前記プ
レートヒータ１０に固定する押え板１３と、該押
え板１３に取り付けられたヒユーズ１４と、下プ
レート１５とから成つている。

更に、前記プレートヒータ１０は正方形状のア
ルミ箔１６上の全面に渡つて、所定間隔に接着さ
れた電熱線１７ａと、該電熱線１７ａの一端及び
他端に夫々連結されたリード線１８と、前記アル
ミ箔１６の略中央部に設けられた温度制御部１９
とから成つている。前記温度制御部１９はヒユー
ズ１４と前記サーモスタツト１２ａとから成つて
おり、第８図に示す様な電気回路が前記温度制御
部１９と、商用電源２０と、前記電熱線１７ａ
と、電源切換スイツチ２１と、これらを順次接続
するリード線１８とから構成されている。そし
て、前記電源切換スイツチ２１のCOM.端子は前
記電源２０に、N.C.端子は前記温度制御部１９
を介して前記電熱線１７ａに夫々接続され、前記
サーモスタツト１２ａのCOM.端子は前記電源切
換スイツチ２１を介して電源２０に、N.C.端子
は前記電熱線１７ａに夫々接続されている。そし
て、常時は前記サーモスタツト１２ａのCOM.端
子とN.C.端子とは接続されている。

更に、前記プレートヒータ１０は前記上プレー
ト９と前記下プレート１５との間に介装されてい
る。尚、１４ａは前記ヒユーズ１４を前記押え板
１３に固定するネジである。

従つて、前記電源切換スイツチ２１のCOM.端
子とN.C.端子とを接続し前記電気回路を閉じる
と、前記電源２０の電気は前記ヒユーズ１４及び
前記サーモスタツト１２ａのCOM.端子とN.C.端
子とを通り前記電源線１７ａに通電される。しか
る後、前記電熱線１７ａが加熱され、所定の温度
まで上昇すると前記サーモスタツト１２ａの
COM.端子とN.C.端子とが離れ電気回路が開かれ
る。そのため、前記電熱線１７ａの通電が絶たれ
前記ホツトプレート３の温度が低下する。更に、
所定の温度まで低下すると、再度前記サーモスタ
ツト１２ａのCOM.端子とN.C.端子とが接続さ
れ、前記電熱線１７ａが加熱されると共に、前記
ホツトプレート３の温度が上昇し、前記温蔵室Ｂ
内の商品が一定の温度に保温される。

（考案が解決しようとする問題点） 前記従来におけるシヨーケースの温蔵室Ｂの周
囲は複数のガラスより形成されているので、特に
低温時において、前記温蔵室Ｂ内のガラス部寄り
の熱が該ガラス部を通して外部へ多量放出され
る。よつて、前記温蔵室Ｂ内の中央寄り、所謂、
前記ホツトプレート３上の中央寄りに載置された
商品は所望の温度で暖まるが前記ホツトプレート
３上の周縁部に載置された商品は所望の温度にな
らない。勿論、前記ホツトプレート３の周縁部の
商品が所望の温度になるようにサーモスタツト１
２ａの温度設定を高くしても良いが、この場合は
前記ホツトプレート３の中央寄りの載置された商
品の温度が所望の温度より高くなつてしまう。従
つて、前記ホツトプレート３上の中央寄りと周縁
部とでは著しい温度較差が生じるため、適切な商
品の保存ができないという問題点を有していた。

（考案の目的） 本考案は前記問題点に鑑み、温蔵室全域を均一
の温度に保つことができるシヨーケースを提供し
ようとするものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は前記目的を達成するため、電気抵抗に
より発熱するヒータを備え且つ商品を載置するホ
ツトプレート３を温蔵室Ｂの下部に設けたシヨー
ケースにおいて、前記ホツトプレート３の周縁部
には第１のヒータ１７ｂを、中央寄りには第２の
ヒータ１７ｃを夫々配設し、第１の所定温度以上
のとき前記第１のヒータ１７ｂの電気回路を開く
第１の制御素子１２ｂと、前記第１の所定温度よ
り低く設定された第２の所定温度以上のとき前記
第２のヒータ１７ｃの電気回路を開く第２の制御
素子１２ｃを有するものである。

（作用） 本考案によれば、ホツトプレートの周縁部は第
１の制御素子による比較的に高い設定温度に応答
した開閉を伴つて第１のヒータによつて加熱さ
れ、前記ホツトプレートの中央寄りは第２の制御
素子による比較的に低い設定温度に応答した開閉
を伴つて第２のヒータによつて加熱される。

（実施例） 本考案の一実施例を第１図乃至第３図に基づい
て、従来例と同一構成部分には同一符号を付して
説明する。即ち、略正方形状のプレートヒータ１
０はアルミ箔１６と、該アルミ箔１６上の周縁部
に所定間隔で配設された第１のヒータ、例えば電
熱線１７ｂと、同アルミ箔１６上の中央寄りに所
定間隔で蛇行して配設された第２のヒータ、例え
ば電熱線１７ｃと、前記プレートヒータ１０の中
央部に設けられた温度制御部１９と、前記電熱線
１７ｂ及び前記電熱線１７ｃの一端並びに他端に
夫々連結されたリード線１８とから成つている。

前記温度制御部１９は第１及び第２の制御素
子、例えばサーモスタツト１２ｂ，１２ｃと該サ
ーモスタツト１２ｂ，１２ｃに直列に配線された
ヒユーズ１４とから成つており、第２図に示す様
な電気回路が前記温度制御部１９と、商用電源２
０と、並列に配線された前記電熱線１７ｂ，１７
ｃと、電源切換スイツチ２１と、これらを順次接
続するリード線１８とから構成されている。更
に、前記電源切換スイツチ２１はCOM.端子、N.
O.端子及びN.C.端子を有し、常時はCOM.端子と
N.O.端子とが接続されている。前記第１のサー
モスタツト１２ｂのCOM.端子は前記電源２０
に、N.C.端子は前記電熱線１７ｂに接続されて
いて、比較的高い温度に設定された第１の所定温
度によつて該各端子間を開にし、該所定温度を或
る程度下まわると閉にする。前記第２のサーモス
タツト１２ｃのCOM.端子は前記電源２０に、N.
C.端子は前記電熱線１７ｃに接続されていて、比
較的に低い温度に設定された第２の所定温度によ
つて該各端子間を開にし、該所定温度を或る程度
下まわると閉にする。

従つて、本考案によれば、前記電源切換スイツ
チ２１のCOM.端子とN.C.端子とを接続し、電気
回路を閉じると商用電源２０の電気は前記ヒユー
ズ１４を通り前記第１のサーモスタツト１２ｂの
COM.端子及びN.C.端子を通り前記電熱線１７ｂ
に通電されると共に、前記第２のサーモスタツト
１２ｃのCOM.端子及びN.C.端子を通つて前記電
熱線１７ｃに通電される。よつて、前記電熱線１
７ｂ及び１７ｃは加熱される。

第３図は前記電熱線１７ｂ及び１７ｃが加熱さ
れた際のホツトプレート３上の温度変化を、縦軸
に温度、横軸に時間を採つて示したものである。
イは前記電熱線１７ｂにおける温度線図、ロは前
記電熱線１７ｃにおける温度線図である。前記温
度線図イは前記第１のサーモスタツト１２ｂによ
り第１の所定温度において開路されて前記電熱線
１７ｂへの通電が不連続になるため、比較的に高
い一定の温度域内を上下に推移し、前記温度線図
ロは前記第２のサーモスタツト１２ｃにより第２
の所定温度において開路されて前記電熱線１７ｃ
への通電が不連続になるため、比較的に低い一定
の温度域内を上下に推移している。

（考案の効果） 以上説明したように本考案によれば、電気抵抗
により発熱するヒータを備え且つ商品を載置する
ホツトプレートを温蔵室の下部に設けたシヨーケ
ースにおいて、前記ホツトプレートの周縁部には
第１のヒータを、中央寄りには第２のヒータを
夫々配設し、該第１のヒータは第１の所定温度に
より前記第１のヒータの電気回路を開く第一の制
御素子を有すると共に、前記第２のヒータは前記
第１の所定温度より低く設定された第２の所定温
度により前記第２のヒータの電気回路を開く第２
の制御素子を有するので、放熱効果の大きい前記
ホツトプレートの周縁部の温度は中央寄りの温度
より高く保つことができる。よつて、該周縁部よ
り放熱が行なわれても前記周縁部の温度を前記ホ
ツトプレートの中央寄りの温度と同等になし得る
ので、前記ホツトプレート上に載置された商品を
所望温度に保温できる。従つて、該商品の品質を
維持し、その販売を促進できる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案に係るシヨーケース
の一実施例を示すもので、第１図はプレートヒー
タの平面図、第２図は電熱線の電気回路図、第３
図はホツトプレートの温度線図、第４図乃至第８
図は従来例におけるシヨーケースで、第４図はシ
ヨーケースの正面図、第５図はホツトプレートの
斜視図、第６図はホツトプレートの組立図、第７
図はプレートヒータの平面図、第８図は電熱線の
電気回路図である。 図中、３……ホツトプレート、１２ｂ……第１
の制御素子（サーモスタツト）、１２ｃ……第２
の制御素子（サーモスタツト）、１７ｂ……第１
のヒータ（電熱線）、１７ｃ……第２のヒータ
（電熱線）、Ｂ……温蔵室。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 電気抵抗による発熱するヒータを備え且つ商
   品を載置するホツトプレートを温蔵室の下部に
   設けたシヨーケースにおいて、前記ホツトプレ
   ートの周縁部には第１のヒータを、中央寄りに
   は第２のヒータを夫々配設し、第１の所定温度
   以上のとき前記第１のヒータの電気回路を開く
   第１の制御素子と、前記第１の所定温度より低
   く設定された第２の所定温度以上のとき前記第
   ２のヒータの電気回路を開く第２の制御素子と
   を有することを特徴とするシヨーケース。 (2) 制御素子はサーモスタツトであることを特徴
   とする実用新案登録請求の範囲第１項記載のシ
   ヨーケース。