JPH01182622A

JPH01182622A - 無給油摺動部材

Info

Publication number: JPH01182622A
Application number: JP67588A
Authority: JP
Inventors: Masahiro Higuchi; 樋口　正弘
Original assignee: SANKYO OIRURESU KOGYO KK; Sankyo Oilless Industries Inc
Current assignee: SANKYO OIRURESU KOGYO KK; Sankyo Oilless Industries Inc
Priority date: 1988-01-07
Filing date: 1988-01-07
Publication date: 1989-07-20
Anticipated expiration: 2010-08-16
Also published as: JPH0776570B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は軸受やスライドプレート等として使用される無
給油摺動部材に関するものである。

（従来の技術） −ｆｆｉに無給油摺動部材として焼結合金軸受等がある
。

これは、鉄系粉末を圧縮形成、焼結、潤滑材の含有処理
等を施して形成されたものであり、圧壊強さが１７〜２
０ｋｇｆ／ｍｍ２程度で、かつ空孔率が体積比に対して
１８％以上であるものが多いため、専ら軽荷重や中速度
の摺動部材として利用され、衝撃荷重の高いプレス金型
等のガイド部材には機械的強度が弱いという理由で使用
されていなかった。

そのため上記ガイド部材には鋳鉄、アルミ青銅合金鋼材
等の孔部に固体潤滑材を埋設して形成したものが使用さ
れている。

（発明が解決しようとする問題点）しかしながら、以上のガイド部材は鋳鉄を母材として固
体潤滑材を埋設加工する場合、鋳鉄母材の大面機械加工
、固体潤滑材の孔加工、固体潤滑材の埋設加工、仕上機
械加工、取付孔の面取加工、上下面研削加工等の多くの
工程を経て生産されるため、加工に時間と手間がかかり
その加工費が高価になるという問題点があった。

本発明は以上の様な問題に鑑みてなされたものであり、
その目的は、加工工程を少なくすることにより容易かつ
安価で機械的強度の大きな無給油摺動部材を提供するこ
とである。

（問題点を解決するための手段）以上の問題点を解決するための本発明の手段は、無給油
摺動部材を、鉄粉に３〜８重量％の黒鉛、３〜５重量％
の錫、１〜３重量％のケイ素、５〜１０重量％の銅を含
有して形成された摺動面側合金層と、鉄粉に２０〜３０
重量％の鉄又はステンレス鋼の短繊維を含有して形成さ
れた中間合金層と、０．３〜０．９重量％の炭素を含有
した炭素鋼粉に１〜５重量％の銅を含有して形成された
支持体合金層との三層構造により構成されたことを特徴
とする構成にすることであり、上面摺動面側合金層の黒
鉛は焼結合金属層に自己潤滑性を与えるために３重量％
以上が必要であり、８重量％を越えると焼結後の強度低
下が項しく、摺動部の耐荷性が低下する。したがって４
〜６重量％が最適である。錫は後述する銅と合金化して
青銅を形成し、バインダーとしての強度を高くする働き
があり３重量％以下ではその働きが少なく、５重量％以
上にすると単独に溶融して多孔賀な空孔を埋めてしまう
。従って４重量％程度が最適である。

ケイ素は黒鉛と鉄とを化合してチル化を防止し、黒鉛単
独で保持する黒鉛の安定化の働きをし、１重量％以下で
は、上記チル化が生じて部分的に硬い粒子が形成される
。

また３重量％を越えると焼結層強度を低下させる。従っ
て１．５〜２重量％がｉ＆適である。

銅は前記錫と合金化して青銅を形成し、バインダーとし
ての強度を高くする働きがあり、５重量％以下ではバイ
ンダーとしての効果が少なくて焼結層の靭性の低下をま
ねき、１０重量％を越えるとバインダー過多となり硬度
が低下して耐荷重性が低下する。従って７〜８重量％が
最適である。

中間合金層の鉄又はステンレス鋼の短繊維は長さ２〜３
ＩＩＩＩ１１に切断して鉄粉と混合する。２０重量％以
下では、短繊維が摺動面側合金層と支持体合金層へ喰い
込んで相互の連結強度を高める効果が少なく、また３０
重量％を越えると鉄粉との混合が不十分となりやすく作
業性が極端に低下してしまう。従って２５重量％が最適
である。

支持体合金層は強度を確保することに重点をおいており
、銅は粉体の圧縮形成時の密度を高める働きをし、１重
量％以下では効果がなく、５重量％以上では逆に硬度の
低下をまねく。従って３重量％が最適である。

また、炭素鋼粉の炭素含有料は焼結層の強度を高める為
であり、０．３重量％以下では強度が高くならず、又０
．９重量％以上では高くなり過ぎて後工程での機械加工
が困難となり、０．５〜０．７重量％が最適である。

（作用）而して、上記構成によれば、摺動面側合金層は荷重の支
圧及び潤滑機能をもち、支持体合金層は取付部塵の強度
を確保する機能をもち、また中間合金層は前記摺動面側
合金層と支持体合金層との結合強度を高める機能を有す
る。

（実施例〉以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。

図に示すものは支持体合金層３の上に中間合金層２を介
して摺動面側合金層１が重ね合わされて形成され、かつ
取り付は孔４が穿孔された潤滑機能を有する無給油摺動
部材Ａであり、各種軸受、金型ブレス等のガイド部材及
び各種支承部材として使用される。

まず第一工程として、粒度１００μｍ以下の黒鉛粉末５
重量％、粒度５０μｍ以下のアトマイズ鍋粉末４重量％
、粒度５０μｍ以下のアトマイズケイ素粉末１．５重量
％、粒度１００μｍ以下の電解銅粉末合金層８重量％、
残部を粒度１５０μｍ以下の鉄粉末、形成滑材としてス
テアリン酸亜鉛５重量％をミキサーにて１５分間混合し
て摺動面側合金層の混合粉末を形成する。

次に粒度７０μｍ長さ２〜３關のステンレス鋼の短繊維
を２５重量％、残部を粒度１５０μｍ以下の鉄粉末、形
成滑材としてステアリン酸亜鉛５重量％をミキサーにて
１５分間混合して中間合金層の混合粉末を形成する。

そして粒度１００μｍ以下の電解銅粉末３重量％、残部
粒度１５０μｍ以下の炭素含有量０．６％の炭素鋼粉末
、形成滑材としてステアリン酸亜鉛２重量％をミキサー
にて１５分間混合して支持体合金層混合粉末を形成する
。

次に第二工程として前記第一工程で得られた各層の混合
粉末を形成金型に摺動面一側合金層混合粉末を１０ｍｍ
、中間合金層混合粉末を５ｍｍ、支持体合金層混合粉末
を３０ｍｍの高さづつ順に散布、充填し、油圧プレスで
２５００ｋｇｆ／ｃｍ２の圧力で加圧形成して成形品を
形成する。

そして第三工程として、第二工程でえられた成形品を還
元雰囲気（Ｈ２−７５％、　Ｃ０−２５％）の、連続焼
結炉で１１５０°Ｃで３０分間焼結して無給油摺動部材
Ａを形成する。

従って従来の無給油摺動部材と比べ加工工程を大幅に省
略することができた。

以上のように形成された無給油摺動部材Ａの摺動側面合
金層、中間合金層、支持体合金層、各々の硬度、空孔率
、密度を測定した結果を以下の表−１に表示する。

表−１“ そして該無給油摺動部材Ａに含油処理を実施した後、荷
重１００ｋｇｆ／ｃｍ２、速度７．１　ｍ／ｍｉｎの無
給油条件で牽擦試験した結果、常に良好な摺動特性を示
し、３０時間後京擦量が０．００５ｍｍ、途中の摩擦係
数は０．０８と安定していた。

さらに図の取付孔４に示す六角孔付ボルトで取付けられ
る、ボルト頭部との接触面に５０００ｋｇｆ／ｃｍ２の
荷重を繰り返し１０×１０４回繰返しても割れ、亀裂等
の発生は無かった。

（発明の効果）本発明は以上のような構成にしたことにより下記の効果
を有する。

■　無給油摺動部材を加工工程をすくなくすることによ
り簡潔かつ容易に製造できるので、製造コストの低減を
図ることができた。

■　無給油摺動部材を成分の異なる合金で三層に構成し
たことにより、摺動面の潤滑性、耐摩擦性及び強度を高
めることができ、かつ該無給油摺動部材を取付ける際の
ボルトの軸力に耐え得る強度に形成することができた。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の無給油摺動部材の縦断面図である。Ａ：無給油摺動部材　１：摺動面側合金層２：中間合金
層　３：支持体合金層

Claims

【特許請求の範囲】

鉄粉に３〜８重量％の黒鉛、３〜５重量％の錫、１〜３
重量％のケイ素、５〜１０重量％の銅を含有して形成さ
れた摺動面側合金層と、鉄粉に２０〜３０重量％の鉄又
はステンレス鋼の短繊維を含有有有して形成された中間
合金層と、０．３〜０．９重重量％の炭素を含有した炭
素鋼粉に１〜５重量％の銅を含有して形成された支持体
合金層との三層構造により構成されたことを特徴とする
無給油摺動部材。