JPH0118997B2 - - Google Patents

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JPH0118997B2
JPH0118997B2 JP1273982A JP1273982A JPH0118997B2 JP H0118997 B2 JPH0118997 B2 JP H0118997B2 JP 1273982 A JP1273982 A JP 1273982A JP 1273982 A JP1273982 A JP 1273982A JP H0118997 B2 JPH0118997 B2 JP H0118997B2
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JP
Japan
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plating
nickel
forming agent
pattern
bath
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JP1273982A
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Inventor
Tetsuo Ootaka
Hiroshi Uotani
Tooru Murakami
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Uemera Kogyo Co Ltd
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Uemera Kogyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は多数の凹部と凸部とが交互に繰り返す
ことからなる凹凸状立体的な模様を有する電気め
つき被膜を形成させるための模様電気めつき被膜
形成剤に関する。 従来、多数の凹部と凸部とが交互に繰り返すこ
とからなる凹凸状立体模様を有するめつき製品を
得る方法としては、素材の成型、加工、印刷によ
る方法、鋳造法、電鋳法、彫刻法、エツチング法
等が知られている。しかし、これらの方法はいず
れも機械的、物理的な方法であるか、化学的な方
法であつても被めつき物に対するシーリングや鋳
型を必要とするものであつた。それ故、立体模様
を形成する工程が複雑であり、またかなりの労
力、手間を要するものとなる上、模様付け用の材
料、設備が必要であるのでコスト高になる等の問
題があつた。更に、プレス法、射出成型法を採用
する場合には、模様付け可能な素材に制限があ
り、しかもその模様の精度も十分満足し得るもの
ではなかつた。 本発明は上記事情に鑑みなされたもので、機械
的な加工等を要さず、一般的な電気めつき方法を
採用して簡単かつ確実に多数の凹部と凸部とが交
互に繰り返すことからなる凹凸状立体的な模様を
有する装飾的な効果の高い電気ニツケル又はニツ
ケル合金めつき被膜を自在に形成させることがで
きる模様電気めつき被膜形成剤を提供することを
目的とするものである。 即ち、本発明は、上記目的を達成するため、下
記式(1)〜(3) (但し、式中Rは炭素数5〜25のアルキル基、A
は陰イオン、l、mはそれぞれ1〜40の整数を示
す) で示される化合物の1種又は2種以上を主成分と
してなることを特徴とする多数の凹部と凸部との
繰り返しからなる立体的な模様を有するニツケル
又はニツケル合金めつき被膜を形成させる酸性の
電気ニツケルめつき又は電気ニツケル合金めつき
用模様電気めつき被膜形成剤を提供するものであ
る。 本発明の模様電気めつき被膜形成剤は、ニツケ
ル、ニツケル合金めつき浴に添加し、この浴を用
いて模様めつき被膜を形成すべき品物をめつきす
ることにより、或いは上記形成剤自体又はこれを
含有する溶液を使用し、この溶液を模様めつき被
膜を形成すべき品物の所要部分に塗布、付着させ
た後、ニツケル、ニツケル合金めつき浴にてめつ
きを行なうことにより、凹凸のある立体模様を有
し、装飾的効果の高い模様電気めつき被膜が形成
される。 なお従来、梨地状のニツケルめつき被膜を与え
る添加剤としてポリオキシアルキレン化合物や有
機陰イオン化合物と陽イオン界面活性剤とを組合
せたものが知られているが、これらはいずれも銀
白色外観を有する均一なつや消しの梨地状乃至サ
テン状のめつき被膜を得るための添加剤であつ
て、直径約10μm、深さ約0.1μmの凹状クレータ
ーをめつき層に形成し、そのめつき被膜表面での
光の乱反射によつて銀白色のめつき外観を呈する
ようにしたものであり、本発明とは根本的に異な
るものである。本発明の模様電気めつき被膜形成
剤は、肉眼でその形及び大きさが容易に認別でき
る大きさの模様付けを行なうもので、本発明によ
り多数の凹部と凸部とが交互に繰り返すことから
なる凹凸状立体模様が形成されるが、この場合凸
部の模様の大きさは約0.1mmから約500mmの周囲長
さに形成され得る。 以下、本発明につき更に詳しく説明する。 本発明に係る模様電気めつき被膜形成剤は、上
述したように、下記式(1)〜(3) (但し、式中Rは炭素数5〜25のアルキル基、A
はハロゲンイオン、硫酸イオン等の陰イオン、
l、mはそれぞれ1〜40の整数を示す) で示される化合物の1種又は2種以上を主成分と
してなるものである。 ここで、(1)、(2)の化合物としては、例えば
Armour Industrial Chemical社の
ETHOMEEN、ETHOMIDがそれぞれ挙げら
れ、(3)の化合物としては、例えばライオン株式会
社のエソカードが挙げられる。 本発明に係る模様電気めつき被膜形成剤を用い
て模様電気めつき被膜を形成する方法としては、
この形成剤を電気めつき浴に0.005〜2g/、
より望ましくは0.01〜0.5g/溶解、分散し、
模様電気めつき被膜を形成すべき品物をこの浴に
てめつきする方法が挙げられる。 この場合、上記形成剤が添加される電気めつき
浴としては、酸性のニツケルめつき浴、ニツケル
−コバルト合金めつき浴やニツケル−鉄合金めつ
き浴等のニツケル合金めつき浴が用いられる。な
お、めつき浴の種類は特に制限されず、ワツトタ
イプ浴、高塩化物浴、金属イオン低濃度浴、スル
フアミン酸浴、硼フツ化物浴等、種々のものが使
用できる。浴のPHも限定されないが、酸性、特に
PH2〜6であることが好ましい。 本発明の形成剤が添加された電気めつき浴でめ
つきを行なう場合、めつき温度、平均陰極電流密
度は特に制限されないが、通常温度20〜70℃、平
均陰極電流密度0.01〜30A/dm2の範囲でめつき
浴の種類、目的等に応じて適宜選定される。本発
明形成剤が添加された電気めつき浴は平均陰極電
流密度0.01〜30A/dm2の範囲に凹凸状の立体模
様が発生し、特に凸部の膜厚が約1.5〜2μm以上
で明瞭な模様が形成される。この場合、厚付けは
可能であり、厚付けしても模様は消えない。 なお、めつき用電源としては、直流電源、パル
ス電源、交直併用電源、脈流電源等が使用可能で
あり、通常の直流以外に種々波形の電流を用いて
めつきし得る。 また、本発明形成剤が添加されためつき浴は、
無撹拌でも操作し得るが、適宜な方法でめつき液
を流動させたり、めつきすべき品物を揺動等して
動かすことが好ましい。この場合、めつき液の液
流動方法としては、空気撹拌、インペラー撹拌機
等の撹拌機による液撹拌、ポンプによる液流動方
法、超音波による液振動方法などが採用し得、ま
ためつきすべき品物(陰極)を動かす方法として
はカソードロツカー法、バレルめつき法、回転陰
極法などが採用し得、これらの液流動方法、品物
の動揺方法の一つ又は二つ以上を組合せてめつき
を行なうことにより、その採用した方法、液や品
物の動きの方向、速さ等に応じた特異な立体模様
が形成される。例えば、空気撹拌下にめつきを行
なう場合には通常唐草模様或いはちぎれ雲様の模
様が得られ、ポンプによる液流動、カソードロツ
カー法、バレルめつき法、回転陰極法の場合には
木目様の模様が形成され、インペラー撹拌機によ
る液撹拌の場合には渦巻き模様、超音波を用いる
場合にはちぎれ雲様の模様が得られる。 なお、上記模様めつきを空気撹拌下に行なう場
合、消泡剤を添加することが好ましい。消泡剤と
しては特に制限はないが、例えば日本油脂(株)製デ
イスフオームBF−75等が使用できる。 本発明形成剤を添加しためつき浴には、必要に
応じて光沢剤を添加することができ、これによつ
て光沢をもつた模様めつき被膜を得ることができ
る。光沢剤としては、ニツケルめつきやニツケル
合金めつき用の光沢剤、特に一次光沢剤、例えば
ナフタリンモノスルホン酸ソーダ、1,5−、
1,6−、2,5−ナフタリンジスルホン酸ソー
ダ、1,3,6−、1,3,7−トリスルホン酸
ソーダ、ベンゼンスルホン酸ソーダ等のスルホン
酸類、ベンゼンスルホンアミド、パラトルエンス
ルホンアミド等のスルホンアミド類、ジベンゼン
スルホンイミド、サツカリンナトリウム等のスル
ホンイミド類、スルフイン酸類、スルホン類等を
単独で又は組合せて用いることができる。また、
二次光沢剤として2−ブチン−1,4−ジオール
及びその誘導体、アセチレンアルコールやプロパ
ギルアルコール及びその誘導体、アリールスルホ
ン酸ソーダ、ビニルスルホン酸ソーダ、抱水クロ
ラール及びその誘導体、エチレンシアンヒドリン
及びその誘導体、チオ尿素及びその誘導体、アゾ
染料、クマリン、ホルマリン等を単独で又は組合
せて用いることができる。なお、これら光沢剤の
添加量は0.01〜5g/とすることが好ましい。 また、めつき浴には、ピツト防止剤、湿潤剤等
を添加することもできる。 更に、本発明形成剤を添加しためつき浴には、
公知の梨地めつき形成用添加剤を添加することが
でき、また他の梨地めつき形成用添加剤として、
下記式(a) (但し、R及びR′はそれぞれ有機残基を示し、
m及びnはそれぞれ1〜3000の整数を示す。) で示される主鎖を有し、1%水溶液の曇点が20〜
80℃の水溶性有機化合物、特にR及びR′がそれ
ぞれ−OH基、−OCH3基、−OC2H5基、−
OCOCH3基、又は
【式】基である化合 物、より具体的には、ポリ酢酸ビニルの部分けん
化物、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピ
ロリドン及びこれら化合物の誘導体、これら化合
物の共重合体を0.01〜10g/添加することもで
きる。なお、ポリ酢酸ビニルの部分けん化物とし
ては、けん化度65〜90%、重合度1〜2200のもの
が好適に使用し得るが、特に重合度1〜550のも
のがより好ましい。具体的には、ポリ酢酸ビニル
の部分けん化物として、日本合成化学工業(株)社製
ゴーセノールKH−20、ゴーセノールKH−17、
これらの過マンガン酸カリウム等による酸化分解
物が使用し得る。また、ポリビニルメチルエーテ
ルとしては、重合度10〜100、分子量600〜6000の
ものが好適に使用し得、例えば比較的高分子量の
ものとしてBASF社製のLutonal M40、東京化成
社製のポリビニルメチルエーテル(30%水溶液の
粘度が25℃で3400cpのもの)等が用いられ、ま
たビニルメチルエーテルより有機過酸化物を触媒
として合成した比較的低分子量のものも好ましく
用いられ得る。更に、ポリビニルピロリドンとし
ては重合度100〜360のもの、例えばBASF社製の
Kollidon17、25、30等が用いられ得る。 なお更に、別の半光沢もしくは梨地めつき形成
用添加剤として、下記式(b) (−O−R3−O−R1−R−R2)−x …(b) 又は下記式(c) (−O−R3−O−R1−R2)−x …(c) (但し、RはCH2基又は酸素原子、R1は炭素数
1〜3、R2は炭素数1〜4、R3は炭素数1〜6
のそれぞれ置換又は未置換の直鎖又は分枝鎖脂肪
族飽和炭化水素基、xは1〜3000であるが、式(1)
及び式(2)がポリエチレンオキサイド基、ポリプロ
ピレンオキサイド基及びエチレンオキサイド基と
プロピレンオキサイド基との混合付加基を形成す
ることはない。) で示されるポリエーテル結合を有する化合物、更
に具体的に示すと下記式(b′)又は(c′) K1(−O−R3−O−R1−R−R2)−xK2…(b′) K1(−O−R3−O−R1−R2)−xK2 …(c′) (但し、上記(b′)、(c′)式において、K1、K2
はそれぞれ有機残基又は無機残基を示す。好まし
くは、K1は水素原子又は脂肪族アルコール、芳
香族アルコール、脂肪族飽和カルボン酸、不飽和
カルボン酸もしくはアルキノオキシカルボン酸の
残基であり、K2は水素原子、水酸基又は脂肪族
飽和カルボン酸残基(特にアセチル基)である。
なお、R、R1、R2、R3、xは上述した意味を示
す。) で示される化合物、より好ましくは、下記式(d) 又は下記式(e) (但し、R、R1、R2、R3はそれぞれ前記の意味
を有する)で示される環状エーテル類、特に1,
3−ジオキソラン、1,3−ジオキサン、1,3
−ジオキセパン、1,3,5−トリオキセパン、
1,3,6−トリオキセパン、1,3,6−トリ
オキソナン及びこれらの化合物の一又は二以上の
メチレン基の水素原子を炭素数1〜5の低級アル
キル基もしくはハロゲン原子で置換した化合物か
ら選ばれる環状エーテルの開環重合体、又はこの
開環重合体に対する脂肪族アルコール類、芳香族
アルコール類、脂肪族飽和カルボン酸類、不飽和
カルボン酸類もしくはアルキノオキシカルボン酸
類の付加化合物が使用され、分子内に −CH2−CH2−O−CH2−O− なる基もしくはこの基の一又は二以上のメチレン
基の水素原子を炭素数1〜5の低級アルキル基も
しくはハロゲン原子で置換した基を含む化合物
で、好ましくは平均分子量約10万以下の化合物を
0.01g/以上、より望ましくは0.01〜2g/
添加することもできる。なお、脂肪族アルコール
類、芳香族アルコール類、脂肪族飽和カルボン
酸、不飽和カルボン酸、アルキノオキシカルボン
酸類としては下記のものが例示される。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 上記したような梨地めつき形成用添加剤を加え
て模様めつきを行なうことにより、通常凸部が梨
地状、凹部がほぼ平滑な非常に装飾効果の大きい
立体模様めつき被膜が得られる。 なおまた、本発明形成剤が添加されためつき浴
には、特公昭43−405号公報記載の添加剤、その
他の無機、有機粒子を添加、懸濁させ、これらの
粒子を共析させることもできる。 上述した模様めつき方法は、本発明形成剤をめ
つき浴に添加してめつきを行なう方法であるが、
これとは別に本発明形成剤自体、又は本発明形成
剤を水、アルコール類、エーテル類、ケトン類等
の有機溶剤、水とこれらの有機溶剤との混合溶媒
などの溶媒に溶解もしくは乳化することによつて
得られた本発明形成剤を含む溶液を使用し、この
溶液を模様めつきすべき品物の所要の部分に付着
させた後、必要により乾燥を行ない、通常の方法
で電気めつきすることによつても、模様めつき被
膜を形成することができる。この場合、上記本発
明形成剤を付着させた部分が凹部となり、非付着
部分が凸部となる立体模様が形成される。 なお、本発明形成剤を含む溶液を用いて模様め
つき被膜を形成させる場合、本発明形成剤の溶液
中での濃度は制限されないが、0.1〜10%(重量
%、以下同じ)の濃度範囲とすることが好まし
い。また、本発明形成剤又はこれを含む溶液を模
様めつき被膜を形成すべき品物に付着させる方法
としては、噴霧器による液滴の付着法、刷毛や筆
による付着法、版面のような転写方法等、種々の
方法が採用し得る。この場合、噴霧器による方法
を採用すると液滴の付着した跡が判明できる模様
が得られ、刷毛、筆、版画を用いた付着方法の場
合には、刷毛や筆で画いた跡、版画跡が判明でき
る模様が得られる。 本発明形成剤を付着させた後、電気めつきを行
なつて立体凹凸模様を形成させる場合、これに用
いる電気めつき浴としては、上述した本発明形成
剤を添加しためつき浴にて模様めつきを行なう場
合に説明したものと同様のめつき浴(本発明形成
剤を含有していないもの)を同様のめつき条件で
用いることができ、またこのめつき浴中に前記光
沢剤、梨地めつき形成用添加剤、その他の添加剤
を添加して用いることもできる。但し、本発明形
成剤付着跡をくずさず、明瞭に付着跡が顕われる
ように模様めつきを行なう必要がある場合には、
めつきを無撹拌で行なうか、弱い撹拌下に行なう
ことが好ましい。 また勿論、本発明形成剤を添加しためつき浴で
めつきすることも可能であり、これにより種々変
化に富んだ模様めつき被膜が得られる。 なお、本発明形成剤付着後、めつきを行なう方
法により模様めつきを形成する場合、本発明形成
剤を付着させた品物をめつき浴に浸漬した後、可
及的速やかに、望ましくは約2秒以内に通電して
電気めつきを開始することが好ましい。本発明形
成剤を付着した品物をめつき浴中に浸漬してから
通電するまでの時間が短かい程、意図する文字、
形等の模様が明瞭に顕われる。 上述した模様めつき被膜を形成すべき品物の材
質には特に制限はなく、鉄鋼、鉄合金、銅、銅合
金、ニツケル、ニツケル合金、亜鉛、アルミニウ
ム、マグネシウム、銀、金、その他の金属素地や
ABS樹脂、その他のプラスチツク素地上にその
材質に応じた通常の方法で所定の前処理を行つた
後、これに上記模様めつき方法を実施し得る。例
えば、前処理として金属素地の場合には、一般に
金属表面を浸漬法及び/又は電解法によりアルカ
リ脱脂した後、酸で中和する方法が採用できる。
アルミニウム素地の場合には表面を活性化した
後、亜鉛置換を行う方法が採用できる。また、プ
ラスチツク素地の場合には、クロム酸−硫酸混合
液で化学エツチングする方法或いは機械的粗化法
を採用してプラスチツク表面を粗化した後、この
粗化したプラスチツク表面にパラジウム等の触媒
金属核を付着させる活性化工程を行い、次いで無
電解銅めつき、無電解ニツケルめつき等の無電解
めつきを行つて、プラスチツク表面を金属化する
方法が採用できる。 模様めつき被膜を形成すべき品物は、素地のま
ま直接模様めつきを施してもよく、また必要によ
り下地めつきを施した後、この下地めつき被膜上
に模様めつき被膜を形成するようにしてもよい。
この場合、下地めつきとしては、例えば鉄めつ
き、真鍮めつき、銅めつき、ニツケルめつき(無
光沢、ストライク、半光沢、光沢、梨地状ニツケ
ルめつきや二層ニツケルめつき、三層ニツケルめ
つき等の多層ニツケルめつきなど)、銀めつき、
金めつき、ニツケル合金めつき、鉄合金めつき等
が選択され得る。 なお、模様めつき被膜の下地としてワツト型ニ
ツケルめつき浴から得られる無光沢ニツケルめつ
き被膜を形成し、この上に光沢模様めつきを施す
と、凹部が青白い陶器様の外観を呈し、凸部は光
沢のある美麗な模様めつき被膜が得られる。 上述した模様めつき被膜上には、更に必要によ
り塗装を施したり、クロムめつき、金めつき、銀
めつき、その他の貴金属めつき、ニツケルめつ
き、錫めつき、錫合金めつき、ニツケル合金めつ
き等を施すことができる。 以上詳述したように、本発明の模様電気めつき
被膜形成剤は、これに用いることにより、装飾的
価値の高い美麗で特異な凹凸ある立体模様電気ニ
ツケル又はニツケル合金めつき被膜を簡単かつ自
在に形成でき、しかもこの場合機械的な加工等を
要さず、簡便で短時間にかつ安価に模様めつき被
膜を得ることができるものである。即ち、装飾め
つきを施すべき品物に対し、本発明形成剤が付着
した部分はめつき電着が相対的に抑制されるので
その部分が凹部となり、他の部分は通常の如く電
着が行なわれるので凸部になると考えられ、従つ
てめつき浴の液流動方法、品物の動かし方、品物
に対する本発明形成剤の付着方法等の相違によつ
て種々の模様を自在に形成し得、装飾的効果の高
いめつき被膜を与えることができるものである。 以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明す
るが、本発明は下記の実施例に限定されるもので
はない。 実施例 1 硫酸ニツケル・6水塩 280g/ 塩化ニツケル・6水塩 45 〃 硼 酸 40 〃 PH 4.4 上記組成のワツト型ニツケルめつき浴3に サツカリンナトリウム 2g/ 及び
【式】 0.04g/ をそれぞれ加え、温度55℃、平均陰極電流密度
3A/dm2の条件で空気撹拌下に鏡面研摩を行な
つた真鍮板上に5分間めつきを行なつた。 得られためつき被膜は、波しぶきを想わせる凹
凸のある立体的模様を有し、装飾的効果の高い美
しい光沢めつき被膜であつた。 次に、このニツケルめつき被膜上に下記組成の
サージエントクロムめつき浴 CrO3 250g/ Cr3+ 1 〃 H2SO4 1.5 〃 を用いて温度45℃、平均陰極電流密度15A/dm2
の条件で2分間クロムめつきを行なつたところ、
ニツケルめつき被膜の凹凸部に全てクロムが電着
し、美麗な模様めつき被膜が得られた。 実施例 2 硫酸ニツケル・6水塩 250g/ 硫酸コバルト・7水塩 30 〃 塩化ニツケル・6水塩 30 〃 硼 酸 30 〃 PH 4.4 上記組成のニツケル−コバルト合金めつき浴6
に ジベンゼンスルホンイミド 4g/ 2−ブチン−1,4−ジオール 0.15 〃 及び
【式】 0.02g/ をそれぞれ添加し、めつき液をポンプで循環しな
がら温度55℃、平均陰極電流密度4A/dm2の条
件でみがき鋼板上に10分間めつきを行なつた。 得られためつき被膜は、唐草模様を想わせる凹
凸のある立体的な美しい光沢めつき被膜であつ
た。 実施例 3 硫酸ニツケル・6水塩 320g/ 塩化ニツケル・6水塩 20 〃 硫酸第1鉄・7水塩 18 〃 硼 酸 30 〃 PH 3.0 上記組成の鉄−ニツケル合金めつき浴に サツカリンナトリウム 0.5g/ 及び
【式】 0.02g/ をそれぞれ添加し、毎分5mのカソードロツカー
方式により温度55℃、平均陰極電流密度1A/d
m2の条件で鏡面研摩を行なつた真鍮板上に10分間
めつきを行なつた。 得られためつき被膜は、木目模様を想わせる凹
凸のある立体的な美しい光沢めつき被膜であつ
た。 実施例 4 実施例1に記載のワツト型ニツケルめつき浴20
に サツカリンナトリウム 2g/ 消泡剤(日本油脂(株)製デイスフオームBF−75)
0.01 〃 及び
【式】 0.04g/ を添加し、温度55℃、平均陰極電流密度4A/d
m2の条件で空気撹拌下に光沢ニツケルめつき被膜
を5μm施した鉄板上に5分間めつきを行なつた。 得られためつき被膜は、唐草模様を想わせる凹
凸のある立体的な美しい光沢めつき被膜であつ
た。 実施例 5
【式】 の0.4%水溶液を筆に含ませて鏡面研摩した真鍮
板上に文字を描いた。 次に、実施例1に記載のワツト型ニツケルめつ
き浴により、温度55℃、平均陰極電流密度2A/
dm2、無撹拌の条件で上記の文字を描いた真鍮板
に5分間めつきを行なつた。 その結果、上記の文字を描いた部分が凹部とな
り、この文字が明瞭に判別し得るめつき被膜が得
られた。 実施例 6 ABS樹脂製品を常法によりエツチング処理、
増感処理した後、無電解ニツケルめつきを施し、
次いで銅ストライクを行ない、これに光沢硫酸銅
めつきを施した。表面の水を除去した後、この銅
めつき被膜上に
【式】 の1%水溶液を噴霧した。 次に、これに実施例6と同様にしてワツト型ニ
ツケルめつき浴によりめつきを行なつた(なお、
ワツト型ニツケルめつき浴には、サツカリンナト
リウム2g/及び2−ブチン−1,4−ジオー
ル0.15g/を添加した)。 得られためつき被膜は、上記の噴霧の跡が凹部
となる美しい光沢模様めつき被膜であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記式(1)〜(3) (但し、式中Rは炭素数5〜25のアルキル基、A
    は陰イオン、l、mはそれぞれ1〜40の整数を示
    す) で示される化合物の1種又は2種以上を主成分と
    してなることを特徴とする多数の凹部と凸部との
    繰り返しからなる立体的な模様を有するニツケル
    又はニツケル合金めつき被膜を形成させる酸性の
    電気ニツケルめつき又は電気ニツケル合金めつき
    用模様電気めつき被膜形成剤。
JP1273982A 1982-01-29 1982-01-29 模様電気めつき被膜形成剤 Granted JPS58130296A (ja)

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JP1273982A JPS58130296A (ja) 1982-01-29 1982-01-29 模様電気めつき被膜形成剤

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JP1273982A JPS58130296A (ja) 1982-01-29 1982-01-29 模様電気めつき被膜形成剤

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