JPH0118700Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は消臭剤兼芳香剤を内部に吊下げ収納し
たトイレ用水洗タンクに関する。

従来からトイレには消臭剤兼芳香剤を置き、厭
な臭を消し室内を爽やかな香気に包む工夫がなさ
れている。しかし、従来のものは芳香剤を室内に
置き、常時定量を室内に放香するものであり、ト
イレ使用後の必要時に必要量放香するものではな
い。

本考案は、トイレ使用後に放流されるタンク体
内の貯溜水自身が芳香を含みうる構成とし、従つ
て必要時に効果的に適量の放香を可能としたトイ
レ用水洗タンクを提供することを目的とする。

以下添付図面を参照して本考案実施例を説明す
る。図で１がトイレ用水洗タンク体、２が該タン
ク体１上端開口を閉蓋する皿状の蓋、３が該蓋２
上方に位置している手洗い水給水用の水道蛇口で
ある。前記タンク体１底壁には下方にある便器へ
貯溜水４を放流させるための短管５が貫通してお
り、また図では示してないが、このタンク体１に
は放水制御機構が付設されている。

６が合成樹脂材からなる芳香剤容器で、容器体
７の下端開口に底壁８が嵌脱自在に嵌着して構成
され、底蓋８の座９上に載置させて内部に固形状
の消臭剤兼芳香剤１０を収納しており、そして容
器体７と底蓋８には共に多数の開口部１１をとこ
ろどころに明け、上方から液体が降り注がれても
この液体を貯溜することなく固形芳香剤１０を洗
つて下方に落下できる形状（便宜上、開放形と呼
ぶ）とされている。

この芳香剤容器６は、容器体７頂壁から上方に
延出した一体の吊下げ具１２により、前記蓋２の
放水口１３部に吊下げ取付けられる。即ち、この
吊下げ具１２は傘状のもので、断面十字形の支柱
１４の上端に同じく十字形に広がる引掛け部１５
が一体に設けてあり、該引掛け部１５を蓋２の裏
面から前記放水口１３に強制的につぼめて押込
み、押出して引掛け部１５を開き、図のように放
水口１３部に引掛け吊下げる。吊下げた状態で、
芳香剤容器６は貯溜水４より上方に位置する。

上記構成とすれば、トイレの使用後貯溜水４を
便器に放流させたとき、同時に給水される蛇口３
からの手洗い用水が蓋２の放水口１３からタンク
１内に排出されるが、該排水が流下路中途にある
固形芳香剤１０を洗いこれを融解して落下するの
で、タンク１内には芳香剤１０が融解した貯溜
水、つまり芳香液が貯溜されることになり、これ
が次回の放流時に便器に放流されるので、室内に
は香気が発散され厭な臭いを消すことになる。

上記した如く本考案では、水洗タンク１内に固
形状の消臭剤兼芳香剤１０を吊下げ収納し、トイ
レ使用時手洗い用水で該芳香剤１０を融解させ、
タンク１内の貯溜水４に芳香剤１０を液状として
含ませるようにしたので、必要時に、つまり水洗
用流し水の放流時に放香できることになり都合が
よい。ここで、芳香剤１０は貯溜水４に浸漬する
のではなく、手洗い用水で溶解させるようにした
ので、溶解量は適当な量で且つ定量化でき、無駄
が生じない。また芳香剤容器６は極く簡易な構成
であり、合成樹脂材で成形製作した場合安価に作
製でき、さらに該芳香剤容器６はタンク蓋２の放
水口１３部に吊下げ取付けられるので、既製のタ
ンクにも簡単に適用できる利点がある。

尚、上述の芳香剤容器６は１例であり、同様の
目的を達しうるなら適宜任意の構造でよく、例え
ば吊下げ具１２の引掛け部１５は十字形でなくＹ
字形であつてもよい。

【図面の簡単な説明】

図は本考案トイレ用水洗タンクの縦断面図であ
る。 １……タンク体、２……蓋、３……水道蛇口、
６……芳香剤容器、１０……固形状の消臭剤兼芳
香剤。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部に固形状の消臭剤兼芳香剤１０を収納した
   開放形容器６を、上部の吊下げ具１２で蓋２の放
   水口１３部に吊下げ、前記芳香剤１０を放水口１
   ３からタンク体１内に排出される手洗い用水の流
   下路中途に配設したトイレ用水洗タンク。